円安進行のリスクが高まる中、ドル・円相場の次の重要な水準として1ドル=152円が注視されている。オプション市場のポジション状況が円安加速につながるリスクをはらみ、ストラテジストらは同水準が突破されれば、為替介入の扉が開かれると警告する。 日本の当局者からは投機的な動きに対して断固とした措置を講じるとのけん制発言があり、152円が当局にとって重要な水準だということは明らかだ。 そうした中、ヘッジファンドは、ドル・円相場が152円に近づくほど価値が上がるデリバティブ(金融派生)を数十億ドル相当保有していると推定されている。ただ、この取引では、契約時に設定したバリア水準を抜けると権利が消滅する。そうなれば、基になるオプション契約に関連して構築されたドル・円のショートポジション巻き戻しが誘発され、さらに円売りが加速するリスクがある。 野村インターナショナルのFXオプショントレーディング担当グローバ