連日、視聴率20パーセントを超えるNHK朝の連続テレビ小説『まんぷく』。主人公の福子(安藤サクラ)と、「まんぷくラーメン」を発明した夫・萬平(長谷川博己)の物語だ。言うまでもなく、モデルは、日清食品創業者の安藤百福氏(1910~2007)と、その妻・仁子さんの成功談である。 安藤氏の自伝『魔法のラーメン発明物語』(日本経済新聞出版社)などによると、安藤氏は1957年、経営していた信用組合の破綻で無一文になった。そこで自宅に研究小屋を建て、即席麺の開発に打ち込む。 【関連記事:正麺&ラ王、逆襲にあった空前のプロモーション】 苦心するなか、妻が天ぷらを揚げる姿にインスピレーションを受け、油で揚げる「瞬間油熱乾燥法」にたどりついた。これが安藤氏の言う「発明」だ。『まんぷく』も、このストーリーをなぞっている。 だが、これに疑問を呈するのは、日本と台湾の関わりについて長年取材している、ジャーナリスト