主記憶やストレージに使われてきたメモリー技術のすみ分けの構図が崩れる。様々なメモリーが互いに“版図”の拡大を狙う戦国時代に突入した。既存のSRAM、DRAM、NANDフラッシュメモリーに加えて、新たな不揮発性メモリー技術も領地の獲得に挑む。今後はどの技術がどの階層を占めるのか。技術開発の動向から将来を予測する。 各種の電子機器に使うメモリー技術に戦国時代が訪れている(図1)。これまでは、キャッシュはSRAM、主記憶はDRAM、ストレージ(外部記憶装置)はNANDフラッシュメモリーを使ったSSDやHDD(ハードディスク装置)といったすみ分けがあった。この構図が崩れ、従来とは異なる階層に進出する“領域侵犯”が始まっている。DRAMはキャッシュに使われ始め、NANDフラッシュメモリーはHDDが担ってきた安価なストレージの分野を侵食しつつある。 高性能サーバー機などで利用されているメモリー技術群と
計算処理には「CPU」だけでなく「GPU」や「FPGA」、メインメモリーには「DRAM」や「3D XPoint」、ストレージには「ハードディスク」「NANDフラッシュ」「3D XPoint」――。現在、コンピュータの構成要素の選択肢が急増し始めている。 10年前であれば、業務アプリケーションを稼働するサーバーコンピュータでは計算処理にはCPUを、メインメモリーにはDRAMを、ストレージにはハードディスクを使うのが当たり前だった。むしろ他の選択肢が無かった。 しかし最近は様相が異なる。CPU、DRAM、ハードディスクという従来の定番ハードウエアの性能向上が頭打ちになり、定番以外のハードウエアを選ばなければアプリケーションの処理性能を向上するのが難しくなった。まず始まったのはストレージにおけるNANDフラッシュの採用だが、いよいよ計算処理やメインメモリーについても、定番以外の採用が不可欠になり
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