われわれの信条や行動に、環境的要因が影響を及ぼしていることは疑いの余地がない。だが、われわれの政治的見解に影響を与えるもう1つの大きな要因があるとする、興味深い研究結果が発表された。
われわれの信条や行動に、環境的要因が影響を及ぼしていることは疑いの余地がない。だが、われわれの政治的見解に影響を与えるもう1つの大きな要因があるとする、興味深い研究結果が発表された。
先日、植物状態の患者に意識があり、外部の呼びかけに反応している可能性を示唆したケンブリッジ大学の研究をご紹介したが、それを裏付けるような研究結果がまた1つ発表された。今回の研究は、患者の「感情認識」に注目したもの。 イスラエル、テルアビブ大学の研究チームが植物状態(継続1カ月の遷延性植物状態、もしくは3カ月以上の永続性植物状態)にある4人の患者に、家族や友人の写真を見せた場合と、まったく知らない人の写真を見せた場合の脳の活性度をfMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いて調べたところ、すべての写真に対し、脳の顔認識にかかわる領域が活性化し、患者が目にしたものを「顔」だと認識していることがわかった。さらに、家族や親しい友人の写真を見せた場合は顔認識の領域以外に、感情や記憶にかかわる領域も活性化することがわかったのだ。これは写真の人物が誰なのか、患者が認識していること、植物状態にあっても、複雑な視
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仏ナント(Nantes)にある研究室で撮影されたDNAサンプル(2013年2月22日撮影、資料写真)。(c)AFP/FRANK PERRY 【12月13日 AFP】米科学誌サイエンス(Science)で12日に発表された研究論文によると、遺伝子の制御に関して指示を出していると考えられる新たなDNAコードが見つかったという。科学者らはこれまで、DNA(デオキシリボ核酸)は細胞にタンパク質の作り方を教えるものと長年信じてきた。 この研究結果については、医療関係者らが病気を解明したり診断したりするために患者のゲノム(全遺伝情報)をどのように利用するかをめぐり、大きな意味を持つかもしれないと研究者らは話している。 人体のほぼすべての細胞に存在する遺伝物質であるDNA内で新たに発見された遺伝コードは、科学者らがすでに解読済みのDNAコードに「重ねて」書かれているという。 この新たに見つかったDNAコ
【3月24日 Relaxnews】21日に発表されたジャーナル「Human Nature」に掲載された米大学の研究によると、男性は生物学的に、親友の妻との性的関係に嫌悪感を持つ性質が備わっている可能性があることが分かった。 ミズーリ州立大学(University of Missouri)の研究チームが行った研究では、成人男性が親しい友人の配偶者と話をする際に、男性ホルモン「テストステロン」の分泌量が減少していたことが確認された。すでに発表されている過去の研究でも、男性のテストステロン分泌量は、女性を魅了しようとする男性同士の競争に影響することが示されている。 今回の研究を主導した人類学者のマーク・フリン(Mark Flinn)教授は、「友人のパートナーを追いかける機会は数多くあるかもしれないが、1回の機会あたりでみると、男性が不倫の関係を持ちかけることは比較的まれだ」という。 研究チームは
【AFP=時事】父親の食生活は子の健康に影響を及ぼすとの研究論文が10日、英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(Nature Communications)に掲載された。懐妊までの段階では、男性も女性と同じように健康的な食事と生活をするべきであることを示唆する研究結果だ。 睾丸の大きさと育児参加に関連性、「大きいほど良く」はない 米研究 カナダ・マギル大学(McGill University)のサラ・キミンズ(Sarah Kimmins)氏率いる研究チームは、ビタミンB9が不足している餌を雄の実験用マウスに与え続け、子への影響を調べた。 葉酸とも呼ばれるビタミンB9は、緑色葉野菜、穀物、果物、肉類などに含まれている。女性は妊娠前と妊娠中に、流産や子の先天異常のリスクを減らすために葉酸サプリメントを摂取することが多い。 だがキミンズ氏の研究チームは、十分な量の葉酸を摂取している雄マ
運動が肉体面だけでなく認知機能にもプラスの影響を与えることは、これまでの研究でもわかっているが、定期的に運動をしていると創造的思考、柔軟な思考が促進されることがわかった。 オランダのライデン大学、Lorenza Colzato教授の研究グループが、週4回以上運動をしているグループと、まったく運動をしていないグループに、「拡散的思考」と「集中的思考」を試すテストを行った。拡散的思考とは、1つの問題に対して、できるだけ多くの解決策を考えること、集中的思考とは、1つの問題に対して、正しい答えを導き出すことを指す。拡散的思考のテストでは、ペンの使い道をできるだけ多く考えてもらい、集中的思考のテストでは、一見、関連性がない3つの言葉に共通する要素を考えてもらったところ、定期的に運動をしているグループのほうがテストの成績がはるかによかった。 では、運動をしていなかった人が体を動かせば、テストの成績がよ
パンをかじるネズミたち。都内で(2008年1月6日撮影)。(c)AFP/Yoshikazu TSUNO 【12月2日 AFP】特定の匂いを恐れるように訓練された雄の実験用マウスは、精子内のあるメカニズムを介して、その匂いに関連して受けた衝撃を後に生まれる雄の子孫に伝えることができるとする研究論文が1日、英科学誌「ネイチャー・ニューロサイエンス(Nature Neuroscience)」に掲載された。 動物は祖先の心的外傷(トラウマ)の記憶を「継承」し、あたかも自分がその出来事を体験したかのような反応を示すという説に証拠をもたらすものだと論文は主張しているが、これは後成遺伝学(エピジェネティクス)研究の最新の発見だ。エピジェネティクスでは、遺伝子の基礎情報であるDNAの塩基配列に何の変化がなくても、遺伝子が異なる振る舞いを始める要因として、環境要因が挙げられている。 論文の共著者の一人、米エ
ハーバード大学が1938年から75年間にわたり継続している「Grant Study」という研究がある。ハーバード大学の男子卒業生268人を対象に、その後の人生を追跡調査したもので、対象者は2年に1度、健康診断、心理テスト、面接などを受けており、「幸せな人生を送るために必要なものは何か?」を見極めるための分析がなされてきた。 その中でも興味深かったのは、母親との関係だ。幼少期に母親と温かな関係にあり、密接な絆を結んでいた男性は、そうではなかった男性に比べて、仕事における効率性が高く、ピーク時(55~60歳)の年収が8万7000ドル(約890万円)も高いことがわかった。また、母親との関係がよくなかった男性は、老年期に認知症を発症する確率が高くなることも分かっている。父親との関係においては、こういった相関関係は見られなかったそうだ。 ここまで書くと、「父親は何の影響もおよぼさないのか?」と言われ
先日健康関連ニュース*1を眺めていたところ、「ナッツを毎日食べる人(1日28g以上)は20%の総死亡リスク低下」という面白い話題を目にしました。 これは医療従事者10万人以上を対象に最大30年以上追跡した大規模な研究です。食習慣については聴き取り調査でもあり、その精度は微妙ですが、その他の健康に大きく影響を与える因子も補正していますし、ナッツ類を採り入れた食生活には何か良い影響がありそうだぐらいはいえるんじゃないでしょうか。面白いですね。 記事の元となった論文 http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1307352 ナッツは脂肪分が多いので食べ過ぎは・・・という印象が強いですが、健康への良い影響が度々報告されている地中海食も脂肪エネルギー比率が高いことが知られておりますから、脂肪の量よりもその内容が大事であるというのは栄養疫学ではコンセンサスと
神経科学者であるJames Fallon氏は、解剖学的特徴と精神病的傾向の関連性を見つけるべく何千もの脳PETスキャンを調べていたところ、偶然に自身の脳に精神病的な異常があることが分かったとのこと。たまたまアルツハイマーの研究も同時に行っていたため、自身と家族全員の脳スキャンも卓上に置いていたFallon氏は、共感や道徳、自制心を司る前頭葉及び側頭葉の活動が弱いことに気付いたのである(本家/.、Smithsonian記事)。 また、遺伝子検査を行ったところ「攻撃的」「暴力的」「なかなか共感できない」などの高リスク遺伝子がすべて揃っていることも分かった。大きなショックを受けたものの、Fallon氏は自身が権力や他人を利用することでやる気を出していることを常に認識していたという。加えて、親戚筋に殺人を犯した者が7人もおり、その中には1892年に父親及び養母を殺した罪で逮捕されたLizzie B
清掃中 脳は眠っている間に蓄積した老廃物を排除する Jessica Rinaldi-The Boston Globe/Getty Images たいていの人は毎晩、自分から進んで眠りに就く。当たり前のことだと思うかもしれない。だがこんな長い時間にわたって無防備な状態をさらすなど、生物としてはかなりのリスクを伴う行為だ。 睡眠が生きていく上で重要なのは誰もが知るとおりだ。イルカは身の安全と十分な睡眠を両立させるために、脳を半分ずつ眠らせるというシステムを進化させた。 では、人や動物はなぜそこまでして眠らなければならないのか。研究者や哲学者が長い間取り組んできたこの問いに、ついに答えが出たかもしれない。米ロチェスター大学医学センターの研究により、睡眠の背後にある科学が明らかになったのだ。 昼間、さまざまな経験をするなかで脳は非常に大きなストレスにさらされる。脳は経験を取り込み、解釈し、分析し、
(CNN) 仕事で昇進した途端に人が変わったようになり、それまで同僚だった相手のことを忘れたり、いじめたりするようになる――。そんな現象は人の脳が持つメカニズムに起因する可能性があるという研究結果を、カナダのウィルフリッド・ローリエ大学の研究チームがまとめた。 研究チームによれば、人が自分の権力を認識すると、脳の仕組みがはたらいて他人に対する思いやりを失ったり、他人の立場に立って考えることができなくなったりすることが、今回の研究で示されたという。 過去の研究では、サルや人には、自分が物をつかもうとしている時と、他者が物をつかもうとしているのを見ている時とで脳が同じような反応をする共感の仕組みがあることが分かっている。 しかし今回の研究で、人が権力を持つと、脳が本来的に持っているメカニズムによってこの共感の仕組みが機能しなくなることが判明したという。 権力がもたらすそうした作用をコントロール
東北大学は11月18日、小児の縦断追跡データを用いて、テレビ視聴習慣が数年後の言語機能や脳形態の変化とどう関連しているかについて解析を行った結果、長時間のテレビ視聴が、脳の前頭極をはじめとした高次認知機能領域の発達性変化や言語性知能に悪影響を与えていることを明らかにしたと発表した。 【もっとほかの写真をみる】 同成果は、同大加齢医学研究所・認知機能発達(公文教育研究会)寄附研究部門の川島隆太 教授、竹内光 准教授らによるもの。詳細は、英国神経科学雑誌「Cerebral Cortex」に掲載された。 これまでの多くの研究から、乳幼児や小児におけるテレビ視聴が、認知機能、とくに言語機能、行動、学業成績といった指標を長期的に低下させることが報告されてきており、そうした研究では、健常の小児が発達の中期以降に神経回路の刈込みと呼ばれる現象が背景にあると考えられる灰白質量の減少を示すこと、脳の前頭極
【奥村輝】愛媛県農林水産研究所も参加した東京農工大などの研究チームが、デルフィニウムの花が4段階の化学反応を経て青く発色することを解明した。各反応を促進させる酵素とそれらを作る遺伝子も特定しており、デルフィニウムの高品質化、青いバラやカーネーションなどの開発につながるという。 研究チームは、デルフィニウムの花に含まれる青くなる色素と、花の中にあるが役割がよく知られていなかった糖の一種「pHBG」を混ぜて反応を調べた。その結果、pHBGは分解され、順に三つの反応が起こって青いアントシアニンを生成した。すでに判明している前段階の化学反応と合わせ、四つの反応で青くなることがわかった。 県農林水産研究所の広瀬由紀夫主任研究員(46)によると、花の品種改良には何千通りもの交配が必要だ。今回の研究で判明した遺伝子を使えば、効率よく改良できる可能性があるという。愛媛はデルフィニウムの全国有数の産地で、広
By Fernando J. Toucedo Urban うつ病の原因や予防法については、さまざまな議論が交わされていますが、アムステルダム自由大学の研究チームは、うつ病によって引き起こされる弊害について注目し、進行していた調査の結果を発表しています。発表によると、うつ病患者は健康な人よりも早いスピードで老化している可能性があるとのことです。 Access : Major depressive disorder and accelerated cellular aging: results from a large psychiatric cohort study : Molecular Psychiatry http://www.nature.com/mp/journal/vaop/ncurrent/full/mp2013151a.html Depressed people may ag
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