建築に関心を持つようになったきっかけは、横山禎徳さんとの出会いだ。 「あんたは碁をやっていたんだから、基本的な美的センスは持ちあわせているはずだ。コミュニケーションにはそれが必須なのだから、そういったものをきちんと学んでおいたほうが良いのではないか」と言われたことが、単なる趣味ではなく職業人の責任として美しいものにこだわるきっかけになったと思う。 金融はシステム産業なので、建築と似ている側面が多い(自信ないけど)。デザイン的な思考は全ての仕事を貫徹するべきものだし、写真は常に変わりゆく現在をどのようにビジュアル的に捉えるかを教えてくれる。というか、何故かいわゆる「美しいもの」に関するもののうち、この三つのテーマが僕の心を惹くというのが正直なところだ。 そんなこともあって、僕の本棚における建築・写真・デザインその他についての本は明確に増えていった。実家に本を預けた後に残った本に関していえば、