▲これまでに加藤さんが制作したフォントの一部。独自のフォント名、イラスト、フォントによって構築されるどこか幻想的な世界観が多くのファンを魅了している。 ― 加藤さんの作るフォントは、自由な発想から生み出されている印象を受けます。フォントデザインのアイデアはどのように思いつかれるのですか? 加藤さん: 普段の生活の中で、出かけたり、家事をしたりする中でふと浮かんでくることが多いです。 僕の場合、例えば「歴史小説の本文に合うフォントを作る」とコンセプトを決め、それに沿って文字を作ることはほとんどありません。 日々生きている中での何気ない気づきや、自分の中ではやっていることに着想を得てフォントを作っています。 瞬間瞬間の気持ちを形にするという意味では、俳句を詠むことに近いかもしれませんね。 ― フォントづくりを俳句を詠むことに例えるのは斬新ですね。思い浮かんだアイデアはデザインにどのように反映さ