農林中央金庫が国際運用を止められないワケ、「身内」増資で損を穴埋めだが... (1) - 09/03/09 | 17:30 初の生え抜きトップ誕生――。2月20日、農林中央金庫は1・9兆円もの巨額増資と同時に、4月1日付で上野博史理事長が退任し、生え抜きの河野良雄副理事長が昇格するトップ人事を発表した。 理事長は上野氏まで農林水産省事務次官が歴任してきた。信用農業協同組合連合会(信連)や農業協同組合(農協)も、かつては農水省とのパイプ役を期待していた。ところが最近では、身内の信連や農協からも「天下りを受け入れ続けるのか」と批判が出るようになったという。 農林中金は海外の証券化商品への投資により、2008年9月末時点で有価証券全体では約1・6兆円もの含み損を抱えている。減損損失で減った自己資本を穴埋めし、さらに将来の損失に備えるため、かねてから都道府県単位での農協の連合組織である信連と