国内最大の官民ファンド、産業革新投資機構(JIC)が経営陣に高額の成功報酬制度を導入し、年によっては報酬が1億円を超す可能性がある――。11月3日の土曜日、JICが経済産業省と検討してきた高額報酬案を朝日新聞が1面で報じると、経産省の幹部らは週明けにあわてて首相官邸に説明に走った。
国内最大の官民ファンド、産業革新投資機構(JIC)が経営陣に高額の成功報酬制度を導入し、年によっては報酬が1億円を超す可能性がある――。11月3日の土曜日、JICが経済産業省と検討してきた高額報酬案を朝日新聞が1面で報じると、経産省の幹部らは週明けにあわてて首相官邸に説明に走った。
順天堂大(東京都)は10日、医学部入試をめぐって設置した第三者委員会から「合理的な理由なく、女子や浪人回数の多い受験生を不利に扱っていた」と指摘されたと公表した。特に面接などが行われる2次試験では「女子はコミュニケーション能力が高いため、補正する必要がある」として点数を一律に下げていた。大学によるとこの結果、2017、18年春の入試では計165人が不当に不合格となった。大学はこのうち、2次試験で不合格となった48人(うち女子47人)を追加合格にする方針という。 第三者委の報告書によると、女子を不利に扱っていた理由を順大の教職員らに聞き取り調査をしたところ、①女子が男子よりも精神的な成熟が早く、受験時はコミュニケーション能力も高い傾向にあるが、入学後はその差が解消されるため補正を行う必要があった②医学部1年生全員が入る千葉県印西市のキャンパスの女子寮の収容人数が少ない――と説明があったという
文部科学省の高等教育局長らが今年8月、外部に出向中に病死した職員の遺族向けの寄付金をとりまとめるよう、全86カ所の国立大学に文書で依頼していたことが6日、朝日新聞の取材でわかった。同省は交付金などに影響力があり、国立大側からは「あってはならない」との声が上がっている。 寄付を依頼したのは、大学教育を所管する高等教育局の義本博司局長や、常盤豊・生涯学習政策局長(当時)、大学生向けの奨学金を取り扱う日本学生支援機構の理事長代理ら上級幹部やOBら20人。 過去に複数の国立大に出向後、放送大学学園に出向中の今春、病気で死去した50代の男性職員の子どもの「教育資金」として、1口千円で募っていた。文書は「各国立大学法人総務担当課長殿」宛てで、「貴機関内に周知いただくとともに、お取りまとめをされる際は機関用申込書を御記入の上、送付願います」と求めていた。事務局を務めた同学園担当者によると、国立大のほか、
一般社団法人「アニメツーリズム協会」(富野由悠季〈よしゆき〉会長)は29日、「訪れてみたい日本のアニメ聖地88(2019年版)」を発表した。 人気ライトノベル原作でアニメ化もされた「涼宮ハルヒの憂鬱(ゆううつ)」の舞台の兵庫県西宮市、17年に映画がヒットした「劇場版 ソードアート・オンライン ―オーディナル・スケール―」の東京都全域など、27の作品・施設が新たに聖地に選ばれた。 一方、昨年の選定からは、16年に記録的ヒットとなった映画「君の名は。」(東京都新宿区、岐阜県飛驒市)、フィギュアスケートがテーマで女性の人気が高い「ユーリ!!! on ICE」(佐賀県唐津市)、ロボットアニメの「輪廻(りんね)のラグランジェ」(千葉県鴨川市)が「個々の作品の事情」(同協会)により聖地から外れた。 アニメ聖地88は、アニメを地域創生や観光資源としての活用につなげようと昨年初めて発表された。新たな作品や
欧州連合(EU)の行政機関、欧州委員会のカタイネン副委員長は23日、東京都内で開いた記者会見で、7月に署名された日EU経済連携協定(EPA)について、EU側は12月中に議会採決などの手続きを終える予定だと説明した。日本とEUは、来年3月末までの協定発効をめざしている。 カタイネン氏は12月中旬に予定されている欧州議会でのEPAの採決について「何も問題は見当たらない」と述べ、同月にも加盟国間での承認手続きが進むだろうとの見通しを示した。 日EUのEPAが発効すれば、世界の貿易額の約4割を占める巨大な自由貿易圏ができる。最終的に日本側は全品目の94%、EU側は99%の関税を撤廃する。日本では、EU向けの自動車輸出などを増やしたり、EUからチーズやワインなどを安く輸入したりすることが期待されている。 EPAは、日EUが協力して保護貿易に対抗し、自由貿易体制を維持する狙いもある。カタイネン氏は会見
青森県つがる市の国道で9月、酒を飲んで乗用車を運転し、4人が死亡するなどした多重事故で、自動車運転死傷処罰法違反(危険運転致死傷)の疑いで逮捕された男が、県警の調べに「酒を飲んで車を運転した」と供述していることが分かった。一方で男は「正常に運転できた」とも述べ、逮捕容疑については否認しているという。 捜査関係者への取材でわかった。逮捕されたのはつがる市の団体職員、高杉祐弥容疑者(32)。 発表によると、9月22日午前1時10分ごろ、つがる市森田町下相野の国道101号で、酒に酔って正常な運転ができない状態で友人2人を乗せて乗用車を運転。前方の軽乗用車に追突し、乗っていた広船淳(じゅん)さん(43)と愛莉さん(30)夫婦を死亡させたほか、対向車線にはみ出して軽乗用車と正面衝突し、代行運転手の山田春治(はるじ)さん(63)と客の山田久美子さん(46)を死亡させたなどの疑いが持たれている。捜査関係
来年10月に予定される消費増税に伴う負担軽減策として、商品券や現金を配る案が政権内で浮上してきた。政府は中小小売店で「キャッシュレス決済」をした買い物客にポイントを還元する対策を検討中だが、その効果を疑問視する声が相次いでおり、より手っ取り早い現金給付案が広がりつつある。 片山さつき地方創生相は16日の閣議後会見で「キャッシュレスが浸透しきらない部分にも温かみが行くような対策を取らないといけない。プレミアム付きの商品券や旅行券、現金給付をおっしゃっている政党もある」と述べ、ポイント還元案以外の案も検討すべきだとの考えをにじませた。 安倍晋三首相が増税対策を指示した15日、公明党の石田祝稔政調会長は高所得者ほどポイント還元額が多くなる制度の課題を指摘。「所得の少ない人たちにどういう対策ができるか。これはどうしてもやらないといけない」とし、商品券の発行や現金給付を盛り込んだ党独自の対策案を今月
昭和大が15日、医学部の入試で現役や1浪に加点する不正を行っていたと明らかにした。小出良平学長と小川良雄医学部長は「受験生に対して謝罪する」と頭を下げたが、会見では「不正という認識はなかった」と繰り返した。 会見での説明によると、現役と1浪の受験生に加点したり、同窓生の親族を優先して合格させたりすることは、6年前に学内の入試常任委員会が決めた。委員会には、小川氏も加わっていたが、「誰が言い出したか記憶にない」と話した。東京医科大の入試不正が明らかになった後も、内部で問題視する意見は出なかった。 文部科学省は現在、全国81大学の医学部医学科の入試について調査をしており、性別や年齢などで受験生に差をつけていないか、大学に聞いている。昭和大は当初、「不正はない」と答えていたものの、9月末になって文科省から現役受験生らに加点していたことを指摘され、会見に踏み切ったという。当初の調査で申告しなかった
大学在学中は奨学金の返済が猶予される制度を使い、卒業後に学費の安い通信制大学などに在籍して、返済を免れ続ける「裏技」がネット上に紹介され、問題になっている。返済延滞が社会問題化するなか、実際に裏技を利用する人も出ている。 「奨学金 裏技」でネット検索すると、多くのサイトがヒットする。サイトには「最後の手段」「違法でないのなら仕方がない」「奨学金返済なんてヘッチャラ」などの言葉が踊り、いずれも、通信制大学に籍を置いて返済を「猶予」するやり方が紹介されている。 九州地方に住む30代のフリーター男性は、私大在籍中に日本学生支援機構(JASSO)から有利子・無利子合わせ約700万円の奨学金を借りた。返済額は月約3万円だが、約6年間返済していない。今はアルバイトの傍ら、資格取得の勉強に精を出す。月収約15万円での生活はギリギリで「借りた金を返すのは筋だが、返済すると生活できない。『裏技』は自衛の手段
女子の4年制大学進学率が男子より低いのは全国で45道府県にのぼり、男子と最大で約16ポイントの格差があることがわかった。朝日新聞が2018年度の文部科学省の学校基本調査(速報値)をもとに、都道府県別・男女別の大学進学率を試算した。今春、女子の大学進学率も初めて5割(全国平均)に達したものの、男子より約6ポイント低く、女子のほうが高い傾向にある経済協力開発機構(OECD)諸国の中で際立っている。 文科省は都道府県別・男女別の大学進学率を公表していない。朝日新聞は同省の算出方法を参考に、「出身高校の所在地県別大学入学者数」(浪人生らを含む)と18歳人口(3年前の中学校卒業者および中等教育学校前期課程修了者)から試算。女子が男子を上回ったのは東京都(女子73・2%、男子72・2%)と徳島県(女子47・3%、男子45・3%)のみで、男女格差が最大なのは山梨県(女子53・0%、男子68・7%)だった
三重大病院は、1歳の女児に必要量の約7倍のインスリンを投与する医療ミスがあったと発表した。女児は現在も治療中だが、容体の詳細については家族の意向で明らかにできないとしている。 病院によると、女児は今年3月に手術を受けた後、インスリンを点滴で投与する治療を受けたが、4回目の投与後に急変した。 医師が指示した投与量は1回あたり0・1ミリリットルだったが、調査の結果、約0・7ミリリットルが点滴液に注入されていたとみられることがわかった。4回目の投与を担当した看護師は、過剰投与の防止用に使用が義務づけられている最大容量0・3ミリリットルの注射器を使わず、最大容量1ミリリットルの注射器を使っていた。別の看護師が立ち会うルールも守られず、1人で注入していた。 看護師は「近くに専用注射器が見当たらず、過去にも別の注射器を使った経験があった」と説明しているという。他の看護師にも聞き取りした結果、複数の看護
災害で電気やガス、水道が止まっても、ごはんを口にできます――。大阪府吹田市のJA北大阪が地元産のコメを使い、缶入り飲料「農協の飲めるごはん」を独自に開発して販売。大規模災害が続く中、備蓄用の非常食として全国から問い合わせが続いている。 「飲めるごはん」の主な原料は、コメ、小豆、はと麦の穀物。コメは地元の農家が作った「ヒノヒカリ」を使う。国がアレルギー表示の対象にしている卵や小麦、そばなどの27品目は含まない。 1缶245グラムで、5年の長期保存が可能だ。加熱や加水は不要で、停電や断水の時も、すぐ口にできる。 3種類あり、子どもが飲みやすいようにココア風味、お年寄り向けに梅・こんぶ風味、海外への販売も狙ってシナモン風味を用意した。コメの粒が残り、ぜんざいのような食感だ。 販売を担当するJA北大阪管理部長の北尾禎浩さん(45)は「ご飯をかんでいるような感じをあえて残した。腹持ちもいいですよ」と
韓国海軍の報道官は27日、済州島で10月10~14日に他国の海軍との交流などを目的に開く「国際観艦式」に関し、日本などの参加国に「自国の国旗と太極旗(開催国である韓国の国旗)だけを掲揚するのが原則」だと8月31日付で通知した、と明らかにした。 報道官は「海軍は旭日(きょくじつ)旗に対する国民の憂慮を解消するために努力している」とも説明。日本の海上自衛隊に対し、自衛艦旗を使わないよう間接的に要請した形だ。 太陽の光を意匠化したとされる旭日旗は旧日本軍で使われ、海上自衛隊は1954年の発足時、艦の国籍を示す自衛艦旗として採用した。韓国内にはこの旗に対して「日本軍国主義の象徴」との批判があり、海軍側が対応を検討していた。 一方で報道官によると、停泊…
保育士不足に悩む大津市が、待機児童の解消に向け、保育施設への就職フェアをお隣の京都市で開催する。滋賀県内で募集しても限界があると考え、学生の街に手を伸ばすことにした。京都市は困り顔だが、背に腹はかえられないと異例の「領域侵犯」に乗り出す。 フェアは29日、上京区のホールで開く。約40の私立の認可保育施設が参加。施設ごとにブースを構え、保育園の園長らが学生らに職場の魅力などをPRする。 大津市の待機児童数は、2015年度以降3年連続ゼロだったが、今年4月1日時点で58人となった。厚生労働省によると、増加数は全国の市区町村で11番目に多かった。市内79の認可保育施設の約8割が定員を増やせなかったためで、背景にあるのは保育士不足だ。 大津市では1745人(昨年4月時点)の保育士が働いているが、市は緊急事態宣言を出し、新たに保育士を採用した施設に計225万円を補助する制度を7月から始めた。 ただ、
三菱電機の男性社員5人が長時間労働が原因で精神障害や脳疾患を発症して2014~17年に相次いで労災認定され、うち2人が過労自殺していたことがわかった。5人はシステム開発の技術者か研究職だった。3人に裁量労働制が適用されており、過労自殺した社員も含まれていた。労災認定が直接のきっかけではないとしながらも、同社は今年3月、約1万人の社員を対象に適用していた裁量労働制を全社的に廃止した。 16年11月、情報技術総合研究所(神奈川県鎌倉市)に勤めていた研究職の30代の男性社員が、長時間労働が原因で精神疾患を発症したとして労災認定され、本人がその事実を公表した。柵山正樹社長(当時、現会長)は17年1月の記者会見で「二度とこのような事態が起こらないように取り組む」と陳謝し、労働時間の正確な把握に力を入れる考えを示していた。朝日新聞の取材で、これ以前にも労災が2件、17年にも2件認定されていたことが新た
富山県高岡市がつくった市民の歌「ふるさと高岡」について、「歌詞が男だけを強調・賛美している」と市民団体が指摘、廃止を求める事態となった。市は歌詞の変更や追加の検討を始め、作詞した作家の林真理子さんも「手直しのお手伝いはする」と協力する意向を示している。 「ふるさと高岡」は、周辺自治体との合併後の新市発足10周年に合わせ、市が2015年に発表。全国公募で優秀賞に選ばれた県内外からの3作品をもとに林さんが作詞、作曲家の三枝成彰さんが曲を手がけた。 その歌詞をめぐって今年8月下旬、男女平等社会を提唱する団体「シャキット富山35」が、市男女平等問題処理委員会に苦情を申し立てた。 2番に「御車山(みくるまやま)を 曳(ひ)いてくる 男たちのりりしさ あなたの父も兄もいる」という部分がある一方、全編を通して女性についての言及がないと指摘。「男だけを強調・賛美する歌を歌う影響は子どもらにとって大きい」と
自宅で「酸素濃縮装置」を使っていた呼吸器疾患の患者らが、死亡する火災が相次いでいる。使用中は酸素濃度が高まるため、少しの火気でも火災につながるおそれがあるといい、うち4割はたばこが原因とみられている。こうした状況を受け、装置に対策を施すことが定められたが、普及には時間がかかるため、国や消防は注意を呼びかけている。 鼻に取り付けられたチューブの先に、たばこの火を近づける。すると5秒ほどで激しい炎が上がった。火はチューブを伝って首の周りへ。チューブの先端から噴き出し続ける炎がシャツに燃え移っていく。 大阪市消防局が注意喚起のため、ホームページで公開している人形を使った実験映像。チューブの先端部分は酸素濃縮装置により、ものを燃えやすくする酸素の濃度が高まるため、こうした火災が起こるという。 大阪では今年6月、酸素濃縮装置の利用者の自宅で火災が相次いで発生した。和泉市では50代の男性が死亡。原因は
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、探査機「はやぶさ2」から分離した小型探査ロボット2台が、小惑星「リュウグウ」に着陸したと発表した。小惑星の上を移動できる探査機が着陸に成功したのは、世界で初めて。 JAXAによると、2台の探査ロボ「ミネルバ2―1」は21日午後、リュウグウの高度55メートルで分離。重力が極めて小さいため、着地した勢いで再び飛び去らないよう、秒速数センチでゆっくりと接近した。 リュウグウに着陸後、内蔵モーターを回転させた反動を使い、地表を跳ねて移動し、カラー画像を撮影した。2台とも機能は正常だという。撮影した画像データは、はやぶさ2本体を経由して地球に送られたため、JAXAが着陸を確認できたのは22日の夜だった。 2台は今後、移動しながら地表の温度を測ったり、画像を撮影したりして、10月に予定されているはやぶさ2本体のリュウグウ着陸に備える。 2005年に小惑星「イト
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