ここ最近、半導体産業は話題に事欠かない。 2021年10月、世界最大の半導体製造受託企業である台湾積体電路製造(TSMC)が初めて日本に工場を建設することを発表した。設備投資にかかる費用は1兆円以上。その約半分は、経済産業省の予算で賄われる。 2022年8月には、トヨタ自動車をはじめとする日本の大手企業8社の出資で、先端半導体の製造を行うRapidus(ラピダス)株式会社が設立された。ラピダスにも、経済産業省から数兆円の援助が出るとされている。 なぜ半導体に注目が集まっているのか。日本政府は半導体に巨額の投資をするのか。ラピダスが目指すビジネスモデルとは──。『半導体立国 ニッポンの逆襲』(日経BP)を上梓した久保田龍之介氏(日経クロステック/日経エレクトロニクス記者)に話を聞いた。(聞き手:関瑶子、ライター・ビデオクリエイター) ──なぜ日本政府は巨額の資金を援助してまで、日本の半導体産