モルガン・スタンレー・アジア元会長のスティーブン・ローチ氏によれば、中国に対する米国の貿易政策は「大失敗」で、米中間に果てしない経済的な対立を生む危険性をはらんでいる。 現在は米エール大学の講師を務める同氏は北京で5月31日行われたイベントで、「中国のような国に対して保護主義的な立場を取ることは、気候変動に苦しむ世界が切実に必要としている炭素を含まない代替エネルギー製品の生産において比較優位に立っている国に対して、歴史的な大失敗を犯す可能性を意味する」と主張した。 米中関係に関する著書もあるエコノミストのローチ氏は、「バイデン大統領が中国の貿易慣行に対する新たな『永久戦争』にさらに深入りしようとしているのではないかと心配している」と述べた。このイベントは北京のシンクタンク、全球化智庫(CCG)が主催した。