投手の投球数を1試合につき1人100球までに抑える新潟県高野連の「球数制限」に、東北各県の高野連が関心を寄せている。現時点で導入に向けた具体的な動きはないものの、選手のけが防止や育成の観点から他地域にも広がるかどうか注視している。 新潟県高野連は、選手の故障防止や出場機会増を掲げ、今年の春季新潟大会での球数制限を決めた。投球過多は高校や球界の長年の問題。昨夏の全国選手権(甲子園大会)で準優勝した金足農(秋田市)の吉田輝星投手は1回戦から決勝までの計6試合で881球を投げ、ファンを含め影響を心配する声が上がった。 投球過多は肩、肘の故障を招く。宮城県のある公立校野球部監督は「安全確保は指導者にとって重要な役割」と球数制限に理解を示す。 東北の各県高野連もこれまで議論はしてきた。宮城、福島両県の高野連は「数年前、タイブレーク導入を巡る会議で話題になった」と振り返る。 検討が本格化しなかったのは