乱数を発生させて計算やシミュレーションに利用することは, プログラミング技術の中で重要なもののひとつです。 ここでは主に Ruby と Java に実装されている乱数関数(メソッド)を 中心にして簡単な解説を行います。 乱数とは何か 簡単に言うと,「ある確率分布に従うランダムな数の列」が乱数である。たとえば 離散型一様分布に従う代表的な乱数発生器であるサイコロ(こんな立派なものだったのだ!)は, 1,2,3,4,5,6 という数の集合からランダムに,かつ等しい確率で取り出してくれるわけである。 コインの裏表を0,1に対応付けた場合には,コイントスも乱数発生のための行為ということになる。 連続一様分布に従う乱数もよく使われる。この場合にはふつう$0 \le x \lt 1$の区間 の実数(コンピュータ上では浮動小数点数)を生成し,どの $x$も等しい確率で 出現するようになっている。 しかし