「「……この命に代えましても!!」」 「だから、一度会っただけの馬の頼みより、あんた達の命の方が大事だってば!」 何度言っても、私のちょっとした頼みの方を、自分達の命より優先しようとする、大馬鹿者達。 これだから、このふたりに指示や頼み事をする時には、細心の注意が必要なんだよ……。 「何度言わせるの! 私にとって、あんた達がいなくなるのは大きな痛手だって! 私からふたりの僕(しもべ)を奪い去るという行為は、私に対する忠誠と言えるの?」 「「うっ……」」 もう、何度繰り返したと思ってるんだ、この遣り取り。少しは学習しろよ……。 結局、情報収集は、ずぶの素人である私だけでは不可能であると判断した。 そこで、やむなく、『女神の眼』のふたり、エミールとベルを仲間に引き入れた。 餅は餅屋。モモのお供はモチャー。 ふたりの出番がなかなか無く、少し落ち込んでいたのを救済するという意味もあるから、まぁいい