宮崎駿と高畑勲。2人のモンスターのような天才たちを相手に、ジブリのプロデューサー鈴木さんが、自分のしてきた仕事を自分でふり返って、まとめた本です。 『アニメージュ』創刊の頃の苦労と、編集長尾形氏のむちゃくちゃぶり。 高畑勲や宮崎駿のとんでもない才能と、強すぎる個性に振り回され、そのうち上手く二人を上手く動かすこともできるようになる、魅力的なエピソードの数々が読み応えあります。 そして、徳間社長のエピソードもすごいです。2008年には北京五輪開会式の演出を任されるほど大物になった張芸謀(チャン・イーモウ)が若手だったころ、中国映画はわりと徳間で配給されてて、なんでなのか不思議に思っていました。でも、この本を読んでわかりました。徳間の社長が、個人的に中国のアーティストを支援していたのですね。 このあたりの話は、少し前に読んだ榎本先生の『「敦煌」と日本人』にも書かれていましたっけ。戦前からの中国