日も暮れかかる夕方6時半、京浜工業地帯への通勤路線として使われている超マイナー路線「鶴見線」に乗って終点の海芝浦駅に降り立つと、これから仕事を終えて帰るサラリーマンの姿がぞろぞろ電車に乗り込んできた。 工場地帯とイメージしていたので、もっとラフな姿の派遣工員ばかりかと想像していたが違っており、ほとんどスーツ姿のいでたちである。その全てがこの駅の敷地にある「東芝京浜事業所」の従業員なのだ。 海芝浦駅は単線の駅であり、電車を降りた先の駅のホームの向かいはすぐ海になっているのだ。まさしく「駅を降りると、そこは海だった。」状態...そんな珍しい駅ということもあって、東芝の従業員でもないのにわざわざ海芝浦駅を訪問する一般人も少なくない。 一見、駅の改札口に見える建物は駅のものではなく東芝の敷地内へと入る自動改札となっている。 ここから先は東芝の従業員もしく東芝に用事のある人でないと入れない。よく見る