「自利利他(じりりた)」は仏法精神を表した仏教の言葉です。 現代ではビジネスや経営の世界でもよく言われる、生きる上での非常にすぐれた考え方でもあります。 一体どんな意味なのか、分かりやすく解説します。 自利利他の意味 自利利他の意味を、まずは仏教の辞典で確認すると、 このように記されています。 自利利他 じりりた 自ら利益を得ることを<自利>(svārtha, ātma-hita)、他人を利益することを<利他>(parārtha, para-hita)といい、この両面を兼ね備えることが大乗仏教の理想とされる。 菩薩(ぼさつ)が<上求(じょうぐ)菩提(ぼだい)・下化(げけ)衆生(しゅじょう)>(上には自利のために菩提を求め、下には利他のために衆生を導くこと)を実践し、仏が受用身(じゅゆうしん)において自受用・他受用の両面を兼ね備えるとされるのも、大乗仏教のこのような理想を示すものである。 (