東京電力福島第1原発2号機の原子炉圧力容器に設置された温度計の一つが保安規定の80度を超えた問題で、経済産業省原子力安全・保安院は、「冷温」の範囲を現行の100度以下から、10倍の1000度以下に引き上げることを決定した。今後、温度計の値が100度を上回っても、政府が宣言した「冷温停止状態」は定義上保たれたままとなる。 東電によると、今月初めから2号機圧力容器底部に設置していた温度計の一つが上昇傾向を示し、13日には水温93度を記録。「冷温停止状態」の前提となる80度を越えたため、保安院に報告していた。 保安院では、この異常な温度上昇について、計器の故障などさまざまな可能性について検討してきたが、炉の状態をほとんど把握できていない手探り状態であることから、「冷温」の定義を変更することに決定。東電に課した「水温80度」での報告義務基準を「水温980度」まで大幅に引き上げることで「冷温停止状態
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