2019年5月20日、コメディアンだったウォロディミル・ゼレンスキーは大統領に就任した(下の写真)。あれから5年。2024年5月20日、ゼレンスキー大統領の任期が切れた。しかし戒厳令の施行を理由に、彼は大統領選を回避し、大統領の座に居座ろうとしている。そんな彼に大統領としての正統性はあるのだろうか。 (出所)https://www.president.gov.ua/news/inavguracijna-promova-prezidenta-ukrayini-volodimira-zelensk-55489 ウクライナ法はどう規定しているのか 現行ウクライナ憲法の第83条では、「戒厳令または非常事態が発令されている間にウクライナ議会の権限が失効した場合、その権限は、戒厳令または非常事態の解除後に選出された議会が第1会期の初会合を招集する日まで延長される」と規定されている。だが、大統領の権限に