目の前に大きな葛籠(つづら)と小さな葛籠があったとする。この葛籠の持ち主はどちらかを自分にくれると言っている。すごい笑顔で「どちらかひとつどうぞ」と言っている。大人だから、「いやいや、いただけません」と返すけれど、向こうも「ぜひぜひ、どちらかひとつどうぞ」と譲らない。 「本当にそんなつもりじゃないので」などというやりとりを3回くらいした後に、結局もらうことになって、小さい葛籠か大きい葛籠を選ぶことになる。皆さんならどちらを選ぶだろうか。私は迷わずに「大きな葛籠」を選ぶ。 今回はルーマニアのお話です! 大きなものに惹かれますよね 昔話を読んでいると、正解は小さな葛籠で、大きい葛籠を選んでよかった試しがない。厄災的なものが大きな葛籠には入っている。しかし、抗うことのできない欲望により「大きな葛籠」を選んでしまう。 自分に正直になろうではないか、小さいか大きいかなら、大きい方がいいに決まっている