オペラ芸術の普及を図る任意団体「日本オペラ連盟」(東京、五十嵐喜芳理事長)が、文化庁からの支援金約6300万円を不正受給していたとして、同庁は26日、過払い分を返還請求した。 同庁によると、オペラ連盟は平成16〜20年度の5年間にわたり、舞台芸術共同制作事業「トゥーランドット」など計12事業で、実際は支出していない事業費の計上や、支援対象外の事務費の上乗せなどで6272万円を水増し請求した。 文化庁によると、不正請求を行っていたのは昨年3月まで同連盟の常務理事兼事務局長だった元文化庁係長の男性(74)。一連の問題について「オペラ公演を開催する際の経費が膨大で資金が不足し、水増し請求して対応せざるをえなかった」と説明しているという。私的流用はないとしており、刑事告発は見送る方針。 【関連記事】 ・ 毎月10万円“コツコツ返済”偽装 脱税ダイエー創業者Jr.の「せこさ」 ・ 経理女性