開幕が1カ月後に迫った東京五輪。 都内の競技会場では世界のアスリートを迎える準備が進み、五輪モニュメントの記念撮影に訪れる人の姿も見られた。ただ、コロナ禍の不安は拭えず、会場周辺の盛り上がりはいまひとつ。観客は直行直帰が求められる見通しで、「寂しい五輪になりそう」と話す住民もいた。 【写真】東京五輪の開催中止を求める署名サイト 1万人を大きく超える入場者を迎え開会式が開かれる国立競技場(新宿区)。場内から時折アナウンスの音声が聞こえ、大会関係者や作業員が盛んに出入りするなど、開幕の準備が着々と進む。競技場前の五輪モニュメントでは多くの人が見物や撮影をしていた。 「どうしても一目見たくて」。中野区の無職女性(89)は娘に付き添いを頼んでモニュメントを見に来たといい、「選手は頑張っていると思う。大会が無事に開催されてほしい」と願った。同区の会社役員花田紀彦さん(67)は、1964年の東京大会で