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  • 『独学大全』はこう使う

    独学の達人である読書猿が書いた、独学の百科事典。「読書猿って誰?」という人がいたら、[読書猿Classic]を見に行くべし。 787ページ、1kgは、ほぼ鈍器で、そこらの教養芸人を蹴散らすのにピッタリ。 だが、隅々まで読むのは時間がかかる。独学する人は何らかの「学びたいこと」を抱えており、それにまつわる様々な問題を解決したいが故に本書を手にするのだから、全読している時間が惜しいかもしれぬ。 そんな人のために本書の使い方を紹介するとともに、『独学大全』が、私をどのように変えたか、さらに、どのように使っていくかを書く。 『独学大全』で最初に読むところ 『独学大全』でどう変わるか 『独学大全』をこう使う 1. 『独学大全』で最初に読むところ もちろん始めから読むのが一番だが、てっとり早く掴みたい、という方のために、p.33~39に「本書の構成と取説」がある。この6ページを読むだけで使い方が分かる

      『独学大全』はこう使う
    • <書評>『明日、ぼくは店の棚からヘイト本を外せるだろうか』福嶋聡(あきら) 著:東京新聞 TOKYO Web

      そんな折も折に刊行された、名物書店人の思索の記録。ジュンク堂難波店で9年前、「店長本気の一押し!『NOヘイト!』」フェアを企画。差別に満ちた出版物に、旗幟(きし)を鮮明にしながら排除はせず、店頭に並べてのけた男。 著者の持論は「書店は言論のアリーナ(闘技場)」だ。ゆえに「自由な表現を糾弾するのか」にも、「知識の乏しい人が感化されたら」にも、つまりどちらからのクレームにも動じない。すでに存在するものを隠蔽(いんぺい)すれば、構造の強化に通じかねない。対峙(たいじ)して議論することが肝要という。

        <書評>『明日、ぼくは店の棚からヘイト本を外せるだろうか』福嶋聡(あきら) 著:東京新聞 TOKYO Web
      • 羊皮紙の世界 - 岩波書店

        動物の皮を薄い紙にしていく工程から、中世の写字生が駆使したテクニックの数々、西欧以外の文化圏での活用法まで、羊皮紙にまつわる基礎知識を一冊に。羊皮紙の表も裏も毛穴までも知り尽くした第一人者が贈る入門書。〔カラー64頁〕 はじめに プロローグ 羊皮紙発祥の地――ペルガモン 第一章 羊皮紙作りの世界 1 牧場生まれの紙――羊皮紙 2 原料――羊皮紙って「ひつじ」なの? 3 羊皮紙ができるまで――前半工程 4 木枠に張って、削って乾かす――後半工程 5 やっと完成――サイズと値段は? 6 ペラペラ? ゴワゴワ?――羊皮紙の厚さ 7 羊皮紙特有の大問題――穴空きとその対策 8 羽ペンだけなの?――使える筆記具と画材 コラム 作ってみよう! おうちでヴェラム(牛皮紙) 第二章 羊皮紙写本の世界 1 手書きの芸術――「写本」って何? 2 皮への「焼き印」――虫こぶインク 3 どうやって直すの?――羊皮

          羊皮紙の世界 - 岩波書店
        • 「独学大全」読書猿さんインタビュー 学ぶとは、生い立ちや境遇から自由になる最後の砦|好書好日

          文:篠原諄也 絵:塩川いづみ 読書猿(どくしょ・ざる) ブログ「読書猿 Classic: between/beyond readers」主宰。1997年からメルマガを始め、2008年にブログ「読書猿Classic」を開設。ギリシャ時代の古典から最新の論文、個人のTwitterの投稿まで、先人たちが残してきたありとあらゆる知を「独学者の道具箱」「語学の道具箱」「探しものの道具箱」などのカテゴリーにまとめ、独自の視点で紹介。著書に『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)。「大全」のタイトルは、トマス・アクィナスの『神学大全』(Summa Theologiae)のように、当該分野の知識全体を注釈し、総合的に組織した上で、初学者が学ぶことができる書物となることを願ってつけたという。 何度も失敗してつまずいた蓄積 ――正体不明で博覧強記の読書猿さんですが、一体何者なのでしょう? 一応、

            「独学大全」読書猿さんインタビュー 学ぶとは、生い立ちや境遇から自由になる最後の砦|好書好日
          • 2020年みんながオススメしたスゴ本 - まなめはうす

            緊急事態宣言が、一都三県に発令された。 およそ一か月間、ほぼ自宅で過ごすこととなる。 本を読んで過ごそうという人も少なくないだろう。しかしどれを読んだら良いものかと悩ましいところである。 そこで、 そこでだ。 「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」という単語が頭に思い浮かんだので、 みんながスゴ本という本を集めてみようと思った。 時折言われることだが、3人がオススメした本は読んで損はない。 そんな本を探してみようと思った。 調べ方は力技。 2020年に読んだ本の中からおすすめを紹介するブログ(5ブクマ以上)で紹介されている本から、3ブログ以上で良いと言われている本を探すだけ。すると挙がってきたのは3冊だった。 4票「読書大全」 独学大全――絶対に「学ぶこと」をあきらめたくない人のための55の技法 作者:読書猿発売日: 2020/10/21メディア: Kindle版 3票「ラ

              2020年みんながオススメしたスゴ本 - まなめはうす
            • コロナ禍で100万部ベストセラーが誕生!2020年に読むべき23冊(鴻巣 友季子)

              コロナ禍で100万部ベストセラーが誕生!2020年に読むべき23冊 ステイホームな年末年始の推薦本・前編 日本文学/海外文学の仕切りを外す 今年の暮れにもやってまいりました。年末ジャンボおすすめブックリスト。 たいへんな一年でした……。新型コロナウイルスの感染爆発で人々の生活は一変し、世界は有史以来初の「世界同時多発疫禍」を経験しています。これまでもペストやコレラなど世界中を襲った伝染病はありますが、蔓延には時間差がありました。ここまで瞬時に同期したパンデミックはなかったでしょう。飛行機などの高速交通機関であっという間に移動し、しょっちゅう寄り集まって飲み食いし、しゃべりあい、年がら年中密着し、性交し……というニンゲンは、『コロナの時代の僕ら』(早川書房)の作者パオロ・ジョルダーノに言わせると、格好の宿主らしい。いままで動物界に留まっていたウイルスが人間界に移動してきたのには、わけがあるの

                コロナ禍で100万部ベストセラーが誕生!2020年に読むべき23冊(鴻巣 友季子)
              • 本の感想 (追記あり)

                私は本を読んでいて衝撃を受けたり感動したり憤ったりわくわくしたりするのだけど、それは一瞬のことで言葉にするのが難しい。後で感想を文字に起こそうとしてもその時何を思ったかあまり覚えてないのだ。けど読んでいるときは何かを思っているはずで、それは嘘じゃないと思いたい。本当は感想を著者さんに送りたいのだけど、何を書いても当時の感情を再現できる気がしなくて下書きだけが溜まっていってしまう。脳みそにケーブルぶっ刺して本の感想を常時出力できるようになればいいのに。 追記 寝て起きたらたくさんブックマークされていて驚きました。とりあえず書き残してみるのが大切ということで、早速読書メーターに登録してきました。いつか著者さんに感想を送ることができるように文章力を向上させていきたいと思います。

                  本の感想 (追記あり)
                • Kindleライブラリをシャッフルして本を発掘する - 本しゃぶり

                  積ん読は放置すると地層を形成する。 だが今読むべき本は上にあるとは限らない。 興味はまさしく過去からやってくる。 第二回積ん読王決定戦 この記事を読んだ。 それぞれが自分の積ん読本を一冊選び、それについて語るというものである。その中で俺が最も共感したのは、電子書籍を積みまくっているダ・ヴィンチ・恐山の発言である。 読まずに愛でろ!第二回積ん読王決定戦 | オモコロ 俺も既読を含めるとKindleライブラリに1000冊ちょっとある*1ので、持っている全ての本を把握はできていない。セールとかで「この本は面白そうだな」と思ってクリックしたら、例の表示がされるのは何度もある。 例の表示 そんなわけで読まれずに放置される本が年々増加の一途をたどっているわけだが、最近これに対する一つの解を見つけたので記事を書くことにした。 開始時にライブラリをシャッフルする きっかけは10月にあったプライムデーでKi

                    Kindleライブラリをシャッフルして本を発掘する - 本しゃぶり
                  • 「インターセクショナリティ」が対立を招く理由 - 道徳的動物日記

                    The Coddling of the American Mind: How Good Intentions and Bad Ideas Are Setting Up a Generation for Failure (English Edition) 作者:Lukianoff, Greg,Haidt, Jonathan 発売日: 2018/09/04 メディア: Kindle版 先日から、社会心理学者ジョナサン・ハイトと憲法学者グレッグ・ルキアノフの共著、『アメリカン・マインドの甘やかし:善い意図と悪い理念は、いかにしてひとつの世代を台無しにしているか』を読んでいる。Amazonのほしいものリストでもらったものだ。ありがとう*1。 2017年に出版された本なのだが、その時期にアメリカの大学で「ポリティカル・コレクトネス」が引き起こしていた様々な問題の事例を網羅的に紹介しつつ、その背景にあ

                      「インターセクショナリティ」が対立を招く理由 - 道徳的動物日記
                    • ライフハッカー・ジャパンの書評家が選ぶ、2023年の名著10選 | ライフハッカー・ジャパン

                      4TBが9千円台だって。バッファローの静音HDDは在庫があるうちに回収しておこう【Amazonセール】

                        ライフハッカー・ジャパンの書評家が選ぶ、2023年の名著10選 | ライフハッカー・ジャパン
                      • リーダーの作法

                        リーダーシップは一部の人だけに与えられる天職であり、複雑で膨大なリーダーシップの哲学を実践しなければならないと思われがちですが、そんなことはありません。ささいな行動を日々繰り返すことで、お互いを尊敬し、信頼し合うチームを作ることができます。 Netscapeでマネージャー、Appleでディレクター、Slackでエグゼクティブを経験した著者が、それぞれの立場のリーダーに必要な振る舞いを30のエッセイで紹介します。 1on1での傾聴、信頼関係の築き方、仕事の任せ方、メンバーのほめ方、チーム内のうわさ話への対応、組織の文化の作り方など、マネジメントの場面で出会うさまざまなテーマをとりあげ、リーダーとしての具体的な行動や考え方を解説します。 本書への推薦の言葉 序文 はじめに エッセンス 第I幕 Netscape:マネージャー 1章 誰からでも学ぶことがあると考える 2章 会議ボケ 2.1 抱えす

                          リーダーの作法
                        • 『独ソ戦』新書大賞受賞のお祝いに、岩波書店の永沼浩一さんを訪ねてみた!|光文社新書

                          岩波書店の永沼浩一さんが、「B面の岩波新書」で光文社新書編集部をお訪ねくださったのは2年前のこと。ちょうど『バッタを倒しにアフリカへ』が新書大賞をいただいたタイミングでした。ならば、「岩波新書の真のライバル」である私たち(笑)としては、『独ソ戦』が2020年度の栄誉に輝いた今この時こそ永沼さんをお訪ねしよう!ということで、「B面の岩波新書」へのオマージュ企画として打診させていただきました。永沼さんには、ご自身の部署異動の直後だったにもかかわらずご快諾いただき、心より感謝いたします! 聞き手/三宅貴久(光文社新書編集長) 構成/田頭 晃(光文社新書) ――まず『独ソ戦』が新書大賞で1位をとられたということで、本当におめでとうございます。 永沼さん(以下、敬称略) ありがとうございます。 ――けっこう早い段階で、これは新書大賞じゃないかと言われたりしませんでしたか? 永沼 言われましたし、三宅

                            『独ソ戦』新書大賞受賞のお祝いに、岩波書店の永沼浩一さんを訪ねてみた!|光文社新書
                          • 2010年代、社会科学の10冊 - 西東京日記 IN はてな

                            2010年代になって自分の読書傾向は、完全に哲学・思想、心理、社会、歴史といった人文科学から政治、経済などの社会科学に移りました。その中でいろいろな面白い本に出会うことができたわけですが、基本的に社会科学の本、特に専門書はあまり知られていないと思います。 人文科学の本は紀伊國屋じんぶん大賞など、いろいろと注目される機会はあるのに対して、社会科学の本はそういったものがないのを残念に思っていました。もちろん、いい本は専門家の間で評価されているわけですが、サントリー学芸賞などのいくつかの賞を除けば、そういった評価が一般の人に知られる機会はあまりないのではないかと思います。 そこで社会科学の本の面白さを広めようとして書き始めたこのエントリーですが、最初にいくつか言い訳をします。 まず、「社会科学の本」と大きく出たものの、法学や経営学の本はほぼ読んでいませんし、以下にあげた本を見てもわかるように社会

                              2010年代、社会科学の10冊 - 西東京日記 IN はてな
                            • 『サピエンス全史』のハラリがはじめて現代の諸問題を真正面から取り扱った最新刊──『21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考』 - 基本読書

                              21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考 作者:ユヴァル・ノア・ハラリ出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2019/11/19メディア: 単行本『サピエンス全史──文明の構造と人類の幸福』で、「虚構を操る力こそが人類を生き残らせた」という観点から過去を。続く『ホモ・デウス──テクノロジーとサピエンスの未来』では、生命の遠い将来を研究し、「これから先、人類は何に取り組むのか」と問いかけたユヴァル・ノア・ハラリの新作『21 Lessons』は、ハラリがはじめて現代の諸問題を真正面から取り扱った一冊だ。 これまでハラリが何千年に渡る過去、そして未来をその射程に入れてきたが、本書ではこの数十年、場合によっては数百年までの社会的、経済的、政治的危機を中心に取り扱っている。たとえば、雇用の減少、年々難しくなる教育、世界的な気候変動などなどである。ハラリはあいもかわらず明確な語り口

                                『サピエンス全史』のハラリがはじめて現代の諸問題を真正面から取り扱った最新刊──『21 Lessons: 21世紀の人類のための21の思考』 - 基本読書
                              • タスクの依存関係とリソースの両方を考慮してプロジェクトマネジメントをするCCPM理論を学んだ - $shibayu36->blog;

                                自分のプロジェクトマネジメントのスキルをもう一つ伸ばしたくて、タスクの依存関係とリソースの両方を考慮してプロジェクトマネジメントをするCCPM(クリティカルチェーンプロジェクトマネジメント)理論を学んだ。この理論を学んだおかげで、よりプロジェクトの計画作りや、プロジェクトの現在の危険度の把握をやりやすくなったと感じる。アジャイルの手法であるベロシティでの管理ともうまく組み合わせられそうだったので、今度試してみたい。 参考にした書籍 クリティカルチェーン 作者:エリヤフ ゴールドラットダイヤモンド社Amazon 進む!助け合える!WA(和)のプロジェクトマネジメント――プロマネとメンバーのためのCCPM理論 作者:宮田 一雄ダイヤモンド社Amazon アジャイルCCPM: プロジェクトのマネジメントを少し変えて組織全体のパフォーマンスを大きくのばす 作者:宇治川浩一株式会社ビーイングAmaz

                                  タスクの依存関係とリソースの両方を考慮してプロジェクトマネジメントをするCCPM理論を学んだ - $shibayu36->blog;
                                • 『アルツハイマー征服』圧倒的な取材力と筆力で読ませるサイエンス・ノンフィクション! - HONZ

                                  本書のプロローグは、「青森のりんごの形が良いのは、季節ごとに、こまめに手当てをするからだ」という、青森在住のわたしにとっては、不意を突かれる一文ではじまります。 なぜ、アルツハイマーの本で、青森のりんごなのか? その理由はすぐにわかりました。青森には、家族性アルツハイマーの大きな一族があるというのです。長身で美男美女の多いその一族は、おそらくは結婚相手に困ることはなかったのでしょう、よく繁栄したといいます。しかしどういうわけか、四十代、五十代になると、おかしなことが起こる。二戸陽子さん(仮名だそうです)の身にも、それが起こります。四十歳になる頃からりんごの作業ができなくなり、やがて、りんごの収穫期に、りんごの実ではなく、葉っぱを摘んで持ち帰るようになる。すると一族の人たちは、こうささやきあったそうです。「これはまきがきたのかもしれない」 ここでわたしはまたしても、ドキッとしました。「まき」

                                    『アルツハイマー征服』圧倒的な取材力と筆力で読ませるサイエンス・ノンフィクション! - HONZ
                                  • 必読書コピペにマジレスしてみる・哲学編

                                    日本文学編→anond:20210222080124 追補編→anond:20210218080224 プラトン『饗宴』おっさんが飲み会で真実の愛について延々語るだけなので、哲学書の入門編にいいんじゃないかな。楽しそうにしてるおっさんはいいぞ。 アリストテレス『詩学』どうしてフィクションで人は感動するかについて述べた本の走りで、後半は散逸しているんだけど、カタルシスについてはなるほどなあ、とは思った。作家になりたいんだったら普通にハリウッドの三幕構成の本を買ったほうがいいかもしれないが、この読書リストを読んでいる人は実用的な知識よりも読んでいて楽しいかどうかを求めている気もする。 アウグスティヌス『告白』読もうと思ったまま長い時間が過ぎてしまった本で、まだ読めてない。アウグスティヌスが若いころややりたい放題やっていた時期のことも書いてあるらしいので、宗教書として以外にも楽しめるんじゃないだ

                                      必読書コピペにマジレスしてみる・哲学編
                                    • 一級品のサスペンスを読んでいるかのような緊張感がみなぎる、スノーデン決死の告発への道──『スノーデン 独白 消せない記録』 - 基本読書

                                      スノーデン 独白: 消せない記録 作者:エドワード・スノーデン出版社/メーカー: 河出書房新社発売日: 2019/11/30メディア: 単行本アメリカ国家安全保障局(NSA)による国際的な監視網についての告発でその名を轟かせたエドワード・スノーデン。彼についての本は、暴露した内容に焦点を当てたものも彼自身についてのものも無数に出ているが、本書はその中でも全篇にわたって本人が書いている(のか語っているのか)、半生を綴った自伝であるというのが特徴。 正直、スノーデンの暴露した内容ではなくてスノーデン自身には興味がないし、特に子供の頃の話とか何も興味ねえなあ。でも山形浩生さんが訳しているから読んでおくかなあぐらいのローテンションで読み始めたのだけれども、いやはやこれはびっくりするほどおもしろい! まず、一九八三年生まれと僕とそこまで年代が離れていないこともあり(僕は八九年生まれ)、幼少期にハマっ

                                        一級品のサスペンスを読んでいるかのような緊張感がみなぎる、スノーデン決死の告発への道──『スノーデン 独白 消せない記録』 - 基本読書
                                      • 『僕の心のヤバイやつ』から『教育格差』まで――年1000冊の読書量を誇る作家が薦める「格差」を知る5冊 | GetNavi web ゲットナビ

                                        毎日Twitterで読んだ本の短評をあげ続け、読書量は年間1000冊を超える、新進の歴史小説家・谷津矢車さん。今回のテーマは「格差」です。 【関連記事】 『あれよ星屑』から話題の『独ソ戦』まで――年1000冊の読書量を誇る作家が薦める「戦争」を知る5冊 わたしは中途で貧乏になってしまった家庭に育ったのだが、親の理解もあって大学を出ることができた。おかげでサラリーマン時代は地元優良企業に勤めることができたし、小説家となってからも(調べ物などの面で)非常に得をしている身分である。 と、今でこそそう思っているのだが、昔はそうではなかった。親からは「大学は出た方がよい」と聞かされ育ってきたから、世の中の親というものは「大学まで行ったほうがいいと口にするものなのだ」という前提がわたしの中にあったのである。そうした状況を指して、Twitterで知り合ったある友人が「谷津さんは学歴の面で恵まれていると思

                                          『僕の心のヤバイやつ』から『教育格差』まで――年1000冊の読書量を誇る作家が薦める「格差」を知る5冊 | GetNavi web ゲットナビ
                                        • 『人生の土台となる読書』が発売になりました - phaの日記

                                          一年ぶりの新刊、『人生の土台となる読書』が発売になりました。 人生の土台となる読書――ダメな人間でも、なんとか生き延びるための「本の効用」ベスト30 作者:phaダイヤモンド社Amazon 内容は、僕が今まで独自のやり方でふらふらと生きてこれたのは、こんな本がバックボーンにあったからだ、というのを集めたブックガイドです。 僕の本では大体いつもたくさんの本を紹介しているんですが、今回の本で大体全部ネタ元を出してしまった感じがありますね。 僕の場合、やっぱり読書というのが自分の人生のベースになっているんですよね。 社会の中でうまくやっていけないとき、本だけが自分のことを理解してくれる、と感じたことがたくさんありました。本のおかげで、自分を曲げずに、自分なりのやり方で生きていくことを今まで続けてこれた、と思っています。 この本の中で紹介している著者やジャンルは以下のような感じです。 中島らも、橋

                                            『人生の土台となる読書』が発売になりました - phaの日記
                                          • 地震から火山まで様々な津波の発生メカニズムを教え、いざという時に命を救ってくれるかもしれないノンフィクション──『津波 暴威の歴史と防災の科学』 - 基本読書

                                            津波――暴威の歴史と防災の科学 みすず書房Amazonこの『津波』は津波の研究者であるジェイムズ・ゴフとウォルター・ダッドリーによる、世界中・歴史上で起こった津波についての一冊である。 本書のテーマのひとつに、どれほど大きな被害をもたらした津波であっても、人はすぐに忘れてしまう、というものがある。だからこそ、繰り返し津波の被害とそのメカニズムを語り継ぎ、時に魅力的なエピソードも添えて興味をひきながら、津波に襲われた時にどのような行動が生死を分けるのかを伝えていかなければならない。 「知識が津波から命を救う」例のひとつに、21世紀に入ってからの最大の津波被害をもたらした2004年のインド洋大津波(死者は22万人にも及ぶ)でのエピソードがある。この時、10歳のイギリス人のティリー・スミスはタイのリゾートビーチに休暇で遊びにきていた。彼女はちょうど地理の授業で津波について学んでいたので、海が引き

                                              地震から火山まで様々な津波の発生メカニズムを教え、いざという時に命を救ってくれるかもしれないノンフィクション──『津波 暴威の歴史と防災の科学』 - 基本読書
                                            • 趣味は読書だがそれを伝えても無趣味と受け取られがちな気がしていた→Zoom会議で本棚が映り込んだら同僚がざわついて趣味読書が認められた話

                                              ケイネすけ @Kaynethkay ミステリに限らず読書の話をしたら東野圭吾の話題が出ること、むかしはかなりあった(最近は少ないかも) そのまま東野圭吾について早口で語ってもいいけどキモがられるからな……と思いつつ「容疑者Xいいですよね〜白夜行おすすめですよ」くらいの対応にとどめるグッドコミュニケーションをしている 2024-05-22 15:57:49 ケイネすけ @Kaynethkay マジレスすると、趣味がどうとか言ってる段階の会話は相手に興味を持てるかどうかのとっかかりをお互い手探りでさがしてる状況だと思うので、最低限の社会性として相手が提示してきたフックに極力反応しようとがんばるよ(その結果が本を読まない人から出てくる東野圭吾だったりするんだと思う) 2024-05-22 16:27:28

                                                趣味は読書だがそれを伝えても無趣味と受け取られがちな気がしていた→Zoom会議で本棚が映り込んだら同僚がざわついて趣味読書が認められた話
                                              • 木澤佐登志の書評 『次の東京オリンピックが来てしまう前に』(菊地成孔 著) | SUB-ROSA

                                                決して訪れることのなかった未来。今後「TOKYO 2020」は、日本における「失われた未来」を象徴する概念となるのだろうか。音楽ジャンルのひとつ、ヴェイパーウェイヴの語源とされる「Vaporware」なる言葉は、発売が発表されたものの結局完成せず開発中止になったソフトウェアやハードウェアのプロジェクトのことを指す。政府のオリンピック主導者は、無観客を視野に入れた上で、なお強行する構えを崩そうとしない。もしそうなれば、四年に一度の祭典は、国家が制作するグロテスクなヴェイパーウェイヴとなるであろう。 菊地成孔『次の東京オリンピックが来てしまう前に』(平凡社)は、はからずも東京オリンピックに対するレクイエム(追悼文)となってしまったかのようだ。さすがは「レクイエムの名手」たる氏の面目躍如、といったところだろうか。次の東京オリンピックが来る気配は未だにない。 仮にも書評とされる場で自分語りをするの

                                                  木澤佐登志の書評 『次の東京オリンピックが来てしまう前に』(菊地成孔 著) | SUB-ROSA
                                                • 書評 「統計学を哲学する」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                  統計学を哲学する 作者:大塚 淳発売日: 2020/10/26メディア: 単行本(ソフトカバー) 本書は応用統計学にも造詣の深い科学哲学者大塚淳による統計学の哲学の入門書になる.序章では本書について「データサイエンティストのための哲学入門,かつ哲学者のためのデータサイエンス入門」だとある. これまで読んだ統計学の哲学についてはソーバーの「科学と哲学」がなかなか面白かった.本書ではソーバー本では扱っていなかった因果推論や深層学習についても論じられていて,そのあたりも勉強したいと思って手に取った一冊になる. 序章 統計学を哲学する? 序章では本書のねらいと構成が書かれている.ねらいとしては,上記の入門書というだけでなく,「統計は確固とした数理理論であり,そこに哲学的思弁が入り込む余地はない」とか「統計は単なるツールであり,深遠な哲学とは無縁だ」とかいう誤解を解きたいということが挙げられている.

                                                    書評 「統計学を哲学する」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                  • 必読書コピペにマジレスしてみる・海外文学編(2)

                                                    (1)はこちら。anond:20210212080317 キャロル『不思議の国のアリス』好き。ただし、当時の人にしかわからないパロディやジョークが多く、というかこの本を通じてしか残っていないのもあるので、純粋に笑えるかどうかはわからない。とはいえ、わからないなりにナンセンスさは楽しく(「ぽっぺん先生」シリーズにも引き継がれている)、トーベ・ヤンソンなどいろいろな人の挿絵も楽しめるし、こじらせ文学少年・文学少女とも仲良くなれるかもしれない。大学時代の読書サークルは楽しかったなあ。 ドストエフスキー『悪霊』ドストエフスキーの小説は基本的に頭がおかしい。ドストエフスキー自身がギャンブル依存症でユダヤ人嫌いのヤバいやつだし。 登場人物は基本的に自己主張が激しくて感情に溺れやすく、数段落数ページにまたがって独白する。プライドが無駄に高くて空想癖がひどく、思い込みが激しくて人の話を聞いちゃおらず、愛さ

                                                      必読書コピペにマジレスしてみる・海外文学編(2)
                                                    • 【書評】『カササギ殺人事件』と、「下巻、ある?」案件について - Under the roof

                                                      カササギ殺人事件 上 (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 発売日: 2018/09/28 メディア: Kindle版 カササギ殺人事件〈下〉 (創元推理文庫) 作者:アンソニー・ホロヴィッツ 発売日: 2018/09/28 メディア: 文庫 『バーナード嬢曰く。』という漫画をご存じだろうか。 読書好きで読書ブログ覗くような人なら認知率はかなり高いんじゃないだろうか。読書好きの登場人物たちが読書あるある的な出来事を交わし合う学園日常的な漫画で、元ネタの本を知らなくても楽しめるし元ネタを読んでいるとより面白い。 バーナード嬢曰く。: 5【イラスト特典付】 (REXコミックス) 作者:施川 ユウキ 発売日: 2020/04/28 メディア: Kindle版 で、それの5巻にこの『カササギ殺人事件』が登場する。 本の内容にはほとんど触れずに、ただ登場人物たちが上巻を読み終わった後、本

                                                        【書評】『カササギ殺人事件』と、「下巻、ある?」案件について - Under the roof
                                                      • 『アイデア大全』の書かれなかった後書き/フォレスト出版編集石黒氏への返歌(アンサーソング)

                                                        先日、読書猿の最初とその次の著作、アイデア大全と問題解決大全を担当していただいたフォレスト出版の編集者石黒氏から、先に次のような素晴らしいエールをいただいた。 祝『独学大全』出版記念 読書猿さんについて知っていることを私なりに伝えます。 https://note.com/forestpub/n/n6fdef7d27d74 そのおかげもあって、新著『独学大全』は思ってもなかったほどの順調な滑り出しである。 せめてもの返礼として、私の記憶する限りの『アイデア大全』の誕生秘話を書いてみたい。これは、いつか約束したことメイキングであるのと同時に、書けなかった『アイデア大全』の後書きでもある。 というのは、『アイデア大全』の成立に最初から最後まで、八面六臂の活躍をしていただいた石黒氏に対して、読書猿の最初の本の末尾で感謝の念を呈したいという申し出をしたところ彼はこう言って断ったのだ。 「そんなスペー

                                                          『アイデア大全』の書かれなかった後書き/フォレスト出版編集石黒氏への返歌(アンサーソング)
                                                        • フェイクニュースやSNSの影響を意外と人は受けない──『人は簡単には騙されない: 嘘と信用の認知科学』 - 基本読書

                                                          人は簡単には騙されない: 嘘と信用の認知科学 作者:ヒューゴ・メルシエ発売日: 2021/02/25メディア: 単行本世界にはプロパガンダにフェイクニュース、根も葉もない噂の蔓延が起こっていて、ほとんどの大衆はそうした「誰かの行動を操りたい人たちによって放たれた情報に騙されている」。──というのが昨今支配的な空気、雰囲気だと思うが、実際にはそんなことはない。人は意外と簡単には騙されないものなのだ、ということを主に認知科学の側面から解き明かしていくのが本書『人は簡単には騙されない』である。 私たちは、たとえ大多数の意見や、カリスマ的な有名人が支持する見解であったにせよ、言われたことを何でも無批判に受け入れたりはしない。それどころか、誰を信じればよいのかを見極めることに長けている。敢えて言えば、人はいとも簡単に他者の影響を受けるのではなく、むしろ非常に受けにくいというのが現実である。 上記引用

                                                            フェイクニュースやSNSの影響を意外と人は受けない──『人は簡単には騙されない: 嘘と信用の認知科学』 - 基本読書
                                                          • 専門家が選ぶ新書3冊(本を紹介しているツイートのみのまとめ)

                                                            「専門家が選ぶ新書3冊」ハッシュタグは興味深いのですが、紹介されている本だけを見たいので、自分でまとめ直しました(2021/03/02更新)。 「専門家ではないと自称しているツイート」と「内容は問わないと自称しているツイート」は載せてませんが、そもそも専門家かどうかの見分けが難しいので各人の判断で行なってください。 あと、3冊より多いツイートもありますが、「専門家が選ぶ新書3冊」だから3冊でなければならない…そのような惰弱な言葉遊びに興味はありません。

                                                              専門家が選ぶ新書3冊(本を紹介しているツイートのみのまとめ)
                                                            • なぜ一見何の利益もない嫌がらせ行為を行う人間が存在するのか?──『悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?』 - HONZ

                                                              なぜ一見何の利益もない嫌がらせ行為を行う人間が存在するのか?──『悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?』 最近、仕事中のほとんどの時間は何らかのゲーム配信(最近はLeague of Legends)を垂れ流していることが多い。人気のストリーマーは数千、数万といった視聴者を集める。そうすると、一人用ゲームではない対戦系ゲームを配信で行っている配信者は、少なからぬ「嫌がらせ」行為に遭遇するものだ。 たとえば、配信者がゲームのマッチングを開始したのにタイミングを合わせてマッチング開始し、配信者とマッチングしたらその試合で通常ありえないえないゲームプレイをして負けに導いたり、挑発行為を繰り返したり、Apexのようなバトロワなら配信を見て位置を把握し集中攻撃をかけたりが行われるのである。 そうした悪意あるプレイヤーが、なぜ、自分にとってたいして利益があるようにも思えない悪意

                                                                なぜ一見何の利益もない嫌がらせ行為を行う人間が存在するのか?──『悪意の科学: 意地悪な行動はなぜ進化し社会を動かしているのか?』 - HONZ
                                                              • 気候変動から地球空洞説まで、巨大な「地球」をテーマにしたことで作家の味が色濃く滲み出た極上のSFアンソロジー──『地球へのSF』 - 基本読書

                                                                地球へのSF (ハヤカワ文庫JA) 早川書房Amazonこの『地球へのSF』は、日本SF作家クラブ(SFやファンタジイに関係する人々が集まっている業界団体)編による書き下ろしアンソロジーの第四弾。第一弾は感染症をテーマにした『ポストコロナのSF』、第二弾は近未来テーマの『2084年のSF』。第三弾は『AIとSF』ときてこの第四弾のテーマは「地球」とかなり大きく出ている。 これまでのテーマがトピックスとしては絞られていた一方、本作は「地球」だけデデドン! と出ていてそれ以外の縛りがないので抽象的になりすぎやしないか、と読み始める前は心配していたが、これがおもしろい! 総勢22名の作家──小川一水もいれば新城カズマも、上田早夕里も円城塔もいる──が思い思いの方法でこの巨大な地球と四つにくみあって、みなが独自のやり方でこの地球を調理している。 多様なテーマ・描き方が揃ったアンソロジー たとえば2

                                                                  気候変動から地球空洞説まで、巨大な「地球」をテーマにしたことで作家の味が色濃く滲み出た極上のSFアンソロジー──『地球へのSF』 - 基本読書
                                                                • 本と図書館になぜ価値が認められているのか

                                                                  https://anond.hatelabo.jp/20210212190921 https://anond.hatelabo.jp/20210212214154 これらの問いに対して、人類が歩んできた歴史の視点からの回答が無いので、記しておきます。 お前らって本という物体に対してだけ異常に過保護じゃない?それにしてもお前らの「本を大事にしろ!本を傷つけるな!」的な反応は過敏で異常だよ。宗教なの? それは「図書館」っていうシステムが原因だと思う。なんで本だけ特別視されて、自治体が無料で貸出しなくてはいけないのか本当に謎。 これは人類が、本そして情報を手に入れる為に、血みどろの歴史を歩んできたから。 その歴史の教訓によって培われた共通認識を ”宗教” と呼ぶならば、そうかもしれないが。とりあえずは、なぜこうなったのかを紐解いてみましょう。 古来、文字や書物(パピルスや木簡など)は特権階級の軍

                                                                    本と図書館になぜ価値が認められているのか
                                                                  • ドーキンスによる無神論者のためのビギナーズ・ガイド──『さらば、神よ──科学こそが道を作る』 - 基本読書

                                                                    さらば、神よ 科学こそが道を作る 作者:リチャード ドーキンス発売日: 2020/07/16メディア: Kindle版この『さらば、神よ』はリチャード・ドーキンスによる無神論者になるためのビギナーズガイドである。原題は「Outgrowing God A Beginner's Guide」で「outgrowing」は成長する、卒業する程度の意味を持っているので、ニュアンス的には神からの卒業、といった感じか。尾崎豊か。ドーキンスはもともと『神は妄想である』の中でかなり攻撃的に宗教や神概念を攻撃していた、筋金入りの無神論者だ。 『神は妄想である』を読んだときは「言いたいこたわかるけどそんなに攻撃的に言ったって聞き入れられないでしょ」と思っていた。だが、本書はさすがにかなりの年月も経って、ドーキンスもそんな姿勢じゃ伝わらないと反省したのか、「あのね、聖書とかに書いてあること、よく読めばわかると思う

                                                                      ドーキンスによる無神論者のためのビギナーズ・ガイド──『さらば、神よ──科学こそが道を作る』 - 基本読書
                                                                    • 「自己啓発の悪循環を断ち切れ」独学の達人・読書猿オススメの年末年始に読むべき1冊

                                                                      年末年始を前に、じわじわと売れている本がある。788ページに及ぶ『独学大全』だ。 時間を確保する方法から、勉強のモチベーションを保つ方法、資料の探し方まで、独学に役立つ55の技法を網羅的に紹介している分厚い本で、2020年9月の発売から11万部を売り上げた。 著者の読書猿さんは、2008年から始めたブログで注目され『独学大全』を含めこれまでに3冊を出版。仕事の傍ら独学を続けてきた「独学の達人」として知られる人物だ。 そんな読書猿さんにとって、新型コロナウイルスに翻弄された2020年はどう映ったのだろうか。 不確実な時代だからこそ、2021年に読むべき本とはどんな本かなのか。オンラインでインタビューした。 読書猿:2008年から始めたブログ「読書猿classic」で注目され、これまでに『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)を出版した。昼間は「いち組織人」として働いているため、

                                                                        「自己啓発の悪循環を断ち切れ」独学の達人・読書猿オススメの年末年始に読むべき1冊
                                                                      • 地球温暖化が深刻化した未来を本職の地質学者が描きだすディストピアSF──『2084年報告書: 地球温暖化の口述記録』 - 基本読書

                                                                        2084年報告書: 地球温暖化の口述記録 作者:ジェームズ・ローレンス・パウエル国書刊行会Amazonここ数年は毎日のようにSDGsや地球温暖化が話題になる昨今だが、この『2084年報告書: 地球温暖化の口述記録』はまさにそうした地球の気候変動をテーマにしたディストピアSFである。人類は手をうつことがないまま地球温暖化が進行し、氷河は溶け海面は上昇し多くの地域で人が住めなくなった2084年の世界を描き出していく。 著者のジェームズ・ローレンス・パウエルは作家のキャリアを歩んできた人物ではなく、MITにて地球科学博士号を取得し、大学長や博物館館長を担当、レーガン、ブッシュ政権下では米国科学委員会の委員もつとめた、ばりばりの地質科学者である。 構成など 本作は「報告書」と書名についているように、2084年に地球温暖化の歴史と過程をまとめるため、エジプト、アメリカ、オーストラリア、ブラジルなど様

                                                                          地球温暖化が深刻化した未来を本職の地質学者が描きだすディストピアSF──『2084年報告書: 地球温暖化の口述記録』 - 基本読書
                                                                        • 積んでいる本の総額がわかる読書管理サービス | 積読ハウマッチ

                                                                          総額を知れば積ん読も減らせる?総額を知れば解消する気が起きるかも! ランキングや書評・レビューを残せる読書メモ機能も。「積読ハウマッチ」は積んである本の総額がわかる書籍管理サービスです。積読消化の手助けに。

                                                                            積んでいる本の総額がわかる読書管理サービス | 積読ハウマッチ
                                                                          • ツイッターから解放されるために──『デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する』 - 基本読書

                                                                            デジタル・ミニマリスト: 本当に大切なことに集中する作者: カル・ニューポート出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2019/10/03メディア: 単行本AmazonKindleこの『デジタル・ミニマリスト』は、端的にいうと「TwitterやFacebookみたいなSNSは人間の注意・関心をハックしてくる存在であって、時間の無駄だから、やめられるならやめたほうがいい」という本である。最初に具体的に「どのようにそうしたSNSが我々の注意と時間を奪っているのか」を述べ、その後に実践編として「じゃあ、どうすれば我々はSNSから離脱できるのか」を紹介していく流れになっている。 「まさに自分が求めていた本だ!」と思う人も多いのではないかと思う。何しろ、僕がまさにそうだったからだ。 ツイッターをやめようと奮闘する日々 というのも僕は特にTwitterに関して、この2年は利益よりも害が多くなってしまった

                                                                              ツイッターから解放されるために──『デジタル・ミニマリスト 本当に大切なことに集中する』 - 基本読書
                                                                            • 読んだ本から選ぶ47都道府県が舞台の作品 - 読書する日々と備忘録

                                                                              Twitterでハッシュタグ #GoTo読書の都道府県別の読んだ本紹介やっている方を見かけて、自分もやってみたいと思い、あまり深く考えずに読んだ本の中からということで勢いでざっとリストを作ってみました。 読んだことある本の舞台で47都道府県埋まらないか試しに作ってみたけど、いくつか埋まらないところがあるし、苦しいところもある…真剣に考えればいくつかシリーズの巻のどこかでというのもあるのかもしれないですが(苦笑)#GOTO読書 pic.twitter.com/2Bn8NPPQMq — よっち (@yocchi_reading) 2021年2月14日 GoTo 読書作品リスト そこから、今更ながらに未来屋書店 石巻店のTwitter担当者によって考案された企画だということを知り、いそいそと公式リストを確認して、こっちの方がいいなと思う作品があったら入れ替えたり、思い出した作品を入れたりでいろい

                                                                                読んだ本から選ぶ47都道府県が舞台の作品 - 読書する日々と備忘録
                                                                              • 物理学者と哲学者は「時間」を語ってどうすれ違うのか…『〈現在〉という謎』を読んで - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)

                                                                                〈現在〉という謎: 時間の空間化批判 作者: 森田邦久 出版社/メーカー: 勁草書房 発売日: 2019/09/27 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 物理学者と哲学者によるシンポジウムをもとに企画された論考集。各章では時間論、とくに「現在」の概念を巡る論考を物理学者と哲学者(+仏教学者1名)が書き、それに対するコメントとリプライが掲載されている。 全8章からなり、どの論考も面白い。だが、理論物理学者の谷村省吾先生(以降、谷村氏)の論文とそれへの佐金武氏のコメント、青山拓央氏・森田邦久氏(いずれも分析哲学者)の章に対する谷村氏のコメントからなる応酬が際立っている。 谷村氏はしょっぱなから、 そもそも現在は謎なのか?とさえ思う。(谷村論文、p.1) と、本書の問いそのものの意義に疑問をつきつける。「率直にいって、形而上学者たちとの対話は難儀であった。私の話はわかってもらえないよ

                                                                                  物理学者と哲学者は「時間」を語ってどうすれ違うのか…『〈現在〉という謎』を読んで - 重ね描き日記(rmaruy_blogあらため)
                                                                                • 『1つの定理を証明する99の方法』から『怒りの人類史』まで、最近読んでおもしろかったけれどブログで単独記事にできなかった本をまとめて紹介する

                                                                                  最近もいろいろ読んでいるけれど、紹介したいけどうまい感じの切り口が思いつかなかったり、おもしろいけど様々な理由で取り上げにくい本がたまってきたのでいったんそいつらを紹介してみようと思う。普段ブログには小説でもノンフィクションでも、5〜6冊読んで1冊取り上げるかどうかの割合になので、このブログの背景にはこれぐらいの本が存在しているんだな、というのもなんとなく感じてもらえれば。 科学探偵 シャーロック・ホームズ 作者:J オブライエン発売日: 2021/01/21メディア: 単行本最初に紹介したいのは、J・オブライエン 『科学探偵 シャーロック・ホームズ』。シャーロック・ホームズは初めての科学探偵という側面も持つ。ホームズの捜査における科学的な側面とはどこにあったのか、化け学の知識はどれぐらいあったのかを原典のエピソードに細かくあたりながら見ていく本で、けっこうおもしろい。 たとえばホームズが

                                                                                    『1つの定理を証明する99の方法』から『怒りの人類史』まで、最近読んでおもしろかったけれどブログで単独記事にできなかった本をまとめて紹介する