腊肉(ラーロウ)は、ひと言でいうと干し肉のこと。広義には、醃肉(イェンロウ)、すなわち塩や醤油で漬けた加工肉の一種と捉えるとわかりやすいです。 その腊肉がさかんに作られるのは冬。そもそも中国語で「腊」は、旧暦12月の別称(2018年が1月17日が旧暦12月1日)。その時期に干したり、さらに燻製した豚肉を、腊肉と呼んできた歴史があります。 また、魚を干せば腊魚、鴨なら腊鴨とバリエーションも。冷たく乾燥する季節に中国を訪れれば、あちこちで肉や腸詰を干している風景を目にします。 そこで、中国では地域によって作り方にどんな差があるのか、産地として著名な湖南、四川および重慶、広東、そして上海の腊肉づくりについて、識者に話を聞きました。 ▶湖南省 ▶重慶市 ▶四川省 ▶広東省および香港 ▶上海市 【湖南省】米糠で燻製。調理は米のとぎ汁で煮込むと美味! 話し手:王宝山さん 料理人歴28年の40代。湖南省