いつも不思議に思うのだが、駅の構内に二次元美少女の広告が貼ってあったとして、興味の欠片が1ミクロンもない人はまじまじと見るのだろうか。おそらく見向きもしないはずである。ましてや、衣装やスカートのシワのような細かい表現など意識すらしないし、はっきり言ってどうでもいいだろう。よほど丹念にそういった表現を探しているなら別だが、自然に目についてしまうのは知識や先入観や素養があるためなのだ。 筆者は「かがり美少女イラストコンテスト」の一環として、美少女ゲームの原画家が描いた二次元美少女のイラストを町中に掲示したことがあった。印象的だったのは、おばあちゃんから「めんこい(かわいい)女の子だね」と言われたことである。何も知らない人にとっては、二次元美少女は「かわいい女の子の絵」なのだ。ところが、先に紹介したような自称・漫画好きのような中途半端に知識がある人ほど、先入観が邪魔をして純粋な目で見ることができ