日本の技能実習制度をめぐっては外国からやってきた実習生らに対する人権侵害の事例や搾取の実態が次々と浮き彫りになっている。 日本の同盟国であるアメリカも問題視し、国務省が今年7月、世界の人身売買に関する報告書の中でも言及。実習生の支援に取り組む指宿昭一弁護士を「ヒーロー」として認定した。 アメリカの問題意識はどこにあり、制度が今なお抱える課題とは何か。改めて指宿氏に聞いた。(内容は2回にわたって報告します) いぶすき・しょういち 弁護士(第二東京弁護士会)、暁法律事務所所長。1961年、神奈川県生まれ。筑波大を卒業後、17回にわたって司法試験に挑み、44歳で合格。46歳から弁護士として活動を始める。労働問題を専門とするほか、外国人技能実習生の問題や入管施設での外国人の人権問題などについても精力的に取り組む。アメリカ国務省が2021年7月、実習生の支援活動を評価し、人身売買と取り組む「ヒーロー