ビットコインの急騰と急落、仮想通貨取引所のハッキングと資金流出──2019年は仮想通貨にとって再び激動の1年となった。価格の浮き沈みに一喜一憂する人々が多いなか、慶應義塾大学経済学部教授の坂井豊貴氏は「それでもビットコインは終わらない」と説く。なぜか? 坂井豊貴(さかい・とよたか)/慶應義塾大学経済学部教授、(株)デューデリ&ディール・チーフエコノミスト ロチェスター大学博士課程修了(Ph. D. in Economics)。オークション方式や投票方式などの制度設計(メカニズムデザイン)で国際業績多数。主著『多数決を疑う』(岩波新書)は高校教科書に掲載、著書は多くアジアで翻訳されている。 仮想通貨にとっても、私にとっても劇的な1年だった ──2019年2月に書籍『暗号通貨VS.国家 ビットコインは終わらない』を上梓された翌月に、創刊特集でインタビューさせていただきました。この1年を振り返り