朝、甘酒で暖をとります。 年に一度だけ入荷するこの酒粕を買ってきて、お湯でふやかしトロリとなるまでかき回してぐつぐつ言わせ、アルコールを飛ばします。 生姜の絞り汁と蜂蜜たっぷりを加え、容器に入れておきます。 豆乳やアーモンドミルク、時にはお湯だけで薄めて、熱々をいただきます。 甘酒で思い出す、父方の祖母のこと。 これは、弟が生まれた時の産院での写真。 55年前です。 左の濃い色の羽織を着た人が、亡き祖母です。 後ろにいるのは、たしか近所のおばちゃん。 一緒に来てくれたんですね。 看護師さんが抱いているのは、生まれたばかりの弟。 祖母の前でふてくされているのが、私です。 母が撮影したのかな。 大好きだった、ケロヨンのシャツと赤いひだスカート。 スカートの下にはズボンをはいています。 この日の記憶はなぜか鮮明です。 母が入院していてさみしくて不機嫌だった私は、ズボンとスカート両方はいていくと言