企業が掛け金を払い、従業員が運用する企業型確定拠出年金(企業型DC)で、約112万人分の年金資産が放置された状態になっていることが1日、国民年金基金連合会のまとめでわかった。2017年度末から1・5倍になった。総額は昨年度末で約2600億円に上っている。転職時などに必要な手続きをとらなかったためで、運用機会を逃し、老後の資産形成に影響を及ぼす可能性がある。 【イラスト解説】一目でわかる、公的年金と企業型DCなど上乗せの仕組み 企業型DCの加入者は年々増加しており、全国で約780万人にのぼる。転職などで会社を辞めると加入資格を失う。積み立てた年金資産は、6か月以内に個人型確定拠出年金(iDeCo)などに移す手続きをしなければ、同連合会に自動的に移管され、その後は運用されない。 同連合会によると、年金資産が自動的に移管された人は2021年度末で108万3116人おり、公表している17年度末の7