新型コロナウイルスの感染拡大で、大阪府では患者に必要な治療を提供できない「医療崩壊」の危機が訪れている。その大きな理由が、看護師不足だ。関係者の証言をたどると、「三つの要因」が重なって、看護師の確保が難しい状況が深刻化していることがわかった。解決策はあるのか。 「患者の増減に合わせて、採用と契約解除の繰り返し。リモートワーク推奨の世の中でも、看護協会は昨年4月以来、365日窓口を開けて面接している」。大阪府看護協会の高橋弘枝会長はこの1年間を、こう振り返る。 感染者増と求められるスキル 看護師不足の要因にまず挙がるのが、「重症患者の増加」だ。協会は「大阪コロナ重症センター」(大阪市住吉区、30床)の看護師募集を、府か…