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図書館史の検索結果1 - 40 件 / 60件

  • スゴ本と読書猿が映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を語り尽くす - はてなニュース

    対談者プロフィール Dain 書評ブログ「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」(スゴ本)管理人。「その本が面白いかどうか、読んでみないと分かりません。しかし、気になる本をぜんぶ読んでいる時間もありません。だから、(私は)私が惹きつけられる人がすすめる本を読みます」 読書猿 「読書猿 Classic: between / beyond readers」管理人。正体不明。博覧強記の読書家。メルマガやブログなどで、ギリシャ哲学から集合論、現代文学からアマチュア科学者教則本、陽の当たらない古典から目も当てられない新刊までを紹介している。人を喰ったようなペンネームだが、「読書家、読書人を名乗る方々に遠く及ばない浅学の身」ゆえのネーミングとのこと。知性と謙虚さを兼ね備えた在野の賢人。著書に『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)。 谷古宇浩司 株式会社はてな 統括編集長/

      スゴ本と読書猿が映画『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』を語り尽くす - はてなニュース
    • もっと調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス2 | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

      本書の使い方 第1講 NDLデジタルコレクションは国会図書館のDXである 第2講 国会図書館にない本を探す法 第3講 リニューアルされたNDL サーチを使ってみる 第4講 デジコレの2022 年末リニューアルをチェック! ファミリーヒストリー編 第5講 デジコレの2022 年末リニューアルをチェック! 官報編 第6講 ネット上で確からしい人物情報を探すワザ 現代人編 第7講 推し活! アイドルを調べる 第8講 小さなお店の歴史を調べる ある模型店を事例とした生活史 第9講 分類記号(NDC)を使って戦前の未知文献を見つける 第10講 予算無限大の理想のコレクションから、現役のレファ本を見つけるワザ 第11講 洋書はCiNii。それって常識? 出たはずの本を見つける 第12講 風俗本(成人向け図書)を調べるには 国会図書館の蔵書を中心に 第13講 「ナウい」言葉が死語になる時 第14講 言葉

        もっと調べる技術 国会図書館秘伝のレファレンス・チップス2 | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
      • 第13回 パスファインダー(調べ方案内)の見つけ方 | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

        小林昌樹(図書館情報学研究者) ■ある日の会話 「なんで日本の図書館ではレファレンス・サービスが広まらなかったんでしょう?」 「それは、サービスが目に見えないからさ。カタロガーの仕事は目録カードって形で残るからまだしも、レファレンサー*の仕事は雲散霧消しちゃうから、管理者や理事者からわかりづらいんだよ」 アメリカの図書館では司書がカウンターに常駐し、質問に答えてくれるサービスがあるのに、日本の図書館ではそうでないと授業で習ったが、なぜと聞いたらT先生はこんなふうに答えてくれた。昭和帝死去まもない1990年のことだった。 それからまた代替わりがあったが、状況はあまり変わっていない。むしろ部分的には悪くなったこともある。2011年に国会図書館(NDL)で国民向けレファレンス部局――廃止時は「主題情報部」といった――が廃止されている。 そんな雲散霧消してしまうレファレンス・サービスで、形として残

          第13回 パスファインダー(調べ方案内)の見つけ方 | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
        • 第1回 現に今、使えるネット情報源の置き場所――人文リンク集のこと | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

          小林昌樹(図書館情報学研究者) ■はじめの口上――正直に…… 三ヶ月前まで国立国会図書館という巨大館で調べ物担当をしていたのが私である。子どもの頃、本を書く人はどうして自分が体験したこと以外のことを書けるのかフシギだった。大学で文献注のある本に出会って、頓悟した。彼らは皆、調べ書きをしていたのである。でも、彼らはどうやって本を知ったのだろう? 膨大な図書を所有し、それらを全部読み、かつ憶えているのだろうか? 実はアメリカだと、図書館は文献参照(レファレンス)をサービスの中核にしており、どうやら本の調べ書きにはレファレンスが重要らしいぞ、と知ったのは、就職のため図書館情報学専攻に入り直してからだった。 今回、縁あって皓星社メルマガの連載記事に、先月まで15年ほど従事したレファレンス業務で身についた文献参照の技術――ここでは「参照スキル」と呼ぶ――について書き連ねることになった。30年弱、上記

            第1回 現に今、使えるネット情報源の置き場所――人文リンク集のこと | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
          • 第7回 推し活!――アイドルを調べる | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

            ■『推しの子』 この前アニメ『推しの子』を見ていたら、作中人物の黒川あかねが、前世代アイドルの人柄について調べるため、国会図書館(NDL)にしか見えない図書館で文献調査をし、プロファイリングをするといった場面【図7-1】が出てきた。私は、まさにこの場所(旧・目録ホール)で案内役をやっていたので、この子はちゃんと「ウェブ大宅」(後述)を案内されたかしら、とちょっと心配になってしまった。 【図7-1】NDL端末を使うの図(アニメ『推しの子』第7話17分頃) 「そういえば拙著『調べる技術』で索引項目に「アイドル研究」があったな」と思い出し、手元の本を引いてみたら、意に反して第4講「ネット上で確からしい人物情報を拾うワザ」でなく、第7講「その調べ物に最適の雑誌記事索引を選ぶには」が出てきた。もちろん、黒川あかねは雑誌記事索引のうち「Web OYA Bunko」(以下、Web大宅)を検索したに違いな

              第7回 推し活!――アイドルを調べる | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
            • 書店における「道徳」と「倫理」~「本屋とヘイト本」問題をめぐって~|タサヤマ

              非常に気が重いが、この本をご覧の展開をして販売している身として沈黙している訳にはいかず、私見を述べておきたい。 そもそも諸悪の根源は何か?ということを忘れてはいけないのではないか。 諸悪の根源とは差別であり、差別思想を撒き散らす者の存在である。 pic.twitter.com/6QrOIVQ0da — 日野剛広 (@Nanoruhino) December 10, 2019 おそらく、日野店長のコメントを全面的に否定されるような書店関係者はいないのではないかと思います。 もちろん完全に同書の意義を認めない人もいましたが、ほとんどの人は永江さんという著者のこれまでのお仕事に敬意をもっていて、そしてなにより「書店とヘイト本」の問題をシリアスに考えている。 (だからこそ、その期待に及ばなかったところに苦いコメントが出てくるのでしょう) 以下では、まず①同書についての批判的な指摘(全否定的な感想は

                書店における「道徳」と「倫理」~「本屋とヘイト本」問題をめぐって~|タサヤマ
              • 第3回 見たことも、聞いたこともない本を見つけるワザ――件名の本当の使い方 | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

                小林昌樹(図書館情報学研究者) ■「未知文献」を見つける方法がある 見たことも、聞いたこともない本を見つけるなんてことはできるだろうか? そんなことはできないからこそ、本好きは毎日、本屋へ寄ったり、図書館の中をぶらついたりするのではなかったか。学者だって見たことも聞いたこともない本を見つけることはできない。 しかし、あるのだ、そんなワザが――そんなバカなと思うだろうけれど、本当である。というか、アメリカの司書は誰でもこれができる。できるからこそ、司書はアメリカで、学者に準ずる専門家として認知されたのだ。 ○本の中身をコトバに 見たことも、聞いたこともない本とはどんな本だろう。それは、見たことも、聞いたこともないけれど、自分が欲しい、読みたい本のことだろう(図書館学では「未知文献」と呼んだもの)。では自分が読みたいとは何か? こういった感じの本、こういったことがらについての本ということになる

                  第3回 見たことも、聞いたこともない本を見つけるワザ――件名の本当の使い方 | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
                • 第12回 自分の調べ物に最適の雑誌記事索引を選ぶには――記事索引の採録年代、得意ジャンルを知っておく | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

                  小林昌樹(図書館情報学研究者) ■本は今、わりあいと見つかる むかしは読みたい本を見つけるのも一苦労だったが、現在では国会図書館(NDL)の全国書誌データがネット検索できるようになって、ひととおり探すことが誰にでもできるようになっている。また、そこで分類や件名を使えば、見たことも聞いたこともない本を見つけることもできるはず(第3回 見たことも、聞いたこともない本を見つけるワザ)。 しかし、NDLに明治以来の和図書が1000万冊あったところで、自分の知りたいことがちょうど良く1冊の本になっているとは限らない。その場合、どうするか? 雑誌の記事を探すということになる。 ■記事はまだまだ難しい 戦前の日本には記事索引がほぼなかった。だから戦後、アメリカ図書館使節が衆・参議院に「調べ物のための図書館には、これこれの事業をさせなさい」と教えたなかに、汎用の雑誌記事索引があったのだ。そこで、創設翌年(

                    第12回 自分の調べ物に最適の雑誌記事索引を選ぶには――記事索引の採録年代、得意ジャンルを知っておく | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
                  • 図書館はイベント会場か? – 國學院大學

                    図書館の役割は、年々変わりつつある。近年は単に本を貸し借りする場としてだけではなく、より「滞在型」へとシフトし、多様なイベントを開催する図書館も増えてきた。たしかに開かれた図書館としての魅力はあるが、過剰なイベント開催には疑問符がつく――と語るのは、『図書館の日本史』(勉誠出版)の著者である新藤透・文学部准教授だ。 これまでにない通史としての図書館史を概観したインタビュー前編に引き続き、この後編で語っていくのは、現在の図書館だ。私たちの暮らしのすぐ傍にあるからこそ、図書館の役割、そして未来の姿を、改めて見つめ直してみたい。 前編では私から見た図書館史の魅力をお伝えしましたが、後編では、現在の日本で多機能化している図書館の姿について語ってみたいと思います。 図書館の役割は時代と共に変わってきておりまして、現代の図書館は無料で本を貸し出す場所ではなく、「地域の情報拠点」としての役割が求められて

                      図書館はイベント会場か? – 國學院大學
                    • 「映える」円形書架とその活かし方――シン石川県立図書館は「県立」のレゾン・デートルを取り戻すか | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

                      小林昌樹(近代出版研究所) ■一般人の賛嘆と一部玄人の批判と 今年7月の開館以来、ツイッターなどネットで話題の新しい石川県立図書館。そこへ遊びに行ってきた。ネットを検索してもらえばわかるように、ローマの円形闘技場のような、中央の円形配置書架(円形書架、【図1】)の壮大さでとても「写真映え」する図書館だ。 【図1】美しい円形書架 ツイッターなどネットの反応を見ると、写真入りで一般読書人の支持や賛辞が連綿とつづられている。しかしそんな中に、ちらほら一部図書館人による円形書架批判が見つかる。いったいどんなものだろう、という好奇心もあり、7月に新しく館長になったばかりの田村俊作先生(慶應義塾大学名誉教授)に旧知の柳与志夫先生(東京大学特任教授)が見学をお願いするというので、11月に私も一緒に見てきた。館長自らご案内いただき、見終わってみると「なるほどなぁ」という感想が最初に浮かんだ。 ■「映える」

                        「映える」円形書架とその活かし方――シン石川県立図書館は「県立」のレゾン・デートルを取り戻すか | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
                      • 第14回 天才魔術師と同じ魔法が使えるようになるために――「当たり前」を超えて | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

                        小林昌樹(図書館情報学研究者) ■そんなの当たり前 前回、NDLサイトに秘蔵された「調べ方案内」を見つけるには、NDLがHP上に用意した独自分類を下りていって見つけたりせず、単にGoogleから直接「トピック語+調べ方」で引けばよい、と書いたところ、ネットで、そんなの当たり前とのご指摘をいただいた。おやおや、まさにその通り、でも、そのツッコミは短慮だよ……。 そんなの当たり前、しかし、その当たり前をどこまで意識化し言語化できるかが、本連載のそもそもの意義だったなぁと改めて気づいたことだった。 いままでの連載内容はすべて、ベテラン司書にかかれば、そんなの当たり前。かつて調べ物のベテランたちが当たり前に行っていたことを、大きなことから小さなことまで技法として言語化し、彼らに頼れない/頼らないなかで調べ物をするこれからの人たち――特に司書でない人たち――に公開する、というのが連載の趣旨だった。

                          第14回 天才魔術師と同じ魔法が使えるようになるために――「当たり前」を超えて | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
                        • 明治時代の読書と労働―自己啓発書誕生の時代 - 集英社新書プラス

                          1. 活版印刷による「黙読」文化誕生 ●長時間労働と明治時代の幕開け さて、時計の針を明治時代まで戻そう。 日本の労働が現代の様式と近くなったのは、明治時代――日本が江戸幕府から明治政府へその政権を移し、そして欧米から取り入れた思想や制度によって近代化を成し遂げようとする時代のことであった。 そもそも「労働」という言葉が使われ始めたのも、明治時代に変わってからだった。翻訳語で「労働」という言葉が広まり始めた頃、日本人の働き方はすでに長時間労働の傾向にあったという。『仕事と日本人』(武田晴人)[i]によると、明治時代の日本の工場労働者たちは、農民時代と比較して長時間働くようになっていたのだ。 西欧での残業に対する考え方と比べると、日本では残業は一般化していたようです。先ほどの日本工業協会の資料によると、一九三七年に東京の工場ではかなりの長時間の残業が観察されています。この年は、まだ本格的に戦

                            明治時代の読書と労働―自己啓発書誕生の時代 - 集英社新書プラス
                          • 日本の古本屋 / 国会図書館秘伝?――ネットと本での調べものに『調べる技術』をどうぞ

                            去年から今年にかけて、懇意の出版社、皓星社さんのメルマガで「在野研究者のレファレンス・チップス」なる連載をしました。それを今回、同社から『調べる技術』という本にまとめて出したのでご紹介します。 前職場――国立国会図書館(NDL)――でレファレンス(調べもの)担当司書を15年ほど体験したのですが、その時のノウハウを書き出したのが本書です。意外と書かれていないコツや予備知識などを書きました。 この本は、当初の連載タイトルにあるように在野研究者をはじめ、趣味人、校正者、編集者、ライターなどの方々向けを意識して書いたのですが、卒論を書く学生さん、それを指導する大学の先生にも役立つと思います。 ■本書の内容:Googleの先へ行くには 調べもので「ググる」のは当然としても、他にどんな専門的データベースがあるのか、1990年代に話題になった「アリアドネ」のようなリンク集があるとよいなぁ。今はないの?→

                            • NDLデジタルコレクションについてのあれこれ

                              国立国会図書館のデジタルコレクションが、昨年暮れから今年の初めにかけてさらにヴァージョンアップされました。それは全文テキスト検索とそれによるスニペット表示が可能になったこと、そして、50コマまでの複写が可能になったことです。全文テキストというのは、資料の版面からスキャンして得た画像からOCR技術を通じて文字を抽出して作成するものです。これによってテキストに含まれる文字列での検索が可能になります。従来、書誌事項(タイトルや著者名など)や目次(これが検索対象になったことも重要だが)からの文字列が対象だったのが、本文が検索対象になったことは革命的なものをもたらします。今まで見えなかったものが見えるようになったということです。ただし、検索結果の表示は1行程度の部分的なものです。これは、著作権法(47条の5)に基づく措置です。また、50コマまでの複写が可能になったことも特筆すべきことです。だいたい1

                                NDLデジタルコレクションについてのあれこれ
                              • 「小説は結局、人生の役に立っているのか、ムダなのか」への超納得の回答

                                ブログ「読書猿 Classic: between/beyond readers」主宰。「読書猿」を名乗っているが、幼い頃から読書が大の苦手で、本を読んでも集中が切れるまでに20分かからず、1冊を読み終えるのに5年くらいかかっていた。 自分自身の苦手克服と学びの共有を兼ねて、1997年からインターネットでの発信(メルマガ)を開始。2008年にブログ「読書猿Classic」を開設。ギリシア時代の古典から最新の論文、個人のTwitterの投稿まで、先人たちが残してきたありとあらゆる知を「独学者の道具箱」「語学の道具箱」「探しものの道具箱」などカテゴリごとにまとめ、独自の視点で紹介し、人気を博す。現在も昼間はいち組織人として働きながら、朝夕の通勤時間と土日を利用して独学に励んでいる。 『アイデア大全』『問題解決大全』(共にフォレスト出版)はロングセラーとなっており、主婦から学生、学者まで幅広い層か

                                  「小説は結局、人生の役に立っているのか、ムダなのか」への超納得の回答
                                • 日本の古本屋 / 「総ルビ」や「著者略歴」の効用――古本を分析書誌してみる(古本の読み方3)

                                  初回、前回と、価値観のズレを読んだり、観点をズラして「読み替え」たりした。今回は真正面から戦前古本のテキストを読んでみる。即物的な読み方、あるいは「分析書誌」と言ってもよいかもしれない。 ■戦前本は造りのルールが違う――例えば、パラルビvs.総ルビ 戦前本には、今の我々が知らない共通ルールがいくつかある。例えば、新聞紙夕刊は記載発行日の発行でなく、前日の(夕方)発行だったり、大正期まで辞書はイロハ引きだったり、ページ付けなども1冊の途中で何度も1から始められていたり。 ここでは、ふりがなのルールについて見てみる。 パラルビと総ルビ 書籍ならその書籍を出すとき、対象とする読者の智能程度によつて、ふりがなをつける。このふりがなを、ある幾つかの、むづかしい字だけにつけるのはパラルビと云ひ、漢字の殆んど全部につけるのを総ルビと云ふ。(編集者同志会 編『編集から出版まで』創文社, 1949) 想定読

                                  • 歴史好きなら、図書館史はとても面白い! – 國學院大學

                                    戦国時代をはじめとして、またも歴史ブームが再燃している。さて、そうした知識を得たいときに、足を運ぶ場所とはどこだろう。そのひとつに、図書館があることは間違いない。 そして実は図書館史こそ、歴史好きのハートを揺さぶる面白さに満ちている。 昨年、『図書館の日本史』(勉誠出版)という労著を上梓した新藤透・文学部准教授は、日本の古代から現代までを見渡し、「図書館」の潮流に連なる事例を渉猟、ひとつの通史としての図書館史を書き上げた。インタビューの前編ではまず、なぜ図書館史なのか、さらにはその魅力を存分に語ってもらった。 従来の図書館史研究でイメージされている図書館というものは、一言でいえば建物のことでした。図書館の前身とされている「文庫」という建物がまずあって、その制度や組織を中心に研究が進められてきたのです。図書館という存在だけを時代からスポッと取り出して、時系列で並べていく、という向きが強かった

                                      歴史好きなら、図書館史はとても面白い! – 國學院大學
                                    • 栄光の公共図書館史は偽史だった(いつもよりちょい長) - 29Lib 分館

                                      薬師院仁志, 薬師院はるみ『公共図書館が消滅する日』牧野出版, 2020. 公共図書館史。舌鋒鋭くこれまでの公共図書館言説が批判される。だが、僕としては衝撃よりも「新しい視点での公共図書館史がようやく登場した」という安堵の念を抱いた。僕が大学院生だった二十年ぐらい前から、20世紀後半の公共図書館論や公共図書館史はイデオロギーで歪められてり、その史観に反することを述べると信者から理不尽な攻撃を受けるというのが知られていた。そういう歴史観への冷ややかな侮蔑が図書館情報学研究者の間で今世紀に広まった一方で、新しい通史を描くことに誰も挑戦してこなかった。もちろん図書館史領域における限定されたトピックでの進展はあった。しかし「正史」をひっくり返す試みは停滞していた。2018年の日本図書館情報学会シンポジウムにおいて、日本図書館情報学会元会長の根本彰が若手に新しい図書館史研究を求めたぐらいだった。とい

                                        栄光の公共図書館史は偽史だった(いつもよりちょい長) - 29Lib 分館
                                      • 2019年に出た本で印象深かったもの - みちくさのみち

                                        図書館を辞めて大学教員になって2年目になりました。また私事でも色々ございました。そんななかで読んで考えさせられたもの、印象に残ったものなどをランダムに挙げていきます。お送りいただいたものでご紹介できないものもありますが、ご容赦ください。 漫画なのですが。今年ハマったものの筆頭は鬼滅の刃だと思います。大正時代を舞台にした鬼退治の剣戟なのですが、個性的な仲間との共闘、先輩や祖先から代々受け継いできた技や志の継承など、ちょっと往年の聖闘士星矢っぽさもあり、アラフォーも楽しめるような気がします。授業では導入に使いつつ、ちょっと違う大正の実像について知ってもらおうと試みたのですが、学生の食いつきが違いました。凄い人気なのを感じます。 鬼滅の刃 1 (ジャンプコミックス) 作者:吾峠 呼世晴 出版社/メーカー: 集英社 発売日: 2016/06/03 メディア: コミック あと漫画としてはこちらの昭和

                                          2019年に出た本で印象深かったもの - みちくさのみち
                                        • 書籍館のほんとうの開館日|negadaikon

                                          2022年は一応150周年ということもあるので、人々の思い込みやネットの情報はなかなか間違っても直すのが難しいけれど、少しでも間違う人が減ればと願って書いておく。 国立国会図書館の前身である書籍館(しょじゃくかん)は、文部省によって明治5年、湯島の聖堂内に設置された。 ネット情報だけでなく、紙の辞書でも、4月2日を図書館開設記念日としているものがある。その理由は、日本で最初の近代図書館である「書籍館」が設置された日だと説明されているのである。でも、これは正しくない。なぜなら、書籍館の開館日は8月1日(旧暦)だからである。 証拠を出したい。国立国会図書館デジタルコレクションの『博物館圖畫并書籍館借覽規則等』に綴られている規則には、こんな風に出て来る。 以上、国立国会図書館デジタルコレクションより明治5年6月の2枚目の画像の借覧規則のところに、朱印で「開館来ル八月朔日」と捺してある。朔日とは月

                                            書籍館のほんとうの開館日|negadaikon
                                          • 『公共図書館が消滅する日』への疑問

                                            昨日届いた『図書館界』72巻4号を開き、新出さんによる、薬師院仁志・薬師院はるみ著『公共図書館が消滅する日』(牧野出版, 2020)の書評を読んでみて、喉のつかえがとれた感じがしました。というのは、この本が何を主張しているのかがよく理解できず、もやもやしていたのに対して、すっきりと問題点を整理してくれているからです。この書評をきっかけとして、この本の問題点について論及しようと思います。 戦後の日本の公共図書館界では、国の統制を避けて個々の図書館(員)が住民と連帯しつつ自発的な活動をすることで発展できるという論理を組み立ててきました。ここに関わる団体としては、日本図書館協会(日図協)、全国公共図書館協議会(全公図)、図書館問題研究会(図問研)、日本図書館研究会(日図研)などがあります。日図協は言わずと知れた『中小レポート』と『市民の図書館』というこの考え方を推進した大元の団体です。関わる団体

                                            • 慶應義塾大学メディアセンター、『慶應義塾図書館史Ⅱ』を刊行

                                              2023年11月27日、慶應義塾大学メディアセンターが、『慶應義塾図書館史Ⅱ』を刊行したと発表しました。 昭和45(1970)年度から令和元(2019)年度までの50年間のメディアセンター(図書館)の歴史をまとめたものです。同学の学術情報リポジトリ上でPDF版が公開されています。 「慶應義塾図書館史Ⅱ」刊行(慶應義塾大学メディアセンター, 2023/11/27) https://www.lib.keio.ac.jp/news/007853_Jp.html 慶應義塾図書館史Ⅱ(慶應義塾大学学術情報リポジトリ(KOARA)) https://doi.org/10.14991/KO12004003.00000002 参考: 長尾宗典. 近年の図書館史(単館史)編纂の傾向. カレントアウェアネス. 2015, (325), CA1856, p. 11-14. http://current.ndl.

                                                慶應義塾大学メディアセンター、『慶應義塾図書館史Ⅱ』を刊行
                                              • 図書館員・利用者双方に認識の変化を迫る「図書館の日本文化史」 田中大喜が選ぶ新書2点|好書好日

                                                『図書館の日本文化史』 図書館はもっとも身近な公共施設の一つだが、その実態はよく知られていないのではないか。高山正也『図書館の日本文化史』(ちくま新書・1012円)は、日本の図書館史を紐解(ひもと)きつつ現代の図書館と司書職が抱える問題点を析出する。 現代の図書館の役割は民主主義社会の主権者の育成にあるが、その多くは利用者のリクエストに応える「無料貸本屋」となり、司書職も書籍の貸し出し・返却手続きに従事する非専門職種と誤解されている現状を厳しく批判する。図書館員・利用者双方が図書館と司書職に対する認識を深めていくことが、現状の改善に不可欠と痛感させられる。 ★高山正也著 ちくま新書・1012円 『日本中世の民衆世界 西京神人(にしのきょうじにん)の千年』 民衆は歴史を創り出す主体だが、時代が遡(さかのぼ)るほどその実態に迫るのは容易ではない。三枝(みえだ)暁子『日本中世の民衆世界 西京神人

                                                  図書館員・利用者双方に認識の変化を迫る「図書館の日本文化史」 田中大喜が選ぶ新書2点|好書好日
                                                • 岡田一祐『ネット文化資源の読み方・作り方 図書館・自治体・研究者必携ガイド』(文学通信)

                                                  文学通信|多様な情報をつなげ、多くの「問い」を世に生み出す出版社 日本語・日本文学の研究書を中心に、人文学書全般を刊行する出版社、文学通信のブログ。 文学だけにこだわらず周辺領域も含め、意欲的に刊行していきます。 出版活動と同様に、webでも積極的に活動することで、多様な情報をつなげ、多くの「問い」を世に生み出していきたいと思います。 〒113-0022 東京都文京区千駄木2-31-3 サンウッド文京千駄木フラッツ1階101 電話03-5939-9027 FAX03-5939-9094 info@bungaku-report.com インボイス登録番号:T4011501023591 Tweet Share on Tumblr 7月下旬の刊行予定です。 岡田一祐『ネット文化資源の読み方・作り方 図書館・自治体・研究者必携ガイド』(文学通信) ISBN978-4-909658-14-2 C00

                                                    岡田一祐『ネット文化資源の読み方・作り方 図書館・自治体・研究者必携ガイド』(文学通信)
                                                  • 日本の古本屋 / 年報『近代出版研究』を創刊しました。在野研究者による書物論集です。

                                                    ・東京堂で週間ベスト「1位」になったこと 4月はじめのことなのですが、東京堂書店(神保町すずらん通り)で恒例の、週間ベスト総合の1位に、私が出した『近代出版研究 2022』(皓星社発売)が躍り出て【図1】、出した自分が一番びっくりしました。本屋大賞を受けた『同士少女よ、敵を撃て』などを抑えての1位で、ネット民も「東京堂、こえーよ」と驚いていましたが(おそらく褒め言葉)、ちょっと考えてみると、ここはむしろ「読書人の東京堂」というフレーズが予言として成就している気がします。読書人は万巻の書だけでなく本を読むこと自体にも興味があるようです。 ・掲載記事――明治以降、本のこといろいろ この『近代出版研究』、外見は学術雑誌っぽいですが、かなり軽く書かれたエッセーもあり、楽しく読めるものが多いです(ガチの学術的論文もあります)。 題材は、近代の本や読書についてのものをいろいろ取り揃えました。立ち読みの

                                                    • レポートの段落冒頭1字下げ問題考 - みちくさのみち

                                                      学生向けに、日本語のライティング指導をしている大学教員にはなじみ深い話題であろうが、卒論やレポートの添削をしていると必ずぶつかるのが、文章の書きだしや、改行後の次の段落の冒頭を1字分あけるルールの不徹底である。 レポートの教科書にはだいたいそうしろと書いてあるが、概ね、見やすさからそのようにすると書かれてはいるものの、いつからそのようにするのかというような立ち入った 説明はない。 学生による学生のためのダメレポート脱出法 (アカデミック・スキルズ) 作者:慶應義塾大学日吉キャンパス学習相談員 発売日: 2014/10/21 メディア: 単行本 レポートの書き方入門の定番になりつつある?『アカデミック・スキルズ』のレポートの巻も、最初から字下げは当然のことのようになっているし、親しみやすい文章でおなじみ『論文の教室』などは、改行が多い司馬遼太郎の文体を模写して段落とパラグラフの違いを論じてい

                                                        レポートの段落冒頭1字下げ問題考 - みちくさのみち
                                                      • CA2007 – 動向レビュー:図書館を内側から問いなおす―米国社会とライブラリアンシップのゆくえ― / 吉家あかね

                                                        図書館を内側から問いなおす―米国社会とライブラリアンシップのゆくえ― 利用者サービス部政治史料課:吉家あかね(よしいえあかね) 1.はじめに 2020年1月、筆者の米国滞在(1)における用務先のひとつである米国国立公文書館(NARA)に関して、ある新聞記事を目にした。女性参政権100周年を記念する特別展示 “Rightfully Hers: American Women and the Vote”の会場入口に掲げられた、2017年ウィメンズマーチのパネル写真に加工が施されていたというのである(2)。マーチ参加者の掲げるプラカード上に見られる、トランプ前大統領の名前や女性器を指す用語などがぼかされていたこの件について、NARAは後日公式に謝罪声明を発表し(3)、展示会場にはあらためてオリジナルのパネル写真が、当初より小さなサイズで掲げられた(4)。 資料の改変を禁じるアーカイブの初歩的大原則

                                                          CA2007 – 動向レビュー:図書館を内側から問いなおす―米国社会とライブラリアンシップのゆくえ― / 吉家あかね
                                                        • 第3回 分類記号(NDC)を使って戦前の未知文献を見つける | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

                                                          ■前に件名でやりました 前著『調べる技術』第5講で、件名を使って〈見たことも、聞いたこともない本を見つけるワザ〉を紹介した。「NDLオンライン」(国会図書館――NDL――の蔵書データベース)を検索する場合、戦後のまじめな本には、本の主題を代表する特殊なキーワード「件名」が付与されているので、それで検索すると、未知の本(未知文献)を見つけることができる、というものだった。 今回は「分類」を使うワザをお教えする。 ■前提 ■分類に何種類かあるけれど、とりあえずNDCで 近代的な図書分類に何種類かある。世界的にはデューイ十進分類法(DDC)がデファクトなのだけれど、その形式をマネて昭和始めに開発されたのが日本十進分類法(NDC)。国会図書館独自のNDLCというものもあるけれど、NDCが国内ではデファクトを取っているので、NDCで説明する。 さらに言うと、NDLオンラインで、戦前・前後を通じて引け

                                                            第3回 分類記号(NDC)を使って戦前の未知文献を見つける | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
                                                          • 2020年に出た本で印象深かったもの - みちくさのみち

                                                            コロナ禍でいままで経験したことの無いような年の暮れです。緊急事態宣言が出る以前のことは、なんだか今年の事だったか去年の事だったかすら記憶が曖昧で…。皆様もくれぐれもお気を付けください。 大学ではオンライン授業のため、在宅で仕事をする日が多くなり、いままで通勤時間におこなっていた読書ができなくなり、結果として、あまり本が読めなくなるという逆説的な状態になりました。そんななかで読んで考えさせられたもの、印象に残ったものなどをランダムに挙げていきます。 お送りいただいたものでご紹介できないものもありますが、ご容赦ください。 関わらせていただいたものでは、恩師の編著であるこちらが。 官僚制の思想史: 近現代日本社会の断面 発売日: 2020/05/22 メディア: 単行本 また、兄弟子による外交文書の読み方を指南する本も刊行されました。あとがきの集中的な執筆の仕方を読んで、私にはマネできなかもしれ

                                                              2020年に出た本で印象深かったもの - みちくさのみち
                                                            • 図書館でのコピーサービスについて、現行の著作権法が改正される前から現在までの流れを概観し、詳解してい... | レファレンス協同データベース

                                                              図書館でのコピーサービスについて、現行の著作権法が改正される前から現在までの流れを概観し、詳解している資料を探している。 1950年代からの複写機器の図書館への導入、「中小レポート」以後の図書館における貸出奨励の動き、1980年代からのコンビニエンスストアのコピーサービスの開始、1990年代後半からのコイン式複写機の図書館への導入、全国公共図書館協議会「公立図書館における複写サービスガイドライン」(2012年)の制定など、図書館界の動きや社会的な事象を踏まえた全体像を知りたい。 図書館での複写サービスについて、日本における「全体的な流れを概観」するような文献(通史)を探しました。図書館情報学の専門書誌などを探索しましたが(後述)、残念ながらそのような文献は見当たりませんでした。 文献1】は日本の大学図書館を中心に1970年代の実情を統計などからまとめたものです。欧米中心ですが最小限の歴史も

                                                                図書館でのコピーサービスについて、現行の著作権法が改正される前から現在までの流れを概観し、詳解してい... | レファレンス協同データベース
                                                              • 出版状況クロニクル171(2022年7月1日~7月31日) - 出版・読書メモランダム

                                                                22年6月の書籍雑誌推定販売金額は861億円で、前年比10.8%減。 書籍は440億円で、同10.2%減。 雑誌は421億円で、同11.4%減。 雑誌の内訳は月刊誌が352億円で、同13.5%減、週刊誌は68億円で、同1.3%増。 これは刊行本数の増加と『an・an』のBTS特集の即日重版によっている。 返品率は書籍が40.6%、雑誌は41.1%で、月刊誌は40.2%、週刊誌は45.1%。 返品率が40%を超えるカルテットも1年ぶりだ。 売上のほうも全体、書籍、雑誌のトリプルの二ケタマイナスは近年でも初めてだと思われるし、今年の下半期を予兆するかのようでもある。 7月の取次POS調査もそれに見合う動向で、夏の只中へ向かおうとしている。 1.出版科学研究所による22年上半期の出版物推定販売金額を示す。 ■2022年上半期 推定販売金額 月推定総販売金額書籍雑誌 (百万円)前年比(%)(百万円

                                                                  出版状況クロニクル171(2022年7月1日~7月31日) - 出版・読書メモランダム
                                                                • 第36回関西文脈の会つぶやきまとめ

                                                                  egamiday @egamiday “発表者:長尾宗典(城西国際大学)タイトル「ジャパンサーチを図書館史研究に使ってみる」”#関西文脈36 / “図書館史勉強会@関西 関西文脈の会: 第36回勉強会のお知らせ” htn.to/2GbaXKp4Ef #デジタルアーカイブ #ジャパンサーチ 2021-06-27 14:06:20

                                                                    第36回関西文脈の会つぶやきまとめ
                                                                  • 第1回 デジコレの2022年末リニューアルをチェック! ファミリー・ヒストリー編 | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

                                                                    ■連載再開に当たって メルマガ連載「在野研究者のレファレンス・チップス」は1年間続いた。それらをまとめ、皓星社さんに初めての単著(以下、拙著)『調べる技術』を出してもらったのは、つい先月のことだった。 やれやれ、やっと出版史・読書史の研究に専念できる、と思ったのもつかの間、大変なことになった。当たってしまったのである。品切れに次ぐ品切れ、増刷に次ぐ増刷で、1月26日現在6刷。戦前なら「忽ち六版!!!」と広告が出るところだ。 ベストセラーになりつつあり、インタビューなどで「なぜ売れているのか」と聞かれる。それはこっちも知りたいと思いつつも、スマホが普及し「検索」が日常になったからではないかと考えた。調べるニーズが増大し普遍化しつつあるのに、調べる技術は偏在している。その格差を埋める働きが拙著に期待されているのではと思う。 誰もが情報の大海に出て調べものをする、大航海時代ならぬ「大検索時代」が

                                                                      第1回 デジコレの2022年末リニューアルをチェック! ファミリー・ヒストリー編 | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
                                                                    • 長尾宗典『帝国図書館――近代日本の「知」の物語』目次|negadaikon

                                                                      中公新書の1冊として拙著『帝国図書館――近代日本の「知」の物語』が間もなく刊行されます。見本が届きました。 出版社側からも了解をいただいたので、目次を掲載しておきます。 歴史や読書にご関心のある方、また図書館って何だろうと感じた方に届けば幸いです。どうかよろしくお願いいたします。 まえがき 序 章 近代日本と図書館 1 図書館の受容 「思想」を仕入れる場所 昔の図書館の姿 翻訳語としての「図書館」 文庫・書籍館・図書館 2 国立図書館 図書館の種類 世界の国立図書館 納本制度 コラム1 帝国図書館史研究のあゆみ 第一章 多難なる船出 1 書籍館誕生 政府による図書館の設置 文部省設立と市川清流の建白 文部省博物局書籍館の設立 2 博覧会事務局との合併・分離 博覧会事務局との合併 田中不二麿の分離要求 博覧会か図書館か 浅草文庫のこと 3 東京書籍館 東京書籍館の出発 資料収集と納本制度 目

                                                                        長尾宗典『帝国図書館――近代日本の「知」の物語』目次|negadaikon
                                                                      • 集落調査の継続を求めます

                                                                        集落調査・<村の履歴>は防災・環境保全に必要です 2023年1月20日18時00分の時点でこれまで1207名の方から賛同の署名をいただきました ! 2025年農業集落調査最終変更案に関する声明 New! PDF版 我々は、農水省の第1回2025年農林業センサス研究会で廃止が提案されてから、農業集落調査の存続と2020年方式での調査続行を社会に訴えてきました。 農業集落調査では、地形と結びついた地域コミュニティのあり方を調査しています。農業振興・伝統文化の継承のみならず、防災・広域災害への対応・教育の観点から、総務省他省庁とのデータとの連携によって、我が国のDX推進において比類のない威力を発揮するかけがえのない地理データです。 しかし、2025年農林業センサス研究会では、廃止の提案による一連の混乱により、調査方法や内容について十分な議論をする時間がありませんでした。その結果、2025年センサ

                                                                          集落調査の継続を求めます
                                                                        • 第9回 『ずるい検索』? いやいや、まっとうな――『調べる技術』関連書を紹介する | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

                                                                          ■「この商品に関連する商品」に読むべき本は全部あるか? Amazonなどで本をクリックすると「よく一緒に購入されている商品」といったものが表示される。拙著『調べる技術』をクリックすると【図9-1】のようになる。 拙著の入門的な位置づけにできるとAmazon評で書かれた『調べものに役立つ図書館のデータベース』や、ここで紹介する『記者のためのオープンデータ活用ハンドブック』が他のものとごっちゃに一応表示される。大いに結構なのだが、類書としてもう1冊紹介したいものはここに表示されない。ただ人間が本を紹介するという活動も、自動推薦システムもひとしく必要なのだと思わされる。 【図9-1】 ■買って損はない関連書は2冊 今回は拙著の関連書を2冊紹介する【図9-2】。拙著を読んでそれなりに面白いと思った方なら、買って読んで損はないだろう(読書猿さんの『独学大全』も独学技法がてんこ盛りで損はないと思うが、

                                                                            第9回 『ずるい検索』? いやいや、まっとうな――『調べる技術』関連書を紹介する | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
                                                                          • 日本の古本屋 / 古本を柳田国男の「偶然記録」として読む――著者の意図や観点からズラす(古本の読み方2)

                                                                            前回、古本とは時代がズレている本で、それが価値観のズレに自動変換されるので、そこを突っ込めば楽しく読めるはずと説いた。今回は、観点をズラシて読む読み方をご紹介する。もちろん、新刊書でもこれは使える方法なのだけれど、特に古本について有効なのだ。 ■いま生きている業界/知識分野ならよいけれど 現在、日本人はプラモデルをどこでどうやって買うものなのだろう? トイザらス? まぁ、家電量販店かネットだろう。しかし、昭和後期は百貨店や文房具屋、駄菓子屋で買ったものだった……などと、誰かがすぐ答えてくれればよいが、当事者に聞くという手法は同時代でないとできない。20年ほど前からプラモデルの歴史本も出始めたが、メーカーの歴史や製品の歴史が主であるし、専門誌や業界紙を探しても、なかなか消費者(受容者)の姿は見えてこないものである。そんなときどうすればよいか? ■(読み方)「計画記録」を「偶然記録」として読む

                                                                            • 石ノ森萬画館 - まるこの探しもの

                                                                              まぁです。 いつもありがとうございます。 もくじ 図書・図書館史 試験結果 石ノ森漫画館 ① 図書・図書館史 試験結果 2月に受けた「図書・図書館史」の試験が合格しました(^-^) 割とこの科目については掲示板等で「取り組みやすかった。」と いう声が多く感じたのですが、私はどちらかというと 頭がとっ散らかってしまってレポートもまとめるのが 困難で、正直 試験は心配でした。 対策法としては 「過去問をいくつかまとめてみる。」 といった感じでしょうか。 www.maruko-blog.info 「優」いただきました。 良かった、良かった (´▽`) 引越して7日目の受験というのも、 自分頑張った! 図書・図書館史 (ベーシック司書講座・図書館の基礎と展望) 石ノ森漫画館 ① 石巻に宮城県ゆかりの石ノ森章太郎の マンガミュージアムがあります。 www.mangattan.jp いま、入り口に大き

                                                                                石ノ森萬画館 - まるこの探しもの 
                                                                              • 第4回 Googleブックスの本当の使い方――日本人が本文検索をするために | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

                                                                                小林昌樹(図書館情報学研究者) ■はじめに 皓星社公式ツイッターで第四回テーマのアンケートを取ったところ、いちばん票をとったのがGoogleブックスの使い方についてだった。「さて困った、あれは役には立つが、立たせるのにコツがいる。それにいきなり仕様変更するし、今年の初めだったかも変更したばかりで新しいからくりに自分も不慣れだ」と思ったのだが、「日本語の本を調べもののために検索するのに役立つ知識だけ」さらっと説明することにした。 ■日本人にとって「使い物に」なったのは2006年から 発祥はともかく、我々、つまり日本語の本を調べたい人にとってGoogleブックスが始まったのは2006年のことだった。それまで英文など外国語ばかりで普通の日本人に縁がなかったが、ミシガン大学など米国大学にある「日本研究」――そういう学問があるのです――のコレクションが大量に検索できるようになったのだ。 2007年に

                                                                                  第4回 Googleブックスの本当の使い方――日本人が本文検索をするために | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース
                                                                                • 第2回 ネット上で確からしい人物情報を拾うワザ――国営の典拠DBを人名事典として使う | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース

                                                                                  小林昌樹(図書館情報学研究者) 本を読んでいたり、書きものをしていて困るのは、自分の知らない固有名、とくに人名が出てきた時だろう。織田信長、吉田茂などの超有名人なら、広辞苑や百科事典、人名辞典を引けば出てくるし、ネットならGoogle経由でウィキペディアをすぐ引ける。しかし、それらで見つからない時にどうすればよいか。 ■人物調査の三類型 実は、人物情報の調べは、有名人、限定的有名人、無名人の3つに分けて調べると効率がよくなる(これは私が16年前に発見したノウハウ)。 ・表1 人物調査の三類型 いままで物を書く場合などで出ずに困っていたのは、みんなしてa有名人――むしろ「超有名人」というべきか――用の、人名事典類を引いていたからである。本などに出てくるのに経歴が不明で困るような「限定的有名人」はbの、時代業界限定の紳士録類を引かないといけなかったのだ。レファ司書の重要な仕事は、こういった問い

                                                                                    第2回 ネット上で確からしい人物情報を拾うワザ――国営の典拠DBを人名事典として使う | 皓星社(こうせいしゃ) 図書出版とデータベース