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増田文芸の検索結果1 - 40 件 / 45件

  • クソ野郎

    その昔、ある国にシンデレラ(灰被り)というクソ野郎がいました。どうしてシンデレラというのかと言いますと、彼女は母親の葬儀で自身の頭に遺灰をかけたのでありました、その様子から灰被りと呼ばれており、本名を失ったのです 妻に先立たれた夫もまたクソ野郎で、葬儀の翌日には三つ歳下の女を騙し、身体を重ね、結婚まで 決めてしまいました。そうして、シンデレラには 血の繋がっていない姉と妹が出来たのです 姉もまたクソ野郎でした、シンデレラの家に来て 数日経つや、「離れがあった方が便利じゃないかしら」と庭にあったシンデレラの母親の墓と墓のそばにあった樹齢何百年の木を伐採し、離れの建設を強行しました。 そんな、クソ野郎の一家にある日城から舞踏会の知らせが届きました。が、姉はシンデレラが読む前に「お前が行けるわけねぇだろ」と知らせを破いてしまいました。「最初から行くつもりなんかねぇよ。地獄にでも行った方がマシだ」

      クソ野郎
    • 祝!同棲してた彼氏と別れました~〜〜!!!

      もう無理!! 人間でいることに疲れた!!! 情緒終わってるから増田に書きなぐるわ 別れた原因は、月並みだけど生活リズムが合わなかったな わたしは彼氏と同棲するタイミングで外回りから在宅勤務に転職 対して彼氏は林業で仕事の日はずっと外にいる一方、天候にも左右されるし休みは不定期でわたしが仕事の日にずっと家にいることがよくあった そんでもって私は人に見られながら仕事するのは無理無理の無理〜〜〜!!! それは最初からわかっていたので、同棲の際には仕事用の部屋を用意してもらっていた でもね、わざわざ覗きに来るんよね彼氏が 構ってほしいのか知らないけどね 甘えんぼさんだね って、コラコラコラ〜〜〜!!! 私って人としての作業能力そんな高くないじゃ〜ん? 彼がちょっかいかけてくると仕事無理じゃ〜ん? だから私が仕事してる時は仕事部屋に入らないでねって伝えたのよ 最初の一週間くらいは言うことを聞いてくれ

        祝!同棲してた彼氏と別れました~〜〜!!!
      • 「オメガラーメンって知ってる?」 彼は突然そう言った。私は驚いて彼の顔..

        「オメガラーメンって知ってる?」 彼は突然そう言った。私は驚いて彼の顔を見た。彼は真剣な表情で私を見つめていた。 「オメガラーメン?なにそれ?」 私は聞き返した。彼は少し笑って言った。 「コーラベースの黒いスープのラーメンだよ。すごく不思議な味で、一度食べたら忘れられないらしい」 「コーラベース?それ美味しいの?」 私は疑問に思った。彼は首をかしげて言った。 「分からない。でも、試してみたいと思わない?」 彼はそう言って、私にチラシを見せた。チラシには、オメガラーメンという店の写真と住所が書かれていた。 「この店、今日までしかやってないんだよね。明日から閉店するらしい」 彼はそう言って、私に期待した目で見た。 「どう?行ってみようか」 私は迷った。オメガラーメンという名前も、コーラベースのスープも、気になるけど、今日までしかやってない店に行く意味があるのかなと思った。 でも、彼がこんなに興

          「オメガラーメンって知ってる?」 彼は突然そう言った。私は驚いて彼の顔..
        •  すでに頭髪は見る影もなく、その両目にはテレスコープとナイトビジョン..

          すでに頭髪は見る影もなく、その両目にはテレスコープとナイトビジョンを仕込んだ筒状の人工義眼が埋め込まれている。頭部だけではない。いまや彼の体の87%が電力によって稼働している。生身の肉体を残しているのは、脳と心臓を除けば寿司を握る指先と肛門括約筋だけだ。 と、その時ドアベルが鳴って暖簾をくぐってくる影があった。 「やっとるか」 「へい、らっしゃ……あ、ああ」 「よう大将、繁盛しとるようやね」 咆哮のような野太い嗄れ声を発しながら口元だけで不敵に笑うその偉丈夫の姿に、彼は言葉を失った。見覚えがあるなどというものではない。夢の中にまで追ってきたこの男に何度魘されたかわからなかった。身の丈は2メートルを超え、髪も 髭も原始人のように伸び放題。眉の上から縦に入った大きな傷によって左目は潰れている。 「刑事さん。……お久しぶりです」 気丈にそう返してみせるにも、実を言えば相当の勇気が必要だった。常連

             すでに頭髪は見る影もなく、その両目にはテレスコープとナイトビジョン..
          • ラブホの風呂で大相撲観てきた

            ※この記事には少しだけ性的な内容が含まれます。 仕事でクソな事が続いた。彼氏が濃厚接触者になりデートの予定も消えた。 モヤモヤして眠れずにいた夜、明日は一人でラブホに行ってみようと決めた。ちょうど今は本場所中、好きな大相撲を非日常的空間で観たらいい気分転換になるんじゃないかと突然思いついた。 元々一人行動が好きだけど、ラブホにソロで入ったことはなかった。ヒトカラやひとりライブはよく行く。 私の住む地方のラブホは大体国道沿いのガレージ式。フロントで誰かと鉢合わせしない分、ヒトカラより敷居が低いはず。緊張しながらも一人で入室。 向かったのは彼氏と来た事のあるホテル。料金はそれなりだけど小綺麗で、ビジホ代わりや女子会利用も推奨してる所。 一人でラブホに来たことに舞い上がってしまい、まず自販機で大人のおもちゃ購入。バイブとローターの中間みたいなやつ。 シャワーを浴び、大画面でAV流し、さっそくおも

              ラブホの風呂で大相撲観てきた
            • こねこに名前をつけてやった

              本気でかんがえちゃった。 たまたまよいご縁があり、6月生まれで8月に行き倒れ状態で保護されたこねこをお迎えすることになりました。増田はつい先日長年連れ添ったねこの旅立ちを見送ったばかりなのですが (anond:20220927212533)、その後もなお5分に一度「ねこはいまどこにいる?」と周囲を確認したり、呼ばれた気がしてつい夜中の3時に目が覚めたりしてしまい、そのたびに勝手にダメージを受け続ける日々はなかなか辛いものがあり、ぜひにとお迎えすることとなった次第です。とはいえこねこのお世話など22年ぶりのことなので、老ねこは必要としなかったねこおもちゃを買い集めたり、必需品リストにあった2段ケージ(ハンモック付き)などというすてきなものを取り揃えたりばたばたと準備を勧めていたのですが、老ねこを失った無力感とこねこを迎えるよろこびがまざりあうことで増田の情緒はぐちゃぐちゃになってしまい、号泣

                こねこに名前をつけてやった
              • 夏の日、喪女に対して対等に接してくれた野球部男子、ありがとう

                中学まではアニメ漫画が大好きな、所謂オタクで喪女だった。 高校生になって、まわりがみんなミニスカートになった。 私も「女子高生」になった。 鏡で自分の姿をまじまじと見るようになった。 今まで、自分の容姿なんて気にしたことなかったのに。 太ってる、鼻が低い、目が細い、洗うのが楽だから短い髪。 自分の見た目が悪いと自覚した。 中学生の頃、男子に「キモいから触るな」と言われたことを思い出した。 女子の友達はいたが、男子は可愛い友達と話したがってると思った。 修学旅行で同じ部屋だった友達が、たまたまシャワーしている時に、同じクラスの男子から内線がかかってきた「同じ部屋の友達と話したいんだけど、いる?」と。 自分の容姿にとにかく自信がなかった。 この時代、メイク特集も可愛い女の子を対象にしたものばかりで絶望した。 (一重はアイラインが見えないし、稀に載ってる一重メイクは魅力を感じなかった。クールな一

                  夏の日、喪女に対して対等に接してくれた野球部男子、ありがとう
                • 世界のトヨタはかつて食器作りをしていた

                  トヨタ自動車が日本で有名な自動車メーカーであることは言うまでもないことだが、その前身が食器メーカーであったことはあまり知られていない。 豊田市は愛知県の北部に位置しており、瀬戸市や岐阜県多治見市と隣接している。 瀬戸市は日本六古窯の一つである瀬戸焼で有名であり、東日本では陶磁器全般を瀬戸物と呼ぶほどに広く流通していた。 多治見市もまた陶磁器の名産地であり、アニメ化もされた「やくならマグカップも」の舞台と言えば説明が早いだろう。 豊田市・瀬戸市を中心とした猿投地区は古代から窯業が盛んであり、日本の三大古窯の一つである猿投窯跡群を形成していた。 今でこそ豊田市に窯業のイメージはあまりないが、トヨタが自動車製造を事業化する以前は、瀬戸市や多治見市と同じく窯業を主産業とする町であった。 窯業は縄文時代(縄文土器)から存在する生活に不可欠な産業で、時代と共に需要は大きくなっていき、明治維新によってさ

                    世界のトヨタはかつて食器作りをしていた
                  • 昭和のヤングな山月記

                    ◼︎ローサイ出身・李徴クンのバヤイ。 モーレツにお勉強ができちゃった李徴クン。えらーいお受験に通って、江南慰のお役人になれたのね。 しかしバンザイするにはちと早い。 ザンネンな事にカレは生来キョーレツな気ムズカシ屋の自信家だったのダ。 そーゆう性分なもンで、お仕事ついて5秒でプッツン。 よーするに「オレサマよりトンマなヤロー共にペコペコバッタしてられっかッ!」てな具合。 そいでお役所おん出て、お里トに帰り詩人になるぞとエイエイオー。 しかしマ、ゲンジツ問題、文筆業ッてそう甘かないのよね(記者のおぢさんも日夜ピイピイしてンのヨ……トホッ)。 登校拒否児もかくやのヒキコウモリで、がぜんシコシコやってみたンだけども、ぜーんぜんダメなんだなコレが。ハシにもボーにもかかンない。 ペチャンコになった李徴クン、去る日のビボーはどこへやら、スッカリげっそりフーテンルック。 一家の大黒柱たる男児がこれだもの

                      昭和のヤングな山月記
                    • 彼氏に20年以上大事にしているぬいぐるみがバレた。

                      共通の女友達が夕方私の家に来て、そのあとに彼が来て3人で鍋をした。 なもんで、その日の朝方、みんなが来る前に部屋を片付けているときは 「ベッドの下に隠しておけばいいか」と思ってしまったのだ。 友達とベッドに入ることはないから。 彼が泊まるなら、彼が風呂でも入っている間に いつも通りクローゼットに隠せばいい。 そう思ってしまったのだ。 自らシーツをめくって彼に披露してしまうぐらい、 私はこんなにもウッカリ者だというのに。 ぬいぐるみこと、わんころべえとは、恐らく小学校2、3年生からの付き合いだ。 近所の小さい夏祭りのバザーで売られていた犬のぬいぐるみ。 別に某漫画のキャラクターでもなんでもなくて、本当にただの犬のぬいぐるみ。 白くて茶色い垂れ耳、茶色のリボンを雑に首に巻かれた、 当時から既に「少し古い印象」が漂うぬいぐるみを、 私はわんころべえと名付けて大切にした。 毎日一緒に寝た。 怖い夢

                        彼氏に20年以上大事にしているぬいぐるみがバレた。
                      • 出水市 スポット

                        思いつく場所全部書く 東光山公園山の上にある公園 車でシュッと登れるのがイイ 大した高さじゃないが、出水平野がだだっ広いので、市内をかなりイイ感じに見渡せる まあ、見渡したところで見るべきものは特にないが…… 新幹線、クレインパーク、俺んち、海 くらいだ クレインパーククレインパークというのは、田舎特有の謎の公共施設 出水市に住んでるから知ってるんだが、クレインというのは英語で鶴のことです その鶴をあがめる公園、というか博物館?がクレインパークだ どういうところか?俺の印象はマジでただひとつ 暗い 本当にビックリするくらい暗い 雰囲気とかじゃなく、シンプルに物理的に暗い 光度が低い 金払って入ったあと、えっこれ実は休館してる?と思って振り返ってしまうくらい暗い 展示物はじっさいそこそこ頑張ってるし、なぜか無料で入れる屋上展望台もなかなかイイんだが、とにかく暗い なんでなんだ あとその割に夜

                          出水市 スポット
                        • 蜂の巣作りと幸せの話

                          自宅のアパートの廊下に大きな蜂が巣を作ってしまった。 何日か前から、なんだかブンブン飛んでいやがるな、とは思っていた。それが、ある日出勤するときに廊下を通り過ぎようとしたら階段の頭上に何匹も無数に集まって、大勢でえんやえんやと巨大化を図っていたのだ。 サイズはソフトボールぐらいで、急に出現したとしか感じられないぐらい、その前段階みたいなものを見た記憶がない。 おそらくは、本当に一日、二日のうちに寄ってたかって今の大きさまで作り上げてしまったのではないかと思う。基本的に狩りと営巣以外にやることのない連中だから、勢いがついたらすごいのだ。実際、「すげーな」と見ていて思わず言ってしまった。 たまたま、アパートを出たところで大家さんに会ったので(目の前にお住まいである)、状況を報告した。 保健所に連絡しましょうか、と提案したらご自分でどうにかなさるという。大家さんと二人、なぜか再び階段を上って場所

                            蜂の巣作りと幸せの話
                          • 今日は仕事が休みだったので久々に姫路の映画館に最近封切されたアニメ『..

                            今日は仕事が休みだったので久々に姫路の映画館に最近封切されたアニメ『ドラえもん のび太のK-1初参戦』を観ようと思って姫路までバスに乗って行った。すると駅前のヤマトヤシキのあたりが何だか騒々しいので、『ドラえもん のび太のK-1初参戦』の上映時間にはまだ間があったので野次馬根性に任せて何が起きたのかと行ってみたところ人が鮨詰めの状態で入ろうとしておりその傍らでは人々が両脇に大量のトイレットペーパーを抱えて出てきた。 「一体何があったんですか」 「第二次オイルショックです」 「また石油の値段が高くなるんですか」 「本当に大変ですね」 「全くですよ。僕は一応原付通勤者なので」 「それは本当にお気の毒です」 「それはそれとしてどうしてトイレットペーパーを買い占めようとするんですか」 「第二次オイルショックだからです」 「いやそれは分かったんですが何故トイレットペーパーを買い占めるんですか」 「こ

                              今日は仕事が休みだったので久々に姫路の映画館に最近封切されたアニメ『..
                            • ローションガーゼオナニーをやってみた

                              ローションガーゼオナニーというものをご存知だろうか。これを読んでいるあなたが知らなくても別に恥ではない。かくいう自分も友人の話からローションガーゼオナニーという自慰方法があることを知った。むしろ知っていた方が恥かもしれない。ともかく、この文章はそのローションガーゼオナニーを実際に体験してみた様子を記したものである。 まず、この体験記は友人との通話中ローションガーゼオナニーという自慰方法を試してほしいと依頼されたことに端を発する。 俺の最初の反応はまず「なにそれ?」だった。自慰の方法としては男性器を握って上下に擦る、いわば普通のオナニーと呼ばれるものしか知らなかった。床に男性器を擦り付けて行う方法なども知っていたが、九分九厘行うのは通常のものだ。 しかしローションガーゼオナニーとは、それとはまったく異なっていた。 まず三十センチほどの横長のガーゼにローションを染み込ませる。それからそのローシ

                                ローションガーゼオナニーをやってみた
                              • 私が女子校に通う高校生だった頃にクラスの端っこで漫画ばかり読んでたの..

                                私が女子校に通う高校生だった頃にクラスの端っこで漫画ばかり読んでたのがれいなちゃんだった れいなちゃんはあんまり可愛くなくてちょっと体臭があって漫画の話をふると早口で話すのにこっちのふった話題には曖昧に笑うだけだからみんななんとなく触れずにいた その頃の私は受験に合格した時のハイテンションが続いた躁状態で学級委員やったりバスケ部でしごかれたりで自分で言うのもなんだけど人望があった だかられいなちゃんを自分の世界に取り込みたかった まずれいなちゃんが読んでる漫画をブックオフで揃えて読んで、れいなちゃんの保健委員の仕事がある時に部活の途中で足首が痛いと言って保健室に行った 本当は痛くない私の足首に湿布と包帯を巻いてくれるれいなちゃんの頭は粉チーズのようなにおいがした れいなちゃんに漫画の話をふると早口で何巻のどのシーンが最高という話を始めたので私も暗記したセリフを引用して合わせるとれいなちゃん

                                  私が女子校に通う高校生だった頃にクラスの端っこで漫画ばかり読んでたの..
                                • 海外の皆さんへ、何故日本人がコロナ対策のお金をイカのモニュメントに使ったのかお教えしますね

                                  日本には昔から疫病の流行を抑えるために人間が座禅を組みながら眠っている巨大な銅像を建てる文化がありまして 今回もそういうものの延長線上にあるものなのです。 しかし、あの巨大なモニュメントはイカではないか。 そうお思いになるでしょう。 違うのです、あれが、アレこそが我らが神の偶像化でありまして、もし貴方がアレをイカだと思ってしまったのならそれは貴方は普段から人間がイカにしか見えていないのです そして、貴方が人間だと思い込んでいる存在こそが貴方の生活を脅かす悪魔達です 彼等も貴方が見たイカと同じような姿ををして海に潜む恐ろしい化け物でした。 仮称でイービルフィッシュとしましょう。 そいつらは貴方のような人間に擬態をするのが上手なだけではなく 嗚呼、これを貴方に伝えなければいけないことはとても心苦しいことなのですが 貴方の身内を食肉に変えて貴方に食わせることが彼等の趣味であり、至極の喜びなのです

                                    海外の皆さんへ、何故日本人がコロナ対策のお金をイカのモニュメントに使ったのかお教えしますね
                                  • 人格が卓越していると、いろいろ得なことが多い。人格さえ優れていれば、..

                                    人格が卓越していると、いろいろ得なことが多い。人格さえ優れていれば、どんな不祥事を起こしても許されるから安泰だ。だからつねに人格を磨くように心がけなくてはならない。会社で配られた本にそう書いてあった。研修で課題図書になっていたやつが、昨日ようやく読み終わった。 やる気は出た。だから今日は朝6時半に出社して、「人格の磨き方」を検索した。トイレを雑巾で磨けば人格も磨くことができるそうだ。 会社のビルをいったん出て、朝からやっているスーパーで洗剤と雑巾を買ってトイレに行った。便器はいい感じに汚れていた。誰かが的をはずして床に吹きこぼしていたので、それも雑巾で拭いた。便器がきれいになると、たしかに人格が磨かれた感じがある。 光る便器を見つめていると、もよおしてきたので、自分で磨いたばかりの小便器に放尿した。人格を磨いた後は、小便の勢いがたしかにいい。 誰かが入ってきて、隣の小便器に立った。高そうな

                                      人格が卓越していると、いろいろ得なことが多い。人格さえ優れていれば、..
                                    • 彼氏の顔が渋谷のハチ公前とかでよく見る感じで困る。

                                      趣味というか、クセというか。 電車に乗ったり、待ち合わせしているときはよくまわりにいる人のことを見ている。 こんな格好をしているということは今日はクラブでも行くのかな〜とか、 あんな顔をして電話をしているということは相手は嫌いな上司なんだろうなとか、 あの2人は今日初対面だな!ペアーズか!?とか。 表情からシチュエーションを想像したり、服装から行き先を妄想したりしている。 別に昔からずっとしているわけではなくて、 スマホばっかり見るのもよくないよねと思って、顔をあげるようになったのがきっかけだっと思う。 いちばんわかりやすいのは、やっぱり恋愛の表情だ。特に電話。 「あ〜!絶対相手は好きな子!はい!この顔カワイイ!」みたいな顔をしている子をみつけると、 こちらまでウフフと嬉しくなってしまう。 渋谷のハチ公前とかで待ち合わせしている子とかに結構いる。 そういう子達を見つけると、幸せをお裾分けさ

                                        彼氏の顔が渋谷のハチ公前とかでよく見る感じで困る。
                                      • 木の球体

                                        従兄が35歳で年収手取りで一千万くらいなのに未婚だから伯母から既婚者として結婚したくなるように刺激してくれって頼まれて、まあ俺も久々に会いたいなーと思って様子見てきたんだけど 別に浪費するでもなく、仕事と趣味だけで過ごしてて、その趣味が木材を丸く削って球体にする事らしい 最初は拳サイズだったんだけど最近はボーリングの球くらいのを作ってて、ツヤツヤに仕上げてる 見せてもらったらそれが本当に綺麗な球体で転がすとフローリングを滑らかにコロコロ転がるんだわ これどうすんの?みたいな野暮な事は聞かないけど、2LDKの一部屋がそれを置いたスチール棚で壁面全部埋まってるのはびびった その後Switchのスマブラやりながらしゃべったんだけど付き合ってる人もいなくて仕事も順調だし満足しちゃってるって言うんだわ 従兄が一瞬だけイラついたような声になったのは、俺が「ニスとか塗ったらもっとツヤツヤすんじゃね?」っ

                                          木の球体
                                        • 緊急事態宣言下のカツカレー

                                          週に何度かの出勤日を終え帰宅する途中、ふと駅前のとんかつ屋の張り紙が目についた 「夜限定カツカレー 1200円 豚汁おしんこ付き」 夜限定?このご時世で8時までしか営業できないことと関係あるのだろうか?でもとんかつ屋がカツカレーにしたって客の滞在時間は変わらないよな。等と思いながらも限定の二文字ととんかつ屋のカレーがどんなものか気になり来店 過去に一度来た事があるが相変わらず古く、ボロくもあるが老舗の空気も漂わせるいい雰囲気、カウンターキッチンとテーブル席が3つほどの小さな店だ。 こんな時期だからか一人客なのに四人掛けのテーブル席に通される。他の客は二名。一人は奥のテーブルで二本目のビールをあけている。たった一人で瓶ビール二本。そこらの飲み会で騒ぐためにビールを飲み、ビールしかアルコールを知らないオッサンどもとは違う、正真正銘にビールが好きなオッサンなんだろう。もう一人はちょうどカツカレー

                                            緊急事態宣言下のカツカレー
                                          • 山本山のほうじ茶

                                            もうすぐで70になろうかという母が「日本橋まで山本山のほうじ茶を買いに行きたい」と言い出した。 欲しいのは、3年前に友達のHさんと日本橋に行った際にお勧めされて買った、店舗限定お徳用ほうじ茶で、通販はしていないらしい。 確かに数年前、母が「やっぱり専門店のほうじ茶は味が違う」とやたらと騒いでいたことを思い出す。 母はガラケー使いで方向音痴だ。コロナウイルスの蔓延する最中、余所様に道を尋ねるのも申し訳ないと言う。 仕方ないので、店舗限定お徳用ほうじ茶1パックの報酬で、人間Google Mapとしてお供することになった。 あっさり山本山に着いたが、母は「こんなに白い店じゃなかった」と宣う。「店のイロチとか知らんがな」と薄情なムスメが考えている間に、母は店員さんに「この店、昔からこんな色でしたか?」と、老人性の申し訳ない質問をしていた。どうやら、このお店は2018年の秋にできたらしい。そうなると

                                              山本山のほうじ茶
                                            • 喧嘩のさしすせそ

                                              さ:サマーソルトキック 宙返りしながらキックを繰り出す大技。なにせ魅せ技の側面が強いから実用まで持っていくのは大変だったけど、うまく決まればかなり相手の戦意を削げる。 熱出してる状態で族20人くらいに囲まれたときはかなりしんどかったけど、サマソを2発決めたら帰れた。熱サマソ!とかいってw し:縮地 カッケェな縮地…と思って練習してたらいつの間にかできるようになってた謎の技。5〜6メートルくらいを文字通り瞬きくらいの時間で詰められるから重宝してる。 膝の力を抜いて重心が落ちるのを移動に転用する、みたいな説明を信じて練習してたんだけど実際の運用は結構違う気がするんだよな。でもじゃあどうやってるのかつったら自分でもマジでわからん。古武術は奥が深いぜ。 す:寸勁 カンフー映画みて頑張って体得した技。これも原理はよくわからんけど、この前ウチのコンクリの壁に撃ってみたら思いっきりヒビ入っちゃって最悪だ

                                                喧嘩のさしすせそ
                                              • 木村一基の不撓の闘い

                                                藤井聡太棋聖が瞬く間に二冠、そして八段となり、世間は大きく湧いている。 けれど、ここでは、番勝負で敗れた木村一基九段の話をさせてください。 悲願は実る将棋ファンをやっていて一番辛かった瞬間は、と問われれば、2016年の第57期王位戦七番勝負第7局を挙げる。このシリーズ、通算6回目のタイトル戦挑戦となった木村一基八段(当時)が、羽生善治王位を相手に3勝2敗と先行し、悲願の初タイトルに王手をかけていた。しかし、第6局、第7局と木村は連敗する。またしても、悲願の初タイトル獲得はならなかった。これで木村は、あと1つでタイトル、というところで8連敗を喫した。あと一つは、どこまでも遠い。 いつもは負けた後も気丈に振る舞う木村だが、この日は様子が違った。記者の質問に言葉が詰まる。言葉が、出ない。結局、言葉を発さないまま、木村は右手を小さく振って質問をさえぎった。8度目の正直。期するものはどれだけだったか

                                                  木村一基の不撓の闘い
                                                • 旅が終わる気がする

                                                  私の故郷はとても寒い場所にあって、そこで大人になるまで暮らしていました。 事情があって町を出てから初めて、あぁ、私はここから本当に離れたかったのだなと気がつきました。 一人暮らしを始めた日は大雨警報が出ていて、ラジオからは空港で足止めになった人がインタビューを受ける声が聞こえました。 これから暮らす知らない街は嫌がらせのように道が入り組んでいて、番地の順番はひどく不規則でした。土砂降りの中、散々迷ってほうほうのていでアパートに辿り着いたとき、私は全身ずぶ濡れで、まるで服のままシャワーを浴びたかのようでした。 電気がまだ通っていなかったので部屋の中は真っ暗でした。ドアを開けると、安くて古い家特有の匂いがして、一歩進むごとに床がぎしぎし鳴りました。アパートの廊下の灯りに照らされて、自分だけの部屋に一人佇む私のシルエットが浮かぶのが見えました。 それを見た瞬間、お腹の底からわーっと力強いエネルギ

                                                    旅が終わる気がする
                                                  • 6月に書いた増田

                                                    6月、すげーホッテントリ入った気がするんで私選してみようと思う。増田にあるまじき振る舞いだが、もう2度とやらないから許してくれ! 6/5 射精っていうほど射か?anond:20200605081206 ブクマカ、かなり隙をさらしてる印象アリ 6/9 高等遊民になりたいanond:20200609130955 本当に働きたくない!俺はどうすれば… 6/10 夏の良さがわかんねえanond:20200610210237 夏なあ……… 「好きの反対は無関心」理論で言うと俺は夏への関心すごいあるし実は好きなのかもしれない でも暑いから嫌い! 6/11 クソデカ羅生門anond:20200611125508 増田をはじめたのは去年の9月くらいで、いつか1000ブクマをとるような記事を書いてみたいな…っていうささやかな目標があったんだよな これによってそれは達成されたわけですが、こんなものを人生最大の

                                                      6月に書いた増田
                                                    • 昼休みの麻布十番は混んでいた。さすがに今年はナイトプールはだめかもで..

                                                      昼休みの麻布十番は混んでいた。さすがに今年はナイトプールはだめかもですね、と係長に話を振ると、きみそういうところに行くの、知らなかったといわれた。係長おすすめのラーメン屋に向かいながら無言で商店街を歩くのも気づまりなので、何となく話題に出してみたら、まるで蔑むような反応が返ってくるとは。東京から出なくても水着が見られるじゃないですか、と説明しようとも思ったがやめておいた。 係長は、会社のネームタグ以外に何かカード状のものを首から下げている。それは何かと聞いてみる。 知らないの? ウイルスを除菌するんだよ。 こんな小さいもので、そんなすごい効果があるとは知らなかった。 店に着いて冷やしオメガラーメンというのを頼んだら、黒い汁にひたひたに入った麺の上に、細かく切った焼き豚と白髪ネギがのっているやつが出てきた。汁は炭酸が効いていて、麺を食べると口の中で泡がひろがる。妙な感じがしたが、けっこういけ

                                                        昼休みの麻布十番は混んでいた。さすがに今年はナイトプールはだめかもで..
                                                      • 死んだ猫の重みを知る人へ

                                                        この世界の人間は二つに分けられる。死んだ猫の重みを知っている人とそうでない人である。 数年来の友人に向けてこの文章を書いている。あるいは、見せずにしまっておくかもしれないけれど。 この話を始める前にまず記憶というものについて書いておきたい。人間にも二種類いるように、記憶もまた二つに分けられる。つまり、忘れても思い出せる記憶と、忘れてしまったきり思い出せなくなる記憶である。 どんな記憶も忘却の可能性を含んでいて、それがいかに尊い記憶であれ、厳然と忘れられうるのである。 とは言え、尊い記憶は大体忘れた後でも思い出せるものだ。例えばそれは親愛なる友人に関する記憶だったり、あるいは情愛を抱いた誰かに対する記憶だったり――そういう類だ。 これから話す記憶は――意外だと思われる人もいるかも知れないが――恐らく後者に分類されるものである。死んだ猫の重みに関する記憶は(少なくとも僕にとっては)、一度忘れて

                                                          死んだ猫の重みを知る人へ
                                                        • 東京あらーと饅頭

                                                          2070年。 ほかの道府県が「2020年にちょっと流行ったしょぼいウイルス」のことなど忘れ去り平穏な日常を送るなか、東京だけは依然アラート態勢下にあった。 当然、東京への出入りは厳しく監視される。外部者が都内に入るには14日間の隔離期間が必要で、感染を抑えるため都内での行動は48時間以内に限定され、それを超えたものは強制的に"都民"となる。刻印を押された"都民"が外部に出ることは許されない。血液に染み付いたウイルスはどんな手段を用いても除去できない(とされている)からである。 広々とした空間で楽しく三密の日常を送る都外者は、時折漏れ聞こえる密にして疎なる都内の悲惨極まりない噂に憐憫と恐怖を覚える。 そんな世界で、唯一都内からの持ち出しが制限されていない物品こそが「東京あらーと饅頭」である。他のあらゆる東京土産が汚染により規制される中、アルコールと次亜塩素酸で作られたこの饅頭だけはしぶとく生

                                                            東京あらーと饅頭
                                                          • 伊丹空港に降りる飛行機が真近で見られるスポットがあるらしいですよ、と..

                                                            伊丹空港に降りる飛行機が真近で見られるスポットがあるらしいですよ、と藤井さんが話しかけて来てたからちょうど行こうと思ってたんですと適当に合わせたら、ついて来たいというので一緒に行くことになった。 阪急曽根駅。通ったことは幾度となくあるけど、降りたことは一度もない。ちょっと緊張しながら下車してみたが、なんてことはない普通の駅だ。いかにも阪急的だった。 方面が違う藤井さんは改札を出たところで待っていた。そういえば私服を見るのは初めてだ。なんてことはない普通の服だ。曽根駅のような人だな、というと失礼だろうか。 春の終わりというよりは夏の始まりというべき気候で、遠くを走る車の波音みたいな走行音に混じって気の早いセミの鳴き声も聞こえた。Hey Siri、今の気温は?はい、今の気温は28度です。「暑いですねえ」と笑う藤井さんと一緒に千里川の土手に向かう。 道中から飛行機は見えていた。飾り気のない倉庫の

                                                              伊丹空港に降りる飛行機が真近で見られるスポットがあるらしいですよ、と..
                                                            • 緊急事態宣言が解除になって初めての出社でクッソダルいと思いながら自席..

                                                              緊急事態宣言が解除になって初めての出社でクッソダルいと思いながら自席でブクマと増田を1時間くらい眺めて書き込んでから席を立ってトイレに行こうとしたら溝口さんが久しぶりにいて、在宅勤務中どうしてたんすかと聞いたら、聞いてくださいよ、ヨガと筋トレで腹筋がバッキバキに割れてシックスパックになったんですよーというので、え本当ですかじゃあちょっと見せてくださいよと言ったら、えーそれセクハラですよーと言いながら笑って、いやお前がその話題振ってきたんだろうがと思うが、最近外食全然行ってないですねーという話に移ったので、じゃあ久しぶりにどっか食べに行きますかと言ったら、いーですねーと意外にあっさりとOKしてくれたので、何がいいすかと聞くと、なんでもいーですと言う、いやそういうのが一番困るんだろうが決めろやと思いながらもちろん言わず、じゃあオメガラーメンとかでもいいんすかと言ったら、あーたまにはいーですねー

                                                                緊急事態宣言が解除になって初めての出社でクッソダルいと思いながら自席..
                                                              • 夏が近づいたら何かが起こりそうだという気が毎年するのだが、H&Mに行って..

                                                                夏が近づいたら何かが起こりそうだという気が毎年するのだが、H&Mに行ってアロハシャツと短パンを揃えたくらいではなにも起こらなかった。 いや去年は無職になった。 事業が終了したら部署ごと無くなって、そこにいた人間がまとめてお払い箱になってしまうのは、いわゆる外資系で働いていればよくあることとはいわないまでも、珍しいことでもない。それまではわりに忙しかったので、失業手当でももらいながらちょっとゴロゴロするかと思っていた。 ブックオフで買った本も読み終わってしまって、日暮里の談話室ニュートーキョーでぼんやりしてたら、誰かが傍で立ち止まった。顔を上げるとNが不機嫌そうに睨んでいた。 なんでこんなところで昼間から優雅にメロンソーダ飲んでんだよ、しかもさくらんぼ入り、さくらんぼ、と突っかかってくる。うっせーな無職だからに決まってるだろうが、と返すと、えーなにそれとうとうクビになったの?聞きたい聞きたい

                                                                  夏が近づいたら何かが起こりそうだという気が毎年するのだが、H&Mに行って..
                                                                • 尾久は奥

                                                                  東京の中でもなぜ北側はコロナウイルスの感染者が少ないのか話題になってたが、行ってみたらそれはあたりまえのことだとわかる。わりと店が多い田端新町の大通りを夜に歩くと、週末でも人がほとんどいない。隅田川を挟んで足立区との境にある尾久(おく)まで行くと、さらに静かで薄気味が悪いくらいだ。 西尾久にいる女の所へ通っていた頃、なんでわざわざここに住んでるんだと聞いたことがある。 「別に。静かだから」 突き放したようなものの言い方をする女だった。こちらから迫っていくと拒むことはなかったが、いつもどこか醒めている感じがした。身体を繋いだ後にも余韻というものがなくて、すぐにテレビをつけたり、ベッドを降りて煙草を吸ったりした。そのわりには定期的に連絡をしてきてこちらの予定を尋ねるのは向こうの方からだった。 そういうこともあるんだろう、と思って漫然と関係を続けるくらいには自分は打算的だったし、未熟でもあったわ

                                                                    尾久は奥
                                                                  • 早稲田行きの荒川線がほとんど空っぽなまま夜の王子駅に入ってくるのを見..

                                                                    早稲田行きの荒川線がほとんど空っぽなまま夜の王子駅に入ってくるのを見ると、東十条の夜を思い出す。 真夜中に電話をかけてくるのはだいたい振付師で、出ると必ず「寝てた?」と聞く。こちらが寝ていたとしても別に対応を変えようとはしていない。挨拶がわりに今どこと聞くと、永福町のアパートからかけていることもあれば、聞いたこともない名前の街にいることもあった。 新潟の燕市から夜中の二時過ぎにかけてきた日、東十条にクルド料理のレストランができたのと振付師はいった。半分寝ながら「ああ、ああ」と返事しているうちに、翌週の夕方に同行することになっていた。 レストランは駅近くの雑居ビルにあった。細い階段を登ると、青い壁に赤を基調としたタペストリーがかけられ、トルコ製らしいランプが天井から吊るされた店内は薄暗かった。 二人とも果実の蒸留酒を飲みながらピーチ味のシーシャを吸って馬鹿話をした。振付師は蔦の模様がついたノ

                                                                      早稲田行きの荒川線がほとんど空っぽなまま夜の王子駅に入ってくるのを見..
                                                                    • 喫茶店が空いてたんで

                                                                      喫茶店が空いてたんで自粛中だがたまにはと思ってケーキ食べてたら、前の席にスーツ姿のいかにも新入社員って感じの人がコーヒー片手にスマホをいじっていた。 3分後くらいにその先輩らしき30代くらいの人が来て出し抜けに「お前スマホで何やってんの。どうせゲームとか漫画みてんだろ」と強い口調で言った。 新入社員は「いや。あの」といってスマホをしまった。 「だめだぞ。そんなんじゃ。お前スマートニュースって知ってるか」 「いや。聞いたことはありますがやってないです」 「はあ全く。これだから最近の若いもんは。スマートニュースは最近話題のほとんどのニュース網羅できるアプリだぞ。あれみなきゃ社会人として失格だぞ」と先輩社員は説教口調。 新人君はショックを受けたようでうつ向いてしまった。穏やかな店の雰囲気は最悪。私は、可哀想になあそこまで言わなくてもと思っていた。 すると隣の席に座っていた老人がいきなり立ち上がっ

                                                                        喫茶店が空いてたんで
                                                                      • こんな小説どっかにない?

                                                                        恋人である彼女と結婚し、夫婦となった二人の間にはほどなく子どもが生まれ、ふたりは父と母となった。 母となったことで夫とは「家族」という意識が強くなり、妻は夫からの夜の営みの誘いが苦痛になってしまった。 夫は寂しさから風俗で遊ぶようになり、そこで一人の風俗嬢と出会った。 どうにか風俗嬢の注目を集めたくても、ブランドものを買ってプレゼントする金はない。 そこで夫は、髪型やコロンやネイルなど、細やかな仕草や変化を観察し、風俗嬢を誉めるよう心遣いで気をひこうとする。 風俗嬢にとっては数いるカモの一人という認識だったが、不器用にも必死に食らいつく姿が無様で面白く感じ、次第には日々の暮らしや愚痴など打ち明けられる仲になる。 女性と接するにつれ、もしや妻との性生活が疎遠になった原因は、育児や生活のために相手をリスペクトすることが疎かになっていたのではないかと気づく。 不気味に誉めてくる夫に対して、妻は戸

                                                                          こんな小説どっかにない?
                                                                        • 俺の友達の吉田君はマジでレスバする時に血の涙を流すんだけど、一度どう..

                                                                          俺の友達の吉田君はマジでレスバする時に血の涙を流すんだけど、一度どうしてそんな涙を流せるのが聞いたことがある。 詳しく聞くと吉田君はキケロの末裔で、鉄砲伝来とともに日本に先祖が入ってきたらしい。 兎に角いろんな弁舌を使い生計を立てて、徳川家の弁舌役として、様々な大名の間を取り持ってきたらしいんだ。 でも徳川家、もとい自分の家の生命が全て弁舌にかけられている分、教育も熾烈を極めていたらしい。 まず2歳で言葉を話し始めた時から、今まで吉田家がやってきた弁舌を全て頭に叩き込められる。 そして毎日16時間の学習をする。そして6歳になるとある山奥の納屋に閉じ込められて、自問自答を繰り返し続けるんだ。 飲まず食わずでそれを7日間続けると、目の前にぼうっと、黒い顔をして血の涙を流す顔が浮かぶらしい。そして、そいつと弁舌バトルを繰り広げる事になる。 吉田君の兄は、その弁舌バトルに負け、今は精神病院でずっと

                                                                            俺の友達の吉田君はマジでレスバする時に血の涙を流すんだけど、一度どう..
                                                                          • 毎秒144個の檸檬を射出可能な梶井基次郎

                                                                            毎秒144個の檸檬を射出可能な梶井基次郎を沿岸部に配備してビタミンCの不足を補い、御歳暮で貰ったカルピスの原液を燃料にして太平洋の横断を図る。貸したまま返ってこない猫の手に想いを馳せて、ハートのうつわを浴槽に沈める。浦島太郎、浦島太郎、おはようございます。ハートのうつわが浮かんできた。浦島太郎、浦島太郎、おはようございます。さっそく猫の手が片方返ってきた。U字磁石をブラウン管テレビの側面に当てると、2009年のニュースが映し出された。「国連軍は昨夜未明、栽培中のプチトマト4個の奪還に向けてプラトンメールの使用を承認しました」これは大変な事になった。自分も動かざるを得ないかもしれない。

                                                                              毎秒144個の檸檬を射出可能な梶井基次郎
                                                                            • 壺 北海道の親戚から壺を貰ったので今夜は壺焼きにしようと2軒隣の近所の人..

                                                                              北海道の親戚から壺を貰ったので今夜は壺焼きにしようと2軒隣の近所の人と担任の先生と向かいのアパートの人全員を家に呼んだ。壺の中に入る順番は恨みっこなしのくじ引きで決める事になり結果として向かいのアパートに住んでいる一人暮らしの女性が最初に壺に入る事になった。壺の中に入ると身長は20分の1に縮むのでこの人数では一杯になる事はない。体積はXかけるYかけるZだから20の3乗まで広くなってる事になるからだ。一番目の人が入り2分後準備OKの着信がなった。自分は2番目だ。入って外殻を確保したら次の人の携帯に1回コールする事になっている。壺の中は日本ではないが入口を通してギリギリ電波が入る。携帯の充電が十分に残っていることを確認し鼻をつまみ目を瞑り壺に飛び込んだ。プールで耳に水が入ったような感覚がしたあと激しく平衡感覚が失われ世界がグニャグニャになった。気が付くと私は壺の外にいた。いや正確には壺の外とま

                                                                                壺 北海道の親戚から壺を貰ったので今夜は壺焼きにしようと2軒隣の近所の人..
                                                                              • デカすぎる父の絵が当たり前になってしまった社会

                                                                                みんなの家にもきっと飾ってあるとおもうが、父の絵がデカい。 うちでは夫婦の寝室と居間、子供部屋、洗面所、ガレージにそれぞれ一枚ずつ掲げてあって、 メシを食うときなどはいつも慈愛に満ちた父の視線を一身に受けながら共和国の発展と父の健康を祈らずにはいられないのだが、 それはそれとして、ともかくデカすぎる。 特に居間のやつ。 居間の父の絵は故郷に住む私の父(いつも思うがややこしいな)から入党祝いにもらったものだ。 この絵にはちょっとした曰くがある。 元々実家のトイレにとりつけていたのだけれど、 地域の指導委員から「さすがにちょっとトイレにかざるのは……」と物言いがついた。 父を敬愛しすぎて家中に父の絵をかざるほど父マニアな私の父は指導に対してかなりゴネたらしいのだが、 最後には愛国協会から新しくてより立派な父の絵をもらうということで落着した。 それからトイレ以外には置けるスペースがなかったので、

                                                                                  デカすぎる父の絵が当たり前になってしまった社会
                                                                                • 週末は分裂する

                                                                                  平日に溜めてたエネルギーを使って週末は3人に分裂する。 1人はそのまま家でぐーたらさせる。もう1人は家の家事をさせる。あとの1人は外へ出してあげる。 家の2人は外の1人が何処へ行くのか聞かない。大体いつも化粧をして綺麗な服を着て出ていくが、その先を知らない。 ぐーたらしている1人は一日中寝ている。10時に起きて朝食を食べてすぐに寝て、14時に起きて昼食を食べてまた寝る。ずっと寝ている。 家事をする人はそこそこ頑張っている。8時に起きて3人分の朝食を作り、その後炊事と洗濯をして午前中が終わる。午後は部屋を掃除する。そしてまた昼食を作り、14時に2人で食べて、家事をする人も少し昼寝する。同じベッドで2人で寝る。 19時には外の人が帰ってくる。何にもなかったような日も多いが、たまに変な感じで帰ってくることもある。 外の人がシャワーを浴びている間、家事をする人は夕飯を作っている。ぐーたらしている人

                                                                                    週末は分裂する