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少女小説に関するエントリは20件あります。 小説ライトノベルラノベ などが関連タグです。 人気エントリには 『少女小説の源泉――吉屋信子から氷室冴子、今野緒雪へ/嶽本野ばら【寄稿・吉屋信子没後50年】|県立神奈川近代文学館』などがあります。
  • 少女小説の源泉――吉屋信子から氷室冴子、今野緒雪へ/嶽本野ばら【寄稿・吉屋信子没後50年】|県立神奈川近代文学館

    ※本記事では、機関紙「神奈川近代文学館」161号(2023年7月15日発行)の寄稿を期間限定で公開しています。〈9月30日17:00まで〉 嶽本野ばら・作家 少女小説とは何某なにがしかが少ない、又は足りない女子が登場する小説――まるで大喜利ですが、若い女子が登場する、若い女子が読む平易な文体で書かれたものを悉ことごとく少女小説と呼ぶのではありませんし、その独自性の定義は無理にでも作った方がいい気がします。 例えば川端康成が中里恒子と共に携わった『乙女の港』を僕は少女小説だとは思えない。だけど後期の長編『古都』は少女小説に分類出来ると思う。だって、境遇を違えた双子の姉妹が最後、同じお布団で眠るんですよ! 少女小説家の部分のみをクローズアップするのは良くないと解っていますが、昨年、今野緒雪おゆきの『マリア様がみてる』全三十七巻を一気読み、その度に号泣した僕にとって、やはり吉屋信子といえば『花物

      少女小説の源泉――吉屋信子から氷室冴子、今野緒雪へ/嶽本野ばら【寄稿・吉屋信子没後50年】|県立神奈川近代文学館
    • 少女小説ガイドはジャンルのお葬式だった|nyapoona

      過去の名作とライト文芸やライトノベルから無理くり寄せ集めてみました感の強い選書といい、まさしくお葬式のスピーチ文めいたコラムといい、全体的なムードがそうとしかいえない。 コバルト文庫実質廃刊の時に少女小説が滅んだのをみんなわかっていたと思う。これはその時に大往生した少女小説を振り返って天国へ送り出す悲しい本だ。 なんでこんなに怒っているのかというと、少女小説が事実上滅んだのをわかっていながらそれを認めず、活きのいいライト文芸やライトノベルに群がって名誉少女小説認定してしまうこの本の態度がゾンビのようでみっともないからだ。 私は少女小説の、あまり良い読者ではなかった。十二国記とかリリミスとか、後はライト文芸へ「越境」した作品をいくつか読んでたくらいで、読書活動のメインフィールドはライト文芸な訳なのだけど、メラメラと燃える火の粉をライト文芸まで撒き散らさないでほしい。 ライト文芸や悪役令嬢は本

        少女小説ガイドはジャンルのお葬式だった|nyapoona
      • 「ああいう小説は処女でないと書けないんでしょ」少女小説の旗手・氷室冴子が立ち向かったもの(嵯峨 景子)

        近年、フェミニズムに対する関心が高まり、関連書籍の刊行も盛り上がりをみせている。そんな状況のなか、『なんて素敵にジャパネスク』などのヒット作で知られる人気少女小説家の氷室冴子さん(1957-2008)が90年代に発表したフェミニズムエッセイ『いっぱしの女』が、ちくま文庫から復刊を遂げた。 〈やっぱり、ああいう小説は処女でなきゃ書けないんでしょ〉 『いっぱしの女』は、氷室さんの衝撃的なセクシュアルハラスメントの回想から始まる。本書で語られるのは、女性であるがゆえに味わった悔しさや怒り、独身女に対する世間の偏見や風当たり、結婚をめぐる母と娘の確執、そして女性同士の連帯……。鋭い観察眼と軽やかな言葉でつづられたエッセイ集は、30年前の本でありながら古びることなく、鮮烈かつアクチュアルな問いを私たちに投げかけてくる。 氷室さんの痛切な発信から30年を経ても、女性が抱える生きづらさ、もどかしさの

          「ああいう小説は処女でないと書けないんでしょ」少女小説の旗手・氷室冴子が立ち向かったもの(嵯峨 景子)
        • 「少女小説」を愛するということと、その忘却について

          少女小説が好きだ。 戦前の吉屋信子氏に代表される「少女小説」から始まり、時代の流れのなかでいちどは途絶えそうになるものの、70年代後半にやはり「少女小説」を愛していた氷室冴子さんをはじめとするコバルト文庫の作家さん方によって再び脚光を浴び、2020年まで連綿と息づいてきた少女小説が、好きだ。 昔からずっと変わらず月が愛でられてきたように、百年前から変わらず「少女小説」を愛しているひとたちがいる。そんな長い歴史の浪漫の一端に、きっと私もいるのだろう。 青春時代、「少女小説」というひとつの空間のなかで、ひそやかに繰り広げられてきた世界に没頭し、陶酔し、生涯大切にしようと胸の前でそっと本を抱えながらその思い出を心の奥底にある宝箱のなかにしまったのだ。 私が初めて少女小説を読んだのは、中学生の頃だった。学校の図書室で、静かに置かれていた『シュガーアップル・フェアリーテイル』シリーズを偶然手にして、

            「少女小説」を愛するということと、その忘却について
          • 『氷室冴子とその時代』レビュー:誰より少女の自立を願っていたのに、少女小説家の“レッテル”に悩んだ作家の苦悩

            『氷室冴子とその時代』レビュー:誰より少女の自立を願っていたのに、少女小説家の“レッテル”に悩んだ作家の苦悩 ――本屋にあまた並ぶ新刊の中から、サイゾーウーマン読者の本棚に入れたい書籍・コミックを紹介します。 ■『氷室冴子とその時代』(嵯峨景子、小鳥遊書房) ■概要 少女小説の文脈で語られることが多かった故・氷室冴子を、コバルト文庫以外の小説やエッセイを含めた作家活動、プライベートにもスポットを当て再構築した評論。当時の社会情勢や少女小説の盛衰とともに、知られざる氷室の仕事や功績を改めて見直す一冊。 ************* 氷室冴子は、1980年代~90年代前半に少女時代を過ごした女性にとって、なじみ深い作家の1人だ。代表作である『なんて素敵にジャパネスク』(集英社、以下『ジャパネスク』)はシリーズ累計発行部数800万部を超え、「学校中高生読書調査」では84~95年までランクインし続け

              『氷室冴子とその時代』レビュー:誰より少女の自立を願っていたのに、少女小説家の“レッテル”に悩んだ作家の苦悩
            • 少女小説沼に落ちた話。|ri

              私が少女小説に出会ったのは他の人たちより遅かった。多くの人が出会うのは中高生くらいかと思うが、私が出会ったのは中高生を卒業した後だった。 出会いはもう今はない難波の書店。 私は小学生くらいまでは児童書を読んでいたが、中高生になり、勉強や部活が忙しくなると読むのが遅い私にとっては小説を読む時間を作れなくなった。そのうえ、どちらかというとファンタジーや、フィクションとわかる作品が好きで、普通の文庫にはそういうものが少ないイメージを持っていたこともあり、読みたい題材を探すことも、出会うこともできなくなり読むのをやめていた。 だが、何も創作物に触れていなかったわけではなく、アニメやドラマ、映画、とりわけ漫画はよく読んでいた。兄の影響でジャンプを読み始め、サンデーやマガジン、ガンガンといった少年漫画を中心に、だがそれだけでなく少女漫画も多く読んでいた。ただ、このころの少女漫画は花男のドラマヒットがあ

                少女小説沼に落ちた話。|ri
              • 「ダ・ヴィンチ」2020年4月号、少女小説特集に掲載されていた全47作を紹介 - ネコショカ(猫の書架)

                「ダ・ヴィンチ」2020年4月号は少女小説特集! 書こう書こうと思っているうちに、発売されてからけっこう時間が経ってしまった。 2020年4月号の「ダ・ヴィンチ」で少女小説の特集をやっていたので、出遅れ感はあるが、収録されている全47作をザックリご紹介していく。未読の作品も多々あるので、紹介の熱量に濃淡があるのはお許しを。 「ダ・ヴィンチ」2020年4月号は少女小説特集! おススメ度、こんな方におススメ! 内容はこんな感じ ときめきの少女小説カタログ 王道!少女の成長物語 少女小説の新時代はこの人から始まった!氷室冴子 少女小説レジェンド作家 SF・ファンタジー 一般文芸でも活躍!! 恋愛小説の新たな波ティーンズハート レジェンド作家インタビュー 新井素子-ものすごく渦中にいたけど、あからさまに外様でした 桑原水菜-少女小説は、夢よりもむしろ欲望を詰め込んだものかもしれません 須賀しのぶ-

                  「ダ・ヴィンチ」2020年4月号、少女小説特集に掲載されていた全47作を紹介 - ネコショカ(猫の書架)
                • 『大人だって読みたい! 少女小説ガイド』出版に寄せて。 ~私を支える世界で一番美しい言葉。|野村美月

                  この文章は、後半から有料になります。 先日『大人だって読みたい! 少女小説ガイド』という少女小説を紹介する本が、出版されました。 私が氷室冴子さんなどの少女小説に最初にふれたのは、中学生のときです。当時の部活の先輩が「とっても面白いよ!」と貸してくださった本に夢中になって、自分でも本屋さんに足を運んで購入し、読みあさりました。 そうして、私も少女小説を書きたい! 作家になりたい! と思うようになったのでした。 物心ついたときから、なにかしら書いていました。それまで童話やお伽噺をノートに書き綴っていた私が、少女小説を書くのだ、と思い定めたのはこのときからです。 まだライトノベルという名称のなかった時代、私が目指したのは少女小説家で、私が書きたいと心の底から願ったものは、少女小説でした。 中学二年生のとき、校長先生とお話をしたことがあります。 そのころ、お昼の校内放送で本の朗読をしていて、校長

                    『大人だって読みたい! 少女小説ガイド』出版に寄せて。 ~私を支える世界で一番美しい言葉。|野村美月
                  • 斎藤美奈子さん『挑発する少女小説』インタビュー 「良妻賢母」のメッセージを超えて、あえて誤読する楽しみ|好書好日

                    斎藤美奈子さん 『挑発する少女小説』ができるまで ――斎藤さんの少女小説への関心は、「文學界」2001年6月号に発表された評論「少女小説の使用法」まで遡ります。その後、2016年から始まった「ハルメク」でのエッセイ連載を経て、『挑発する少女小説』が刊行されました。 友人が当時「ハルメク」の編集長で、連載を依頼された時、「文學界」ではできなかった翻訳少女小説の各論をやりたいと提案しました。そうしたら、彼女自身も少女小説が大好きだし、50代60代女性が多い「ハルメク」読者も絶対ついてくると、ものすごくノッてくれたんです。「ハルメク」の原稿は短く、各論とはいえあまり掘り下げることはできなかった。けれども、この連載が各作品についてたくさん考えるきっかけになったし、ここで取り上げた選書が『挑発する少女小説』のベースになっています。 その後、河出書房新社からお声がけいただき、そのままになっていた少女小

                      斎藤美奈子さん『挑発する少女小説』インタビュー 「良妻賢母」のメッセージを超えて、あえて誤読する楽しみ|好書好日
                    • 戦前の少女小説復刊相次ぐ 常識に反発、奮闘に共感 活字の海で - 日本経済新聞

                      絶版となった戦前の少女小説の復刊が相次いでいる。現在では忘れられてしまった作品の中から、現代にも通用する良作を掘り起こそうという動きが強まっている。「誰からも離れて、たった一本、山の頂きに咲いている桜の花のような女になろう」――。森田たまの『石狩少女(おとめ)』(ちくま文庫)は明治時代の北海道に暮らす多感な文学少女、悠紀子が主人公だ。「平凡にお嫁にいって、平凡に人妻として一生を終るべき人じゃ

                        戦前の少女小説復刊相次ぐ 常識に反発、奮闘に共感 活字の海で - 日本経済新聞
                      • 嵯峨景子@少女小説ガイド2刷発売中 on Twitter: "津原泰水さんのツイートを読み一読者として辛い気持ちになっています。そもそも歴史的に見た少女小説ジャンルとその書き手の地位の低さに加え、津原さんは男性作家という事情も絡む。コバルト文庫は『小説ジュニア』の時代から男性作家が活躍してい… https://t.co/VAUQMOhKyH"

                        津原泰水さんのツイートを読み一読者として辛い気持ちになっています。そもそも歴史的に見た少女小説ジャンルとその書き手の地位の低さに加え、津原さんは男性作家という事情も絡む。コバルト文庫は『小説ジュニア』の時代から男性作家が活躍してい… https://t.co/VAUQMOhKyH

                          嵯峨景子@少女小説ガイド2刷発売中 on Twitter: "津原泰水さんのツイートを読み一読者として辛い気持ちになっています。そもそも歴史的に見た少女小説ジャンルとその書き手の地位の低さに加え、津原さんは男性作家という事情も絡む。コバルト文庫は『小説ジュニア』の時代から男性作家が活躍してい… https://t.co/VAUQMOhKyH"
                        • 「大人が読む少女小説」登場から20年――『少女小説を知るための100冊』(飯田一史) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                          「少女小説」と聞いて、どんなイメージが浮かぶだろうか。 77 年から79 年にかけてデビューした氷室冴子や久美沙織、田中雅美、正本ノンの「コバルト四天王」、新井素子が活躍した70年代末から80年代のコバルト文庫、あるいは90年代の前田珠子、若木未生、桑原水菜、小野不由美、須賀しのぶらによるファンタジー小説、はたまた2000年代に大流行した『マリみて』(今野緒雪『マリア様がみてる』)や『まるマ』(喬林知『今日からマのつく自由業!』[正しくは○の中にマ])や、ずっと遡って吉屋信子や西條八十を想起する人もいるだろう。 もちろん2010年代以降も広義の少女小説には友麻碧『かくりよの宿飯』、山口悟『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』、辻村七子『宝石商リチャード氏の謎鑑定』、クレハ『鬼の花嫁』等々たくさんのヒット作、重要作が生まれている。 本邦における少女小説100年以上の歴

                            「大人が読む少女小説」登場から20年――『少女小説を知るための100冊』(飯田一史) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                          • 大人だって読みたい! 少女小説ガイド - 時事通信出版局

                            定番の氷室冴子や折原みと、みんな大好き小野不由美・須賀しのぶ、 直木賞作家の知られざる傑作からマニアックな逸品まで… 目利きが選んだ珠玉の名作が勢揃い! ◎作家インタビュー:津原泰水 若木未生 ◎豪華コラム:青柳美帆子・池澤春菜・コイケジュンコ・小池みき・小松原織香・桜井宏徳・髙橋かおり・土居安子・ひらりさ ◎人気作家に独占インタビュー 津原泰水 若木未生 ◎作品紹介 Ⅰ 妖 《悪霊(ゴーストハント)》小野不由美/《鬼舞》瀬川貴次/《かくりよの宿飯》友麻碧/《封殺鬼》霜島ケイ/《天外遊戯》ミズサワヒロ/《英国妖異譚》篠原美季/《鬼の風水》岡野麻里安/《双界幻幽伝》木村千世/《少年陰陽師》結城光流/《にゃんこ亭のレシピ》椹野道流/《霧の日にはラノンが視える》縞田理理/《姫神さまに願いを》藤原眞莉/《仙姫幻想》桂木祥/《死が二人を分かつまで》前田栄/『モノノケ踊りて、絵師が狩る。―月下鴨川奇譚

                              大人だって読みたい! 少女小説ガイド - 時事通信出版局
                            • 【追悼】津原泰水さん 語り継ぎたい少女小説の魅力:時事ドットコム

                              津原泰水さん[榎本壯三撮影]【時事通信社】 少女小説や幻想小説などの作品で知られる作家の津原泰水(つはら・やすみ)さんが、10月に病気のため亡くなりました。時事通信社刊『大人だって読みたい! 少女小説ガイド』で貴重なインタビューに応じていただいた津原さんをしのび、その功績と作品について、同書の編著者の一人である嵯峨景子さんに語っていただきました。 【目次】 ◇秘話を明かした貴重なインタビュー ◇読み手の成長とともに深まる津原作品の魅力 ◇少女小説からその後のSF、ミステリーへの連続性 秘話を明かした貴重なインタビュー ―津原泰水さんが58歳の若さで亡くなりました。 その連絡をいただいて、本当に驚きました。私はご病気をされていることも存じ上げず、訃報を知り呆然(ぼうぜん)としてしまいました。お通夜にも駆け付けましたが、集まられた皆さんもまだ信じがたい様子でしたね。 ―『大人だって読みたい! 

                                【追悼】津原泰水さん 語り継ぎたい少女小説の魅力:時事ドットコム
                              • 中津宗一郎 on Twitter: "ライトノベルは、10年ぐらい前から「ORICONエンタメ・マーケット白書」に具体的な売れ行きランキングデータが載るようになったけれども、少女小説は未だに掲載されてないから、売れ行きデータが分からないんだよね。歴史的に消失してる。そのせいで(続く)"

                                ライトノベルは、10年ぐらい前から「ORICONエンタメ・マーケット白書」に具体的な売れ行きランキングデータが載るようになったけれども、少女小説は未だに掲載されてないから、売れ行きデータが分からないんだよね。歴史的に消失してる。そのせいで(続く)

                                  中津宗一郎 on Twitter: "ライトノベルは、10年ぐらい前から「ORICONエンタメ・マーケット白書」に具体的な売れ行きランキングデータが載るようになったけれども、少女小説は未だに掲載されてないから、売れ行きデータが分からないんだよね。歴史的に消失してる。そのせいで(続く)"
                                • 「十二国記」シリーズ、なぜ新潮文庫から発売? 少女小説/ライトノベルの一般文芸化を考察

                                  小野不由美による「十二国記」シリーズで、 18年ぶりとなる新作長編『白銀の墟 玄の月』が発売された時、これは落丁ではないかといった話が広まった。文庫本の上の小口、「天」の部分がそろっておらずギザギザになっていたからだが、これには理由がある。新潮文庫では、天アンカットと呼ばれる製本手法が使われているからだ。 1814年の創刊で、国内で最も古くから続いている文庫レーベルならではの伝統が息づく部分とも言え、そうした伝統の中に、講談社ホワイトハートX文庫という少女小説のレーベルから誕生した「十二国記」のシリーズが、組み入れられた証と見ることもできる。 「十二国記」のシリーズで紡がれる架空の国々の物語は、政治があって軍事があって、社会があって人々の営みがあってと、世界をかたち作るすべてが詰め込まれていて、読む人たちの人生に語りかける。ファンタジーだからといって絵空事だとは思われないディテールの濃さで

                                    「十二国記」シリーズ、なぜ新潮文庫から発売? 少女小説/ライトノベルの一般文芸化を考察
                                  • 『大人だって読みたい! 少女小説ガイド』読書の世界が大きく広がるガイドブック | レビュー | Book Bang -ブックバン-

                                    小説のガイドブックが好きだ。もともと小説が好きなので、それについてのガイドブックに興味を惹かれるのは当たり前。読んだ本が取り上げられていれば、どんな風に評価されているのか確認せずにはいられない。読んだことがない本について面白そうに書かれていたら、「なんで今まで、この本のことを知らなかったんだ」と悶えながら、書店に買いに行く(私は書店購入派)。隅から隅まで舐めるように読み、とことん活用するのである。 とはいえガイドブックにも、内容が濃いものもあれば、薄いものもある。執筆者の熱意と知識により、充実度が変化するのだ。その観点から本書を見ると、実に濃密である。なにしろ冒頭に収録されている、津原泰水と若木未生へのインタビューから、大いに飛ばしているのだ。 さまざまなジャンルを横断しながら、優れた作品を発表している津原泰水は、かつて津原やすみ名義で、少女小説(当時はまだライトノベルという名称はなかった

                                      『大人だって読みたい! 少女小説ガイド』読書の世界が大きく広がるガイドブック | レビュー | Book Bang -ブックバン-
                                    • 目利きが選んだ珠玉の179作品 『大人だって読みたい!少女小説ガイド』が気になる

                                      POPなポイントを3行で 少女小説179作品を解説『大人だって読みたい!少女小説ガイド』 直木賞作家の知られざる傑作からマニアックな逸品までレビュー 津原泰水、若木未生へのインタビューも収録 知られざる傑作からマニアックな逸品まで、「少女小説」179作品をレビューする『大人だって読みたい!少女小説ガイド』(時事通信出版局)が11月19日(木)に刊行される。 編者は嵯峨景子さん、三村美衣さん、七木香枝さん。イラストは丹地陽子さんが担当した。 知られざる傑作からマニアックな逸品まで編者3人が179作品をセレクトし、あらすじや読みどころをレビューする。 また、巻頭に作家の津原泰水さん、若木未生さんへのインタビューを収録するほか、少女小説にまつわるコラムを掲載。 声優の池澤春菜さんをはじめ漫画家や女優、研究者など、各分野で活動する執筆陣によるさまざまな切り口の内容となっている。 多岐にわたる少女小

                                        目利きが選んだ珠玉の179作品 『大人だって読みたい!少女小説ガイド』が気になる
                                      • 無礼な記者の質問が物語る、少女小説への偏見

                                        『氷室冴子とその時代』レビュー:誰より少女の自立を願っていたのに、少女小説家の“レッテル”に悩んだ作家の苦悩 無礼な記者の質問が物語る、少女小説への偏見 しかし、氷室らコバルト文庫の人気作家たちが爆発的な売れ行きを見せたことで、少女小説は“金脈”として多方面から発見されてしまう。他社の参入もあり、次第に「少女小説」から氷室らの意思や文脈は剥ぎ取られ、実際は多様なジャンルを包括するものであったが、特に外野からは「少女の一人称モノローグ体」「共感できるヒロイン造形」「マンガチックな展開」といったマニュアル化されたジャンルとして捉えられることが多くなる。 量産された「少女小説」ブームの波に「チョコレート売ってるんじゃないんだから」と違和感を唱えていた氷室も、良くも悪くもその波に巻き込まれていく。時に評論家から「小説ではない」と軽んじられ、取材記者から「処女じゃないと書けないんでしょ」などと暴言を

                                          無礼な記者の質問が物語る、少女小説への偏見
                                        • 【この本と出会った】ライター・書評家、嵯峨景子 『キル・ゾーン1 ジャングル戦線異常あり』 少女小説 大人に広がる

                                          ただひたすらに息苦しかった思春期。本を読むことだけが救いであり、慰めだった。そんな私にとって、「コバルト文庫」や「ティーンズハート」をはじめとする少女小説は、心に寄り添ってくれる戦友のような存在だった。 私が少女小説を読み始めた平成初期は、ファンタジーの全盛期。少年を主人公にしたヒット作も多く、多種多様な物語やキャラクターに心をときめかせながら、新刊を追いかけた。 なかでも、須賀しのぶの『キル・ゾーン』と出会ったときの衝撃は忘れがたい。中高生読者に合わせ、主人公を10代にするのが一般的だった時代に、本作のキャッスルの23歳という年齢は斬新だった。そして、彼女の治安部隊の曹長という設定も、異彩を放っていた。 近未来SFアクション小説『キル・ゾーン』は、それまでの少女小説にはないミリタリー要素を打ち出した、須賀しのぶの出世作である。激戦地のジャングルで、ゲリラと死闘を繰り広げるキャッスルの姿は

                                            【この本と出会った】ライター・書評家、嵯峨景子 『キル・ゾーン1 ジャングル戦線異常あり』 少女小説 大人に広がる 
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