【読売新聞】 内閣府は2023年度日本経済リポート(ミニ白書)で、住宅価格の上昇により子育て世代が東京から隣県に流出しているとの報告をまとめた。通勤時間が長くなって女性が働きづらくなり、就業率の悪化につながる恐れがあると指摘している
本気でやる気がない日本の少子化の原因は、既に結婚した夫婦が子どもを産まない(産めない)ことではなく、そもそも婚姻数の減少であることは何回もお伝えしている通りだが、最近SNS上の書き込みを見てもその認識が広まっているように思う。 「子育て支援はそれはそれとして大切だが、それをどれだけ充実させても出生数は増えない」という事実も以前に比べればかなり認知度は高まっていると思う。 にもかかわらず、相変わらずその事実を頑固なまでに無視し続けているのが政府とこども家庭庁なのだが、先月22日にキックオフした「こどもまんなかアクション」が的外れすぎて大いに炎上したことは記憶に新しい。 「こどもまんなかアクション」とは、政府が子育て支援に対する国民の理解を深めるために取り組む国民運動だそうだが、その中身はあえてここで記載することも憚れるほど無意味なものであり、政府とこども家庭庁は少子化対策に本気で取り組む気が
日本の最重要課題の1つである少子化問題。岸田総理が力を入れているのは児童手当などの手厚い子育て支援。しかし、社会保障が充実している北欧でも、近年は出生率が大きく低下しているという。日本の「異次元の少子化対策」は効果があるのか? 【映像】スウェーデン、デンマーク、フィンランド…激減する出生率(グラフ) 北欧は福祉が手厚く子どもが育てやすいと言われているにもかかわらず、なぜ出生率が低くなっているのか。北欧で進む少子化の現状について、南デンマーク大学で少子化問題を研究している茂木良平氏に話を聞いた。 「2010年ごろから、北欧で急激な少子化が始まった。子供がいない人を『無子(むし)』と言うが、無子割合が増えている。社会・経済的地位の低い人口集団で無子の人たちが増えており、経済状況の影響が大きいと見られている」(茂木氏、以下同) また、ノルウェーとイタリアを比較した研究がある。今後の経済状況につい
韓国が世界最悪の少子化に喘いでいる。フリージャーナリストの泰梨沙子さんは「韓国の合計特殊出生率は0.72で世界最低水準。このため人手不足が深刻化しつつあり、不法滞在のタイ人急増が問題となっている」という――。 韓国での人生設計が描けない 「ソウルで結婚して子供を育てるのは、いま本当に難しいことなんだ」 筆者がタイの首都バンコクで知り合った韓国人男性のユンさん(30代)は、韓国での人生設計が描けず、20代の時、語学留学でタイに渡った。タイの有名校で経営学修士号(MBA)を取得し、現在は韓国人男性とタイ人女性をマッチングするお見合いサービスのローンチに向けて準備しつつ、本人もタイへの移住計画を進めている。 ユンさんは韓国の少子化について次のように語る。 「韓国で結婚するためには、まず男性が家を購入しなければいけない。でも、ソウルの不動産は高く、到底手が出せない。学歴や就職する企業で評価される、
維新の音喜多政調会長と国民民主の玉木代表が社会保険料について討論した。ほとんどはこれまでさんざん議論された問題で、玉木氏の話は国会答弁みたいだったが、国会でタブーになっていた社会保険料に切り込んだのはいいことだ。 チャンネルくららで社会保障制度改革について維新の音喜多さんと議論させていただきました。「玉木さん、奥歯にものがはさまっているような言い方だ」との書き込みもいただきましたが、それは、数日前にX(旧Twitter)で炎上したからではなく、社会保障制度改革の難しさを知ってるがゆえに、いつもの「… pic.twitter.com/glI3nWjNfe — 玉木雄一郎(国民民主党代表) (@tamakiyuichiro) November 4, 2023 気になったのは、玉木氏の「社会保険料を下げるのは無理だ」という話である。日本は超高齢化が進むのだから、社会保険料が増えることはあっても減
■裕福でなければ子どもを産めない時代 貧乏子沢山という言葉があります。 確かに、出生率の国際比較においても、発展途上の低所得国ほど高いのですが、それは、医療インフラの未整備や栄養状態の問題によって乳幼児死亡率が高いことによります。いわば、たくさん産んでもたくさん死んでしまうという多産多死のステージにあるがゆえの事象です。 【図表】児童のいる世帯の年収分布(2010~2021年推移) しかし、現代先進諸国においては反対で「経済的に裕福でなければ子どもを産めない」と言えるかもしれません。より正確に言うならば、「経済的に裕福とまではいかなくても、ある程度の基準以上の稼ぎがなければ、子どもを産むという動機以前に結婚ができないし、結婚したいという希望すら持てなくなる」のです。 それを如実に語る残酷なデータがあります。 厚労省の2021年「国民生活基礎調査」において、世帯別の所得階級分布を調査したもの
なぜ人々は結婚しなくなってしまったのだろうか。まず「なぜ結婚するのか」から考えてみよう(写真:Getty Images) 少子化は現代において自然な結果である。同時に、未婚化、独身率が上がっていることも当然の現代的現象であり、この主因は近代資本主義にある。 前者の少子化については、この連載の「『少子化は最悪だ』という日本人は間違っている」で議論したので、今回は後者の話をしよう。 ■少子化の解決策が難しいワケ 近代においては、賃金労働化・都市化が進み、共同体が崩れ、核家族化・個人化が進んだ結果、社会が流動化した。商品化・市場化・資本の動員化という経済的流動化と、社会的流動化とが相互のさらなる流動化を促進した。 日本でも「イエ」制度が崩れた。しかし、流動化は中途半端だった(逆に言えば、社会の重要な部分の完全な流動化を免れた)。 そのため、戦後、アメリカに迫られた結果として(あるいはアメリカ的な
日本が先進国の中でもトップクラスのスピードで人口減の未来を迎えざる得ないことを知らない読者はもはやいないだろう。半世紀で6割減という激しい出生減にある日本においては、移民比率が2%と他国と比べて低位のため、将来人口の変化を予想する指標として「合計特殊出生率1」(以下、出生率)が広く用いられてきた。 この出生率は実は「曲者」である。算出対象となるエリアにおいて、エリア外との人流が僅少という前提であれば「エリア内にいる出産期にある女性が生涯に持つだろう子どもの数」の高低を示す指標として人口増減の推計に使用することができる。 しかし、エリア外から出産期にある女性が横滑りで追加される、またはエリア外にそのような女性が出て行く、という条件が加わると、1人当たり指標にすぎない出生率の高低や変化のみでエリア内の人口(出生)の増減を推計することは困難となる。 筆者が講演会などでお伝えしているカナダのように
ソウルに住む義弟の奥さんから連絡が来た。その連絡を聞いて喜んだのは、うちの子供たちだった。 特に4年生の次男と1年生になった末娘は、いとこも自分たちと同じ兄妹のような感覚でいる。 以前から、義弟夫婦が姪っ子を連れて遊びに来ることを知ると、「妹が来る!」と友達や先生たちに嬉しそうに話していた。 娘は去年「いとこ」という言葉をまだ覚えていなかった。 インターネット授業の先生に「妹が遊びに来るの。私の妹はいつも一緒に住んではいないけど」と話しているのを聞いたときは、焦って「いとこです」と横から声だけ割り込んだ。 何か訳アリの家族のように聞こえてしまうではないか。 平凡な微笑ましい家族に見えるが、実は筆者の家族は韓国では貴重な存在なのだ。 韓国では日本よりも急激に少子化が進み、2022年の出生率は0.78で、今年の予想出生率は0.68と衝撃的な数値が発表されている。 娘を連れて買い物などに出かける
40代後半、もうすぐ50歳が見える私。この年になると上の代から下の代まで見渡せる。 私たちの年代は、世代ごとハシゴを外された経験を持つ。親世代はいわゆる団塊の世代。高度経済成長期において、たくさん働いて、そして給料もぐんぐん上がって行って、しかも終身雇用で年功序列で、将来をすごく楽観的に考えていた人たちの群れだ。だから、我々の世代の人口は他の世代と比べても多い。 ところがバブル崩壊なんて起きちゃった。その頃私は10代だったけど、そこから日本経済の長い低迷が始まった。ざっくり言えばバブルが弾けるまでは日本は過剰投資が起きて、生産能力も過剰になった。でも、とにかく投資すればもっと価値が上がる、というシンプルな理由で、さらにさらに生産能力が上がった。日本製品も良く売れた。 ところが、色々な理由でバブルが弾けて、残ったのは生産能力。過剰設備と過剰人員。各会社はどうしたかというと、新卒採用を大いに絞
政府は13日、異次元の少子化対策の具体的な中身「こども未来戦略方針」を正式決定しました。 2030年代に入るまでのこれから6~7年は、「少子化傾向を反転できるかどうかのラストチャンス」との認識で、今後3年間を「集中取組期間」と位置づけました。その上で、今後3年間で取り組む具体的な政策を「加速化プラン」としてまとめました。 「加速化プラン」の主な政策は下記の通り。 ▼児童手当の拡充 「児童手当」の所得制限を完全に撤廃し、現在「中学生まで」となっている給付の対象を「高校生まで」に広げる。また「第三子以降」への給付については、現在1万5000円を3万円に倍増します。 ▼出産費用の保険適用の導入 出産費用については、これまで、分娩は病気やケガではないなどの理由から、保険が適用されず、出産一時金で支援をしてきましたが、2026年度を目途に、出産費用の保険適用を導入することを検討するとしました。 ▼「
岸田首相が掲げる「異次元の少子化対策」。年間3兆5000億円規模の財源が必要で、実質的な増税が懸念される。現役世代からのブーイングが止まらない。 「児童手当の拡充」などがその柱だが効果は期待できそうにない。少子化の本質は「結婚をしたくてもできない不本意未婚」男女が多いことだ。男性の5割、女性の4割にも上る。 恋愛強者はわずか3割。職場恋愛が盛んな時代は「普通の人」でも結婚のチャンスは多かったが、いまでは手を出せば「セクハラ」で訴えられる。独身研究家の荒川和久氏に、少子化のソリューションを聞いた。 (湯浅大輝:フリージャーナリスト) 子育て支援≠出生数増 ──岸田首相が掲げる「異次元の少子化対策」が的ハズレなのはなぜでしょう。 荒川和久氏(以下、敬称略):子育て支援と少子化対策は別物です。子育て支援それ自体は否定しませんが、少子化対策という名の下での子育て支援ばかりに集中しすぎていて、少子化
難民と認めるべきだと判断したら、審査の担当を減らされる? 入管が依頼する専門家の担当件数に極端なバラツキ 今国会で審議している入管難民法改正案で、難民認定の不自然な実態に焦点が当たっている。難民かどうかを審査する専門家は100人以上いるが、担当件数に極端なバラツキがあることが判明したのだ。 この「難民審査参与員」には、1年間に1000件を超える審査を担当した人がいる一方で、1件だけの人もいた。なぜ、こんなに違うのか。ある参与員は証言した。「認定(するべきだと)意見を出していたら、配分を減らされた」。母国で命の危険がある難民を、日本は適切に認定できているのか。(共同通信編集委員=原真) ▽「認定すると減らされる」 難民条約によれば、難民とは、人種や宗教、政治的意見などを理由に、母国で迫害される恐れがある人を指す。日本をはじめ条約加盟国は、助けを求めてきた外国人が難民に該当するかどうかを審査し
平成27年国勢調査(2015年)、令和2年国勢調査(2020年)ともに、「共働き世帯」の方が「専業主婦世帯」よりも子どもの数が多い、という分析結果が導き出された。2015年の分析結果は主要オンラインメディアにも投稿し、2020年の分析結果も講演会で何度も取り上げてきた。 しかし、この分析結果に対して、シンクタンク研究者、大学教授、大手メディアのディレクターなどから、いまだに「驚愕した」「この結果の調査母体は何でしょうか」といった連絡を定期的にいただく状況が続いている。 このことは、日本は人口減、すなわち出生減が止まらない危機的な状況下にあるにもかかわらず、足元の社会現象に関してデータ分析による仮説検証が行われないまま、誤解に基づく非科学的な対策議論が行われていることの証左と思われる。 本稿では、少子化に関する代表的な誤解の一つである「(共働き世帯よりも)専業主婦世帯の方が子どもが多いのでは
子どもだけでの留守番などを禁じる虐待禁止条例改正案を、10月4日に埼玉県議会に提出していた自民党県議団が10日、この改正案を取り下げると発表した。武蔵大学社会学部教授の千田有紀さんは「改正案は、少子化対策に逆行するとしか言いようがなく、取り下げられはしたものの、自民党は痛手を被っただろう。虐待防止は大切であるが、具体的な支援サービスの拡充を図ることなく、海外のシステムをただ輸入して精神論的に乗り切らせようとする態度に問題があったのではないか」という――。 わずか6日で撤回された条例改正案 10月10日、埼玉県議会の自民党県議団は、4日に提出していた、子どもだけでの留守番や通学などを放置による虐待と定める「虐待禁止条例」の改正案を取り下げることを表明した。 当たり前のことであろう。この虐待禁止条例の改正案の中身が知れるや否や、SNS上では「頭おかしい条例」(駒崎弘樹さん命名)とまで呼ばれ、批
■名目GDP比で5%という少子化対策 深刻な日本の少子高齢化であるが、コロナショックを受けてそれが一段と促されてしまった。厚労省が今月発表した2022年の人口動態統計(概数)によると、出生数は77万747人で、初めて80万人を下回った。合計特殊出生率も1.26で過去最低となった。 【図表】ハンガリーの住宅価格(フォリントベース) こうした事態を受けて、岸田文雄政権は少子化対策の強化について議論を始めた。3月末に内閣府の外局である「こども家庭庁」が『こども・子育て政策の強化について(試案)』という文書を、こども政策担当大臣の名で発表した。その内容や財源を巡っては、与野党間のみならず、与党内でも様々な議論が続けられている。 日本のみならず先進国、そして中国でも、少子化対策の必要性が叫ばれて久しい。そうした中で、欧州連合(EU)の加盟国であるハンガリーによる「異次元の少子化対策」が日本で注目を集
岸田首相が異次元の少子化対策について「ラストチャンス」と強調、2024年10月から児童手当を拡充する意向を示した。そもそも「なんで結婚する人が増えないのか?」。「婚活」や「パラサイト・シングル」などの言葉の生みの親で家族社会学が専門の中央大学・山田昌弘教授に話を聞いた。 【画像】非正規雇用の男性の結婚の割合 「少子化対策すでに敗北 試合終了のゴングは鳴った…」一般的に少子化対策というと、児童手当などの子育て対策に焦点が当たりがちだが、実はそもそも結婚する人が減っているという問題がある。 山田教授は少子化問題について「少子化対策 すでに敗北 試合終了のゴングは鳴った…」とみている。衝撃的な言葉だ。 中央大学 山田昌弘教授: 少子化が初めて話題になったのが1990年なんです。1992年には当時の経済企画庁が国民生活白書で「少子化対策をしなければ、今後社会は大変だ」と言っていたのにもかかわらず、
『82年生まれ、キムジヨン』をアマゾンプライムで見ました。 映像:オフィシャルHPより 実は昨日から風邪を引いていて、今日は仕事を休んだのです。というわけで、ちょっとボーッとする頭で、前から見ようと思っていた韓国映画を見ることにしました。 あらすじ 韓国の少子化、その背景が見えた気がした 一人っ子の子育ても大変そう コン・ユがかっこよかった 今度本も読んでみよう あらすじ 主人公のキムジヨンは、一人娘に恵まれ、仕事を辞めて専業主婦として暮らしていた。生活には満足していたが、時々閉じ込められているような、憂鬱な気持ちになることがあった。 一方、ジヨンの夫は、妻が時折、別人が憑依したかのように振る舞うことに悩んでいた。 病気の自覚がないジヨンは、フルタイムの仕事を見つけてくるがーーーー。 男尊女卑な風土の中で、学生時代、就職、出産、再就職といったライフステージにおける女性の生きづらさを描いた作
韓国が小児科医不足に見舞われている。これは世界最低の出生率による結果である一方、低い出生率の原因という色彩も濃くなってきた。写真はソウルの小児科クリニックで6月撮影(2023年 ロイター/Kim Hong-Ji) [ソウル 6日 ロイター] - 韓国が小児科医不足に見舞われている。これは世界最低の出生率による結果である一方、低い出生率の原因という色彩も濃くなってきた。病院は小児科医の空きポストが埋まらず、子どもの健康リスクが高まっている。 首都ソウルの小児科クリニックと病院の数は、2022年までの5年間で12.5%減少し、わずか456カ所になった。行政のシンクタンクであるソウル研究所によると、同じ期間に精神科クリニックの数は76.8%増加し、麻酔科センターは41.2%増加した。
1人の女性が産む子どもの数の指標となる出生率は去年の確定値で1.26と、7年連続で前の年を下回り統計を取り始めて以降最も低くなったことが厚生労働省のまとめで分かりました。 厚生労働省は、去年の「人口動態統計」の確定値を公表しました。 それによりますと1人の女性が一生のうちに産む子どもの数の指標となる「合計特殊出生率」は、1.26でした。 おととしの確定値と比較すると0.05ポイント低下していて、前の年を下回るのは7年連続となります。 1947年に統計を取り始めて以降では、2005年の確定値が今回と同じ1.26で過去最低でしたが、少数点第3位以下まで詳細に比較すると今回は2005年を下回っているということです。 都道府県別で、最も高かったのは沖縄県で1.70、次いで宮崎県が1.63、鳥取県が1.60でした。 一方、最も低かったのは東京都で1.04、次いで宮城県が1.09、北海道が1.12でし
マリーの部屋 人々の幸せを願うマリーが、投資、資産運用、キャリア、受験、子育て、金融について語ります。金融機関勤務25年超。東京大学経済学部卒。 みなさまごきげんよう。 お元気でお過ごしかしら。 岸田さんが、「異次元の少子化対策」を打ち出そうとしていますね。 一体、どんなことをやれば、どんな効果があるのでしょうか。 結論からいくと、 「日本の人口減は、どんな対策をしても避けられない」 できるのは、減るスピードをなるべくゆるやかにすることだけ。 データをみればあきらかです。 こちら、2022年1月1日づけの、日本の人口ピラミッド。 女性の人口をみてみましょう。 産める女性が何人いるか。 いまは不妊治療が発達したとはいえ、よくある出産年齢は、大学卒業後~40歳まで。 35~39歳 365万人 30~34歳 322万人 25~29歳 310万人 合計 997万人 赤ちゃんをうめる人は、日本の人口
少子化対策が色々議論されているのは皆さんご承知の通り。 今回は同じアジアの国で起きている少子化にまつわる背景を学んでいきましょう。 合計特殊出生率 他国の状況は? タイの結婚は厳しい 準備できない結納金 急減する人口? さいごに 合計特殊出生率 まずは基本の確認です。 少子化のニュースで頻出の合計特殊出生率についてです。 難しい説明はすっ飛ばして、15歳~49歳の女性が一生の間に産む子供の平均人数を表しています。 合計特殊出生率とは 父・母の2人から生まれる次の世代の人数ということですので、2あれば、次の世代でも人口は減りません。しかし、2を下回ると段々と人口は減ります。 令和4年の日本の合計特殊出生率は1.26で、ここ20年ほどはだいたい1.2~1.4位で推移*1しています。当然、将来的に人口減が続きます。 厚生労働省『出生数、合計特殊出生率』より 減りゆく若者で、高齢者の年金や医療費を
21世紀、新自由主義の蔓延により経済格差は拡大の一途をたどり、社会の矛盾はいよいよ大きくなっています。 いまや人びとの深層心理までをも支配し始めた「新自由主義的統治」のロジックを根本次元において批判できる思想はマルクスを措いて他にはない―― 大黒弘慈氏による、21世紀にこそ生かされるべき、マルクス思想の本質。(#1/全6回) 新自由主義的統治の本質 2008年の金融危機以降「貧困」の問題がふたたび社会問題として人々の関心を集めるようになっている。階級分化が激しくなったことをもって現代を19世紀中葉の自由主義段階に擬えようとする見方さえあるほどだ。 しかし現代は、貧困層にまでも奢侈や金融が食い込む一方、労働者ですらも企業と同様に投機に手を染める時代であるという点において19世紀とはまったく異なっている。 また「労働者による投機」なるものが、低成長下で企業が自己金融化に向かうなか、過剰な金融資
I 2004 3 894 74 1930 1970 1994 1-1 1980 1.68 1985 1990 2.13 1990 1.50 2000 2002 1.65 1-8 Yearbook2004 SCB 1998 77.3 82.0 77.6 84.6 2002 1950 1-2 2000 65 17.3% 2050 65 23.0 2050 32 1975 2001 1-3 1990 2001 1999 1999 1975 1990 1990 1-4 1965 1970 1-7 1-5 1970 1-6 1-7 1-8 1-8 1989 1990 1989 1-7 1975 18 1-9 1-10 1994 1999 5 p253 Äktenskapsbalken 16 2 (Föräldrabalken) Vårdnad 1982 Namnlag Lag om registre
今年の賃上げは、連合の1次集計で5.28%と、1991年以来の高さになりそうだ。これを受けて日銀は週上げに利上げに踏み切る運びで、名実ともにデフレ脱却の画期と言える。また、人手不足を反映し、初任給を大きく引き上げる例も多い。裏返せば、デフレ期には、若者の苦境が続いてきたということである。足下の結婚や出産は低調だが、こちらにも変化は訪れるのであろうか。 大学卒男性の初任給の推移を、消費者物価指数の総合で割って実質化したもので見ると、わずかながら増えているが、さらに社会保険料を抜いたものを試算すると、横ばいというか、アベノミクスの頃は減っている状態だ。これでは、結婚や出産が難しくなるのも無理はない。社会保険料にも責任の一端はある。なお、2020年の増加は、通勤手当を含むように集計方法が変わっただけで、その後も減り気味である。 合計特殊出生率は、2015年の1.45人をピークに下がり始め、201
タレントでエッセイストの小島慶子さんが「AERA」で連載する「幸複のススメ!」をお届けします。多くの原稿を抱え、夫と息子たちが住むオーストラリアと、仕事のある日本とを往復してきた小島さん。日々の暮らしの中から生まれる思いを綴ります。 * * * 日本の少子化は想定よりも10年以上早く進行しているそうです。去年の出生数は過去最少の75万8千人あまりで、8年連続の減少。結婚の件数も減少して去年は50万組を下回り、今後もさらに出生数が減少すると見られています。 そう聞いても、不思議な感じはしません。非正規雇用で働く人が多く、経済的余裕がない。仕事と育児の両立が難しい。他の国々に比べてジェンダーギャップが大きく、育児の負担が女性に偏っている。意思決定層には熟年男性ばかり。少子化になることはずっと前からわかっていたのに効果的な対策が打てないまま、想定以上の速さで少子化が進んでいます。 本当に本気
日本の各自治体がさまざまな少子化対策を講じるなか、実際に結果を出している自治体のそれにはどんな特徴がみられるのか。何が人々に子供を産もうと思わせるのか。英誌「エコノミスト」が、明石市と流山市の子育て支援事業を取材してわかった「本当に必要なこと」とは──。 キシキ・ノリヨは、明石市のある住宅の前に車を停めた。彼女が運転していたトラックには、ハートのロゴの上に「おむつ定期便 やさしさも一緒にお届け」と書かれている。おむつの入った袋をふたつ持って車を降りると、若い母親であるヒグチ・ミキが、赤ん坊を抱えながら彼女を出迎えた。 キシキは同市の子育て支援策の最前線にいる。明石市は、彼女のような配達員が赤ちゃんのいる家庭に無料でおむつや離乳食を届ける「おむつ定期便」や、高校3年生までの医療費や学校給食を無料にするといった取り組みをおこなっている。 これらの政策は効果をあげているようだ。明石市の人口は10
キャリアを考える際のヒントを導き出すセッション 各務茂夫氏(以下、各務):「働き方とキャリア形成の未来~Generative Al等のテクノロジーが変える働き方と求められるスキル~」という、ビジネススクールのみなさんにとりましては、大変重要なテーマだと思います。 私はふだん、スタートアップの支援やアントレプレナーシップ教育というAI絡みのところで、同じ専攻の松尾豊先生とご一緒していろいろとやっています。大学に来る直前まではヘッドハンターでした。ハイドリック&ストラグルズ社という舌を噛みそうな名前の会社で、社長やCEOを連れてくるようなヘッドハンターの仕事をしていました。 今日は技術の進展とともに、みなさんのキャリアをどう考えるかということですが、一方で論点としては、人事に仕事を求められるということになると、人事から見て技術が人の採用やリテンションとどうつながるかという視点もあると思います。
こんな取材の始まりはめったにない。「あなた方の記事が私たちにとって手厳しいことになることを期待しています」と、ロイヤルブルーのベルベットの高級ソファーに座るなり、マルコム・コリンズは真剣な眼差しで言う。妻のシモーヌも即座に同意する。「生ぬるいのは面白くないわ」 分厚い黒縁メガネ──夫は角型、妻は丸型──をかけて、流行に敏感なオタクのように見えるコリンズ夫妻は、危険な扇動者にはとても見えない。しかし、30代のこの2人は──夫は36歳、妻は35歳──出生主義運動を存続させるための聖戦のさなかにある。 そして彼らは、その尊敬される顔役となることを厭わない。数ヵ月前から、彼らは迫り来る大災害、つまりは文明の「人口崩壊」を警告している。彼らの信条は、できるだけ多くの子供を作るように人々を促すことである。 ペンシルバニア州フィラデルフィアから車で1時間ほど、コロニアル様式の石造りの家で夫妻は迎えてくれ
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く