ローマ帝国時代のキリスト教 ユリウス暦、元年の制定 ローマ帝国時代のエジプトを見てみましょう。当時のローマは、ヨーロッパ、北アフリカ、オリエンを支配する大帝国となっていましたが、文化的にはギリシアやオリエントに多くを負っていました。古代では国の行う行事として、祭事が最も重要で、祭事は暦に従って頻繁に行われていました。アレクサンドリアには暦算家と呼ばれる暦の専門家がいて暦の編纂や祭事の決定を行っていました。カエサル(ユリウス)がユリウス暦を設定してから300年ほど経ったディオクレティアヌス帝の頃、暦算家たちは当時の暦には紀元が定まっていないことに気がつきます。暦算家の考えでは、天地創造の年は新月と共に始まったはずであり、調べてみるとディオクレティアヌス帝即位の年の1月1日は新月でした。そこでディオクレティアヌス帝の即位の年(西暦284年)を元年としました。 キリスト教が広がる以前のローマ…ミ