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文豪の検索結果121 - 160 件 / 329件

  • 文豪スイング 『鮑の水貝』北大路魯山人 その1 - 素振り文武両道

    本日は180本バットを振りました。 皆様こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 今日は文豪の文章を読んで、バットを振りました。 青空文庫より、北大路魯山人 『鮑の水貝』 あわびの水貝は、あわびを切っただけでよいようなものであるが、これは元来、江戸前の料理だ。それと言うのも、関西にあわびがないからだ。あわびにかぎらず、貝というものは、東京を本場としなければならない。東京のほうは品物も豊富なので、料理法も心得ている。私どもも、そのコツは江戸前の料理から覚えたのだが、あわびの水貝料理は、あわびを固くすることが秘訣だ。まず生きのいい雄貝を塩をたくさん使って揉む。そうすると、塩のために、石突きが石のように固くなる。塩をたくさん用いれば用いるほど固くなる。塩が少ないと中の方までは固くならない。上皮だけが固くても、中の方がグニャグニャしていては余り美味いものはつくれない。中まで固い方がよいのだが、それ

      文豪スイング 『鮑の水貝』北大路魯山人 その1 - 素振り文武両道
    • 文豪スイング 北大路魯山人『納豆の茶漬け』 - 素振り文武両道

      本日は150本バットを振りました。 皆様こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 今日は文豪スイングで北大路魯山人の『納豆の茶漬け』の3回目で最後です。 青空文庫より引用 納豆のよしあし 納豆には美味いものと不味いものとある。不味いのは、ねっても糸をひかないで、ざくざくとしている。それは納豆として充分に発酵していない未熟な品である。糸をひかずに豆がざくざくぽくぽくしている。充分にかもされている納豆は、豆の質がこまかく、豆がねちねちしていないものは、手をいかに下すとも救い難いものである。だから、糸をひかない納豆は食べられない。一番美味いのは、仙台、水戸などの小粒の納豆である。神田で有名な大粒の納豆も美味い。しかし、昔のように美味くなくなったのは遺憾である。豆が多くて、素人目にはよい納豆にはなっているが。 (昭和七年) ということで、昭和7年のお話でした。不味くなって遺憾、とありますが。今はそ

        文豪スイング 北大路魯山人『納豆の茶漬け』 - 素振り文武両道
      • 文豪スイング 128 『それから』を読みバットを振りました。 - 素振り文武両道

        本日は160本バットを振りました。 皆様こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 今日は『それから』を読みながらバットを振りました。 久々なので「あれから」です。 これまであらすじは、 「布団の中」 これだけです。 夏目漱石 著 青空文庫より原文 夫(それ)から烟草を一本吹かしながら、五寸許り布団を摺り出して、畳の上の椿を取つて、引つ繰り返して、鼻の先へ持つて来た。口と口髭と鼻の大部分が全く隠れた。烟りは椿の瓣と蕊に絡まつて漂ふ程濃く出た。それを白い敷布の上に置くと、立ち上がつて風呂場へ行つた。 バットの素振りですが、ちょっと文章を短くしました。 烟草を吹かしながら⚾︎ 椿を鼻先へ持つて来た⚾︎ 口と口髭と鼻が隠れた。⚾︎ 烟りは瓣と蕊に絡まつて濃く出た⚾︎ それを白い敷布の上に置くと⚾︎ 立ち上がつて風呂場へ行つた⚾︎ 1行5回言って振ったので5×6=30、30スイングでした。 もう少し

          文豪スイング 128 『それから』を読みバットを振りました。 - 素振り文武両道
        • 文豪スイング 『てんぷらの茶漬け』北大路魯山人 第1回 - 素振り文武両道

          皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 文豪スイングですが、3回にわたり、『てんぷらの茶漬け』を読みながら、バットを振って行きます。 てんぷらの茶漬けなんて、食べたことも、考えたこともないですが、どうなっているのでしょうか。 青空文庫より, てんぷらの茶漬け(途中まで) 北大路魯山人, てんぷらの茶漬けは油っ濃いもので、油っ濃いものの好きな方に好かれるのは無論である。 揚げたてのてんぷらを茶漬けにするのはもとより差支えないが、本来、てんぷらの茶漬けは古いてんぷらの利用にある。昨日の残りのてんぷらだとか、一旦、冷え切ったものを生かして食う食い方である。それにはまず火鉢に網を載せ、一旦、てんぷらを火にかける。いくぶん焦げができるくらいに火をあてる。それを熱い飯の上に載せ、塩を適宜にかけるのである。 これを10行にしました。1行につき【言う振る】を6回繰り返しました

            文豪スイング 『てんぷらの茶漬け』北大路魯山人 第1回 - 素振り文武両道
          • 文豪スイング 新美南吉『和太郎さんと牛』 - 素振り文武両道

            皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 えーっと、干支の順序に従い、 以前『ツェねずみ』で、バットを振りましたが、 今回は「牛」の小説です。 次回は「虎」の予定です。 青空文庫より。出だしだけ。 『和太郎さんと牛』 新美南吉 牛ひきの和太郎さんは、たいへんよい牛をもっていると、みんながいっていました。だが、それはよぼよぼの年とった牛で、おしりの肉がこけて落ちて、あばら骨も数えられるほどでした。そして、から車をひいてさえ、じきに舌を出して、苦しそうにいきをするのでした。 「こんな牛の、どこがいいものか、和太はばかだ。こんなにならないまえに、売ってしまって、もっと若い、元気のいいのを買えばよかったんだ」 と、次郎左エ門もんさんはいうのでした。 12行にして、1行5回ずつ繰り返し【言って振り】ました。 60の素振りでした。 和太郎は良い牛をもっている、 と、みんなが

              文豪スイング 新美南吉『和太郎さんと牛』 - 素振り文武両道
            • 文豪スイング 岸田國士『緑の星』 - 素振り文武両道

              皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【140】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振ってます。 今日は「緑」です。 青空文庫より引用。出だしだけ。 岸田國士(きしだ くにお) 『緑の星』 ヨーロッパ通ひの船が印度洋をすぎて、例の紅海にさしかかると、そこではもう、太古以来の沙漠の風が吹き、日が沈む頃には、駱駝の背越しに、モーヴ色の空がはてしなくつづくのが見える。 その時、海の旅にあきた誰れかれの眼に、きまつて妖あやしく映るのは、地平線のうへに、次ぎから次ぎへと湧きでる、あの星ともいへぬ星、ひとつひとつが胸飾りのやうに鮮明な、エメラルドの星のまたたきである。 8行にしました。そして、 1行5回ずつ繰り返し 【言って振り】ました。 船が紅海にさしかかるそこには、 太古以来の沙漠の風が吹く。 日が沈む頃、駱駝の背越しに、 モーヴ色の空が続く。 その時、眼に映るのは、 地

                文豪スイング 岸田國士『緑の星』 - 素振り文武両道
              • 文豪スイング 北大路魯山人『甘鯛の姿焼き』第3回 - 素振り文武両道

                皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【140】バットを振りました。 文豪の文章を堪能しながら、また、甘鯛をイメージで味わいながら、バットを振って行きました。 左脳と右脳を駆使したワケですが、バッティングは左打ちです。 ライトとレフトはどちらも守ったことあります。センターが一番多かったです。 北大路魯山人, 『甘鯛の姿焼き』第3回, 興津だいという甘だいとぐじといっている日本海の甘だいとは一見同じものだが、色が若狭ものはうす赤く桃色であり、興津だいと称する甘だいは通常のたいと同じくらい赤色を呈している。ぐじの方は鱗うろこごと焼いても食えるが、興津だいの方は剥はがさねば食えない。 8行にしました。1行5回ずつ【言う振る】しました。40素振りです。 興津だいという甘だいと ぐじという日本海の甘だいとは 一見同じものだが、 若狭ものはうす赤く桃色、 興津だいは通常のたいと 同じくらい赤色。 ぐじ

                  文豪スイング 北大路魯山人『甘鯛の姿焼き』第3回 - 素振り文武両道
                • 文豪スイング『胡瓜』北大路魯山人 第2回 - 素振り文武両道

                  皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【140】バットを振りました。 今日は文豪を読むスイングをしました。『胡瓜』第2回。 青空文庫より『胡瓜』 北大路魯山人 著 (途中から途中まで) 昔は旬のきゅうりという一つのものであったが、今日では促成野菜というものができて、きゅうりもなすも二種類になっているわけである。その他にも一が二になっている促成野菜というものは多種多様に発明されている。 従って促成と季節と楽しみは二つにふえているわけである。 ところできゅうりはまっすぐなのがよく、ひょうたん形のものはまずい。総じてよいきゅうりは形が平均している。真盛りになると、大きくなっても種がないうちはうまいが、種ができるように成長してしまっては落第である。一般に、温室など利用して作った小さなきゅうり、俗に初物と呼ぶような出たてのきゅうりで、料理屋などで使うのは、小さなのがよい。これは贅沢なシャレた食べ物の

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                  • 文豪スイング 『数の子は音を食うもの』その3 - 素振り文武両道

                    本日は【140】バットを振りました。 皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 今日は『数の子は音を食うもの』を読んでバットを振る、第3回です。 青空文庫より引用, 数の子は他の魚とちがい、親にしんの胎中にいる時から、乾物を水でもどしたものとほぼ同じ硬さをもっていて、生なまで食べてもパリパリ音を発するものである。このごろは冷蔵のおかげで生の数の子や、生を塩漬けしたものが都会にきて賞美され、料理屋なぞは、見た目が美しいところから、これを用いているが、味本位の美味さからいうと、一旦干ものにしたものを水でもどしてやわらかくして、昔からの仕来り通りの数の子にして食べるほうが美味い。 素振りは次の15行にして【言っては振り】しました。2回ずつで30振り。 数の子は他の魚とちがう。 ニシンの胎中にいる時から、 乾物を水でもどしたものと、 ほぼ同じ硬さをもつ。 生で食べてもパリパリ音を発する。 このごろは冷蔵のお

                      文豪スイング 『数の子は音を食うもの』その3 - 素振り文武両道
                    • 文豪スイング 大倉燁子おおくらてるこ 『黒猫十三』くろねことみ - 素振り文武両道

                      皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は「黒」の4回目。 大倉燁子(おおくら てるこ) 『黒猫十三』(くろねこ とみ) 青空文庫より引用。出だしだけ。 本庄恒夫と辰馬久は篠突く雨の中を夢中で逃げた。体を二つにへし折り、風に追われながら、夜の市街をひた走りに走った。その時、一緒に馳けていた辰馬久が、ふいと身をかわして横町へ折れた。続いて曲ろうとした途端、本庄は行手の暗がりから、ぬッと出て来た大男が、辰馬の後を飛ぶ如く追跡するのを見た。 「危い! 捕りやしないか?」 ぎょッとして思わず心で叫びながら、立ち縮すくんだ。辰馬に誘われ、初めて行ってみた賭場とばに運悪く手入れがあって、二人は命からがらここまで落ちのびて来たのである。 コトバンクより引用。 しの【篠】を 突(つ)く。 篠を突き立てるように、大粒の

                        文豪スイング 大倉燁子おおくらてるこ 『黒猫十三』くろねことみ - 素振り文武両道
                      • 文豪スイング ペロー『青ひげ』を読みながらバットを振りました。 - 素振り文武両道

                        皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 青色にちなんだ小説を読んで、 バットを振りました。 青空文庫より引用。出だしだけ。 ペロー, 楠山正雄訳, 『青ひげ』 むかしむかし、町といなかに、大きなやしきをかまえて、金の盆ぼんと銀のお皿さらをもって、きれいなお飾かざりとぬいはくのある、いす、つくえと、それに、総金そうきんぬりの馬車までももっている男がありました。こんなしあわせな身分でしたけれど、ただひとつ、運のわるいことは、おそろしい青ひげをはやしていることで、それはどこのおくさんでも、むすめさんでも、この男の顔を見て、あっといって、逃げ出さないものはありませんでした。 10行にして、1行5回ずつ 【言って振り】ました。 町と田舎に大屋敷、 金の盆と銀の皿、 縫い箔の椅子と机、 総金塗りの馬車を持つ男があった。 こんな幸せな身分でしたが、 運の悪いことは、 恐ろし

                          文豪スイング ペロー『青ひげ』を読みながらバットを振りました。 - 素振り文武両道
                        • 文豪スイング132 『それから』 - 素振り文武両道

                          本日は170本バットを振りました。 皆様こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 今日は夏目漱石『それから』を読んで、バットを振りました。 ここまでの登場人物は 主人公の代助 その書生門野さん お二人だけです。 青空文庫より引用しました。 此書生は代助を捕まへては、先生先生と敬語を使ふ。代助も、はじめ一二度は苦笑して抗議を申し込んだが、えへゝゝ、だつて先生と、すぐ先生にして仕舞ふので、已を得ず其儘にして置いたのが、いつか習慣になつて、今では、此男に限つて、平気に先生として通してゐる。実際書生が代助の様な主人を呼ぶには、先生以外に別段適当な名称がないと云ふことを、書生を置いて見て、代助も始めて悟つたのである。 要約します。 門野(書生)「先生、先生」 代助「私は先生ではない!」 門野「だって、先生」 代助「違うって言ってるのに」 仕方なく代助はそのままにすることに。 そして先生と言われるのが

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                          • 「大きなかぶ」も「 戦争と平和」もトルストイ🪆 さすが文豪振り幅ひろい!(◎_◎;)〜奥様ソフィアの影の力?🌸 - 🌱🌸笑う門には福来る🌸 🌱笑顔応援隊i 少納言日記🌟

                            ロシアの文豪、トルストイ様🌟 レフ・ニコラエヴィチ・トルストイは、帝政ロシアの小説家、思想家で、フョードル・ドストエフスキー、イワン・ツルゲーネフと並び、19世紀ロシア文学を代表する文豪。 代表作に『戦争と平和』『アンナ・カレーニナ』『復活』など。 トルストイさんて、質素なイメージだけどお貴族様なのよ。 だから、「戦争と平和」みたいな貴族社会のことも書けたわけ。 ボンボンで文豪で羨ましすぎやろ🕺 おまけに、34歳で18歳の奥様を見初めて結婚💍 もーねー申し分のない人生とはこのこと🌸 ところがですね、歳を重ねてから人生について悩むようになってしまった💦 大人になるということは、 多少図太くなり世間知なども身につけるけど、さすがボンボン🌸 突然「自然と共に生きる」と宣言、自給自足の生活に🌱 印税いらん、財産いらん、お金はみんなにあげちゃうもん🌟 そりゃ、たくさんの子どもを抱えた

                              「大きなかぶ」も「 戦争と平和」もトルストイ🪆 さすが文豪振り幅ひろい!(◎_◎;)〜奥様ソフィアの影の力?🌸 - 🌱🌸笑う門には福来る🌸 🌱笑顔応援隊i 少納言日記🌟
                            • 文豪スイング 宮沢賢治『注文の多い料理店』出だしだけ - 素振り文武両道

                              皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【200】バットを振りました。 『注文の多い料理店』の出だしを読みながらバットを振りました。 青空文庫より。 『注文の多い料理店』 宮沢賢治 二人の若い紳士が、すっかりイギリスの兵隊のかたちをして、ぴかぴかする鉄砲をかついで、白熊のような犬を二ひきつれて、だいぶ山奥の、木の葉のかさかさしたとこを、こんなことを云いながら、あるいておりました。 「ぜんたい、ここらの山は怪しからんね。鳥も獣けものも一疋も居やがらん。なんでも構わないから、早くタンタアーンと、やって見たいもんだなあ。」 10行を言いながらバットを振りました。 10回ずつ繰り返し、100素振りでした。 二人の若い紳士が、 イギリスの兵隊のかたちをして、 白熊のような犬を二ひきつれて、 山奥の葉のかさかさしたとこを、 あるいておりました。 「ここらの山は怪しからんね。 鳥も獣も一疋も居やがらん。

                                文豪スイング 宮沢賢治『注文の多い料理店』出だしだけ - 素振り文武両道
                              • 文豪スイング 高村光太郎『山の秋』出だしだけ 駄洒落クイズあり - 素振り文武両道

                                皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 10月3日は「登山の日」 もう4日になってしまいますが。 今日は高村光太郎の『山の秋』を読みながら、バットを振りました。 青空文庫より。 『山の秋』高村光太郎 山の秋は旧盆のころからはじまる。 カッコーやホトトギスは七月中旬になるともう鳴かなくなり、何となく夏らしい勢が山野に見えなくなってしまい、たんぼの稲穂がそろそろ七月末にはきざしてくる。稲穂の育ってくる頃、山や野にツナギという恐ろしいアブが雲のように出て人馬をなやます。山に入る人は肌をすっかり布でつつんでそのアブにさされるのを防ぐが、馬なども木につながれた縄をふりきってそのアブから逃げる始末 10行にしてバットを振りました。 1行【言って振る】を5ずつ繰り返し、50本の素振りでした。 山の秋は旧盆のころからはじまる。 カッコーやホトトギスは、 七月中旬には鳴かなくな

                                  文豪スイング 高村光太郎『山の秋』出だしだけ 駄洒落クイズあり - 素振り文武両道
                                • 文豪スイング 夢野久作『金とピストル』 - 素振り文武両道

                                  本日は【160】バットを振りました。 皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 今日は夢野久作さんの『金とピストル』を読んでバットを振りました。 第2回です。次は最終回。 前回は泥棒がケチンボの家に押し入るも、千円でピストルを売り渡したところまで、でした。 青空文庫より引用。 ケチンボは泥棒から ピストルを受け取ると、 すぐにも泥棒を撃ちそうにしながら、 「さあ、そのお金ばかりでない、 ほかで盗んだお金もみんな出せ。 出さないと殺してしまうぞ」 と怒鳴りました。 泥棒は腹を抱えて笑いました。 「アハハ。そのピストルは オモチャのピストルで、 撃っても弾丸が出ないのだよ」 と言ううちに表へ逃げ出しました。 つづく。 12行。 1行ずつ【言って振り】ました。 5回ずつで60スイングでした。 泥棒さん、ピストルはおもちゃだと言ったのに、逃げたんですね。 強盗未遂で捕まるのを恐れたのでしょう。 本日の素振り

                                    文豪スイング 夢野久作『金とピストル』 - 素振り文武両道
                                  • 文豪スイング 126 『それから』の続き - 素振り文武両道

                                    本日は170本バットを振りました。 皆様こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 今日は夏目漱石さんの『それから』を読み、バットを振りました。 青空文庫より けれども──代助は覚えず悚とした。彼は血潮によつて打たるゝ掛念のない、静かな心臓を想像するに堪へぬ程に、生きたがる男である。彼は時々寐ながら、左の乳の下に手を置いて、もし、此所を鉄槌で一つ撲されたならと思ふ事がある。彼は健全に生きてゐながら、此生きてゐるといふ大丈夫な事実を、殆んど奇蹟の如き僥倖とのみ自覚し出す事さへある。 これまでのあらすじ 主人公の代助さんは、物語が始まってから今回も、まだ布団から出ていません。 分からない漢字 悚 ショウ おそれる 掛念 懸念と同じ 撲され ドヤされ 僥倖 ギョウコウ 思いがけない幸運 素振り文武両道ですが、 「生きていることは、奇跡の如き、僥倖である」 このセリフを言ってバットを振りました。50

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                                    • 文豪スイング 正岡子規『ベースボール』出だしだけ それと、くろいぬin甲子園球場内の写真 - 素振り文武両道

                                      皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【120】バットを振りました。 正岡子規さんの『ベースボール』の 出だしだけ読みながら バットを振りました。 『ベースボール』 正岡子規, ベースボールに至りてはこれを行う者極めて少くこれを知る人の区域も甚はなはだ狭せまかりしが近時第一高等学校と在横浜米人との間に仕合マッチありしより以来ベースボールという語ははしなく世人の耳に入りたり。されどもベースボールの何たるやはほとんどこれを知る人なかるべし。 もう少し分かりやすい文章にして、【言いながら】バットをふりました。 1行5回ずつ繰り返し、40振りました。 ベースボールをする者は少く、 これを知る人の区域も狭いが、 近頃、第一高等学校と、 在横浜米人との試合があって以来、 ベースボールという言葉は、 思いがけなく世間の耳に入ってきた。 けれどベースボールとは何なのか、 知る人はほとんどいない。 というこ

                                        文豪スイング 正岡子規『ベースボール』出だしだけ それと、くろいぬin甲子園球場内の写真 - 素振り文武両道
                                      • 文豪スイング 海野十三『宇宙女囚第一号』出だしだけ - 素振り文武両道

                                        皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【170】バットを振りました。 明日10/30は、 ニュースパニックデー・宇宙戦争の日 だそうです。 宇宙文学を読みバットを振りました。 青空文庫より。 『宇宙女囚第一号』海野十三。 イー・ペー・エル研究所に絵里子をたずねた僕は、ついに彼女に会うことができず、そのかわり普段はろくに口をきいたこともない研究所長マカオ博士に手をとられんばかりにして、その室に招じられたものである。この思いがけない博士の待遇に、僕は面くらったばかりか、なんだか変な気持さえ生じた。 「おうほ、絵里子はね、――」 おうほと、博士独特の妙な感歎詞をなげるごとに、博士の頤髯がごそりとうごいた。 「おうほ、絵里子はね、女性にはめずらしい学究だ。君と絵里子とは結婚する約束があるそうだが、君は世界一の令夫人を迎えるわけで、世界一の名誉を得るわけだ。しかしねえ、――」 といって博士はちょっと

                                          文豪スイング 海野十三『宇宙女囚第一号』出だしだけ - 素振り文武両道
                                        • 文豪スイング『数の子は音で食うもの』北大路魯山人 著 その5 - 素振り文武両道

                                          本日は【170】バットを振りました。 皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 今日は『数の子は音を食うもの』を読んでバットを振る、第5回目です。 (次回最終回予定) 青空文庫より、 『数の子は音で食うもの』 北大路魯山人 著, 途中から途中まで, 数の子を食うのに他の味を滲み込ませることは禁物だ。だから味噌漬けや粕漬けは、ほんとうに数の子の美味さを知る者は決してよろこばない。醤油に漬け込んでおくことも禁物だ。水にもどしてやわらかくなったものをよく洗い、適当の大きさに指先でほぐし、花がつおかまたは粉がつおのよいものを、少し余計目にかけて、その上に醤油をかけ、醤油があまり卵の中に滲み込まない中に食うのが、数の子を美味く食う一番の方法である。しかも、これが在来、世間でふつうに行われている方法である。これ以外、変った料理をしてみても、ただ目先が変っているというだけで、味覚に、これが美味いというようなものに

                                            文豪スイング『数の子は音で食うもの』北大路魯山人 著 その5 - 素振り文武両道
                                          • 文豪スイング 小川未明『こいのぼりと鶏』 - 素振り文武両道

                                            皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【130】バットを振りました。 干支の動物にちなんだ文豪の文章を読みながら、バットを振ってまして、 今日は鶏でした。 青空文庫より。 『こいのぼりと鶏』小川未明 泉水の中に、鯉と金魚が、楽しそうに泳いでいました。しかし、黒い猫が、よく狙っていますので、油断ができませんでした。いつ、つかまえられて、食たられてしまうかしれないからです。 「わたくしが、見張りをしてあげましょう。」と、毎日、泉水のほとりで遊んでいる鶏(ニワトリ)がいいました。鶏は、すばしこかったから、けっして、猫にとらえられるようなことはありませんでした。 「どうぞ、おたのみいたします。」と、鯉と、金魚はいいました。 10行にしました。 1行5回ずつ繰り返し【言ってバットを振りました】50スイングです。 泉水の中に、鯉と金魚が、 楽しそうに泳いでいた。 しかし黒猫がよく狙っており、 油断がで

                                              文豪スイング 小川未明『こいのぼりと鶏』 - 素振り文武両道
                                            • 文豪スイング 北大路魯山人『納豆の茶漬け』その2 - 素振り文武両道

                                              本日は160本バットを振りました。 皆様こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 以下の文章でバットを振りました。 青空文庫より引用 『納豆の茶漬け』北大路魯山人 お茶潰けのやり方 ⚾︎そこで以上のように出来上がったものを、 ⚾︎まぐろの茶漬けなどと同様に、 ⚾︎茶碗に飯を少量盛った上へ、 ⚾︎適当にのせる。 ⚾︎納豆の場合は、とりわけ熱飯がよい。⚾︎煎茶をかけ、納豆に混和した醤油で ⚾︎塩加減が足りなければ、 ⚾︎飯の上に醤油を数滴たらすのもいい。⚾︎最初から納豆の茶漬けのためにねる時は、 ⚾︎はじめから醤油を余計まぜた方がいい。 ⚾︎元来、いい味わいを持つ納豆に対して、 ⚾︎化学調味料を加えたりするのは好ましいやり方ではない。 ⚾︎そうして飯の中に入れる納豆の量は、⚾︎飯の四分の一程度がもっとも美味しい。 ⚾︎納豆は少なきに過ぎては味がわるく、⚾︎多きに過ぎては口の中でうるさくて食べに

                                                文豪スイング 北大路魯山人『納豆の茶漬け』その2 - 素振り文武両道
                                              • 文豪スイング H.G.ウェルズ『透明人間』 - 素振り文武両道

                                                皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【180】バットを振りました。 HGウェルズ『透明人間』を読みながらバットを振りました。 『タイムマシン』で有名な方ですが、青空文庫にはこの『透明人間』しかないです。 青空文庫より引用。 『透明人間』 ハーバート・ジョージ・ウエルズ, 海野十三 訳, 黒馬旅館の客 影のような男 怪物かいぶつ! そうだ、怪物にちがいない。 怪物でなくて、なんだろう? 科学が発達した、いまの世の中に、東洋の忍術使いじゃあるまいし、姿がみえない人間がいるなんて、これは、たしかに変だ。奇怪だ! しかし、それは、ほんとうの話だった。怪物ははじめに、ものさびしい田舎にあらわれた。それからまもなく、あちこちの町にも出没するようになったのである。たいへんな騒になったことは、いうまでもない。 その怪物の姿は、まるっきり見えないのである。すきとおっていて、ガラス、いや空気のように透明なの

                                                  文豪スイング H.G.ウェルズ『透明人間』 - 素振り文武両道
                                                • 文豪スイング 小川未明『灰色の姉と桃色の妹』 - 素振り文武両道

                                                  皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は桃色です。 青空文庫より引用。 小川未明, 『灰色の姉と桃色の妹』 青空文庫より引用。 あるところに、性質のちがった姉妹がありました。同じ母の腹から産まれたとは、どうしても考えることができなかったほどであります。 妹は、つねに桃色の着物をきていました。きわめて快活な性質でありますが、姉は灰色の着物をきて、きわめて沈んだ、口数の少ない性質でありました。 8行にしました。 1行につき5回ずつ繰り返し、 【言ってバットを振りました】 性質の違う姉妹があった。 同じ母の腹から産まれたとは、 考えられないほどだった。 妹は、つねに桃色の着物をきて、 きわめて快活な性質だが、 姉は灰色の着物をきて、 きわめて沈んだ、 口数の少ない性質だった。 ということで、 今度買う服は

                                                    文豪スイング 小川未明『灰色の姉と桃色の妹』 - 素振り文武両道
                                                  • 文豪スイング 宮沢賢治『北守将軍と三人兄弟の医者』 - 素振り文武両道

                                                    皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 文豪スイングをしました。 日本を大きく分けると、 北海道、本州、四国、九州です。 そこで、 「北」「本」「四」「九」で 始まるタイトルの小説を読み、 バットを振って行きます。 本日は「北」で バットを振りました。 出だしだけ。 宮沢賢治, 『北守将軍と三人兄弟の医者』 (ほくもり将軍) むかしラユーといふ首都に、兄弟三人の医者がいた。いちばん上のリンパーは、普通の人の医者だつた。その弟のリンプーは、馬や羊の医者だつた。いちばん末のリンポーは、草だの木だのの医者だつた。そして兄弟三人は、町のいちばん南にあたる、黄いろな崖のとつぱなへ、青い瓦の病院を、三つならべて建てていて、てんでに白や朱の旗を、風にぱたぱた云いはせていた。 10行にしてバットスイング。 1行を【言って1振り】し、 3回ずつ繰り返しました。 昔、ラユーという

                                                      文豪スイング 宮沢賢治『北守将軍と三人兄弟の医者』 - 素振り文武両道
                                                    • 【サラリーマンの予防原則】重大な被害を受ける前に対策すべき事7選 | 暗号文豪マンゴー

                                                      予防原則の定義:環境破壊に伴う被害の重大性が科学的に完全には分かっていなくても、予防的に対策をとることが社会にとって耐えられないほど大きな費用にならないのであれば、予防対策を実施することは価値があり正当化されるという考え方。 解熱剤を常備する 40代になって歩くのも辛いという「ヤバいだるさ」を感じる事が増えました。年に2回ぐらいです。 体調不良の症状には咳・鼻水・鼻づまり・だるさがあります。このうち「だるさ」は発熱している事が原因です。 私は急に熱が出て歩くのもつらい状態になってしまう場合に備えて、バファリンのような解熱剤を常備しています。予防原則です。 「ヤバいだるさ」を感じる時に解熱剤を持っていれば約4時間だるくない状態に戻る事が出来ます。この間に家に帰ります。たいていの場合4時間あれば帰宅する事ができますから。 解熱剤を常備しているだけで「もしだるくなっても家には帰れる」という安心感

                                                        【サラリーマンの予防原則】重大な被害を受ける前に対策すべき事7選 | 暗号文豪マンゴー
                                                      • 文豪たちが相手を罵るときに使った悪口をまとめた『文豪たちの悪口本』が話題に

                                                        彩図社 @saiz_sha 出版社彩図社です。 読者の好奇心を「本」にしています。ビジネス・サブカル・旅行書からオカルト・趣味・健康美容まで、様々な分野に挑戦しています。広く、一般からの企画原稿→https://t.co/QQLZkSl47u を募集しています。 Instagramはじめました→https://t.co/jXHmCyrfr1 http://t.co/EeAhIqBab1 彩図社 @saiz_sha 【新刊情報】『文豪たちの悪口本』〈単行本〉 amazon.co.jp/dp/4801303722 日本語のプロ中のプロである文豪たちは、相手を罵るときに、いったいどんな悪口を使ったのか? 太宰治や中原中也、谷崎潤一郎など、文豪たちが残した悪口アンソロジー! 5月28日発売です! pic.twitter.com/rapl0t4jBH 2019-05-20 17:12:06

                                                          文豪たちが相手を罵るときに使った悪口をまとめた『文豪たちの悪口本』が話題に
                                                        • 文豪スイング 片山廣子『大ヘビ子ヘビ』 - 素振り文武両道

                                                          皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【130】バットを振りました。 干支にちなんだ文豪の文章を読みながら、バットを振ってます。 今日は巳年のヘビでした。 青空文庫より。 『大へび小へび』 片山廣子, 日本では蛇の昔ばなしがたくさんあるが、アイルランドの伝説にも蛇が多いやうである。同じやうに島国のせゐかもしれない。初めに私が読んだのはごく太古のこと、北方の山の湖水に劫ごふを経た大蛇が、将来えらい人がこの国に来て蛇族全部を退治してしまふといふ予言をきいたので、さういふ災禍の来ない前に海に逃げてしまはうと思つて、一生けんめいに湖水から逃げ路を作り始める。行くみちみちで沿岸の家畜どもを喰ひ荒し、時々休息し、さうして又水路を掘る。いさましい人間どもが大蛇を攻撃してくるが、いつも人間の方が負けてしまふ。しかし大蛇も負傷したり殺されかかつたりして、 ここまで。 10行にして、1行5回ずつ繰り返し【言っ

                                                            文豪スイング 片山廣子『大ヘビ子ヘビ』 - 素振り文武両道
                                                          • 文豪スイング 芥川龍之介『猿蟹合戦』出だしだけ - 素振り文武両道

                                                            皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【140】バットを振りました。 今日は芥川龍之介の『猿蟹合戦』の出だしだけ読み、バットを振りました。 青空文庫より引用。 猿蟹合戦, 芥川龍之介, 蟹の握り飯を奪った猿はとうとう蟹に仇を取られた。蟹は臼、蜂、卵と共に、怨敵の猿を殺したのである。――その話はいまさらしないでも好い。ただ猿を仕止めた後、蟹を始め同志のものはどう云う運命に逢着したか、それを話すことは必要である。なぜと云えばお伽噺しは 10行にして、バットを振りました。 1行につき5回ずつ【言って振り】 50の素振りでした。 蟹の握り飯を奪った猿は、 とうとう蟹に仇を取られた。 蟹は臼、蜂、卵と共に、 怨敵の猿を殺したのである。 その話はいまさらしないでも好い。 ただ猿を仕止めた後、 蟹を始め同志のものは どういう運命に逢着したか、 それを話すことは必要である。 なぜといえばお伽噺しは、、、

                                                              文豪スイング 芥川龍之介『猿蟹合戦』出だしだけ - 素振り文武両道
                                                            • 文豪スイング『数の子は音を食うもの』その2 ボクボクしている - 素振り文武両道

                                                              本日は【160】バットを振りました。 皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 今日は北大路魯山人さんの文章を読んで、バットを振りました。第2回。 青空文庫より『数の子は音を食うもの』の途中から。 もともとたべものは、舌の上の味わいばかりで美味いとしているのではない。シャキシャキして美味いもの、グミグミしていることが佳いもの、シコシコして美味いもの、ネチネチして良いもの、カリカリして善なるもの、グニャグニャして旨いもの、モチモチまたボクボクして可なるもの、ザラザラしていて旨いもの、ネバネバするのが良いもの、シャリシャリして美味いもの、コリコリしたもの、弾力があって美味いもの、弾力のないためにうまいもの、柔らかくて善いもの悪いもの、硬くて可よいもの悪いもの……ざっと考えても、以上のように触覚がたべものの美味さ不味さの大部分を支配しているものである。そういう意味において、数の子も口中に魚卵の弾丸のように

                                                                文豪スイング『数の子は音を食うもの』その2 ボクボクしている - 素振り文武両道
                                                              • 文豪スイング マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー『フランダースの犬』菊池寛 訳 - 素振り文武両道

                                                                皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 文豪の文章を読みながらバットを振りました。『フランダースの犬』の出だしですが、菊池寛さんの訳です。 青空文庫より、 フランダースの犬 A DOG OF FLANDERS マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 ネルロとパトラッシュ――この二人はさびしい身の上同志でした。 ふたりともこの世に頼るものなく取り残されたひとりぼっち同志ですから、その仲のいいことは言うまでもありません。いや、「仲がいい」くらいな言葉では言いあらわせません。兄弟でもこれほど愛し合っている者はまずないでしょう。ほんとにこれ以上の親しさはかんがえられないほどの間柄でした。しかも、ふたり、と言っても人間同志ではないのです。 12行にしました。 【言って振り】を1行5回繰り返しました。60スイングでした

                                                                  文豪スイング マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー『フランダースの犬』菊池寛 訳 - 素振り文武両道
                                                                • 文豪スイング 『納豆の茶漬け』北大路魯山人 その1 - 素振り文武両道

                                                                  本日は150本バットを振りました。 皆様こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 『納豆の茶漬け』を読んでバットを振りました。 わたくし、どう考えても料理オンチです。納豆のお茶漬けぐらいは、できるかなと思いました。 青空文庫より引用 『納豆の茶漬け』北大路魯山人 ⚾︎納豆の茶漬けは意想外に美味いものである。しかも、ほとんど人の知らないところである。食通間といえども、 ⚾︎これを知る人は意外に少ない。と言って、私の発明したものではないが、世上これを知らないのはふしぎである。 納豆の拵え方 ⚾︎ここでいう納豆の拵え方とは、ねり方のことである。このねり方がまずいと、納豆の味が出ない。納豆を器に出して、それになにも加えないで、そのまま、 ⚾︎二本の箸でよくねりまぜる。そうすると、 ⚾︎納豆の糸が多くなる。蓮から出る糸のようなものがふえて来て、かたくて練りにくくなって来る。 ⚾︎この糸を出せば出すほ

                                                                    文豪スイング 『納豆の茶漬け』北大路魯山人 その1 - 素振り文武両道
                                                                  • 文豪スイング 『湯豆腐のやり方』最終回  カリンバ練習『旅愁』を開始 - 素振り文武両道

                                                                    湯豆腐のやり方 その3 本日は【180】バットを振りました。 皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 今日は、『湯豆腐のやり方』を読みながら、バットを振りました。 最終回です。 『湯豆腐のやり方』北大路魯山人 京都の永観堂とか通天とかに行くと、野外の冷たい空気に触れて照り輝く紅葉などを賞しつつ、湯豆腐をやる風流があるが、こうした寒きに過ぎた場合には熱い醤油もふさわしいが、部屋の中では強いてそうしなくていいことと思う。 (昭和八年) 10行にして、1行ずつ【言って振り】ました。3回繰り返したので、30スイングとなりました。 京都の永観堂とか、 通天とかに行くと、 野外の冷たい空気に触れて、 照り輝く紅葉 などを賞しつつ、 湯豆腐をやる風流があるが、 こうした寒きに過ぎた場合には、 熱い醤油もふさわしいが、 部屋の中では強いて そうしなくていいことと思う。 禅林寺(通称、永観堂)ウィキペディアより引用

                                                                      文豪スイング 『湯豆腐のやり方』最終回  カリンバ練習『旅愁』を開始 - 素振り文武両道
                                                                    • 文豪スイング 北大路魯山人『胡瓜』第4回(最終回)ナスのことも記述あり。 - 素振り文武両道

                                                                      皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 文豪、北大路魯山人さんの、 『胡瓜』を読みながら、 バットを振る最終回です。 青空文庫より『胡瓜』 北大路魯山人 著 (途中から最後まで) (ぬかみそから胡瓜を)ちょうどいいと思える時に取り出して、ぬかのついたまま包み、冷たいところに置いておく。そうすれば二、三時間経たってもうまく食べられる。そのわけは塩が中まで浸潤していかないので味が変わらないからである。 そういったコツは、万人の苦労の集積から生み出されたものであろうが、そのコツを会得し、利用することはよいことである。しかし、なすの場合は出すと、間もなく色が変わるからそういうわけにはいかない。出し置きの利かないなすは、適当な時にぬかみそから出して食べることだ。 次の15行にして1行ずつ 【言って振り】ました。 4回ずつ繰り返し、60振りでした。 胡瓜を丁度いいと思える

                                                                        文豪スイング 北大路魯山人『胡瓜』第4回(最終回)ナスのことも記述あり。 - 素振り文武両道
                                                                      • 文豪スイング 芥川龍之介『白』 - 素振り文武両道

                                                                        皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読み、 バットを振ってます。 今日は白色ということで、 芥川龍之介, 『白』 青空文庫より引用。出だしだけ。 ある春の昼過ぎです。白と云う犬は土を嗅かぎ嗅ぎ、静かな往来を歩いていました。狭い往来の両側にはずっと芽をふいた生垣が続き、そのまた生垣の間にはちらほら桜なども咲いています。白は生垣に沿いながら、ふとある横町へ曲りました。が、そちらへ曲ったと思うと、さもびっくりしたように、突然立ち止ってしまいました。 それも無理はありません。その横町の七八間先には印半纏(しるしばんてん)を着た犬殺しが一人、罠を後ろに隠したまま、一匹の黒犬を狙っているのです。しかも黒犬は何も知らずに、犬殺しの投げてくれたパンか何かを食べているのです。けれども白が驚いたのはそのせいばかりではありません。見知らぬ犬ならばともかくも、今

                                                                          文豪スイング 芥川龍之介『白』 - 素振り文武両道
                                                                        • 文豪スイング 127 『それから』はまだまだ続きます - 素振り文武両道

                                                                          本日は150本バットを振りました。 皆様こんばんは。 いかがお過ごしでしょうか。 明日は自宅マンションの総会で議長をしますが、そんな肝心なイベントの前日でもバットを振りました。 夏目漱石の『それから』を読んでバットを振ったのです。 まずは原文 彼は心臓から手を放して、枕元の新聞を取り上げた。夜具の中から両手を出して、大きく左右に開くと、左側に男が女を斬つてゐる絵があつた。彼はすぐ外の頁へ眼を移した。其所には学校騒動が大きな活字で出てゐる。 代助は、しばらく、それを読んでゐたが、やがて、惓怠さうな手から、はたりと新聞を夜具の上に落した。 さて素振りですが、下のように10個のボールの所でバットを振りましたが、 「読んでバット振る」のを5回ずつ繰り返したので、50の素振りでした。 彼は枕元の新聞を取り上げた。⚾︎ 両手を出して、大きく左右に開く。⚾︎ 男が女を斬つてゐる絵があつた。《これは胸くそ

                                                                            文豪スイング 127 『それから』はまだまだ続きます - 素振り文武両道
                                                                          • 文豪スイング 芥川龍之介『トロッコ』出だし - 素振り文武両道

                                                                            皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 文豪の文章を読んでバットを振りました。 芥川龍之介『トロッコ』の冒頭だけ。 青空文庫より。 トロッコ, 芥川龍之介, 小田原熱海あたみ間に、軽便鉄道敷設ふせつの工事が始まったのは、良平りょうへいの八つの年だった。良平は毎日村外はずれへ、その工事を見物に行った。工事を――といったところが、唯ただトロッコで土を運搬する――それが面白さに見に行ったのである。 トロッコの上には土工が二人、土を積んだ後うしろに佇たたずんでいる。トロッコは山を下くだるのだから、人手を借りずに走って来る。煽あおるように車台が動いたり、土工の袢天はんてんの裾すそがひらついたり、細い線路がしなったり――良平はそんなけしきを眺ながめながら、土工になりたいと思う事がある。 12行にしました。 1行を【言って振り】ました。 5回ずつ繰り返し60振りでした。 鉄

                                                                              文豪スイング 芥川龍之介『トロッコ』出だし - 素振り文武両道
                                                                            • 文豪スイング 江戸川乱歩『少年探偵団』 - 素振り文武両道

                                                                              皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 文豪の著作物の冒頭部分だけで、バットを振りました。 江戸川乱歩さんの『少年探偵団』 青空文庫より引用。 少年探偵団 江戸川乱歩 黒い魔物 そいつは全身、墨を塗ったような、おそろしくまっ黒なやつだということでした。 「黒い魔物」のうわさは、もう、東京中にひろがっていましたけれど、ふしぎにも、はっきり、そいつの正体を見きわめた人は、だれもありませんでした。 そいつは、暗やみの中へしか姿をあらわしませんので、何かしら、やみの中に、やみと同じ色のものが、もやもやと、うごめいていることはわかっても、それがどんな男であるか、あるいは女であるか、おとななのか子どもなのかさえ、はっきりとはわからないのだということです。 12行にしました。1行につき、5回ずつ【言って振り】ました。 そいつは全身、墨を塗ったような、 まっ黒なやつだというこ

                                                                                文豪スイング 江戸川乱歩『少年探偵団』 - 素振り文武両道
                                                                              • 文豪スイング 豊島与志雄『天下一の馬』 - 素振り文武両道

                                                                                皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【150】バットを振りました。 干支の動物にちなんだ文学作品を読みながら、バットを振っています。 今日は7つ目の馬です。 青空文庫より、出だしだけ。 『天下一の馬』 豊島与志雄 ある田舎の山里に、甚兵衛という馬方がいました。至ってのんき者で、お金がある間はぶらぶら遊んでいまして、お金がなくなると働きます。仕事というのは、山から出る材木を、五里ばかり先の町へ運ぶのです。ぷーんと新しい木の香りがする丸や四角の材木を、丈夫な荷馬車に積み上げ、首のまわりに鈴をつけた黒馬にひかして、しゃんしゃんぱっかぱっか……と、朝早くから五里の街道を出かけて、夕方までには家へ帰って来ます。その馬がまた甚兵衛の自慢でした。 10行に要約して、1行5回繰り返し【言って振り】ました。 ある山里の馬方、甚兵衛、 お金がある間はぶらぶら遊び、 お金がないと働く。 仕事は、山から材木を町

                                                                                  文豪スイング 豊島与志雄『天下一の馬』 - 素振り文武両道
                                                                                • 文豪スイング エドガー・アラン・ポー 『黒猫』 - 素振り文武両道

                                                                                  皆様、ご機嫌いかがでしょうか。 本日は【160】バットを振りました。 色にちなんだ小説を読みながら、 バットを振っています。 今日は「黒」色の3回目。 『黒猫』の出だしです。 青空文庫より引用。出だしだけ。 エドガー・アラン・ポー 『黒猫』 佐々木直次郎訳 私がこれから書こうとしているきわめて奇怪な、またきわめて素朴な物語については、自分はそれを信じてもらえるとも思わないし、そう願いもしない。自分の感覚でさえが自分の経験したことを信じないような場合に、他人に信じてもらおうなどと期待するのは、ほんとに正気の沙汰とは言えないと思う。だが、私は正気を失っている訳ではなく、――また決して夢みているのでもない。 8行にして、5回ずつ 【言ってバットを振り】ました。 この奇怪で素朴な物語は、 信じてもらえるとは思わない。 自分の経験したことが、 自分で信じられないのに、 他人に信じてもらうのは 正気の

                                                                                    文豪スイング エドガー・アラン・ポー 『黒猫』 - 素振り文武両道