相模原事件の裁判は、いよいよ3月16日の判決を残すのみとなった。2月17日の公判で、検察側は死刑を求刑した。それに対して19日の最終弁論で弁護側は、改めて心神喪失による無罪を主張した。 その2月19日は第16回公判にあたるのだが、傍聴した人たちの注目点は、植松聖被告が最終意見陳述を行うのかどうか。行うとしたらどんな主張をするのか、ということだった。 「控訴しません」と法廷で宣言 その日、10時半から始まった公判は、まず弁護側が植松被告の犯行は大麻精神病によるもので、責任能力は問えないと主張。前回公判の検察側の主張に反論した。そして正午をわずかにすぎた頃、裁判長が「それでは最後に被告人からの意見陳述ということになります。被告人は証言台に座ってください」と促した。 植松被告が証言台に移動すると、裁判長が「最後に被告人から何か述べたいことがあれば述べてください」と語り、植松被告は比較的大きな声で