【ソウル=恩地洋介】韓国政府が日韓軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の破棄を決めた。日米韓の安保協力の亀裂を深める判断だが、文在寅(ムン・ジェイン)政権は自らの支持層をにらんで「反日世論」をあおり、韓国との対話に応じない北朝鮮におもねる策を選んだ。米国の説得を振り切った決断に、保守勢力からは批判の声も上がっている。【関連記事】米国務長官、韓国の日韓軍事協定破棄に「失望した」GSOMIAの破棄を決めた国家安全保障会議(NSC)会合の後、韓国大統領府関係者は記者団に日本政府への批判を繰り返した。特に指摘したのは、文大統領が日本批判を抑制した8月15日の演説に対し、日本側が無反応