今、歌舞伎町のこの部屋でやっているのは、11月に出るダブ・セクステットのライブアルバムの編集です。この部屋は、CDを製作するときだけ機材を入れています。録音は別の場所。書く部屋は、また別です。やることが違うので、部屋が変わる。それだけの単純なことなんです。 僕が歌舞伎町に住み出したきっかけは、2003年に歌舞伎町のホテルで缶詰になったことです。もちろん歌舞伎町にはよく遊びに来ていたんですが、缶詰になると体験の仕方が違うじゃないですか。夜中の1時にタバコを買いに行ったりする。そうしたら、すごく気に入っちゃって。僕が生まれ育った街が、千葉県銚子市の歓楽街だったので、単純にルーツバックといいますか、懐かしいというのがありますし。それで一目ぼれして。浅草や銀座も歓楽街ですが、歌舞伎町がちょうどよかったんです。僕はジャズをやっているので、歌舞伎町の猥雑な感じがピタピタとあったんですね。