chapter 1 ドレミの歴史 三つの音律 音楽を語るに欠かせない「ドレミファソラシド」ですが みんなの知る(使う)音に統一されたのはごくごく最近のこと。 それまではさまざまな種類のドレミがありました。 ①ピタゴラス音律 数学者・哲学者として有名なピタゴラスが創ったといわれるもの。 金槌で弦を叩いて音を探した。 金槌の重さと弦の長さを変えて叩いたときに出る音から、 よく響く関係にある音(完全5度の積み合わせ)は12コであることを発見。 ②純正律 それまで単音でしかなかった音楽に、多声、ハーモニーが使われはじめる。 それにともない、よりにごりをなくし、美しく響くようにピタゴラス音律を改良。 ただし、純正律は各音と音の間隔が1:1ではないため、転調ができない。 もし転調する音楽を演奏しようとしたら、楽器が12台必要! ③平均律 純正律の響きの美しさよりも汎用性を優先し、 各音を12等分してチ