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Philosophyの検索結果161 - 200 件 / 416件

  • 真に最難関の論理パズル - Wikipedia

    真に最難関の論理パズル(まさにさいなんかんのろんりパズル、The Hardest Logic Puzzle Ever) [注釈 1] とは、アメリカの哲学者で論理学者のジョージ・ブーロス(英語版)がそう呼んでいた、1996年に「The Harvard Review of Philosophy」で掲載された論理パズルである[1] 。問題を解決する複数の方法がブーロスの論説にあり、イタリア語翻訳が「世界で最も危険なパズル」というタイトルで、新聞ラ・レプッブリカに掲載された。 その問題とは以下の通り。 3柱の神様A、B、Cは、それぞれ誰かが真、偽、ランダムです。真は必ず真実の答えを、偽は必ず嘘の答えを言いますが、ランダムが真実を答えるか嘘を答えるかは完全にランダムです。あなたは3つのイエス・ノー質問(英語版)[注釈 2]をして、A、B、Cの正体(真か偽かランダム)を決めてください。1つの質問には

    • 哲学的視点からの直観主義論理入門 [前編]

      古典命題/述語論理の証明論・モデル論や、健全性・完全性定理に多少触れたことがないと理解できない可能性が高いです。 また、哲学に関する前提知識は必要ありません(おそらく)。 分かっている人向けの説明 「金子先生や大西先生の文献を追いながら、ダメットの反実在論に関する議論をざっくり整理してスッキリしたい」という気持ちに突き動かされて書いた個人的なメモを、他人に見せられるように整形・拡張したものです。今年言語哲学について学んだことのメモにもなっています。 直観主義論理とはまず、今回のテーマである直観主義論理についての説明をしておきたいと思います(すでにご存じの方は次章に移ってくださって構いません)。いわゆる普通の論理学の体系、古典論理(classical logic)についての知識は前提としているので、知らない方は色々調べて見てください。 さて、直観主義論理を非常に簡単に説明するなら、古典論理の

        哲学的視点からの直観主義論理入門 [前編]
      • ジョセフ・ヒース「人種差別と人種意識:『啓蒙思想2.0』没原稿より」(2014年5月28日)

        On racism and race consciousness Posted by Joseph Heath on May 28, 2014 私の本『啓蒙思想2.0』の抜粋を一連のシリーズとして、ナショナル・ポスト紙で4月14日から19日にかけて1週間掲載できたのはジョナサン・ケイおかげだ。感謝している。ただ紙面で、連載の最後の見出しが「人種差別を打ち負かす方法」と掲載されたことで、私は少し不利益を被っている(新聞を読む時には、見出しをつける人と、記事の執筆者が別人であることに覚えておくことは重要だ)。このような見出しで掲載されたことで、人種差別を克服するのに取り込み可能な簡単な処方箋が存在していると、まるで私が考えているかのように思われてしまった。(Ivor Tossellも、グローブ&メイル紙で、記事にして取り上げ、「ジョセフ・ヒースは、アメリカの人種差別問題を軽減させる診断と治療を

          ジョセフ・ヒース「人種差別と人種意識:『啓蒙思想2.0』没原稿より」(2014年5月28日)
        • スラヴォイ・ジジェク「新たな世界大戦を防ぐ唯一の方法、それは“平和”を避けることだ」 | ナショナリスティックな「大義」に連帯を阻まれてはいけない

          他国との緊張関係が生み出す「ヒロイズム」 なぜこのようなことが起きてしまったのか? 例によってこうした問題に答えるときは、ヘーゲルを少々参照してみるのがとても役に立つ。 『精神の現象学』のなかでヘーゲルは、有名な「主人と奴隷の弁証法」、すなわち生死をかけた閉鎖的闘争の只中にいる二者の「自意識」のあり方について説明している。 仮に二者のそれぞれが勝利のために自身の命をかけ、そして両者とも最後まで決して諦めないとしたら、そこに勝者は存在しないことになる。なぜなら一人は死に、また生き残った者も、その存在を認識してくれる他者を失うからだ。 ここに含意されているのは、すべての歴史と文化が、妥協という土台の上に成立しているということである。すなわち、二者が真っ向から向き合うとき、破滅を望まない一方(将来的に支配される側)は、「相手から目線をそらす」ものなのだ。 しかしヘーゲルなら、国家間において最終的

            スラヴォイ・ジジェク「新たな世界大戦を防ぐ唯一の方法、それは“平和”を避けることだ」 | ナショナリスティックな「大義」に連帯を阻まれてはいけない
          • あなたがただの組織の歯車じゃないことを世間に示したい? だったら、うちの車を買いなさい!『反逆の神話〔新版〕』序章全文公開|Hayakawa Books & Magazines(β)

            あなたがただの組織の歯車じゃないことを世間に示したい? だったら、うちの車を買いなさい!『反逆の神話〔新版〕』序章全文公開 ビートニク、ヒッピー、パンク。1950年代から今日まで脈々と続くカウンターカルチャーの思想は、体制への反逆を掲げながらその実、快楽と「差異」への欲望を煽ってカネを生み、資本主義を肥らせているにすぎない――。ジョセフ・ヒース&アンドルー・ポター『反逆の神話〔新版〕 「反体制」はカネになる』(栗原百代訳、ハヤカワ・ノンフィクション文庫)が10月5日に発売。刊行に先立ち、本書の序章を全文公開します。 『反逆の神話』序章2003年9月、西洋文明の発展がターニングポイントを迎えた。雑誌『アドバスターズ』が、同誌の名を冠したブランドの「破壊活動的」ランニングシューズ「ブラックスポット・スニーカー」の受注を開始したのである。この日を境に、ものの道理をわきまえた人なら誰もが、「主流(

              あなたがただの組織の歯車じゃないことを世間に示したい? だったら、うちの車を買いなさい!『反逆の神話〔新版〕』序章全文公開|Hayakawa Books & Magazines(β)
            • 反出生主義者はへこたれない 森岡正博『生まれてこないほうが良かったのか?』を読む - 関内関外日記

              生まれてこないほうが良かったのか? ――生命の哲学へ! (筑摩選書) 作者:正博, 森岡 発売日: 2020/10/15 メディア: 単行本(ソフトカバー) おれは反出生主義者を自認している。 おれの反出生主義は、シオランを読んで目覚めたものでもなければ、べネターを読んだせいでも、ショーペンハウアーから学んだわけでもない。 まず、おれの中から生じてきた思いがあって、その後に「反出生主義」という言葉を知ったのだ。 反出生主義、この世に生まれ出るという不運―シオラン『生誕の災厄』を読む - 関内関外日記 べつに今いるのを殺すことはないけれど、これ以上増やさなくてもいいとはわりと本気で思う。 おれはこれを書いたとき「これだ」と思った。べつにだれの言葉の引用でもない。おれの内から湧き出た言葉だ。ひょっとしたらだれかの影響を受けているのかもしれないが、それを言い出したらキリがない。ここに今叩きつけて

                反出生主義者はへこたれない 森岡正博『生まれてこないほうが良かったのか?』を読む - 関内関外日記
              • 覚え書き:イアン・ハッキングの精神障害の哲学について - memoranda

                イアン・ハッキングが亡くなってしまいました。トロント大学の記事によると以前から健康を害していたそうで、たしかにこの10年ほど、まともなアウトプットがなかったことからうすうす予期してはいたのですが、この5月10日に亡くなってしまったとのことです。残念です。また、今回あらためて、ハッキングから学んできたことの多さを感じてもいます。 ご存じのとおり広大な領域において、しかもユニークな手法で仕事をしてきた人です。なので私はそのほんのごく一部、精神障害の哲学の領域を中心に彼から学んできたにすぎません。にもかかわらず、学んだことはとても多く、そこからまた多くの課題を得てきたと感じています。 彼の精神障害の哲学を考えるさい、二つの大きな仕事があるように感じています。ひとつは神経症周辺の仕事で、もうひとつは自閉症に関係する仕事かな、と思います。そしてこうした二つの領域のいずれにおいても、精神医学などの人間

                  覚え書き:イアン・ハッキングの精神障害の哲学について - memoranda
                • Microsoftが「AI技術のリスクを警告するチーム」をクビにしたことが判明

                  Microsoftが、2023年初頭から実施している大規模なレイオフにより、OpenAIの技術を製品に組み込む際のリスク評価を行うAIチームをレイオフしたことが分かりました。OpenAIの大規模言語モデルを組み込んだMicrosoftのBing Chatが脚光を浴びる中、同社が掲げる「責任あるAIの原則」を保証することを専門とするチームがなくなったことに対し、メディアからは懸念の声が上がっています。 Microsoft just laid off one of its responsible AI teams https://www.platformer.news/p/microsoft-just-laid-off-one-of-its シリコンバレー関連の情報を扱うニュースレター・Platformerに情報を提供した関係者によると、Microsoftが実施している1万人規模のレイオフによ

                    Microsoftが「AI技術のリスクを警告するチーム」をクビにしたことが判明
                  • 心の哲学の基本文献

                    tkykszk.net Takayuki SUZUKI, Professor, History and Philosophy of Science Program, The University of Tokyo 最終更新:2019年6月4日(すこし情報を追加しました) 心の哲学を勉強したい人向けに、日本語で読めるものを中心に基本文献を挙げておきます。 ・**は最初に読むのにおすすめな本、*はつぎに読むのにおすすめな本です。 ・書名をクリックするとAmazon.co.jpの商品ページが開きます。 ・翻訳には、正確なものもそうでないものもあります。翻訳を読んで理解できないときは、原書も読んでみることをすすめます。 ・包括的なリストではありません。時間があるときに随時更新します。 概説書・論文集 心の哲学の入門書としては、まずは金杉さんの本を読んでみるのがよいでしょう。『心は機械で作れるか』は

                      心の哲学の基本文献
                    • 【 #ゲンロン友の声|008 】ポリコレ疲れになにか対策はありますか?

                      充実したゲンロンさまのコンテンツ、いつもお世話になっております。さてそこで質問なのですが、今世界では新反動主義や暗黒啓蒙と呼ばれるものが跋扈し、規範的な議論そのものに対してシニカルな目で見る論調が幅を利かせ、とにかく面白ければいいと、情動的なものが重視されているように見受けられます。リベラル疲れやポリコレ疲れ、込み入った議論は面倒という風潮に何か打開策はありますか? というのが質問になります。 以前、ゲンロン友の声で東さんは(以下、引用)「ひとの意識を変えるためには、その言葉を包みこむ長大な「文脈」がセットに提示されないといけない」とおっしゃっていました。愛や心や正義や真理や欲望や知といった概念について考えることや議論すること自体、「カッコつけてるだけ」、「ただの綺麗事」と見なされる文脈の方はどうすれば変えられるのでしょうか?(大阪府・20代・男性・非会員) 質問がなかなか複雑だったのです

                        【 #ゲンロン友の声|008 】ポリコレ疲れになにか対策はありますか?
                      • Daily Life:『〈現在〉という謎』の感想

                        March 03, 2020 『〈現在〉という謎』の感想 編者の森田さんよりご恵贈いただいた。 www.keisoshobo.co.jp/book/b477659.html 最近はいただいた本でもなかなか読む時間がとれず、お礼もままならないことが多い。しかし、本書については著者の一人である谷村さんが追加の論考「一物理学者が観た哲学」を公開され、著者間でかなりの行き違いが生じているらしいことがわかった。哲学者と科学者の対話は私にとっても大きな関心事であるので、本書を通読して感想を述べさせていただこうと思った。 そういう経緯であるので、以下の感想は谷村さんのノートに触発されて書き始めたものである(ずいぶん時間がかかってしまったが)。しかし、今回の感想は『〈現在〉という謎』の本に限定して書いており、谷村さんのノートの内容や、谷村さんのノートにさらに反応していろいろな人が書いたものは念頭においてい

                        • グラビア防衛論 ~フェミニズム・ハラスメントの脅威~ - 青識亜論の「論点整理」

                          川村海乃作品撮影 TomokoTomoko/2017/CC BY-SA 石川優実氏の一編の論考が話題を呼んでいる。 note.mu コンビニエンスストアから成人誌が撤去されたことは記憶に新しいが、さらに一歩踏み込み、「グラビア表紙」についても是非を問う声を上げたのである。 この問題については、グラビアアイドルの倉持氏も言及し、議論はさらなる広がりを見せている。 blogos.com 本稿は、石川氏の主張が誤りであり、それどころか、ある種のハラスメントとしての構造を有することを、ひとつひとつ、彼女の主張を整理しながら解き明かしていく。 論点整理:議論を支える二つの「前提」 反論①:グラビア雑誌はセクハラ肯定でも女性差別でもない 反論②:グラビア写真の排除はセクハラ対策にはならない 結論:「大切な何か」を守るために人質はいらない 少し長いが、最後までお読みいただければ幸いである。 (長い文章が

                            グラビア防衛論 ~フェミニズム・ハラスメントの脅威~ - 青識亜論の「論点整理」
                          • 「生きる意味ってなんですか?」に対するひろゆき氏の答えに共感する人しない人「優しさに満ちあふれた答え」「ちょっと筋違いな気がする」

                            種岡 健 (編集者) @teijikitakubu ひろゆきさんに「生きる意味ってなんですか?」と聞いたら、「虫や細菌に生きる意味がないのと一緒で、地球上の生物は地球の熱循環のシステムの一部としての機能を果たしているだけなので意味とかないと思います。死ぬまでにできるだけ楽しく暮らすのを目標にするといいんじゃない?」と返ってきた。笑 2019-07-11 18:46:34

                              「生きる意味ってなんですか?」に対するひろゆき氏の答えに共感する人しない人「優しさに満ちあふれた答え」「ちょっと筋違いな気がする」
                            • 私たちは数学でできているのか? 数学は実在か?

                              ザビーネ・ホッセンフェルダーのブログより。 物理学にはたくさんの数学が使われていることは、皆さんもご存知でしょう。しかし、私たちが自然を説明するために使用する数学と、自然そのものの違いは何でしょうか? 何か違いがあるのでしょうか? それとも、それらは同じものであり、すべてが数学であると言えるのでしょうか? それが今日お話しすることです。 以前、複素数についてのビデオのコメントで、多くの人が「数字は実在しない」と言っていることに気づきました。しかし、もちろん数字は実在します。 その理由は次の通りです。あなたはおそらく、私を「本物」だと思っているでしょう。なぜでしょう? なぜなら、私はグリーン・スクリーンの前に立ち、「human」の「h」が無音でないことを思い出そうとしている人間であるという仮説が、あなたの観測結果をどの仮説よりもよく説明しているからです。例えば、私がコンピュータで作られたもの

                              • Rubyでプログラミングの楽しさを知ろう––言語の特徴と魅力について Part1

                                2019年3月2日、TECH PLAY SHIBUYAにて「TokyoGirls.rb Meetup vol.1」が開催されました。女性でも参加しやすい、Ruby勉強会を目指して開催された本イベント。4人のエンジニアが登壇し、Rubyにまつわることをはじめとしたさまざまな技術の話題を語りました。プレゼンテーション「Rubyでプログラミングの楽しさを知ろう! 」に登壇したのは、よう(@youchan)氏。講演資料はこちら Rubyでプログラミングの楽しさを知ろう! よう氏(以下、よう):自己紹介します。「よう」といいます。「youchan」というIDでTwitterやGitHubをやっているので、見てください。 Rubyistで、千葉在住です。今活動している千葉のRubyコミュニティがないので、作りたいなと思っています。 あと、大事なことを忘れていました。株式会社レトリバとい

                                  Rubyでプログラミングの楽しさを知ろう––言語の特徴と魅力について Part1
                                • いま日本で「魔女」を名乗る人が増えていた…「魔女とフェミニズム」の意外な関係(河西 瑛里子) @gendai_biz

                                  日本に暮らし、魔女を名乗る 最近、日本で「魔女」が増えている。どういうことなのか。 私は、欧米、特にイギリスで、キリスト教到来以前のヨーロッパにあったとされる信仰に基づき、創造的に復興された信仰「ペイガニズム」に携わる「ペイガン」と呼ばれる人々を調査している。ペイガニズムの下位分類の1つである「魔女術」も研究対象で、彼らが行う儀式などを参与観察している。 2017年から2019年にかけて、日本で魔女を名乗る人々や魔女に関連する活動をしている人々からもお話を伺っていたのだが、その際、長年魔女として生きてきた人々から、最近SNS上で魔女を名乗る若い人が増えていると耳にした。 「魔女を名乗る人」のなかには、「魔女っぽいこと」、例えば占星術やタロットなどの占いや、ハーブ用いた薬草療法に携わっている人もいる。その一方で、魔術やオカルト、ゴスやカウンター・カルチャー的なシーンに携わっている人もいる。魔

                                    いま日本で「魔女」を名乗る人が増えていた…「魔女とフェミニズム」の意外な関係(河西 瑛里子) @gendai_biz
                                  • なぜ2000年前のギリシア哲学をいまだに学ぶ人がいるのか…京大名誉教授が考える「古典」の本当の価値 なぜアリストテレスの著作は消え、プラトンは残ったのか

                                    2000年以上前の古典をいま読むことにどんな価値があるのだろうか。京都大学の内山勝利名誉教授は「古典は確固たる規範として維持、存続されてきたというイメージがあるが、実は違う。それぞれの時代と場所において、まったく異なった作品として新たに解釈され、各時代の状況を大きく揺り動かす力を示してきた」という――。 ※本稿は、内山勝利『変貌するギリシア哲学』(岩波書店)の一部を再編集したものです。 19世紀まで埋もれていたミロのヴィーナス像 ギリシア彫刻の美しさを思い浮かべてみよう。たとえばミロのヴィーナスでもいい。むろんあの女神像を古代ギリシア人も美しいと思ったに違いない。そして、現代のわれわれもそれに感嘆する。長い時間をへて今日によみがえったその美しさは、しばしば「永遠の美」と言われ、「不朽の美」と称賛される。

                                      なぜ2000年前のギリシア哲学をいまだに学ぶ人がいるのか…京大名誉教授が考える「古典」の本当の価値 なぜアリストテレスの著作は消え、プラトンは残ったのか
                                    • 哲学者は認知科学の論文を読むか?|描写の哲学の場合 - obakeweb

                                      描写の哲学はかなり学際的な分野だ。異なるバックグラウンドを持つ研究者たちが、画像という同一の主題を、さまざまなアプローチで扱っている。 2021年6月26日㈯に、松永さん(@zmzizm)主催の「描写の哲学研究会」があり、今年度は「描写の哲学と認知科学」がテーマになっている。もう事前申し込みは締め切っているので宣伝としてはいまさらなのだが、会に先立ちこの話題に関して自分が気になっている点を整理しておきたい。 まずはHPに挙げられている「想定される論点」を引用しよう。 描写の哲学の議論は、心理学や神経科学といった認知科学からどう見えているのか。 哲学者は経験的な研究ぬきに特定の前提を置きがちだが、それは適切なのか。 認知科学者と哲学者の関心の違いは(もしあるとすれば)どこにあるのか 描写の哲学で共有されている諸概念は、認知科学にとって何らかの意義を持つのか。 (2021年度 描写の哲学研究会

                                        哲学者は認知科学の論文を読むか?|描写の哲学の場合 - obakeweb
                                      • 2023年のおすすめ本(哲学&社会科学系がメイン) - 道徳的動物日記

                                        なんかこのタイミングで「2023年おすすめ本」の記事を書いたら多くの人に読んでもらえそうな流れなので、書いておきます(それぞれの本の詳細な感想や書評は各記事へのリンクをクリックしてください)。 ■今年のベスト本 今年に発売されたなかでの個人的なベスト本はポール・ケリーの『リベラリズム:リベラルな平等主義を擁護して』です。 リベラリズム: リベラルな平等主義を擁護して 作者:ポール・ケリー 新評論 Amazon davitrice.hatenadiary.jp 大晦日まで新宿ブックファーストの「名著百選 2023」フェアコーナーにわたしのコメント付きで並べられているはずなので、関東に住んでいる方は年内に新宿まで急いで行って購入してください。 【ブックファースト新宿店様「名著百選2023」フェア】ポール・ケリー『リベラリズム』が選ばれました🎉推薦者は気鋭の批評家ベンジャミン・クリッツァー氏、

                                          2023年のおすすめ本(哲学&社会科学系がメイン) - 道徳的動物日記
                                        • 異世界で衝突する正義 - 真名千の創作雑記ノート(真名千) - カクヨム

                                          はてな匿名ダイアリーで「巷に溢れかえる幼稚なマウント系創作物が嫌いすぎるhttps://anond.hatelabo.jp/20230315191109」という書き込みを読んだ。言いたいことは理解しつつ、自分も作品でやっていそうと心配になってしまった次第だ。 より「遅れた」異世界にやってきた主人公は自分の倫理観で異世界の人間を非倫理的だと断じてしまいがち。それをマウントと受け取られるのもマズければ、郷に入らば郷に従えで異世界の倫理観に染まってしまうのもマズい(世の中の作品には女奴隷を買っている主人公などもいるが)。ダブルバインドに陥ってしまう可能性がある。 結局価値観が多様すぎる現在では読者を決めてそれ以外には「not for you」と突っぱねるしかないのかもしれないな。八方美人にして誰にも読まれないのでは結局作品自体がないのと同じ?(バズこそが正義の社会がいちばん息苦しいよ……) この

                                            異世界で衝突する正義 - 真名千の創作雑記ノート(真名千) - カクヨム
                                          • 「分析哲学」の使命は”論理の明晰化”にあり – 『フィルカル』編集長・長田怜氏

                                            分析哲学という分野をご存知だろうか。アメリカやイギリスなどの英米圏では、哲学といえば分析哲学のことを指すほどメジャーな分野になっている。日本でも研究が盛んに行われており、3年前には若い世代の研究者が中心となり「分析哲学と文化をつなぐ」をコンセプトとした『フィルカル』という雑誌も創刊された。編集長を務める長田怜氏に、分析哲学とは一般的に思い浮かべる哲学とはどのように違うのか、『フィルカル』とはどのような雑誌なのか、お話を伺った。 分析哲学ってどんな学問? ——まずはじめに分析哲学とはどんな分野か、他の哲学との違いについて教えてください。 おそらく、日本人が思い描く哲学者のイメージというのはドイツやフランスの「大陸哲学」の哲学者だと思います。ハイデガーやデリダなどの大家の哲学者がたくさんいて、彼らが主張していることを丹念に読み解くのが哲学であるというイメージを抱いている方は多いのではないでしょ

                                              「分析哲学」の使命は”論理の明晰化”にあり – 『フィルカル』編集長・長田怜氏
                                            • Vtuberはリアリティーショーか?:ミームとしての倫理規範|ヒラヤマ タカシ

                                              まず、本論に入るために、改めて倫理規範に関する私の認識を述べておく。 下記は別にオリジナルでもなんでもないし、あえて言語化するかは別として、常識的な話なのでは?とは思うものの、ここを争うのが目的ではないので、あくまで私の勝手な認識として述べる。 1.ミームとしての倫理規範規範は、自らに対してのみ課すことができる。「自ら」というのは共同体ならば共同体の構成員だ。他者を攻撃し、強制することは可能だが、その強制力もまた外側の大きな共同体で共有されている別の規範が源泉に過ぎない。 ゆえに、共同体に新しい規範が追加されるのはそれが共同体にとって何らかの意味で「得」であると、共同体の構成員たちが信じたとき、以外にはありえない。たとえば経済規範なら全体の利得が上昇し、それを分配する必要があるだろう。強制力は、規範による「損」のとの差し引きで得に見える範囲でしか機能しない。 長期的には、この規範を獲得・排

                                                Vtuberはリアリティーショーか?:ミームとしての倫理規範|ヒラヤマ タカシ
                                              • 人類の抱える2大課題、、実魂電才(物魂電才2) - ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing

                                                出雲・稲佐の浜(令和5年 神在月) Inasa-no Hama (Inasa Beach) in Izumo, Japan during Kami Ari Zuki (The Month of the Gods' Presence) in 2023. 1.4/50 Summilux ASPH, LEICA M (Typ 240) もうかれこれ4~5か月前、旧知である新メディア"Pivot"の佐々木紀彦さんと竹下隆一郎さんから熱烈なご相談があり、9 quesitonsという番組に出たことがあった。70分1本勝負で一気に収録したが、そこで僕が言ったことの一つは「みんなAIの話ばかりをしすぎている。人類にとって大きな2つの課題があり、それをこそ解決すべきであり、AIだとかデータはそのためのツールとして使うべきだ」という話だった*1。 - その二つの課題とは「人類と地球との共存」と「人口調整局面の

                                                  人類の抱える2大課題、、実魂電才(物魂電才2) - ニューロサイエンスとマーケティングの間 - Between Neuroscience and Marketing
                                                • 道徳や規範を認識できない人たちについての省察 - 道徳的動物日記

                                                  note.com みんなが批判している通りの酷い内容の記事である。特に以下の箇所がヤバい。 フェミニストという言葉はネットのごく一部の界隈でしか聞いたことがないので一体どこのイベントなのかと純粋に興味がありました。僕が参加するイベントでは一度も聞いたことがありません。 フェミニストという言葉そのものが分断を呼んでしまうと思ってるのでなるべく使わない方がいいでしょう。ジェンダー問題に携わっているとよく出てくる言葉なんですかね。 しかし、上記の引用箇所で示されているような種類の鈍感さやアンテナの低さは、わたしには馴染みや見覚えがあるものだ。 ちょっと思い出したことがあるので、書いてみよう(詳細はボカす)。 以前に働いていた会社で、広告や宣伝のための動画作成をするプロジェクトが立ち上がったことがあった。単に商品やサービスの内容を宣伝する動画ではなく、時事問題に絡めた動画であったりネタ的なおもしろ

                                                    道徳や規範を認識できない人たちについての省察 - 道徳的動物日記
                                                  • 反出生主義は女性差別? - 道徳的動物日記

                                                    生まれてこない方が良かった―存在してしまうことの害悪 作者: デイヴィッドベネター,David Benatar,小島和男,田村宜義 出版社/メーカー: すずさわ書店 発売日: 2017/11/01 メディア: 単行本 この商品を含むブログ (2件) を見る 先日に聴きに行った、学習院大学で行われた反出生主義のシンポジウムに関連する雑感。 シンポジウムのまとめについては他の人が書いているのでそちらを参照してほしい。登壇者たちのレジュメも本人たちが各自で公開しているようなので、気になる人は自分で探せばよい。 シンポジウムの終盤には質疑応答が行われたが、その際に中心となった話題は、登壇者の一人である橋迫瑞穂氏(以下敬称略)による「ベネターの著作は女性差別的である」という主張である。 橋迫によるベネターへの批判点を要約すると以下のようなものになる。 「ベネターは"産む性"である女性の観点や女性の主

                                                      反出生主義は女性差別? - 道徳的動物日記
                                                    • 「お気持ち」はいけないのか? - 道徳的動物日記

                                                      davitrice.hatenadiary.jp 先日の記事でも書いたが、ケアの倫理やフェミニズム倫理などの「理性」より「感情」を重視する倫理学理論には根本的に問題点があり、理論として破綻しているように思える。 しかし、「“理性的”を標榜する既存の倫理学理論によって“感情的”だと見なされて排除された事象や物事のなかにも大事なものがある」という問題意識は理解できなくもない。 また、「感情」を重視する倫理学理論がなぜケアやフェミニズムなどの“女性”的な要素と結び付きやすいかというと、西洋の哲学では古代ギリシアの頃から「理性=男性的/感情=女性的」という二項対立的な図式を作ったうえで前者を讃えて後者を貶める考え方が存在しており、それに対するカウンターとしてその二項対立の図式をひっくり返し、感情の重要性を強調したうえでそれを女性性と結び付ける、という流れがある。 これに関しては、これまでの私は「そ

                                                        「お気持ち」はいけないのか? - 道徳的動物日記
                                                      • フィクションの哲学のニューウェイブ: エイベルの『Fiction: A Philosophical Analysis』 - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ

                                                        Fiction: A Philosophical Analysis (English Edition) 作者:Abell, Catharine発売日: 2020/06/10メディア: Kindle版 まえおき: フィクションの哲学の現状 最近出版されたキャサリン・エイベルのFiction: A Philosophical Analysisという著作を紹介したいのだが、最初に「フィクションの哲学」と呼ばれる分野の現状について簡単に紹介しておく。 わたしがやっている分析哲学系のフィクションの哲学という分野は、大まかには形而上学・言語哲学系統のものと、美学系統のものに分けられる。 美学系統のフィクションの哲学は九十年代に確立された。もう少し詳しく言うと、九十年代初頭に出た三冊の本、すなわちケンダル・ウォルトンのMimesis as Makel-Believe、グレゴリー・カリーのThe Natu

                                                          フィクションの哲学のニューウェイブ: エイベルの『Fiction: A Philosophical Analysis』 - うつし世はゆめ / 夜のゆめもゆめ
                                                        • Authenticity オーセンティシティ とは

                                                          筆者がよく用いている表現である authenticity(オーセンティシティ)とは何かについて、一度文章に起こそうと思いました。 この世には、不自然なことやヤラセへの謎が多く転がっています。例えば仮にサッカーに詳しくもない若いタレントが大事な試合の席に呼ばれた際に、なぜサッカーに詳しい視聴者は違和感を覚えるのでしょう?なぜプロのゲーマーが使いもしないデバイスを宣伝をしていると「わざとらしい」という抵抗を感じるのでしょう?逆に、なぜ有名タレントが本心からゲームが好きだと「すごい」という評価になるのでしょう?この感情を説明できる概念が authenticity で、クリエイターや何らかの運営をされる方は既に暗に感じ取っているものかと存じます。 既に authenticity について解説した記事 もあったのですが、ゲーマー方向から見た説明は無かったため、便宜のためにここに残すことにしました。

                                                          • 様式とは何か - 9bit

                                                            必要があって様式(style)という概念について多少勉強したのでメモ代わりにまとめておきます。「様式」(文学だと「文体」)という言葉を問題にしたいわけではなく、芸術学まわりで頻出するあの概念の中身を問題にします*。具体的には、「ロマネスク様式」や「定朝様」や「8bitスタイル」などと言われる場合のそれです。 学部生時分の自分が読んだらためになったであろう内容を意図して書いてます。注は詳しく知りたい人向け。 文献 目を通した文献は以下*。 Elkins, J. 2003. “Style.” Grove Art Online. https://doi.org/10.1093/gao/9781884446054.article.T082129. Gombrich, E. H. (1968) 2009. “Style.” In The Art of Art History, 2nd ed., ed

                                                              様式とは何か - 9bit
                                                            • いかに良く生きるかは猫が知っている『猫に学ぶ』

                                                              生きる意味とは何か いまの自分に満足できない 人生の価値が分からない 自分は何者かになれるのか、あるいは、何者にもなれないのか これらを考えている人に、「猫を見ろ」とそそのかす。人は猫にはなれないし、猫のように生きることもできない。 なぜこんな悩みを抱えているのかまで掘り下げると、超リアリスティックな解に行き着く。いかに良く生きるかは、猫に学べと。人は、猫のように生きることはできない。だが、猫が生きるように生きることはできるという。 人生に意味を求める理由 そもそも人は、なぜ生きる意味を求めるのか? 自分自身の生活を超えたところに「価値」だの「生きがい」を探すことをやめられないのはなぜか? この疑問に、古今東西の哲学者や文学者を召喚する。プラトン、ピュロン、エピクロス、マルクス・アウレリウス、パスカル、スピノザ、モンテーニュ、ウィトゲンシュタイン、コレット、谷崎潤一郎、ゲイツキル……引き出

                                                                いかに良く生きるかは猫が知っている『猫に学ぶ』
                                                              • ハイデガーの「黒いノート」に記されていた、驚きの内容とは(轟 孝夫)

                                                                「黒いノート」の衝撃 今年の4月から1年間の予定でドイツ・ミュンヘンに滞在している。もっともその目的は一昔前のように、単純にこちらで何か最新の研究動向を仕入れて日本で紹介するといったものではない。 そもそも私の研究対象のハイデガーは日本のほうがよほど研究は盛んで、逆にドイツではほとんど関心の対象から外されているので、こちらで何かを学ぶという感じにはまったくならない。それでは留学の意味がないじゃないかと思われるかもしれないが、さすがに図書館の文献資料はこちらのほうが豊富だし、またドイツ社会におけるハイデガー受容のあり方を実感できるのも自分の研究にとっては非常に貴重な経験だ。 こちらでは夏学期以降、ミュンヘン大学で私を受け入れてくれたブフハイム教授のセミナーに毎週、参加してきた。その授業は学部、修士課程、博士課程の学生が論文のプランを発表して、指導教授や参加者のコメントを受けるといったものであ

                                                                  ハイデガーの「黒いノート」に記されていた、驚きの内容とは(轟 孝夫)
                                                                • Fjorb Boot Camp as a Gate

                                                                  (Show Noteは後日更新します)

                                                                    Fjorb Boot Camp as a Gate
                                                                  • エシカルデータの潮流

                                                                    世界を変える生成AIを攻略し、便利な生活とさらなる成果を手に入れよ! エンジニアでもない、理系でもないビジネスパーソンに捧ぐ、最高の相棒"ChatGPT"との付き合い方… https://amzn.to/3pOtfvJ本記事は上記の「ChatGPT攻略」に収録されている怪文書コラムのフルバージョンです。いろいろとFワード入りの実例とか、実在の企業を取り扱っていたら、編集段階でバッサリとカットされてしまいました。 角川ってお堅いのね、こっちじゃ全然アリよ。 なので、フル版をここに掲載しておきます。面白かったら買ってね。 追記、この話を大学で講演してきました エシカルデータの潮流このコラムでは、機械学習AIの分野で近い将来に生まれるであろう、エシカルデータという発想・ムーブメントについて、いま現在起こっている出来事をもとに予想したものです。ちなみにエシカルデータは私の造語なので、検索しても出て

                                                                      エシカルデータの潮流
                                                                    • 書評 「生物学者のための科学哲学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など

                                                                      生物学者のための科学哲学 勁草書房Amazon 本書は生物学にかかわる科学哲学の主要トピックについて科学哲学者や科学史家たちが解説したもの.編者は科学哲学者のカンプラーキスと生物学者のウレルで,書名にもあるように想定読者としては生物学者が念頭に置かれている. これまでの生物学の科学哲学の入門書だと「種とは何か」「自然淘汰の単位は何か」「系統樹の推定はどのような営みか」「利他行動の進化とマルチレベル淘汰」「発生システム論」などの個別の各論のトピックが主要テーマになっているものが多いが,本書が取り上げるものは必ずしも「生物学の科学哲学」に限らないということで,「説明」「知識」「理論とモデル」「概念」などの基礎ブロック的なテーマが数多く取り上げられていてなかなかハードな内容になっている.原題は「Philosophy of Science for Biologists」. 第1章 なぜ生物学者は科

                                                                        書評 「生物学者のための科学哲学」 - shorebird 進化心理学中心の書評など
                                                                      • 諸隈元シュタイン on Twitter: "『論理哲学論考』を全訳した方々の訳し方は、最終節に限っても、同じじゃいけないルールでもあるかのように皆さん違う 原文は「Wovon man nicht sprechen kann, darüber muss man schwei… https://t.co/zWS69AUT32"

                                                                        『論理哲学論考』を全訳した方々の訳し方は、最終節に限っても、同じじゃいけないルールでもあるかのように皆さん違う 原文は「Wovon man nicht sprechen kann, darüber muss man schwei… https://t.co/zWS69AUT32

                                                                          諸隈元シュタイン on Twitter: "『論理哲学論考』を全訳した方々の訳し方は、最終節に限っても、同じじゃいけないルールでもあるかのように皆さん違う 原文は「Wovon man nicht sprechen kann, darüber muss man schwei… https://t.co/zWS69AUT32"
                                                                        • 「"正義"について語るのはもう止めよう」 - 道徳的動物日記

                                                                          記事のタイトルは、過去に自分で訳した記事のパロディ*1。 ふだんづかいの倫理学 (犀の教室Liberal Arts Lab) 作者: 平尾昌宏 出版社/メーカー: 晶文社 発売日: 2019/03/12 メディア: 単行本 この商品を含むブログを見る 先日から『ふだんづかいの倫理学』という本を読み始めた(この記事を書いている時点では、前半まで読んだところ)。 この本は倫理学の入門書であるのだが、哲学者の名前や「〜主義」などの規範理論を並べ立てて概説するタイプの本ではない。すくなくとも前半では、「正義」や「愛」に「自由」などの倫理学で扱われる主要な概念が、一般的な言葉でわかりやすく噛み砕きながら説明されている。倫理学の用語の解説というよりも、倫理学における"考え方"の方法を示すことに重点を置いた入門書と言える*2。マンガのエピソードが例え話に用いられることも多い。 さて、私が倫理学の入門書を

                                                                            「"正義"について語るのはもう止めよう」 - 道徳的動物日記
                                                                          • 現代アートはわびしいか?|ジャン・ボードリヤール「芸術の陰謀」 - obakeweb

                                                                            芸術終焉論について調べているついでに、ジャン・ボードリヤール「芸術の陰謀」を読み返した。 「芸術の陰謀」は1996年にパリの日刊紙『リベラシオン』に掲載された短い論考であり、後期ボードリヤールの有名な論考のひとつだ。原書の編集者注記によれば、「世界中で数多くの言語に翻訳され」「当時フランスでは、相当激烈な反応を引き起こした」そう。まぁ、ボードリヤールの書き物はだいたい激烈な反応を引き起こしているのだが。*1 最大限ラフにまとめるなら、「現代アートって、根っからしょーもないのに、『そうそう、ウチらってしょーもないんすよ😉!w』などと開き直り、無知な観客を混乱させ、一周回ってしょうもなくなさそうに見せてるあたり、マジでしょうもない😤」という具合だ。たいへん面白おかしいのは、ここでdisられている同時代(80〜90年代)の現代アートには、ボードリヤールの諸理論に影響されたネオ・ジオやシミュレ

                                                                              現代アートはわびしいか?|ジャン・ボードリヤール「芸術の陰謀」 - obakeweb
                                                                            • 緊急事態宣言の強権、首相自身も無自覚 決断は首かけて:朝日新聞デジタル

                                                                              ","naka5":"<!-- BFF501 PC記事下(中⑤企画)パーツ=1541 -->","naka6":"<!-- BFF486 PC記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 --><!-- /news/esi/ichikiji/c6/default.htm -->","naka6Sp":"<!-- BFF3053 SP記事下(中⑥デジ編)パーツ=8826 -->","adcreative72":"<!-- BFF920 広告枠)ADCREATIVE-72 こんな特集も -->\n<!-- Ad BGN -->\n<!-- dfptag PC誘導枠5行 ★ここから -->\n<div class=\"p_infeed_list_wrapper\" id=\"p_infeed_list1\">\n <div class=\"p_infeed_list\">\n <div class=\"

                                                                                緊急事態宣言の強権、首相自身も無自覚 決断は首かけて:朝日新聞デジタル
                                                                              • 描写の哲学において写真は個別の議論を必要とするのか? - obakeweb

                                                                                「描写の哲学」研究ノートです。 「描写の哲学ビギナーズガイド」で言えば、「1.描写の本性:描写とはなにか? 画像とはなにか?」と「6.写真の特性:写真のなにがそんなに特別なのか?」にまたがる話題。 写真(photographs)は画像の一種だが、とりわけ特殊な性格を持った画像である。 ごく素朴な直観において、「絵画は間違いうるが、写真は嘘をつかない」「絵画は主観的な表現だが、写真は客観的な伝達である」と思われる。 描写の哲学は基本的に「画像」一般の本性に迫ろうとする分野だが、絵画のような手製(hand-made)の画像と写真を分けて論じるべきかどうかについては、意見が別れている。 すなわち、「絵画と写真は区別して論じるべきだ/論じざるを得ない」と考える陣営と、「なんらかのひとつの原理によって画像一般を包括的に説明すべきだ」と考える陣営がある。適当に、前者を区別派、後者を包括派と呼んでおこう

                                                                                  描写の哲学において写真は個別の議論を必要とするのか? - obakeweb
                                                                                • 鬼滅アンチおじさんを見て思った事

                                                                                  今年の社会現象にまでなった「鬼滅の刃」 映画も記録を更新し続けたり、よくわからん商品とコラボしたり、最終巻もこの出版不況の中で本屋に行列が出来たりと未だ冷めやらぬ状況だ 店に行けば鬼滅キャラが描かれた商品が並び テレビを付ければ鬼滅 Twitterを開けばトレンド入り ソシャゲにも炭次郎が顔をのぞかせる 私個人としては週刊少年ジャンプを購読しているので連載時から本作を読んでいた 面白いと思い単行本も買っていたが一番好きな作品という物でも無く 正直ここまでのブームになるとは思わなかったので面を食らったりはした 子供にまで人気でたのは本当にわからないといった感情だ ファン以外の大半の人は「よくわからないけどブームなんだなぁ」という感想だと思う しかし当然これだけ乱発されていると「鬼滅うざい」と嫌いになる人も出てくる 私のTwitterのTLでも少しずつ「うんざり」という感想は出てきた 「キメハ

                                                                                    鬼滅アンチおじさんを見て思った事