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biologyの検索結果281 - 320 件 / 969件

  • 人が感じる瞬間的な時間は心拍の影響で伸び縮みすると判明! - ナゾロジー

    1秒・1分・1時間の長さは不変的ですが、その感じ方は生物によって異なると考えられています。 そしてこの違いを生む要因の1つは心拍であり、1分間に60~70回拍動する人間と1分間に600~700回拍動するハツカネズミでは、時間の感じ方が大きく異なると言われています。 では、同じ人間でも心拍数の違いによって時間の感じ方は異なるのでしょうか? アメリカ・コーネル大学(Cornell University)の心理学者サイデ・サデギ氏ら研究チームは、新しい研究で「1秒未満のごく短い時間」に対する人間の感じ方は、心拍数によって変動すると報告しました。 ごくわずかな時間の感じ方は、まるで「皮膚のしわ」のように伸びたり縮んだりするというのです。 研究の詳細は、2023年3月2日付の学術誌『Psychophysiology』に掲載されました。 ‘Wrinkles’ in time experience li

      人が感じる瞬間的な時間は心拍の影響で伸び縮みすると判明! - ナゾロジー
    • 「速歩きは健康にいい?健康だからスタスタ歩けるだけ?」問題が決着か、DNAの研究で「速歩きの人は老化が遅い」と判明

      イギリス人40万人以上の遺伝子データと歩行ペースを分析した大規模な研究により、運動量に関係なく「歩くのが速い人は老化が遅い」ということが示されました。これにより、歩くのが速い人とそうでない人では、中年期にさしかかるころの老化の度合いに16歳分もの差が発生することが分かりました。 Investigation of a UK biobank cohort reveals causal associations of self-reported walking pace with telomere length | Communications Biology https://www.nature.com/articles/s42003-022-03323-x Stop the clocks: Brisk walking may slow biological ageing process, s

        「速歩きは健康にいい?健康だからスタスタ歩けるだけ?」問題が決着か、DNAの研究で「速歩きの人は老化が遅い」と判明
      • 誰もがAIを自由につくり、使える世界はどう実現するか?

        誰もがAIを自由につくり、使える世界はどう実現するか? 2019.11.30 Updated by Ryo Shimizu on November 30, 2019, 11:17 am JST 過日、浜松町クレアタワーにて、日経BP総研主催によるAIイベント「GHELIA EXPO TOKYO2020」が開催された。筆者はこのイベントの共催企業ギリア株式会社の代表として関わった。 日経BP社の媒体にもイベントのレポートは掲載されるが、少し先になるのでまだ当日の興奮が冷めないうちに当事者として振り返っておこうと思う。 このイベントのテーマは「みんなのAI」である。当社は成立当初より「みんなのAI」を標榜しており、これは専門家だけでなくありとあらゆる人が、スマートフォンを使うようにAIを使う時代がやってくるというコンセプトだ。 30年前、「ビデオの録画予約さえできないうちの母親だっていつかはコ

          誰もがAIを自由につくり、使える世界はどう実現するか?
        • アメリカ合衆国におけるクズ - Wikipedia

          繁茂するクズが木々を覆っている様子。ジョージア州アトランタで撮影。 アメリカ合衆国におけるクズ(アメリカがっしゅうこくにおけるクズ)は、侵略的外来種として広く認知されている。同種はアメリカ南部地域において年間150,000エーカー (610 km2)の割合で生息域を広げており、あまりの成長の早さから除草剤の散布や刈り取りではほとんど食い止めることが出来ず、そのうえ除草にかかる費用は毎年600万ドルずつ増えつつある、と言われている[1]。しかしこれには異論もあり、アメリカ合衆国森林局(英語版)は年間2,500エーカー (10 km2)であるとの見積もりを発表している[2]。 クズの移入はアメリカ合衆国の環境に重大な影響を与えており[3]、「南部を飲み込んだ蔓(Vine that ate the South)」の異称で呼ばれることもある。 背景[編集] クズ(Pueraria lobata)。

            アメリカ合衆国におけるクズ - Wikipedia
          • 「バランスのいい食生活」こそ肥満の原因に?糖質を摂らない方がいい理由を「ガチ速“脂”ダイエット」著者に聞いた【金森式】 | カラダチャンネル

            ――第1回、第2回とお話を聞いて、すごく極端……というと語弊があると思うのですが、始めるのには、正直少しハードルの高いダイエットだと思いました。なんと言っても、ご飯やパスタなど、糖質の誘惑を一切断つという点に、心理的抵抗を感じる方も多いかと思います。また一方で、金森さんのツイッターアカウントには12万人超のフォロワーがいらっしゃるわけですが、皆さん、成果をあげていらっしゃるのでしょうか。 金森重樹氏(以下金森):僕の場合は2ヵ月で90kgから58kgまで激減しましたし、『運動ゼロ空腹ゼロでもみるみる痩せる ガチ速“脂”ダイエット』担当編集者の40代男性は4ヵ月で17kg減。ライターの30代女性は6ヵ月で10kg減。ツイッターのフォロワーさんもみな、それぞれ結果を出しています。 ――全員が10キロ以上減量って、だいぶすごいお話ですが、それくらい「断糖高脂質食ダイエット」は達成しやすいというこ

              「バランスのいい食生活」こそ肥満の原因に?糖質を摂らない方がいい理由を「ガチ速“脂”ダイエット」著者に聞いた【金森式】 | カラダチャンネル
            • カモメは「人間が持っているものと同じ食べ物」を識別して好んで盗むことが実験で判明

              「カモメに襲われて食べ物を奪われる」と聞くとまるで漫画やアニメの中の出来事のようですが、実際に海岸や船上で物を食べていると、カモメが手から食べ物を奪っていくことがあります。科学者たちは以前から「なぜカモメは人間の食べ物を奪うのか?」についての研究を行っており、イギリス・サセックス大学の研究チームが発表した新たな研究では、「カモメは2種類の食べ物が目の前にある時、近くの人間が手に持っているものと同じ食べ物」を好んで盗むことが示されました。 Inter-species stimulus enhancement: herring gulls (Larus argentatus) mimic human food choice during foraging | Biology Letters https://doi.org/10.1098/rsbl.2023.0035 Greedy gulls

                カモメは「人間が持っているものと同じ食べ物」を識別して好んで盗むことが実験で判明
              • 日本RNA学会 - <走馬灯の逆廻しエッセイ> 第28話「コロナウイルスへのメッセンジャーRNAワクチン」

                3月に新型コロナウイルスに関するエッセイ第25話を配信した折、「感染を避けながら、経済と医療体制をキープし、重症化患者数を少なく抑えながら,ワクチンができるのを待つしかない」と書いた。それから9か月、ようやく、そのワクチンができたようである。ワクチンにはいろんなタイプのものがあるが、この項で紹介するのは、これまでになかったタイプのワクチンで、メッセンジャーRNAワクチン (mRNAワクチン) という。私もそうだが、RNA研究者の読者には、力強く、響くワクチンではなかろうか。厚労省では、米国のFDAが最近承認したファイザー社とモデルナ社の「mRNAワクチン」数千万人分の購入を予約したとのことであるので、明春からは投与を受けることができるようであり、大いに期待している。老生はこのほど、ついに80歳の大台に達したので、医療現場の医師・看護士の皆さんに続き、高齢者の優先的待遇で、投与してもらえそう

                • オオカミを群れのリーダーにさせる寄生虫、研究で明らかに

                  寄生虫がオオカミの行動に影響を与えていることを示す研究が初めて発表された。(PHOTOGRAPH BY SHUTTERSTOCK, NATIONAL GEOGRAPHIC CREATIVE) オオカミに独立を決意させたり、群れのリーダーであることを主張させたりする要因は何だろうか。この疑問は長年、科学者の興味を引いてきた。2022年11月24日付けで学術誌「Communications Biology」に発表された最新の研究によれば、寄生虫トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)に感染したオオカミは、感染していない個体に比べて、群れのトップに立つ可能性が高いという。 この発見は、何が動物の行動に影響を与えるかについて、より幅広く考えることを迫るものだと、研究に参加したキラ・カシディー氏は考えている。氏は米モンタナ州の非営利団体(NPO)イエローストーン・ウルフ・プロジェクトの野

                    オオカミを群れのリーダーにさせる寄生虫、研究で明らかに
                  • イノシシが道具を使っている姿、確認される

                    イノシシが道具を使っている姿、確認される2019.10.30 20:0052,637 George Dvorsky - Gizmodo US [原文] ( たもり ) 最新の研究によって、イノシシは道具を使えることが明らかになりました。 チンパンジー、ゾウ、イルカ、カワウソ、カラスそしてもちろん人間は、道具を使うことで知られる数少ない地上の生物です。先日、Mammalian biologyに発表された研究のおかげで、そのリストにイノシシが加わることになりました。 チリのInstitute of Ecology and Biodiversityとフランス国立農学研究所に属する生物学者のMeredith Root-Bernstein氏率いるチームは、3年の間にヴィサヤンヒゲイノシシ(Sus cebifrons)が道具を使う姿を複数回観測しました。イノシシたちは囲いの中で、巣を掘るために棒や木の

                      イノシシが道具を使っている姿、確認される
                    • 非接触でバイタルサインを測定 ~AIが実現、リモート時代の新しい疾患管理~|「医」の最前線

                      時事メディカル 連載・コラム 「医」の最前線 AIと医療が出合うとき 非接触でバイタルサインを測定 ~AIが実現、リモート時代の新しい疾患管理~ 「医」の最前線 AIと医療が出合うとき 非接触でバイタルサインを測定 ~AIが実現、リモート時代の新しい疾患管理~ (岡本将輝・ハーバード大学医学部講師)【第6回】 新型コロナウイルス感染症の拡大は「医療の在り方」を大きく変化させたが、中でも遠隔診療の普及と一般化は特筆すべき項目と言える。地理的に医療アクセスが不良なエリアだけでなく、都市部においても「オンライン診療の価値」が注目され、急速な関連インフラの整備と規制緩和が世界的に進んだ。 遠隔診療は物理的な医療アクセスの改善や医療機関における二次感染の予防だけでなく、不足しがちな高度専門人材を効率的に活用できること、軽症者が高機能病院を受診することを抑制するゲートキーパーとしても機能すること、時間

                        非接触でバイタルサインを測定 ~AIが実現、リモート時代の新しい疾患管理~|「医」の最前線
                      • 砂漠のアリは巣の入り口を見失わないためにランドマークを建設する - ナゾロジー

                        北アフリカ・チュニジアの広大な塩田に暮らす砂漠アリ(学名:Cataglyphis fortis)は以前から、丘のようにこんもりさせた巣の入り口を建てることが知られていました。 しかし同じ砂漠アリでも、海岸付近や近くに低木があるコロニーでは、平らな地面に穴を開けただけの入り口が普通です。 独マックスプランク化学生態学研究所(MPI for Chemical Ecology)は、この場所によって巣の建設事情が異なる理由を調査。 その結果、塩田に巣を張るコロニーは、食料調達に出かけた仲間たちが帰ってきやすいように巣の入り口を高く建設することが分かりました。 どうやら周囲に何もない殺風景な塩田で、仲間が迷子にならないためのランドマーク(目印)にしていたようです。 研究の詳細は、2023年5月31日付で科学雑誌『Current Biology』に掲載されています。 These ants build

                          砂漠のアリは巣の入り口を見失わないためにランドマークを建設する - ナゾロジー
                        • 「アマガエル」の「毒」に要注意(石田雅彦) - エキスパート - Yahoo!ニュース

                          両生類の皮膚からは、生理的に活性化された有機化合物が分泌されていることがある。なじみ深いアマガエル(ニホンアマガエル、Hyla japonica)の皮膚分泌物には毒性があり、目に入ると炎症を起こしたり、最悪の場合は失明の危険もあるとネットで話題だ。そんなアマガエルについて考えた。 身を守るためにも 梅雨入りの季節だが、田植え後の水田からカエルの鳴き声が聞こえてくる地方も多いだろう。関東地方で今の時期に鳴いているのは、シュレーゲルアオガエル(Rhacophorus schlegelii)、準絶滅危惧種(NT)のトウキョウダルマガエル(Pelophylax porosus porosus、トノサマガエルの亜種)の可能性もあるが、ほとんどはニホンアマガエルだ。 両生類の仲間には、皮膚から毒性を持つ分泌物を出すものがいて、これは細菌などの病原体から脆弱な皮膚を守るためと考えられている(※1)。日本

                            「アマガエル」の「毒」に要注意(石田雅彦) - エキスパート - Yahoo!ニュース
                          • 薬学部入学前に生物の勉強は必要?生物未選択者の勉強方法を徹底解説

                            薬のことを理解するうえで生物の知識は必須だよ。 できれば一通り見直しておいた方が大学に入ってから苦労しないね。

                              薬学部入学前に生物の勉強は必要?生物未選択者の勉強方法を徹底解説
                            • ウシのおしりに「目」を描くとライオンに食べられなくなるという実験結果 - ライブドアニュース

                              2020年8月12日 19時0分 リンクをコピーする by ライブドアニュース編集部 ざっくり言うと 豪州の研究チームが肉食動物から家畜を守る方法についての研究を実施した お尻に「目のマーク」が描かれた牛は捕食されにくいことが分かったという ただすべての牛に目のマークを描いた場合、どうなるのかは不明だそう 家畜を飼育・放牧して乳製品や肉などを出荷する畜産は世界各国で行われていますが、肉食動物による家畜の捕食が問題視されていると同時に、家畜を守ろうとする農家により肉食動物が殺されることも問題となっています。オーストラリアのの研究チームは、「ウシのおしりに『目』のマークを描く」という方法が、ウシをなどの肉食動物から守る上で有効との研究結果を発表しました。 Artificial eyespots on cattle reduce predation by large carnivores | C

                                ウシのおしりに「目」を描くとライオンに食べられなくなるという実験結果 - ライブドアニュース
                              • 「考えすぎ」で寿命が短くなるという研究──「べき思考」を治すテクニックとは?

                                <「考えすぎ(overthinking)」は「思考ウイルス」による、認知システムのバグ。自尊心を傷つける思考パターンを手放すには、言葉の使い方を変えるだけ> 思考は人間が動物と区別される能力の1つである。しかし、近年、「考えすぎ(overthinking)」の有害性に関する研究が相次いで発表されている。 ハーバード大学医学部ポール・F・グレン老化生物学研究センターのブルース・ヤンクナー教授らのグループは、過剰な脳活動が寿命を縮める可能性に関する研究結果を発表している。 60~70歳代と100歳以上の高齢者の脳を比較したところ、比較的若い年齢で亡くなった人は、脳の活動を沈静化させるタンパク質「REST」が大幅に少ないことが判明。脳の活動の過度な活性化、つまり「考えすぎ」によってRESTが枯渇し、それが寿命の短縮につながっているという。 また、「考えすぎ」によって、神経伝達物質であるグルタミン

                                  「考えすぎ」で寿命が短くなるという研究──「べき思考」を治すテクニックとは?
                                • ほとんどのヒトの顔に棲む”顔ダニ” 昼は皮脂を食べ、夜はあなたの顔の上で交尾をしている | VAIENCE

                                    ほとんどのヒトの顔に棲む”顔ダニ” 昼は皮脂を食べ、夜はあなたの顔の上で交尾をしている | VAIENCE
                                  • CA1977 – 動向レビュー:学術雑誌の転換契約をめぐる動向 / 尾城孝一

                                    学術雑誌の転換契約をめぐる動向 国立情報学研究所オープンサイエンス基盤研究センター:尾城孝一(おじろこういち) はじめに 最近、大学図書館あるいは大学図書館コンソーシアムによる、学術雑誌に係る出版社への支払いを購読料からオープンアクセス(OA)出版料に移行させることを意図した転換契約(Transformative Agreements)が注目を集めている。既に、欧州の図書館コンソーシアムをはじめとして、多くの転換契約の事例が報告されている。日本の大学図書館コンソーシアム連合(JUSTICE)も、2020年以降の契約に関して、英国のケンブリッジ大学出版局(CUP)から転換契約の提案を受け、協議の結果その提案に合意した。 本稿では、はじめに、転換契約の背景として電子ジャーナルの価格問題やOAの進展状況を取り上げる。続いて、転換を後押しする取り組みとして、Open Access 2020(OA2

                                      CA1977 – 動向レビュー:学術雑誌の転換契約をめぐる動向 / 尾城孝一
                                    • Delimiter-first code

                                      Summary I argue for wider usage of delimiter-first in the code three friends [tic, tac, toe] becomes three friends ・tic ・tac ・toe. A new top-level syntax for programming languages is proposed to show advantages of this method. New syntax is arguably as simple, but more consistent, better preserves visual structure and solves some issues in code formatting. Related: comma-first formatting A well-kn

                                      • 大講座_pdf.indd

                                        1 uni- mono- unity, uniform monotone, monopoly 2 bi-, bis- di-, dis- bicycle, bissextile dioxide, disulfide 3 ter-, tri- tri- tertiary, trivial tripod, richotomy 4 quadri- quadra- tetra- quadruped, quadruple tetrapod, tetrachord 5 quinque- -qui- penta quintet, quinquennial Pentecost, pentagon 6 sex-, sexa- hexa- sextant hexagone 7 septi-, -tem- hepta- September, septentrion heptarchy 8 octo-, octa

                                        • 家畜は人の悪口が理解できていると判明! - ナゾロジー

                                          動物には「礼儀正しい人」と「態度の悪い人」がちゃんと分かっているのかもしれません。 コペンハーゲン大学(University of Copenhagen・デンマーク)とチューリッヒ工科大学(ETH Zurich・スイス)の共同研究チームはこのほど、家畜のウマとブタが、人の話し声の「ポジティブな声色」と「ネガティブな声色」の違いを聞き分けていることを発見しました。 実験によると、ウマとブタは、負の感情を帯びた声色により強く反応することが判明。 さらに、人の声にあらわれた感情は、そのまま鏡写しのように動物たちの行動にも反映されたとのことです。 研究の詳細は、2022年5月24日付で科学雑誌『BMC Biology』に掲載されています。 Why you should speak POLITELY to animals: Horses and pigs can detect negative so

                                            家畜は人の悪口が理解できていると判明! - ナゾロジー
                                          • 日本で草地が10万年以上維持されてきたことを実証 -近年の草地の激減は地質学的時間スケールで大きな出来事-

                                            井鷺裕司 農学研究科 教授、山浦悠一 森林研究・整備機構森林総合研究所 主任研究員、永野惇 龍谷大学 准教授、中村太士 北海道大学 教授らは、北海道立総合研究機構森林研究本部、農研機構西日本農業研究センター、京都府立大学、オーストラリア国立大学と共同で、過去10万年間にわたる日本の草地の歴史を植物の遺伝子解析により推測しました。 センブリ、カワラナデシコ、オミナエシ、ワレモコウは数十年前まで、日本のどこでも身近に見られた草地性植物でした。本研究グループは全国各地に残された草地を訪問してこれらの種の葉を収集し、次世代シーケンサーを用いた遺伝子解析を行いました。その結果、これらの種は過去10万年間にわたって、個体数を数百年前の0.5から2.0倍の範囲で維持してきたことが明らかになりました。本結果は、最近100年間に起きた草地と草地性生物の国内での激減は、千年から万年を単位とする地質学的な時間ス

                                              日本で草地が10万年以上維持されてきたことを実証 -近年の草地の激減は地質学的時間スケールで大きな出来事-
                                            • 光合成するウミウシで大規模な自切と再生を発見(3月9日)

                                              光合成するウミウシで大規模な自切と再生を発見―心臓をなくしても大丈夫。驚くべきウミウシの能力―(3月9日) 本学大学院人間文化総合科学研究科の博士後期課程1年の三藤清香さんと遊佐陽一教授は、ウミウシの仲間「嚢舌類」(のうぜつるい)の2種において、大規模な自切・再生現象を発見しました。これらのウミウシは、心臓を含む首元より後方の体(全重量の80%以上)を自切した後、頭側からほとんど元通りに全身を再生することができました。「自切」は、両生類やトカゲ類、節足動物等、広い分類群の動物で見られる現象です。多くの場合、尾や脚といった体の末端部分を自発的に切り落とすことで、本体が捕食から逃れることに役立ちますが、複雑な体制をもつ動物が、心臓を含む体部を完全に失っても生存し、再生する例はほぼ知られていませんでした。今回見られた現象は、知られている限り最も大規模な自切の例だと言えます。 本研究成果は、国際学

                                              • おじぎそう観察日記②:おじぎそうの不思議 - 研究職ママの子育ち日記~子どもの学び方を考える~

                                                5月30日(土曜日)は、天気が良かったので、おじぎそうを朝から外に出して陽にあてていました。 16時頃には家の中に取り込みました。 そして夕食時。 下の子が「母さん見て!ぺっこりそうの葉っぱがくっついてる!」と気がつきました。(「おじぎそう」のことを、下の子は「ぺっこりそう」と呼んでいます) 見ると本当に葉っぱが全部閉じています。 「陽があたらなくなったから葉を閉じたのかなぁ」などと話してその日は寝ました。 そして、翌日。5月31日(日曜日)の朝。 机の上に置いたまま(陽はあたっていない)なのに、おじぎそうの葉が開いている! 不思議すぎる…。 思えば、たんぽぽの花も昼は開いていて夜や雨の日は閉じたりしますよね。体験として知ってはいましたが、理由は知りませんでした。 (無知ですみません・・・) ということで、調べてみました。こちらのサイトがよくまとまっていました。 manabu-biolog

                                                  おじぎそう観察日記②:おじぎそうの不思議 - 研究職ママの子育ち日記~子どもの学び方を考える~
                                                • 新型コロナワクチンを筋肉注射から皮下注射に変えるだけで効果は維持しつつ副反応を軽減できるかもしれない

                                                  新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大や病床圧迫を避けるためには、可能な限り大勢の人々がCOVID-19ワクチンを接種することが重要です。ところが、COVID-19ワクチンには接種部位の痛みや発熱、疲労、関節痛といった副反応が出る人が多いため、「副反応がつらいから3回目の接種(ブースター接種)は受けたくない」と考える人もいます。そんな中、シンガポールのデューク-NUSメディカルスクールの研究チームが、「注射の方法を変えるだけでワクチンの副反応を軽減できる可能性がある」とする研究結果を発表しました。 Adverse effects following anti–COVID-19 vaccination with mRNA-based BNT162b2 are alleviated by altering the route of administration and corr

                                                    新型コロナワクチンを筋肉注射から皮下注射に変えるだけで効果は維持しつつ副反応を軽減できるかもしれない
                                                  • AlphaFold: a solution to a 50-year-old grand challenge in biology

                                                    Research AlphaFold: a solution to a 50-year-old grand challenge in biology Published 30 November 2020 Authors The AlphaFold team In July 2022, we released AlphaFold protein structure predictions for nearly all catalogued proteins known to science. Read the latest blog here. Proteins are essential to life, supporting practically all its functions. They are large complex molecules, made up of chains

                                                      AlphaFold: a solution to a 50-year-old grand challenge in biology
                                                    • 大気汚染で躁うつ病やうつ病に? 脳への影響は不明

                                                      デトロイトにあるDTE社の石炭工場付近で釣りをする男性。(PHOTOGRAPH BY AMI VITALE, NAT GEO IMAGE COLLECTION) 大気汚染は深刻な健康被害をもたらす。世界保健機関(WHO)も、肺がんや脳卒中など命に関わる病気と大気汚染との関連を指摘している。そして、大気汚染がひどい地域では、躁うつ病(双極性障害)やうつ病(大うつ病性障害)が多かったという研究結果が、8月20日付けの学術誌「PLOS BIOLOGY」に発表された。(参考記事:「環境汚染で170万人の子どもが死亡、WHOが報告」) 米国の調査では、環境保護庁(EPA)のデータで大気汚染が最も深刻とされた郡で、躁うつ病が全米平均より27%、うつ病が6%高いことが明らかになった。 とはいえ、米シカゴ大学の遺伝学者で論文の著者であるアンドレイ・ルゼツキー氏は、大気汚染が精神疾患を引き起こすことが証明さ

                                                        大気汚染で躁うつ病やうつ病に? 脳への影響は不明
                                                      • 「寄生虫」がオオカミを群れのリーダーに仕立て上げていることが判明

                                                        「トキソプラズマ(Toxoplasma gondii)」という寄生虫に寄生されたオオカミは、そうでないオオカミより群れのリーダーになる確率が高く、群れを離れて一匹オオカミになる可能性も高いことが分かりました。 Parasitic infection increases risk-taking in a social, intermediate host carnivore | Communications Biology https://doi.org/10.1038/s42003-022-04122-0 Parasite gives wolves what it takes to be pack leaders https://doi.org/10.1038/d41586-022-03836-9 ネコ科の動物を終宿主とするトキソプラズマは、中間宿主となったネズミを大胆にしてネコに対する恐

                                                          「寄生虫」がオオカミを群れのリーダーに仕立て上げていることが判明
                                                        • 脳と睾丸の組織はかなり似ていることが明らかに - ナゾロジー

                                                          新しい研究によって、脳と精巣(または睾丸)には多くの類似点があると判明しました。 ポルトガル・アヴェイロ大学(Universidade de Aveiro)生物医学研究所に所属するマルガリダ・ファルディリャ氏ら研究チームは、人体に含まれる33種類の器官とそのタンパク質を比較。 そして脳と精巣が1�万3442個のタンパク質を共有していると発見したのです。 研究の詳細は、6月2日付けの科学誌『Royal Society Open Biology』に掲載されました。

                                                            脳と睾丸の組織はかなり似ていることが明らかに - ナゾロジー
                                                          • ベートーベンの死因は肝硬変? 毛髪でゲノム解析

                                                            ゲノム解読に使われたベートーベンの髪の毛。米サンノゼ州立大学ベートーベン研究センター提供。(撮影日不明)。(c)AFP PHOTO / Ira F. Brilliant / Center for Beethoven Studies, San Jose State University 【3月23日 AFP】ドイツなどの国際研究チームは22日、作曲家ベートーベン(Ludwig van Beethoven、1770~1827年)の髪の毛からDNAを抽出し、ゲノム(全遺伝情報)を解読したと発表した。飲酒など複合要因に伴う肝硬変が、56歳での死につながったと推定されるという。 学術誌カレント・バイオロジー(Current Biology)に同日掲載された論文の共著者で、独ボン大学病院(University Hospital of Bonn)人類遺伝学研究所のマルクス・ノーテン(Markus Not

                                                              ベートーベンの死因は肝硬変? 毛髪でゲノム解析
                                                            • Culture Against Apartheid  アパルトヘイトに抗する文化

                                                              〈Culture Against Apartheid アパルトヘイトに抗する文化〉は、私たちひとりひとりが、パレスチナでの大量虐殺と民族浄化を止める事を早急の課題とし、この問題の根幹にある占領や、アパルトヘイト体制、「日本」をふくむ世界中の、あらゆる抑圧に抗う『文化』を主体的に創造していくことを宣言する声明です。私たちは団体としてではなく、声明に共感する「ちいさな人びと」の意志の集まる場所として、新しい文化を望むすべての人びとの活動のためのネットワークとして存在します。 声明「パレスチナを忘れるな」というのが、エドワード・サイードの最期のことばでした。 パレスチナの未来のために、彼が最期まで重んじたのが、『文化』というものでした。 わたしたちは、Culture Against Apartheid(アパルトヘイトに抗する文化)というチームをつくりました。 わたしたちが、心から追い求めている新

                                                                Culture Against Apartheid  アパルトヘイトに抗する文化
                                                              • 「見る脳」が人間を苦しめる💦【考えすぎる脳、楽をしたい遺伝子③】科学界のインディ・ジョーンズが解説 - カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

                                                                こんにちは、カタツムリ系です🐌 致し方ないこととはいえ、人間は環境への適応のために、脳や体にかなり負担をかける形で、遺伝子での変化を受け入れてきました。 そんな過程の中で、どうやら、本来は一体であるはずの脳と体が分離してしまったようです。 こんな脳のトラブルへの処方箋提示を本書↓は狙っています。 出典はアマゾンさん。 前回の記事↓ ———————————————————————— 【目次】 脳の使われ方を見てみます 文明を築いた脳と、文明の基礎となる視覚情報に翻弄される脳。いたちごっこ💦 諸行無常の響き 具体的な処方箋の一部 まとめ 最後に ———————————————————————— (ページネーションはkindleでの表記に従います) 脳の使われ方を見てみます No.182 愛情と同様に、疲れやストレスも脳が感じるものです。その感じやすさも、遺伝子で決まっています というわけで

                                                                  「見る脳」が人間を苦しめる💦【考えすぎる脳、楽をしたい遺伝子③】科学界のインディ・ジョーンズが解説 - カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)
                                                                • Professor researching Covid-19 was killed in an apparent murder-suicide, officials say | CNN

                                                                  A University of Pittsburgh professor on the verge of making “very significant findings” researching Covid-19, according to the university, was shot and killed in an apparent murder-suicide over the weekend, police said. The research assistant professor, identified as Bing Liu, was found in his townhouse Saturday with gunshot wounds to the head, neck, torso and extremities, according to the Ross Po

                                                                    Professor researching Covid-19 was killed in an apparent murder-suicide, officials say | CNN
                                                                  • しくじり先生!【偉大なる失敗①】愛のある粗探し。アインシュタインもしくじる💦まずは、進化論のダーウィンの一撃💦 - カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)

                                                                    こんにちは、カタツムリ系です🐌 一般に優秀な人でも、どこか抜けているとか、実はたくさん失敗していたということで、愛着が出てくることがあるそうです。 そう言えば、「しくじり先生」↓なんていうテレビ番組もありましたね。 しかし、失敗にも、笑って済ませられるものもあればタブー視されるものもあり↓色々面倒そう💦だいたい、粗探しはあんまりピンと来ません。 ただし、本書は、ある種の粗探しではありますが、 愛とリスペクトのある視点 間違いを犯したとしても、間違え方さえも賢いこと から、読み物として、かなり面白いものになっています。 間違えた人は次の五名。 ダーウィン(進化論) ケルヴィン卿(地球科学) ポーリング(DNA) ホイル(DNA) アインシュタイン(相対性理論) です。 ———————————————————————— 【目次】 何だかんだ言っても、この宇宙のグランドデザインを設計した存在

                                                                      しくじり先生!【偉大なる失敗①】愛のある粗探し。アインシュタインもしくじる💦まずは、進化論のダーウィンの一撃💦 - カタツムリ系@エンタメ・レビュー (ポップ・サイエンスはデフォルト)
                                                                    • カエルに食べられてもお尻の穴から生きて脱出する昆虫を発見 | 神戸大学ニュースサイト

                                                                      神戸大学大学院農学研究科の杉浦真治准教授は、水田などに生息するマメガムシ※1は、カエルに捕食されたとしても消化管を生きて通過し、さらにカエルのお尻の穴 (総排出腔※2) から無事に脱出することを発見しました。 この研究成果は、2020年8月4日に、国際学術雑誌「Current Biology」に掲載されました。 ポイントマメガムシはカエル類に飲み込まれても消化管を生きて通過。カエル類のお尻の穴 (総排出腔) から脱出。総排出腔から排出された後もすぐに活動再開。図1. 水田に生息するマメガムシ (a) とトノサマガエル (b)、マメガムシによるトノサマガエルの総排出腔からの脱出 (c)研究の背景昆虫は他の動物に捕食されないために様々な逃避・防衛行動をとることが知られています。中でも、捕食者に見つかる前や攻撃をされる前に逃避することが最も効率的です。そのため、捕食者との接触前の逃避行動がこれま

                                                                        カエルに食べられてもお尻の穴から生きて脱出する昆虫を発見 | 神戸大学ニュースサイト
                                                                      • 宮崎駿「東京をさっさと抜けろ!」東京に居続けるクリエイターに未来はない。 / リーディング&カンパニー株式会社

                                                                        All photo illustration by Leading Company 最近、キャンプしたり、大自然の中でコーヒーを入れたりする動画をアップするYouTuberが増えています。 僕の周りにも、ただ自然の中で、普通にご飯を食べているだけの動画なのに「なぜか、ずっと見てしまうんだよね。」とか、「キャンプ動画を見ると、自分もキャンプに行ったつもりになれる」などと言う人達が結構いたりします。 元々、日本人の9割は農民の子孫であることを考えれば、農民のDNAを持っている僕たちが、都会のビルの中にずっと押し込まれて生活していること自体、どこかおかしいことなのかもしれません。 ↑ただ、キャンプしているだけの動画をなぜかずっと見てしまう。 1965年、ロンドン南部のある健康機関が10万人の住民を対象に精神分裂病やうつ病などを含む、人間の精神状態を調べたところ、精神分裂病だと特定された人は11%

                                                                          宮崎駿「東京をさっさと抜けろ!」東京に居続けるクリエイターに未来はない。 / リーディング&カンパニー株式会社
                                                                        • 睡眠中に音を流すことで夢を操作し悪夢を見る頻度を減らせるという実験

                                                                          悪夢を見てしまうと寝起きの気分が悪くなる上に、時には悪夢のせいで夜中に目を覚ましてしまうこともあり、可能な限り悪夢は見たくないものです。新たな研究では、「ポジティブなイメージと結びつけた音を寝ている時に聞かせることで、悪夢を見る頻度を大幅に減らすことができる」ことが示されました。 Enhancing imagery rehearsal therapy for nightmares with targeted memory reactivation: Current Biology https://doi.org/10.1016/j.cub.2022.09.032 Scientists attempt to ease nightmares by mani | EurekAlert! https://www.eurekalert.org/news-releases/968585 Nightma

                                                                            睡眠中に音を流すことで夢を操作し悪夢を見る頻度を減らせるという実験
                                                                          • シンクロニシティって何? - あい青子「大好きだった曲」と「手離し服」で幸せを感じる「認知症の予防と介護」

                                                                            シンクロニシティ 誰にでも偶然起こることがある心理的共鳴 ブログを書いていたり、 ブログを読んでいたりすると、 え?! どうして今日この時に、 それぞれが違う場所にいるのに、 この方と私が、 この同じことを、 していたり、考えていたりするの?! という、不思議な経験をすることが、ありませんか? 今回はそんな話です 誰にでもあるから「アルバム名」「曲名」としてもたくさん使用されている「シンクロニシティ」 ポリス BENNIE K 牧野由依 OLIVIA GLAY 竹内まりや HY+BIGMAMA 乃木坂46 和楽器バンド たくさんあって、驚きませんか? でも、それくらい、 誰にとっても、不思議で、かつ気になる体験がシンクロニシティ だから、曲名にもなるんですよね 共時性=シンクロニシティ もともとは、 心理学者のユングの言葉で、 「意味のある偶然の一致」「同時性」「同時発生」のことですが、

                                                                              シンクロニシティって何? - あい青子「大好きだった曲」と「手離し服」で幸せを感じる「認知症の予防と介護」
                                                                            • 研究成果報告書 (非科学的知識の生産・流通と「卵子の老化」パニック ) - remcat: 研究資料集

                                                                              KAKENHI research (2017-2019) #17K02069 result report 科学研究費補助金 (基盤研究(C)) 2017-2019年度 研究成果報告書 研究課題名: 非科学的知識の生産・流通と「卵子の老化」パニック Title: Unscientific knowledge and the "egg aging" panic 研究代表者: 田中 重人 (Tanaka Sigeto) ※ 日本学術振興会に提出予定の報告書の下書きです。2020-06-06確定。 研究成果の概要 (Summary of the research result) 加齢による妊孕性の低下に関する非科学的な知識の生産・流通の実態を調査し、非科学的なグラフやそれを「卵子の老化」と結びつける言説が本格的に出現したのは2011年以降であること、しかしそれ以前から専門家が同様の知識を使っていた

                                                                                研究成果報告書 (非科学的知識の生産・流通と「卵子の老化」パニック ) - remcat: 研究資料集
                                                                              • サイは鳥の声を頼りに人間を避ける、研究成果

                                                                                ケニアのマサイマラ国立保護区で、クロサイの頭に乗るアカハシウシツツキ(Buphagus erythrorhynchus)。ダニを食べるこの鳥の警戒声は、クロサイが人間に気づいて避けることに役立っている。 PHOTOGRAPH BY OTTO PLANTEMA, BUITEN BEELD, MINDEN PICTURES アフリカに「ウシツツキ」という名の小さな鳥がいる。動物に寄生するダニなどを食べる鳥だ。(参考記事:「キリンにぶら下がって寝る鳥が見つかる」) その一種、アカハシウシツツキは、サイなど20種以上の動物の虫を食べるが、それだけではない。この鳥は、サイが人間に見つからないように「見張り番」の役割も担っているかもしれないとする研究成果が、4月9日付けで学術誌『Current Biology』誌に発表された。 クロサイは優れた嗅覚と聴覚をもつが、視覚はそれほどでもない。このため、クロ

                                                                                  サイは鳥の声を頼りに人間を避ける、研究成果
                                                                                • 「人間の心」をめぐる新たな安全保障――進化政治学の視点から/伊藤隆太 - SYNODOS

                                                                                  国際政治学ではこれまで、人間観をめぐり三つの立場が論争を繰り広げてきた。リアリズム、リベラリズム、コンストラクティヴィズムだ。リアリズムによれば、人間は利己的で権力政治に従事する。リベラリズムによれば、人間は社会的でアナーキーの下でも協調ができる。コンストラクティヴィズムによれば、人間の心は空白の石板(blank slate)なので、社会的相互作用を通じてアクターのアイデンティティは変えられる。 こうした国際政治学のパラダイム論争に対して、近年、自然科学の進展を受けて、戦争とは人間の本性(human nature)に根差したものであるという、トマス・ホッブズ(Thomas Hobbes)、ハンス・モーゲンソー(Hans Joachim Morgenthau)をはじめとした政治的現実主義の洞察がふたたび脚光を浴びている(注1)。こうした研究潮流は進化政治学(evolutionary poli

                                                                                    「人間の心」をめぐる新たな安全保障――進化政治学の視点から/伊藤隆太 - SYNODOS