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  • 【書評】労農派ピケティは「バラモン左翼」を乗りこえられるか──トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』評|梶谷懐

    リベラル知識人はなぜ「バラモン左翼」と呼ばれるか 東浩紀は、『訂正可能性の哲学』(ゲンロン)や『訂正する力』(朝日新書)などの最近の著作のなかで、次のようなカズオ・イシグロの言葉にたびたび言及している。 俗に言うリベラルアーツ系、あるいはインテリ系の人々は、実はとても狭い世界の中で暮らしています。東京からパリ、ロサンゼルスなどを飛び回ってあたかも国際的に暮らしていると思いがちですが、実はどこへ行っても自分と似たような人たちとしか会っていないのです。[★1] 東は、開放性を掲げるリベラル知識人が、実は同じ心情や生活習慣を持つ人々の中で閉じたサークルを作っている、という実態を批判する文脈でこの発言に触れている。確かにそれも重要な視点だろう。そのうえで、ここではイシグロがそれに続けて語った内容により注意を向けたい。 私は最近妻とよく、地域を超える「横の旅行」ではなく、同じ通りに住んでいる人がどう

      【書評】労農派ピケティは「バラモン左翼」を乗りこえられるか──トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』評|梶谷懐
    • コンビニ人間に共感したわたしは、「こちら側」の人間 - BOOKS:LIMELIGHT

      コンビニ人間を再読した。ハンチバックを読んだ後、同じ芥川賞作品として思い出したのと、Audibleにもあったため。読んで、そうだった。わたしは「こちら側の人間」だった。と思い出して、結構深めに落ち込んでしまった。 コンビニ人間 (文春文庫) 作者:村田 沙耶香 文藝春秋 Amazon この物語は“普通”に生きることを目指さざるを得ない人間の奮闘記だと思う。主人公はコンビニ店員としてアルバイトを始めて18年。自然に身を任せていると、母、妹、友達が心配するから。世界の正常な部品で居続けるために、そろそろ別の“何か”にならなければならないともがく。 最初に読んだのは4、5年前くらい?本屋の平積みでたまたま見つけた。物語に深く共感して、やった行動は2冊目を買うことだった。自分の周りの人の反応が知りたくなって、貸して読んでもらおうと思った。3、4人くらいに貸したかな…?反応はさまざまだった。 これは

        コンビニ人間に共感したわたしは、「こちら側」の人間 - BOOKS:LIMELIGHT
      • ダンジョン飯をじわじわ好きになっていった話。ー久井諒子「ダンジョン飯」レビュー - BOOKS:LIMELIGHT

        そろそろ春アニメも始まるし、今期(2024年1月~3月)に唯一全話観ている、ダンジョン飯の話をしていく! こないだの最新話は切ない新展開だったんで、アニメ13話まで(コミックス1~4巻)あたりの話にしようかな。浅瀬でぱちゃぱちゃしながら楽しく振り返っていく。 ダンジョン飯 4巻 (HARTA COMIX) 作者:九井 諒子 KADOKAWA Amazon すごくざっくりとしたあらすじ じわじわ好きになってく…不思議なマンガ センシの生き方に憧れる 【副次効果】料理が少しうまくなった気がする 割と大人向けマンガだと思ってる すごくざっくりとしたあらすじ ダンジョン(にいるレッドドラゴンの腹の中)に取り残された妹を一刻も早く助けるため、装備も食料もままならないままに再度入ることにした主人公。 策ならある。仲間とともにダンジョン内で倒した魔物を食べれば生きていける、最短で助けられる!なんやかや仲

          ダンジョン飯をじわじわ好きになっていった話。ー久井諒子「ダンジョン飯」レビュー - BOOKS:LIMELIGHT
        • 【書評】労農派ピケティは「バラモン左翼」を乗りこえられるか──トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』評|梶谷懐

          リベラル知識人はなぜ「バラモン左翼」と呼ばれるか 東浩紀は、『訂正可能性の哲学』(ゲンロン)や『訂正する力』(朝日新書)などの最近の著作のなかで、次のようなカズオ・イシグロの言葉にたびたび言及している。 俗に言うリベラルアーツ系、あるいはインテリ系の人々は、実はとても狭い世界の中で暮らしています。東京からパリ、ロサンゼルスなどを飛び回ってあたかも国際的に暮らしていると思いがちですが、実はどこへ行っても自分と似たような人たちとしか会っていないのです。[★1] 東は、開放性を掲げるリベラル知識人が、実は同じ心情や生活習慣を持つ人々の中で閉じたサークルを作っている、という実態を批判する文脈でこの発言に触れている。確かにそれも重要な視点だろう。そのうえで、ここではイシグロがそれに続けて語った内容により注意を向けたい。 私は最近妻とよく、地域を超える「横の旅行」ではなく、同じ通りに住んでいる人がどう

            【書評】労農派ピケティは「バラモン左翼」を乗りこえられるか──トマ・ピケティ『資本とイデオロギー』評|梶谷懐
          • 1年1/5終了、「ごぶんのに」期の雰囲気づくり。ーみうらじゅん著「ない仕事」の作り方 を読みながら - BOOKS:LIMELIGHT

            2024年は月曜日スタートで、52週間と2日で終わります。昨日(3/10.日)がちょうど10週間目の終わりでした。1年の約1/5が過ぎたことになります。 なんでいきなりこんな話をしたかといえば。 年始から仕事で業務タイムアタックして遊んでるんですけど、そのためにつけ始めたウィークリー手帳で気がついたんです。 そしてなんとなく、2024年を「10週間×5期+ボーナスタイム(2週間と2日)」と割り振って生きてみたら楽しいかな~なんて考えています。 手帳に書き込んでみた。分かりにくいけど、こんな感じ そんなわけで、今日から始まった「ごぶんのに(2/5)」期の雰囲気を、みうらじゅんの「ない仕事」の作り方 を読み返しながらつくっていこうと思います。 「ない仕事」の作り方 (文春文庫) 作者:みうら じゅん 文藝春秋 Amazon あらすじと再読用途 「ゆるキャラ」「仏像」「マイブーム」など、さまざま

              1年1/5終了、「ごぶんのに」期の雰囲気づくり。ーみうらじゅん著「ない仕事」の作り方 を読みながら - BOOKS:LIMELIGHT
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