あの熱狂のMGCから3週間経った。前回は優勝候補と目されながら3位に終わった大迫傑選手(ナイキ)のインタビューをもとにレースを振り返ったが、今回はMGCを盛り上げたもう一つの話題、“ピンクの厚底シューズ”について書いておきたい。 レースを観戦した人の誰もが気づいたと思うのが選手の足元を固めるピンクのシューズだ。 ナイキがこの日に合わせて新色(ピンクブラスト)を発売した「ナイキ ズームX ヴェイパーフライ ネクスト%」である。あまりの席巻ぶりに翌日(16日)の朝日新聞「天声人語」が取り上げたほど。なにしろ男子30人中16人が着用し、優勝した中村匠吾選手(富士通)、2位の服部勇馬選手(トヨタ自動車)、3位の大迫選手を始め上位10人中8人がこのシューズを履いていたのだ。 女子では、2位で五輪切符を手にした鈴木亜由子選手(日本郵政グループ)もピンクシューズだ。つまり、この日決まった2020東京オリ