「バッハ氏の横暴は、もう許せません。来日してからも日本政府、日本国民を蔑ろにするような振る舞いばかり。感染再拡大が続いているにもかかわらず、広島を訪問したのも、本人たっての希望でした。世論の反発も高まっていましたが、『主催者の俺が決めることだ』と言わんばかりの姿勢に、組織委員会もNOと言えなかったのが実情です」 7月18日にはバッハ氏の歓迎会も開かれた 小誌の取材に重い口を開くのは、五輪組織委員会の最高幹部。その人物は無力感と憤りを滲ませて、こう続けるのだった。 「五輪の“政治利用”も厭わない彼の行動に、これまで日本政府は振り回され続けてきました。今回の広島だけでなく、それこそ、北朝鮮を巡っても――」(同前) ◇ 7月23日に開幕を迎える東京五輪。これに先立ち、8日に来日したのがIOCのトーマス・バッハ会長(67)である。ところが早速、国民感情を逆撫でするような発言を行った。13日、組織委