東京電力福島第1原発から海洋放出されている処理水について、野村哲郎農相が8月31日に「汚染水」と表現し、批判を浴びています。汚染水と処理水は、どのように違うのでしょうか。(小野沢健太)
その時、「わけあり記者」こと私、三浦耕喜(52)は、我が身中の「暴風雨」に打たれて、渾身(こんしん)の力で耐えていた。腕時計で時間を確認する。「あと二時間、いや、三時間か…」。安堵(あんど)とも焦燥ともつかない心持ちで、再びまぶたを閉じ、暴風雨の渦中へと、沈んでいくのであった。 私が何をしているのか。悪化の一途をたどるパーキンソン病に反転攻勢をかけるべく、脳の外科手術「DBS(脳深部刺激療法)」を受けると決意したことは、先月の当欄でご報告した。確立された術式とはいえ、脳に触れるのである。手術の費用も、そこそこの車が買える額に匹敵する。 従って、この手術は受ける人を選ぶ。手術で症状が顕著に改善できそうか、まだ養うべき家族がいるか。そのような社会的背景をも吟味して、手術に適応した人を選ぶ。実際、手術を希望し、本当に受けられるのは、二十人に一人だそうだ。私はそのための検査入院として、とある総合病
岸田文雄首相は21日、記者会見を開き、新型コロナウイルス対策として配布した「アベノマスク」の在庫について、希望者に配布して有効活用した上で「年度内をめどに廃棄を行うよう指示した」と述べた。
名古屋出入国在留管理局で3月、スリランカ人女性ウィシュマ・サンダマリさん=当時(33)=が死亡した問題で、上川陽子法相は20日の記者会見で、ウィシュマさんの妹2人ら遺族が12日に見られなかった監視カメラの映像の一部を見る際、弁護士の同席を認めない考えを改めて示した。遺族は弁護士の同席を強く希望している。 上川氏は映像を遺族に見せることを「人道上の対応」と位置付けた。その上で「亡くなられたウィシュマンさんの名誉や尊厳の観点から、映像の公開は問題がある。代理人を含め、遺族でない人が閲覧するのは適当ではない」と説明。遺族が2週間分の映像全ての視聴を求めていることには「すべて開示することは考えていない」と拒否した。 遺族は12日、出入国在留管理庁が編集した2時間の映像のうち1時間10分を視聴したが、入管職員のウィシュマさんへの言動や医療対応のひどさに強いショックを受け、見続けられなかった。現在も眠
東京都の小池百合子知事の定例記者会見が13日開かれた。小池氏は12日のモニタリング会議の際に、専門家から五輪の会場周辺で密集ができていたとの指摘があったことについて「印象論でおっしゃった」と否定し、「エピソードベースではなくエビデンスベースで語ることが重要だ」と強調した。 12日のモニタリング会議では、国立国際医療研究センターの大曲貴夫・国際感染症センター長は「制御不能な状況だ。災害レベルで感染が猛威を振るう非常事態」と報告。合わせて「感染リスクが高いにも関わらず、オリンピック競技場の周辺や沿道では、大勢の人が集まり、応援する姿が見られた。今一度、屋外であっても密集・密接することは、感染リスクが高いことを啓発する必要がある」などと述べていた。
無断で外出したが「抜け出してはいない」、食品ロスは生じているが、「廃棄ではない」―。東京五輪で運営の不備を追求する報道陣に対し、東京五輪・パラリンピック組織委員会が理解しづらい解釈や定義を用いて反論を繰り返している。インターネットでは論点をずらして逃げる、安倍晋三前首相の「ご飯論法」と重ね合わせる声も。批判を正面から受け止めず、自己防衛に終始する姿勢に国民の不安や疑問は置いてきぼりだ。(原田遼) 組織委員会は大会中、毎日午前11時に定例会見を実施し、広報担当の高谷正哲スポークスパーソンが報道陣の質問に答える。しかし、新型コロナウイルス対策や運営の不備についての質問には「現在、把握できていない」と回答を保留するケースも目立つ。その場合、数時間後に各社の担当者に高谷氏からメールで回答などが配信されるが、質問に答えていないと報道陣に不評だ。
菅義偉首相は28日、新型コロナウイルスの全国的な感染急拡大を受けて、西村康稔経済再生担当相、田村憲久厚生労働相ら関係閣僚と行った協議内容について、記者団に説明しなかった。この日は、東京都で確認された新規感染者が初めて3000人を超えたが、官邸側は「本日はお答えする内容がない」(首相秘書官)として、首相の取材対応を拒否した。
東京都の小池百合子知事は28日、都庁で報道陣の取材に応じ、新型コロナウイルスの新規感染者数が27日に過去最多の2848人となり、増加傾向に歯止めがかからないことについて「ワクチンを、ぜひ若い方も打っていただきたい」と接種を呼び掛けた。 小池知事は、ワクチンを受けた高齢者が感染し重症になる割合が大幅に低下していることに言及した上で、「逆にワクチンを受けていないけれど、重症、中等症になる若い世代が増えている」と指摘。「若い方々の行動パターンが、鍵を握っている。自分がよければではなくて、結果として人にうつすと、医療体制が逼迫(ひっぱく)する。去年の夏も、年末も、お正月も、ゴールデンウィークもなく、ずーっと頑張っている医療従事者のことも考えていただきたい」と協力を訴えた。 医療体制にかかっている負荷についての認識については「基本的に、3つの柱でやっている。自宅、ホテルなどの宿泊療養施設、そして病院
新型コロナウイルス緊急事態宣言下での東京五輪開幕まで1週間を切った。東京都では17日まで4日連続で新規感染者が1000人を超えるなど、感染状況は明らかに悪化傾向にあり、大会の中止を求める世論は根強い。だが政府には、状況次第で中止を検討する考えは既になく、このまま開幕を迎える方針だ。 菅義偉首相は16日、政府の東京五輪・パラリンピック競技大会推進本部の会合で「安全安心の大会の実現に向けて最後まで高い緊張感を持って取り組んでほしい」と話した。17日の読売テレビ番組では「たとえ無観客でも、感動を世界に届ける。難局を乗り越えられると発信することに意義がある」と強調した。 15日に開かれた都のモニタリング会議では、新規感染者の増加が今のペースで続けば、五輪閉幕直後の8月11日には直近1週間平均で約2400人に達するとの試算が示された。だが政府高官は「それくらいなら大丈夫。中止はない」と意に介さなかっ
東京五輪の開幕を目前に控え、テロやサイバー攻撃に備える警察当局の警備が本格化している。新型コロナウイルス感染拡大でほぼ無観客での開催が決まり、大会の直前に急きょ態勢を縮小したが、それでも警察官計約6万人を動員する過去最大規模の警備となる。今回の五輪はコロナ禍で根強い開催反対論がある中、国民の「目」を意識しながらの警備に臨む。(佐藤大)
菅義偉首相は16日、共同通信社の単独インタビューに応じ、東京パラリンピックの観客対応について、新型コロナウイルスの感染を抑制した上で、観客を入れた形での開催に強い意欲を示した。「いくらかでも観客の中でできればいい」と述べた。最終的には政府や大会組織委員会などによる5者協議で決定することになるとも指摘した。新型コロナワクチンを希望する人への接種完了時期に関しては「10月から11月中の早い時期に終えたい」と語った。
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