天才仏師の傑作が集結する東京国立博物館の特別展「運慶」(東京国立博物館、興福寺、朝日新聞社、テレビ朝日主催)を、奈良県生駒市の中学2年生、飯島可琳(かりん)さん(14)が不定期にウェブ上で刊行する新聞「仏女(ぶつじょ)新聞」で特集している。余裕のある広い空間に仏像が立つ展示を「宗教財としての魅力を引き出す」と形容するなど本格的に論評。ひと味違う「ガイドブック」になりそうだ。 飯島さんは小学1年で仏像に関心を持ち、3年生のころから「仏女新聞」を作り始めた。当初はA4判の壁新聞だったが、教育学者の父敏文さん(56)や母直美さん(48)の協力で今は「オンライン新聞」に。完成度の高さは研究者らにも注目され、5年生の夏には東博の浅見龍介・企画課長に招かれて講演した。 特別展では浅見さんらの協力で9月下旬に会場を取材。奈良市・興福寺北円堂(ほくえんどう)の無著・世親両菩薩立像(むじゃく・せしんぼさつり