【モスクワ=佐々木正明】「スナイパーの背後にいるのはヤヌコビッチではなく新政権の誰かだ」-。先月中旬にウクライナの首都キエフでデモ隊と警官隊の衝突で90人以上が死亡した騒乱をめぐり、欧州連合(EU)のアシュトン外交安全保障上級代表とエストニアのパエト外相が電話会談した際の2人の会話内容とみられる録音ファイルが5日、動画サイト「ユーチューブ」に流出、双方ともに対応に追われる事態になっている。 大統領の座を降ろされた親露派のヤヌコビッチ氏寄りの報道をしてきたロシアの国営メディアが5日、トップニュース扱いで伝え、EUはスナイパーの背後にいたのはウクライナの新政権であることを把握していた、などとする露外務省筋の言葉を紹介している。 会話がどのような経緯で録音され、誰が流出させたのかは不明だが、ヤヌコビッチ氏の親衛部隊が関わったとの情報がある。欧米メディアは、治安部隊側が銃器を使用した可能性があるな