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ブックマーク / kasasora.hatenablog.com (3)

  • 雑で速いやつに対する説諭 - 傘をひらいて、空を

    疫病が流行しているのでよぶんな外出を控えるようにという通達が出された。弊社ではそのために些末な打ち合わせもオンラインでおこなわれ、皆が慣れてきた今となってはリアルタイムの共同作業も気楽に実施されている。日は上司からの資料レビューであった。 上司:急ぎでイレギュラーな仕事やってもらっちゃってごめんね わたし:いえいえだいじょうぶです 上司:こういう差し込みの仕事、ガッてやってバッて出してくれるのほんと助かる わたし:いやあ、この程度でよろしければ 上司:あのね、できればこの程度じゃなくしてほしい 上司:あなたの仕事はいつもスピーディで対応も柔軟で素晴らしい。でも雑 わたし:あっそれが題ですね 上司:うん。赤字のところ見ておいて。とくに数字の誤字は致命的だからね。あと図の作りとレイアウト。せめて余白を左右対称にしてほしい。総じて雑 わたし:承知しました。赤線ありがとうございます。すごく直し

    雑で速いやつに対する説諭 - 傘をひらいて、空を
    saku_na63
    saku_na63 2021/06/14
  • セフレですよ、不倫ですよ、ねえ、最低でしょ - 傘をひらいて、空を

    仕事の都合で別の業種の女性と幾度か会った。弊社の人間が、と彼女は言った。弊社の人間が幾人かマキノさんをお呼びしたいというので、飲み会にいらしてください。 私は出かけていった。私は知らない人にかこまれるのが嫌いではない。知らない人は意味のわからないことをするのでその意味を考えると少し楽しいし、「世の中にはいろいろな人がいる」と思うとなんだか安心する。たいていはその場かぎりだから気も楽だし。 彼らは声と身振りが大きく、話しぶりが流暢で、たいそう親しい者同士みたいな雰囲気を醸し出していた。私を連れてきた女性はあっというまにその場にすっぽりはまりこんだ。私は感心した。彼女は私とふたりのときには同僚たちに対していささかの冷淡さを感じさせる話しかたをしていた。 どちらがほんとうということもあるまい。さっとなじんで、ぱっと出る。そういうことができるのである。人に向ける顔にバリエーションがあるのだ。私は自

    セフレですよ、不倫ですよ、ねえ、最低でしょ - 傘をひらいて、空を
    saku_na63
    saku_na63 2019/10/15
    は〜〜〜
  • 親密さの設計 - 傘をひらいて、空を

    二十歳のとき、「作戦を立てずに生きていたらいずれ人間関係がなくなるな」と思った。わたしは基的にひとりでいたかった。自分の家族を持つにしてもひとりでいる時間はほしいと思った。昔の村社会みたいなところに所属するのはいやだった。でも完全にひとりになるのがよいのではなかった。 個人としてぶつかるあらゆる問題のもっとも身近な対処例は親だ。わたしの親はたがいにいくらか親密に見えて、あとは数名の親戚があった。母親には年に二度ばかり会う友人が一人いて、ほかにも少しは知り合いがいるようだった。父親は会社の人間関係と自分のきょうだい以外に親しく口を利く相手はいないようだった。会社の人間関係は退職したらそれきりだろうというのもよくわかった。両親にももちろんその両親がいたが、いずれもすでに亡かった。 わたしは思った。この人たちみたいなのは、無理だ。両親のたがいの親密さもさほど強くないように思われるのに、近所づき

    親密さの設計 - 傘をひらいて、空を
    saku_na63
    saku_na63 2019/07/10
    良い
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