妻の顔写真が入ったチラシを配る男性。この夏、行方がわからなくなった妻の情報を探しています。 なぜ、突然、姿を消したのでしょうか。各地で切実となっている課題に目を向けました。 (鳥取放送局 記者 三浦拓海)
「今、心折れかけています」 「プロレスでは、ここ10年くらいで1回しかギブアップしていないですけど、育児では、ここ3か月で何十回もギブアップしています」 こう話すのは、数々の実績と圧倒的なパフォーマンスで現在のプロレス人気を回復させたとも言われる、新日本プロレスのスター、オカダ・カズチカ選手。 去年、第一子の長男が誕生し、プロレスラーとしては異例の2週間の育休取得を宣言しました。 “強さの象徴”ともいえるオカダ選手に待っていたのは、思わぬ“ギブアップ”の日々。 育児と向き合うオカダ選手の新たな素顔と、育児をする親たちに伝えたいメッセージとは。 (スポーツニュース部 記者 松山翔平) 去年8月、偶然1つの記事が目にとまりました。 “オカダ・カズチカ「育休頂けました」” 最強のヘビー級選手を決める新日本プロレスの大会「G1クライマックス」で連覇を果たし、その翌日、第一子の誕生と育休取得を宣言し
『ごめんなさい』 男性はそう心で謝りながら、緑色のボタンを押します。 動物が大好きな男性が行き着いた場所は、ねこを処分する場所。 葛藤と闘いながら、男性はボタンを押しています。 (長崎放送局記者 榊汐里) ねこの街・長崎。 長崎の街を歩けば、至る所で愛らしいねこに出会います。 しかし、長崎は、ねこにとって最も残酷な街だということをご存じですか? 犬を含めた殺処分数は全国ワースト1。 坂が多い地形では車が入れない路地が多いこと、 そして、坂の上の空き家はねこが繁殖しやすいことが理由の1つとなっています。 毎年、1000匹以上のねこが命を絶たれています。 今回、長崎市で殺処分を担当する男性が、殺処分を減らしたいという思いから取材に応じてくれました。 男性が語ったのは、我々が目を背けてきた殺処分の現実です。 やっぱり自分でやってても、つらいです。 特に大きくなったねこは、処分機に入れただけで自分
私が新型コロナ陽性となったのは2022年8月8日。出張先の沖縄県与那国島から自宅のある那覇に戻った数日後のことだった。 37度台の熱と、のどに違和感があった。 買っておいた医療用抗原検査キットを試すと、陽性だった。 当時、沖縄では連日、5000人台の新規感染者が確認されていた。医療体制はひっ迫し、若い人などは医療機関にかからずに自宅療養するよう呼びかけられていたので、ウェブシステムを使って陽性者として登録。家にあった解熱鎮痛剤を飲んで療養した。 感染したこと自体にあまり驚きはなかった。ワクチンは3回接種していたし、感染した同年代の同僚たちも問題なく回復し仕事に復帰していたので、私も数日で回復するだろうと思っていた。
数多くのゲームやアニメに楽曲を提供している35歳の作曲家が、東京 目黒区で10代の女性に対し、わいせつなことばをかけて無理やり手を引っ張ったとして、強制わいせつ未遂の疑いで警視庁に逮捕されました。調べに対し「女性を見つけ、好みのタイプだと思って、電車に乗ってついてきた」などと供述しているということです。 逮捕されたのは、作曲家の田中秀和容疑者(35)です。 警視庁によりますと、ことし8月、東京 目黒区の駅近くの駐輪場で、帰宅途中の10代の女性に対し、わいせつなことばをかけて無理やり手を引っ張ったとして、強制わいせつ未遂の疑いが持たれています。 女性は駐輪場の暗がりのスペースに連れ込まれましたが、抵抗してその場から逃げ、近くの交番に被害を訴えたということです。 けがなどはありませんでした。 警視庁が捜査した結果、駅の防犯カメラに、容疑者が女性のあとをつけるような様子がうつっていたということで
新型コロナの感染拡大で収容人数が制限されていたライブハウスについて、観客が声を出す時間を限定するなどの条件で会場の収容率を100%とすることを認めるガイドラインを業界団体がまとめたことがわかりました。 ライブハウスをめぐっては、おととし、大阪市内で新型コロナの感染者の集団=クラスターが発生するなどして、いわゆる「3密」の条件がそろいやすい場所として指摘されました。 3つの業界団体は国や専門家の協力を得て、おととし6月以降、感染対策のガイドラインの改訂を重ね、収容人数を制限したり、マスク着用で声を出さないよう観客に求めたりしてライブを継続してきました。 そして、14日、ワクチンの接種が進み、感染者が一時期に比べて減っていることなどを踏まえ、観客が声を出すことができる条件を定めて、会場の収容率を100%とすることを認めるガイドラインを新たにまとめました。 具体的な条件としてマスクの着用や換気な
「顔に降りかかる雨」「OUT」「柔らかな頬」「グロテスク」…先の読めないストーリー展開と衝撃的な結末で時代を生き抜く人々の苦悩や“痛み”を描き続けてきた作家・桐野夏生さん、70歳。いま女性誌を中心に桐野さんの特集が組まれて大きな反響を呼んでいます。私(ディレクター)もまた、桐野さんの物語や語られる言葉にハッとさせられてきた1人。インタビューで話を伺うと、桐野さんの言葉や作品の裏には物語で社会に抗おうとする彼女の信念や覚悟がありました。(「クローズアップ現代」ディレクター 山崎真穂) この春、ファッション誌に掲載された桐野さんの最新作『燕は戻ってこない』をめぐる特集に多くの反響が寄せられました。 「あなたに責任はないよ、と言ってあげたい」(「SPUR」より) コロナ禍で深刻化する「女性の貧困」について、その責任が本人にあるとする“自己責任論”がはびこる世の中に対し桐野夏生さんが語った言葉。4
『母親になって後悔してる』 ドキッとするようなこの言葉。イスラエルの研究者が執筆した本のタイトルです。学術書の翻訳だけあって、正直、誰もが読みやすいと感じるものではありません。 それにもかかわらず、発売直後からSNS上などで話題となり、新聞や雑誌で紹介されるなど注目を集めています。 書評で「言葉にしていいんだっけ」とも表現されたこの言葉。 みなさんはどう感じますか? (社会部記者 高橋歩唯) ことし3月に国内で発売されたこの本は「今の知識と経験をふまえて過去に戻れるとしたら、もう一度母になることを選ぶか」という質問に「いいえ」と答えたイスラエル人の女性23人にインタビューした内容をもとに構成されています。 2016年にドイツで初めて出版されてから、ヨーロッパやアメリカ、アジアなど世界13の国と地域で次々と出版が決まりました。 「子どものために自分の人生をあきらめた」 「母になることで奪われ
群馬県がマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」のアニメ放送による経済効果を試算した結果、広告費に換算して2億円余りに上ったことが分かりました。 県は「ぐんまちゃん」のブランド化を図ろうと、今年度、3億円余りの予算を計上し、このうち2億3700万円を充てて、アニメを放送しました。 アニメは、関東・関西の民放8局で放送されたほか、テレビや新聞、インターネットのニュースなどでも話題となり、県が経済効果を試算した結果、広告費に換算して2億400万円に上ったことが分かりました。 また、関連のグッズも多数、販売されていて、県は売上高は調査中としつつも、経済効果は試算した広告費よりも大きくなると分析しています。 さらに、群馬への誘客などの経済波及効果も含めると県は「アニメの制作費は十分取り戻せている」と評価しています。 県は、新年度の予算案にもアニメの続編制作などの費用として4億3200万円を盛り込んで
去年のアニメ産業の市場規模は、新型コロナウイルスの影響でライブイベントなどの売り上げが大幅に減少し11年ぶりに前の年を下回りましたが、海外展開は好調で、調査開始以来、初めて海外市場が国内市場を上回りました。 アニメーションの制作会社などで作る日本動画協会は、去年のアニメ産業の市場規模を発表しました。 それによりますと、市場規模は過去最高を記録した2019年よりも884億円ほど減って2兆4261億円となり、11年ぶりに前の年を下回りました。 「テレビ」や「映画」など9つある調査項目のうち、いわゆる巣ごもり需要の影響で「配信」がおよそ36%増加したものの、アニメソングのライブイベントなどにあたる「ライブエンタテイメント」が前の年に比べて65%減少しました。 2015年から急激に増えている海外の配信サービスとの契約やグッズ販売などの「海外展開」は前年を上回って1兆2394億円となり、調査開始以来
毛先を巻いた長い髪に、どこか寂しげな表情。※草なぎ剛さんの映画の中の姿です。いま公開中の映画「ミッドナイトスワン」で、草なぎさんは体と心の性が一致しないトランスジェンダーの主人公を演じています。その熱演も話題となり、ロングランのヒットとなっています。 この映画に出会ったことでこれまでの自分がリセットされて「エピソードゼロ」、新たな出発点に立ったという草なぎさん。大きな節目を経たいまの心境を1時間以上にわたるインタビューで語ってくれました。 ※草なぎのなぎは「弓へん」に「剪」の字。 (「おはよう日本」ディレクター 岡本直史) 映画の撮影はおよそ1年前。 当時の気持ちを思い出してもらおうと、撮影で使った衣装や小道具を借り、ズラッと並べたスタジオに草なぎさんを迎えました。 履いていた真っ赤なハイヒールを手に取り「これは痛かったですね、カツカツ歩くの。ずっとつま先立ちだから、苦労しました。でも僕は
“ひきこもり”というと日本では長い間、主に男性の問題と考えられてきました。男性の方が数として多いとみられるためですが、その考え方は徐々に変わりつつあります。社会との接点を持ちたいと思いながらどうしてもできず、孤独やつらさを感じているのに周囲からは理解されず精神的に追い詰められる女性。「こうあるべき」という価値観の押しつけに耐えられなくなったという人も。彼女たちはなぜ見過ごされ、孤立してしまったのでしょうか。(報道局ネットワーク報道部記者 秋元宏美/制作局第3ユニットディレクター 藤高リリ) 都内に住む専業主婦の前田智子(仮名・30代)さん。 大学を卒業し就職後、24歳の時に職場の先輩だった夫と結婚しました。もともと人づきあいが苦手だったという智子さん。結婚後も働いていましたが、労働条件の悪さや職場の人間関係に悩みうつ病になったのをきっかけに仕事をやめました。 幸いにも生活費は夫の稼ぎでまか
作家の三島由紀夫が、自衛隊駐屯地の一角を占拠してクーデターを呼びかけ、その後、自ら命を絶った事件から、25日で50年です。 自衛隊を治安出動させ、政府に憲法改正を認めさせようとした三島。事件の3年前、三島と接触を重ねていた、ある自衛官がいました。 のちに陸上自衛隊のトップ・陸上幕僚長を務めた冨澤暉さんです。 三島とどんなやり取りがあったのか、話を聞きました。 (聞き手:政経・国際番組部 宮川徹志 社会部 南井遼太郎) (記者) 三島由紀夫と出会ったのは、何がきっかけだったのでしょうか。 (冨澤さん) その前に、きょう、ちょうどここに持ってきたものがあります。僕が三島に会った証拠品っていうのはないんだけれども、三島の書簡集というのがあるんですよ。 ここにね、昭和42年5月11日の封書が義理の父の藤原岩市のところに来ているんですよ。 ここに何が書いてあるかというと「前略その後御無沙汰してをりま
2020年11月8日(日) 総合 午後9時~ NHKスペシャル (再放送 2020年11月11日(水) 総合 午前0時30分~) NHKでは2020年11月初めまでに世界中で公表された新型コロナウイルスに関連する英語の論文およそ20万本をAIに学習させて分析するプロジェクトを進めました。その結果、明らかになった3つのポイントを動画と特集記事でお伝えします。また、全論文の分析により特に影響力が大きいことが分かった世界トップクラスの研究者たちに、収束はいったいいつになるのか、聞きました。 世界のトップ研究者に聞く「新型コロナ 収束はいつ?」 「新型コロナウイルスは、いったい、いつ収束するのか」「何がこのパンデミックを収束へと導いてくれるのか」 NHKでは、約20万本の論文のAI解析で特に影響力が大きいことが分かった世界のトップクラスの研究者たちに、この2つの問いかけを行いました。その結果、収束
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