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円安とは
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バンド・GEZANのフロントマンでありながら、初監督映画『i ai』が3月8日から全国公開されるマヒトゥ・ザ・ピーポーと、本作に出演する俳優でありながら、自身もプロデューサーとして舞台作品などを支える小泉今日子。二人が語った、表と裏から見る作品作りとその意義について。
昨年12月にリリースしたファースト7インチシングル「ふきだし」が即日ソールドアウトとなるなど、早くも大きな注目を集めるシャッポ。1940年代の大衆音楽をベースにしたインスト曲で、楽しさと心地よさを探求する2000年生まれの2人、福原音と細野悠太はそもそもなぜバンド結成に至ったのか?結成以前から細野晴臣のラジオ番組に出演し、イベントでは共演を行うなど、細野の音楽的遺伝子を濃密に受け継ぐ2人が語る、抱腹のバンドヒストリー。
聴いても、共演しても、ジャズは優しい ジャズの要素を取り入れたRIP SLYMEに影響を受けてラップを始めたからなのか、私にとってすごく体に馴染みやすい音楽なんですよね。昨年はジャズイベントに参加する機会にも恵まれました。最初は不安だったんですが、みなさんすごく温かく迎えてくれて。 きっとそれはこの音楽が持つ懐の深さにも通じているんだろうなと思います。普段のライブではトラックからズレてしまわないように気を張っていますが、即興性のあるセッションの場合は少しくらい失敗しても周りの演奏が導いてくれる。音に身を委ねる楽しさを体験できたのは印象的な出来事でした。 鈴木真海子が選ぶ、おすすめの3枚 Q1:オールタイムベストは? 『A Boy Named Charlie Brown』Vince Guaraldi Trio 『ピーナッツ』シリーズの音楽を担当していると知って聴き始めたヴィンス・ガラルディ。
BTSのRMにV、坂本龍一に見出されたSe So Neon、その周りにジャズミュージシャンがいるのはご存じだろうか?世界からも注目されるポップスの台風の目には、彼らの存在が欠かせない。盛り上がる韓国のシーンで何が起こっているのだろうか?BTSのRMによる『Tiny Desk Concert』でも演奏したベーシストのジェシン・パク、キーボーディストのドクスキムの二人に話を聞いた。 本記事も掲載されている、BRUTUS「JAZZ is POP!!」は、2月15日発売です。
特集「JAZZ is POP!! 2024年、あなたが聞くべきジャズ250」内で紹介された楽曲が聴けるプレイリストページ。本誌P18-25の「ミュージシャンが語るジャズ」で登場した16人のミュージシャンが紹介した楽曲リスト。さらには、ミュージシャンが今回のために特別に作ったBRUTUS.jpとの企画連動プレイリストも公開。
“当たり前”になった考え方を見直し、自分がいる環境をよりよく変えていく 2019年にハロー!プロジェクトのグループであるアンジュルムを卒業。その後もソロやバンドで音楽活動を続ける傍ら、自らの体験や問題意識を基に「アイドルとはこうあるべき」「女性とはこうあるべき」といった社会通念を問い直す発信も積極的に行ってきた和田彩花さん。そうした挑戦が始まったきっかけは、「自分にはロールモデルがいない」と気づいたという18歳の頃。 「アイドルのセカンドキャリアを考えたときに、ママになる以外の選択をしている人がまだまだ少ない。ただ、私は恋愛や結婚に興味がなかったので、自分はこれからどうやって生きていけばいいのだろうと考えた時期があったんです。それで、どうにか参考にできる存在を求めて、偉人の言葉をネットで検索してみたんですが、どれも自分にはしっくりこなかった。自分に合う考え方は、自分自身と対話して見つけてい
photo: Masahiro Ota, Kazuhiro Tsushima / text&edit: Mikiyasu Kato 名古屋で時間が余ったら。隅々まで満喫したい人のために、予想以上に奥深い王道の観光名所からディープな名所まで魅力あるスポットを紹介。名古屋エリアの魅力を堪能できる体験プログラムツアーを企画する大ナゴヤツアーズの加藤さんが、でら楽しい!と驚いてもらえる時間の過ごし方を提案します。 初出:BRUTUS No.895「名古屋の正解」(2019年6月15日発売)
案内人:倉方俊輔(大阪市立大学准教授、建築史家) 大阪はカオティックな街だと思われがちですが、都市構造は明快です。ベースは豊臣秀吉による碁盤の目状の街割でした。近代に入り、政治、産業、交通手段の変化に合わせて新たな建築が造られ、街の造りも変化していきました。 まず廃藩置県により中之島の流通拠点として立ち並ぶ蔵屋敷が姿を消し、広い開発用地が生まれました。そこに〈日本銀行大阪支店〉や〈大阪府立中之島図書館〉〈大阪市中央公会堂〉などの西洋建築ができ、中之島は近代化のシンボルとなる建築が集結する拠点となりました。 日本銀行大阪支店(1903)設計/辰野金吾ほか 中之島の西洋化の先陣を切り、日本の近代建築のパイオニア・辰野金吾が設計。西洋の古典様式に則し、ドーム形屋根と石造の壁からなる、格式を感じさせる外観だ。事前予約で店内見学ができる(平日のみ)。 住所:大阪市北区中之島2-1-45 | 地図大阪
お笑いライブを制作するK−PRO代表の児島気奈が、その仕事術をまとめた一冊『笑って稼ぐ仕事術』を上梓。長きにわたりK−PROライブに出演してきた盟友ウエストランドと、その歴史を語り合う。11月に赤坂の草月ホールで行われた、3回目となるウエストランドの単独ライブ『FANG!』の公演後、3人で思い出話に花を咲かせた。
数々のアニメ映画を観倒してきた藤津亮太、高橋克則、青柳美帆子。3人の「今こそ観直したい50作」とは?配信やDVDで今すぐ観られる名作を中心に、「戦い」「音楽」など6つのテーマに沿ってセレクト!偏愛も暴走愛もありの“極私的・推し映画”を語り尽くします。激論!50作品決定座談会。Vol.3「人生」はこちら。
漫画、小説、ルポ、実用書に創作術の本も読む雑食系 『SPY×FAMILY』『チェンソーマン』をはじめ数々のヒット作を世に放ち、漫画家からも漫画読みからも絶大な信頼を集める林士平さん。「電子版が出ている本はKindleで購入するのが基本のスタイル」と語る、徹底した電子書籍派の本棚はどうなっている? 「KindleはMacで管理。読書にはKindle OasisとPaperwhite、iPhone、漫画は見開きで読みたいのでiPadも併用しています。気になる本、人に薦められた本は片っ端から購入して、漫画、人文書、アート、創作資料、すぐ読みたいフォルダなどに分類しているのですが、あれ、未分類のものだけで1万8,000冊以上ありますね」 すっきり整頓された自宅の書斎。昇降式デスクにデバイスが並ぶ。20,000冊ほどの電子書籍には老後の楽しみにとってある岩波少年文庫なども。 引っ越しを重ねるたびに本
文芸編集者を形作る、豊かで膨大な読書体験が詰まった本棚 「編集部の自分の棚には、担当作家の本、企画で使う本、いつかやりたい企画の資料、個人的に読みたい本、いただいた本などが混在しています。ほかの編集部員の棚から本を借りることもあって、専有と共有の間のような使い方。ただ会社では原稿とゲラ読みで時間切れになってしまうので、本は家に持ち帰って読みます。会社と家の本棚で分けているというより、本が行き来したり重複したりすることもしばしばです」 編集部の壁や通路は本、本、本で埋め尽くされている。壁沿いの2棹&デスク後ろの1棹が浅井さん専用の本棚。 文芸編集者という仕事に直接・間接的に繫がった読書体験からおすすめを教えてもらった。 「金井美恵子さんは純文学の仕事をしたいと思わせてくださった書き手の一人です。平凡社のエッセイ・コレクションはどの巻もいいんですが、書き手についての言葉が独特の鋭さを持って、読
数々のアニメ映画を観倒してきた藤津亮太、高橋克則、青柳美帆子。3人の「今こそ観直したい50作」とは?配信やDVDで今すぐ観られる名作を中心に、「戦い」「人生」など6つのテーマに沿ってセレクト!偏愛も暴走愛もありの“極私的・推し映画”を語り尽くします。激論!50作品決定座談会。Vol.2「戦い」はこちら。
日々働いてばかり、 なのか どうなのか? 粛々と働いてばかりの日々である。観たい映画が気がつけば公開時期を終えていることにも慣れ、読みたくて購入した本もただベッドの脇に積まれていく。結婚式の招待状に仕事でやむなく欠席と返信する旨もさらさらと入力できるようになってしまった。粛々と働き、酒を飲む日もあれば、飲まない日もある。早くに仕事が終わる日は、一人で深夜まで喫茶店で作業する日もあれば、思いたって生牡蠣を食べに行く日もある。 何か気が滅入ることが起きても、数時間後にこの身体で照明の下で喋っていると思うと気が滅入っている場合ではないと背筋が伸びる日もあれば、こんな状態で照明に当たれば足元から溶けていってしまうのではないかと奇妙な不安に苛まれる日もある。 時々、好きな男ができる日もあれば、幻滅しては逃げるようにタクシーをつかまえる日もある。タクシーといえば運転手さんに不遜な態度を取られて一気に機
“グラフィック・ノベル”とは何だろうか?開いてみると、コマ割りの、いわゆるマンガ仕立てになった絵のページが目に飛び込んでくる。マンガとは違うの?という素朴な疑問。また、ほとんどが外国人作家によるもので、書店によっては外国文学の棚に置かれている。なるほど、ノベル(小説)でもある、と少し合点がいく。 最近、日本のグラフィック・ノベル好きの間で人気が高まってきているのが、アメリカのエイドリアン・トミネである。昨年公開されたフランス映画『パリ13区』の原作となったことでも話題になった。そのトミネの日本語版の担当編集者である国書刊行会の樽本周馬さんに、グラフィック・ノベルの魅力について話を伺った。 国書刊行会で、エイドリアン・トミネなどのグラフィック・ノベルの編集を手がける樽本周馬さん。『キャメラを抱いて走れ! 撮影監督 仙元誠三』(仙元誠三・山本俊輔・佐藤洋笑)や、『乱視読者のSF講義』(若島正)
わたしを不安に駆り立てる 持たざる者と、 持つ者の境界線。 洗濯機のない家に住んでいた頃、あまり親しくない人から「ええ?家に洗濯機もないの?恥ずかしいね、かわいそうに」と大きな声でおおいに笑われたことがあった。いや、笑われたというよりかは、笑いを噛み殺すようにして笑われた、という表現の方が正しいような、なんとも意気地の悪いような笑いかたをされたものだった。 私は他人からの悪意に鈍感な節がある。ゆえに巷にはびこるマウントがどうだのこうだのという話題に幸か不幸かついていけた試しがなかった。 しかしこの時ばかりは違った。私に向けられた悪意というよりも、その人自身の価値観に内包されている侮蔑する対象に自分が放り込まれた感覚である。対他人に対する悪意ではなく、その人が確固として持つ尊敬と侮蔑の価値観なだけで、誰かがそれをジャッジする必要もない。 しかしそれはまるで鍋の中になみなみと揺らぐ油のようで、
世界のジャズファンやオーディオマニアが憧れ、カウント・ベイシーはじめ多くのジャズジャイアンツも訪れた岩手・一関のジャズ喫茶〈BASIE〉が、その扉を閉ざしてからはや1年9ヵ月が過ぎようとしている(2021年12月時点)。コロナ禍から始まったちょっと長い小休止(フェルマータ)。ドキュメンタリー映画『ジャズ喫茶ベイシー Swiftyの譚詩(Ballad)』を撮った星野哲也さんは、その意味を確かめるために一関へと向かった。 初出:BRUTUS特別編集 完本「音楽と酒。」(2022年2月15日発売)
福生の米軍ハウス内にあり、民謡クルセイダーズの練習拠点となっていることでも知られる「バナナハウス」に夜な夜な集う3人が、エキゾ感満点なパーティーDJチームを結成。その名もBANANA HOUSE BOYS。メンバーは、民謡クルセイダーズのリーダー・田中克海、DJサモハンキンポー(思い出野郎Aチームのパーカッショニスト・松下源)、フォトグラファーの小川尚寛。異なるバックグラウンドを持ちながら、エキゾという感覚に惹かれ合う3人が考える、「2023年アップデート版、エキゾ・ミュージックの現在地、いや番外地とは?」鼎談。
目を閉じ耳で味わう、楽園の世界。ムード音楽のいちジャンル「エキゾチカ」は、いつでもどこでも聴く人の意識をエキゾティックな憧れの地へと誘ってくれる。ジャンルが流行した1950~60年代から現代まで、ぼんやりと存在し続けるエキゾについて再考。テキスト代わりのプレイリストとともに、ひとときのアームチェア・トラベルへと出発しましょう。 文・松永良平 エキゾの誕生 エキゾを聴く人、もしかして増えた?暑すぎるこの夏、実際に出かけずとも異世界に逃避できる脳内リゾート・ミュージックとして? 細野晴臣さんの“トロピカル三部作”やYMOの名作、あるいはクルアンビンやジョン・キャロル・カービー、パール&ジ・オイスターズあたりの現在の海外アーティストが奏でる楽園的なサウンドを入口に、エキゾという感覚を新しいものとして意識し始める人も少なくないのかも。 そもそも、この「エキゾ」というワード、なんとなく使っているけど
喫茶店の王道フードといえば、ナポリタンを置いてほかになし。郷愁を誘う、ケチャップ味と少し軟らかい“スパゲティ”。各店の個性を食らえ。 初出:BRUTUS特別編集「喫茶店好き。」(2017年9月30日発売) edit&text: Yoko Fujimori, Haruka Koishihara, Mutsumi Hidaka / text: Tomoko Imazaki, Rie Karasawa, Tomoko Matsumoto / photo: Kanako Nakamura, Yoichiro Kikuchi, Junichi Miyazaki, Kiyoko Eto, Shin-ichi Yokoyama, Naoki Honjo, Chihiro Oshima
予約制でゆったり過ごせる! 夢眠書店(下北沢/東京) 予約制で、しかも男性のみでの入店不可(ただし、子連れ、夫婦での入店は可)。2019年、アイドルグループ・でんぱ組.incを卒業した夢眠ねむさんが始めた〈夢眠書店〉は、何かと注文が多い。その理由について、「最近、姉に子供が生まれたんです。それで気づいたのは、子連れの方が気軽に行ける書店があまりないということ。 だから、〈夢眠書店〉は子供大歓迎だし、授乳やデリケートな会話も気兼ねなしにできるお店にしたくて、このようなシステムにしたんです」と夢眠さん。 夢眠さんの本屋体験ルポ『本の本 夢眠書店、はじめます』が発売中。 従って、棚の大半を占めるのは、子供向けの絵本。しかし、その中に、平松洋子さんの著書をはじめ、食にまつわる本もちらほらあるあたり、食いしん坊な夢眠さんらしい選書だ。 また、店の奥には、夢眠さんの蔵書がずらりと並び、実姉で料理人のm
西洋から伝わった文明の大きく花開くさまを間近につぶさに見つめた文人たちが、洋食を求め街を行く。明治、大正、昭和から平成を経て令和の今も愛され続ける洋食の店を巡る誌上クルーズ。「想像の舌は長くて何処迄でも届く」(『御馳走帖』)と書いた内田百閒に倣って、いざ! 洋食の歴史を辿ると必ずや目にするだろう3文字が〈煉瓦亭〉だ。東京・銀座で1895年から続く老舗で、北杜夫は「銀座の昼食バンザイ!」と叫び(山本容朗『文人には食あり 文壇食物誌』)、古川緑波は「煉瓦亭のトンカツは、僕に言わせりゃあ、最も本格的な、トンカツだった」(『ロッパ食談 完全版』)と、連載に、日記に、その名を書き残す。 少年時代には驚きをもって、年を経るごとに愛着と懐旧の情を募らせるように、〈煉瓦亭〉とそこから徒歩数分の場所にある〈資生堂パーラー〉に通い続けたのは池波正太郎。小学生の時分から、小遣いを貯めて百貨店の食堂でビフテキを食
名盤に名サイドメンあり、今も新しい愛聴盤の10枚 石若 駿・選 今回の10枚は僕が若い頃にハマって、かつ30歳を迎えた今も聴き続けているアルバムを基準に選びました。 もし今回紹介した10枚の中で気になる音楽に出会えたら、そこからさらにとことんディグって、面白い音楽を見つけてください。一枚お気に入りのアルバムを見つけたら、そこから派生してまた一枚また一枚と、興味の枝葉を広げていく楽しさを知ってもらえると、すごくうれしい。 参考までに僕のやり方を披露すると、気に入ったアルバムのサイドメン、ドラマーやベーシストがほかに誰のアルバムに参加しているのかとか、自分のリーダーアルバムは出しているのかなどを調べていくんです。そうすると、その先に興味をそそられるアルバムと出会える可能性が高くなる。僕はそうやって、10枚すべてと出会いましたから。この10枚は僕の中では間違いなくつながっていて、相関図を作ると面
BLUE NOTE PLACE(恵比寿) ブルーノート新店舗は、新しいJAZZに特化 2022年末のオープニングにはロンドンからブルー・ラブ・ビーツ、カウントダウンでは黒田卓也が出演したことで、話題のガーデンプレイスの新名所。 青山〈BLUE NOTE TOKYO〉に比べると、〈BLUE NOTE PLACE〉ではクロスオーバー系のジャズや、国内で今後活躍が期待できそうな若手など、より最新ジャズシーンが感じられる演奏が楽しめる。
80s:リアリティのあることばでしゃべるようにラップする 81年:桑原茂一と小林克也らによるユニット、スネークマンショーがシュガーヒル・ギャングの影響を受けた「咲坂と桃内のごきげんいかが1・2・3」を発表。 83年:NYのヒップホップシーンを描いた映画『ワイルド・スタイル』日本公開。この時期から原宿歩行者天国でブレイクダンスが流行。 85年:日本のヒップホップの祖、いとうせいこう『業界くん物語』発表。 86年:いとうせいこう&TINNIE PUNX「東京ブロンクス」、近田春夫がBPM PRESIDENTSとして「Hoo! Ei! Ho!」を発表。 89年:いとうせいこう『MESS/AGE』発表。作中のライミングを紹介する付録「福韻書」付き。
岩田さんは、ちょっとしたことでも疑問に感じると、「どうしてそうなるのか」を解決しようとする人でした。そして、まったく考えたことのない新しい疑問にぶつかると黙ってしまうんです。会話の途中でも「聞こえてないのかな?」っていうくらい、ふっと黙って考え始めます。 「自分が知っていること」と「その時の疑問」がつながるかどうかを、一生懸命確かめて整理していたのだと思います。そうやって因果関係を突き詰めるところはいかにも理系っぽいといえるし、棋士に近いといえるかもしれません。手はいくつもあって、それを探しているともいえるので。 本当にわからないことはぐるぐる歩きながら考える その場で答えが出ないような大事なことやまったくわからないことは、家に持ち帰って考えることもあったそうです。宮本茂さん(現・任天堂代表取締役)から聞いたのですが、話をしていると、腑に落ちない感じのまま帰ってしまうことも時々あったそうで
「カラシソバ」は京都の“鳳舞系”の店にしか見られない麺料理だ。鳳舞(ほうまい)系とは、かつて京都にあった広東料理店〈鳳舞〉に縁を持つ弟子たちの店のこと。 大正時代半ばに京都に来た広東地方出身の中国人、高華吉(こうかきち)さんが昭和42(1967)年に開いた〈鳳舞〉は、彼が京都の人々の好みに合わせて編み出した、薄味でだしを利かせた独特のメニューで有名だった。店なき今もその味を求め、弟子たちの店へ通う地元民が後を絶たない。 その高さんが考案したといわれるカラシソバも、やはり独特。ゆでた中華麺をカラシ醤油で和え、その上に鶏ガラと昆布でとったスープのあんをかけるというもので、あんには小エビにカシワ、青ネギにシイタケ、そしてレタスがたっぷり入っている。麺を和えるカラシが水や湯ではなく、京都の地酢で溶かれているのも特徴だ。 また、店の品書きには「撈麺」と書かれていて、その横には「エビカシワソバ」とふり
「ジャズは今、ジャンルの垣根を越えて増殖している」と星野源は言う。幼い頃からジャズに親しみ、現在のシーンを代表する音楽家たちとも交流を持つ彼に、おすすめのプレイリストを教えてもらった。ジャズとの関わりやその楽しみ方を教えてもらった記事はこちら。 photo: Seishi Shirakawa / interior styling: Fumiko Sakuhara / styling: TEPPEI / hair & make: Yoshikazu Miyamoto / text: Yusuke Monma / prop cooperation: PROPS NOW, AWABEES, Compartment, KAKULULU, beatink
「されば朝(あした)には紅顔ありて、夕(ゆふべ)には白骨となる身なり」。葬儀の際によく読まれる蓮如上人の「白骨の御文章」は、美文として語り継がれている。朝は元気だったのに、夕方には白骨となってしまうという、人の世のはかなさが切々と述べられている。 追悼のことばは美しい。この世にいなくなってしまった故人を思い、出会ったのはいつだったか、どんな印象だったのか、一緒に過ごした日々の記憶やエピソード、当時は言えなかったこと、そしてメッセージが綴られている。 宮崎駿の高畑勲に対する尊敬の念や、阿川弘之・佐和子の緊張感と愛情が入り交じった複雑な親子関係。それらが表されたことばには、綴った人と贈られた故人の関係性が滲み出ていて、故人の知られざる一面を垣間見ることができ、生き方や仕事観、思想を窺い知ることができる。 親しい人の死は悲しい。しかし、追悼のことばには、悲しみの中に、遺された人の生きる決意がきら
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